Yuyaさんの映画レビュー・感想・評価 - 80ページ目

追憶の森(2015年製作の映画)

3.9

なんだろうね この爽やかな"哀しみ"は…
いつも "死"側の視点というか 人の生き死にを 生者よりもっと俯瞰した立場から捉えるガス・ヴァン・サント監督らしく ただの喪失では無い 残された者の為の"死"
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フィリップ、きみを愛してる!(2009年製作の映画)

3.4

そりゃ確かに天才なんかもしれないけど もうちょいその頭脳を世の為人の為に使えなかったもんかね…そんなもんじゃここまでの行動力は生まれないか…
そもそもアメリカっつー国自体が どんだけ寛容っていうかアホ
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スキャナー・ダークリー(2006年製作の映画)

2.6

もー全部が曖昧っ!
ラリってる人の見てる世界ってこんなんなのかな…ちょっと泥酔気分にはなった
でも結局のところ クスリとかだけの問題じゃなく この世界や人間関係全部が 曖昧で不確かで 誰が騙し騙され
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LOVE【3D】(2015年製作の映画)

5.0

もうあらゆる意味で"®️指定"
年齢制限はもちろんだけど
®️離別体験 ®️性体験 ®️ドラッグ体験…ドラッグだけは当然無いし 離島で元女優と共同生活とかしなきゃならないから色々とマズいけど
はぁ
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ランダム 存在の確率(2013年製作の映画)

3.3

予備知識なしで観たのが正解だった
混乱させられっぱなしも "おいてけぼり"にされないギリギリの絶妙な距離感でグイグイ引っ張ってくれるSF
写真に数字やら ペンライトあたりはベタな伏線なんだけども その
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裸のチェロ(1974年製作の映画)

2.1

そりゃね 紳士ぶるつもりも無けりゃ 付いてるモン付いて やる事ぁやってるオスですよ…アニマルですよ…なもんで犯罪以外の大抵の性癖には たとえ自分にない趣向でもどこかしら共感できる部分が僅かでもあるはず>>続きを読む

テープ(2001年製作の映画)

3.5

国柄の違いかな…空気を読むとか周囲に合わせるって日本人の感覚をちょっとだけズラされたかも
同じ事象に対し それぞれ解釈が異なる主観同士のぶつかり合い 削り合いが 延々と個室で繰り広げられる異色作
でも
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僕らはみんな生きている(1992年製作の映画)

2.9

当時はまだ金も稼げず 自立もできず ましてや守るべき人もいないような 毛の生えかけた"独りよがり"なガキんちょだったから この哀しくも勇ましいスーツ姿も そんなに響いちゃこなかったんだろうな
改めて観
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ザ・ドア 交差する世界(2009年製作の映画)

3.6

ま ま "あの映画"に似てるっちゃー似てるけど 時空ネタは予てよりのあるあるネタだし 何より展開が純粋に面白いのと 夫婦それぞれが抱える複雑な感情の描写に とてもリアリティがあったんで 一見の価値は十>>続きを読む

あなた、その川を渡らないで(2014年製作の映画)

3.5

映画として面白いとか 何がどうとか思う必要ないくらい ただただ観てよかったと思える作品
大した人間でもないけど自分も男として
こうゆうジイさんになりたい
こうゆう夫婦であり続けたい
そして愛する人に
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裏窓(1954年製作の映画)

4.5

何を見せてるか じゃなくて何を見せて"いない"か…逆の視点からこんなにも映画の核心を突いてこられちゃ もうお手上げだわ
とんでもない発想が湯水の如く湧いていたんだろうなってくらい バリバリにぶっちぎっ
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ビッグ(1988年製作の映画)

3.1

これ今観たらどう思うのかなぁ
少年期に観て急に大人になったら…なんて想像してワクワクもしたんだけどもね 色んな現実にもみくちゃになったこの歳に もう一回観て観ようかな
しかし もうこの頃からトム・ハン
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ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)

