このレビューはネタバレを含みます
荒凉とした森の中を一人で歩くアレクセイ。雪が降り閉塞感が漂う街で、家の中でも両親から愛されていない孤独感。そんなアレクセイに生きる希望は?
巨万の富と名声を得ても心の隙間を埋められないジョンデュポン。幼い頃から兄の支えの下で生きてきたマークが、独立するが、兄は越えられなかった。
「今この子を救えるじゃないか。」全員を救うことは出来ないが、目の前の一人を助けることができない虚しさ。ジャスティンの静かな戦いが心にしみる。
ナシームの涙は、マイケルを信じて生きて行きたい気持ちと、マイケルを利用している悲しさの葛藤か。
あの時、一言謝っていさえすれば。国と国の争いも同じようなものなのだろう。
昨日まで普通に暮らしていたのに、宗教や民族の対立で、妬みや嫉妬で一気に爆発する残虐性。
オーストラリア農夫とトルコ軍しょうさの奇妙な友情だが、家族を愛する強さは同じ。
思春期の息子を想う母親だが、独立して自由に生きる姿がカッコいい。アビーもジュリーも悩みを持ちながら、ジェイミーを通じて成長していく。
家族のために永年諜報活動を遂行するが、いつまでも家族とふれあうことができない悲しさ。遠くの家族は大事だが、近くの同志も。
複雑な人間関係だが、なぜ憎しみあわなければいけないのか?静かに過ごしたいだけなのに。
正直で不器用なガンコ親父のオーヴェ、隣人のパルヴァネ家族に翻弄されるが、オーヴェの人の良さが伝わる。知的で前向きなソーニャが素敵だった。
運河が張り巡らされた中世のデルフトの街をフェルメール調の映像で魅せる。言葉少ないヨハンソンとファースの表情でみせる演技が良い。