4.3

今思い起こせば こんなにも爽やかな"詐欺師"の話って他にないよな…いやいやれっきとした たぶん親娘の絆の物語なんだけどさ
それもこれも 全てがテイタム・オニールの突出した感情表現の賜物に違いない気がす
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独裁者と小さな孫(2014年製作の映画)

3.7

なんだか人としてのすごく嫌ぁなものが脳裏にこびりつくような粘着質な啓蒙映画
通常の"独裁者と民衆"のテーマから想像するものとは全く異なる 革命後の国の中での逃避行を描いているわけで 独裁者と孫側の言い
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ツイステッド(2004年製作の映画)

2.4

ただのヤリ…それは言っちゃならんか
水面下スレッスレを曳航する潜水艇みたいな なんとも心許ないサスペンス
お話も展開もなかなか秀逸で サミュエルにガルシアなんて贅沢な俳優使ってさ なのに何故にこんなに
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秒速5センチメートル(2007年製作の映画)

2.3

だいぶ前に観た気がするけど 感想云々も何も 映画で観るよりも各々が経験の中で むず痒い傷を心に痕しとけばいいもんなんじゃないかなぁ
付き合いで改めて観させられた挙句に 相方に独自の恋愛論を無理矢理に聞
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ブラック・サンデー(1977年製作の映画)

5.0

これもまた映画の最高到達点…それも時代のタブーを超えて辿り着いた問題作
タイトルからして 実在のテログループや社会問題への隠喩を孕んでいるけど 終始テロリスト側を中心に物語が進行している分 内容も正義
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ザ・マスター(2012年製作の映画)

4.0

ヤバイね これ…
カリスマ=ペテン師=怪物 どの視点で捉えても 圧倒的な説得力を放って 観る者を釘付けにしてしまう魔力があったなぁ
ホフマンとホアキンっていう稀代の怪優のギトギトに脂の乗った演技と ポ
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ある大邸宅の結婚狂想曲(2015年製作の映画)

1.5

とりあえず出てくる人みんな嫌いなのは確か
弟の意味不明なウザさは論外だけど 主人公も金持ち一家も見え透いた思惑が 明らさまに飛びかって 何の為に観ているのか エンディングに何を期待してるのか 自分でも
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金メダル男(2016年製作の映画)

3.4

ウッチャンの人柄同様 悪意も灰汁も無しに バランス良く"笑い"と"感動"を配置させたバラエティー映画
完っ全に"R30"…いや もっと上かな
ムロツヨシの背中に象徴される時代時代の小ネタを詰め込み過ぎ
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リピーテッド(2014年製作の映画)

2.9

ストーリーや展開に派手さは無いけど 自分に置き換えて考えると もの凄くストレスでかなり怖い気がするわけで ちょいちょい想像力のお手伝いが必要な映画かもしれない
中盤までは音飛びしてなかなかサビにいかな
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遥かなる山の呼び声(1980年製作の映画)

5.0

「ケーン、カムバーック!」やねぇ…
もう男臭さプンップンで魅せまくってくれる 高倉健という俳優の存在感が 記憶に焼きつく映画
背中で語り沈黙で伝えるその不器用さも 純くんのあどけなさも ハナ肇のやられ
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エヴェレスト 神々の山嶺(2016年製作の映画)

2.6

山岳技術面や それぞれの熱情の根源やら 紅一点の彼女の想いが誰の何処に向かってるのか諸々 ツッコミどころは多かったけど 山の荘厳さが創り上げる映像は圧巻だったし スケールの大きい音楽と相俟って 受け手>>続きを読む

デビルズリジェクト〜マーダーライドショー2〜(2005年製作の映画)

3.3

やっぱ こうでなくちゃ!
ペンに果物刺したオッサンじゃなくて そこはやっぱりナイフで…
モノホンのハロウィンが ここにはありまっせ
1作目は 純粋にエグくてグロくてキ○ガイ染みたスプラッターが過ぎてて
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サウスポー(2015年製作の映画)

4.1

いや もう熱くて 痛かった…
男の無様さ 不器用さと 守るべき最後の一線ってなギリッギリのタイトロープでの ステップを踏ませるには ジェイク・ギレンホール以外思い浮かばないくらいの ハマリ役

やっぱ
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アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち(2014年製作の映画)

3.0

ド級の実力派俳優に囲まれてるジム・スタージェスのぎこちなさが 役どころと妙にマッチしてたなぁ
だって マイケル・ケインとベン・キングズレーの睨み合いの真ん中に立たされたらさ 観てる側だって 緊張の糸が
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インフェルノ(2016年製作の映画)

2.8

過去2作品同様 やっぱ映画サイズ感は否めないけど まぁ上手くまとまってはいた気がする 原作モノの脚本化では相変わらず良いお仕事をするデヴィッド・コープ
ただ今回のテーマは現代に於いての社会性が強い分
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ボーン・トゥ・ブギー(1972年製作の映画)

3.7

未だNHKホールの興奮冷めやらぬまま "ドラマー"としては勿論 リンゴの多面体のカッコ良さを味わえる作品を思い出して…
そういや コレ監督もリンゴだっけ 確かプライベート・フィルムだったような…

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ロスト・エリア 真実と幻の出逢う森(2015年製作の映画)

3.1

勧善懲悪と因果応報の上での 淡々と一途な恋愛物語を よくぞまぁ ここまで複雑怪奇に捏ねくり回したもんだなぁ
この世の者とそうでない者をキッパリと説明してるくせに 感情ややってるコトは何気に真逆なのが興
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アントマン(2015年製作の映画)

2.7

マーヴェル周辺に疎い自分には ちょいちょいわからん部分も…でもって極度の虫嫌いなもんで 結構さぶイボ立てて堪え忍ぶ場面もチラホラと…
とはいえ 人物も少なめで内容もシャープにまとまっていて観やすいと言
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金閣寺(1976年製作の映画)

4.0

女性の艶かしい乳房と 幽幻に映える金閣寺をオーバーラップさせた時点で もうこれは純然たる映画になってるよ
原作もそりゃ名作だけど これは改めて映像にする価値があったと思う
満たされぬ欲望や劣等意識の渦
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真夜中のゆりかご(2014年製作の映画)

3.7

重厚なストーリーと緻密な構成に "映画観た感"がズッシリと心にのしかかってくるタイプ
とりあえず旦那に感情移入しといて 善悪の是非や 法が守るべきもの 法で守りきれないもの ってのをしっかり精査して
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ゾンビ・リミット(2013年製作の映画)

3.1

ほぼゾンビ出ず…って思いっきりタイトルで裏切ってくるけど 各々の行動が妙にリアリティあって 世の縮図のようで 怖かった
スピーディーな展開でも 主人公2人の互いを思う深さはきっちり描かれていたし だか
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あの夏の子供たち(2009年製作の映画)

2.3

これから映画観るの ちょっとブルーになりそうな 知っちゃいけない映画製作サイドの苦渋が痛々しい
なんとも報われない話だけど 序盤の家族の煌めき方が 美しいまでの温もりに満ちていたのが せめてもの救いか
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トランストリップ(2013年製作の映画)

2.0

壊れすぎじゃない…?
いや 確かに全員おかしかった気もするけど 主人公の情緒不安定さが際立ち過ぎて コミュニケーションにもなってないから 関連性が見えてこず ただ"そうゆう人"だったんでは…って結論に
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10 クローバーフィールド・レーン(2016年製作の映画)

2.3

うーん 関連作と知ってるだけに どこらへんで…とか準備してたんだけどな
それでも急転直下のギャップが激しすぎて 完全に2本の映画を"ブツ切り"にして観た感があった
監禁っぽい雰囲気で疑念と妥協が交錯し
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