上海十月さんの映画レビュー・感想・評価 - 40ページ目

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男(2015年製作の映画)

4.0

2016年の感想。結構長く公開しているんで驚きましたが、日比谷に観に行こうと。この地味な映画に結構人が入っていたので驚いた。トランボは、映画通には反骨の脚本家で有名。漫画「栄光なき天才」でもエピソード>>続きを読む

喜劇 急行列車(1967年製作の映画)

3.0

瀬川監督は、喜劇列車シリーズで有名というよりは、ビートたけしの「オールナイトニッポン」でのネタで有名。「悲しい気分でジョーク」での監督行動をネタにしていた。関敬六がついてくるので「男は、つらいよ」にし>>続きを読む

夜の悪女(1965年製作の映画)

2.0

梅宮辰夫・緑魔子の“夜の青春シリーズ”第5弾と言われても、こんな映画は、観たことがない。田舎者が東京に行くとこういう酷い目に合うという教育映画か?出てくるのも左卜全、浦部久米子(この時で既にお婆さん)>>続きを読む

恐竜・怪鳥の伝説(1977年製作の映画)

1.3

ホンに酷い映画です。岡田茂社長企画。「ジョーズ」が流行っていたので製作したという東映得意のパクリ企画らしい。音楽と内容があってない。当時のおしゃれな音楽と首長竜や怪鳥が襲ってくるというのには不釣り合い>>続きを読む

怪竜大決戦(1966年製作の映画)

3.0

東映唯一の怪獣映画だとは、知らなかった。この映画、結構雑誌かなんかで結構写真で観ていて観たいような気になった作品。やっと観れた。意外に忍術映画としてよくできている。松方弘樹も若いですね。ミニチュアもか>>続きを読む

さわこの恋 上手な嘘の恋愛講座(1990年製作の映画)

1.8

昔、スコラのグラビアにこの映画のシーンが出て話題になったので、昔の思いでで観る。うーん最初と最後だけ濡れ場を用意して、話は、どうでもいい感じだ。女優として期待されていたんだろうけど結果なれなかった。第>>続きを読む

さまよえる脳髄(1993年製作の映画)

2.0

どちらかというと高島礼子の体当たり演技が見どころ。結構、つかみから神田正輝と激しく絡みます。話は、「サイコ」「殺しのドレス」みたいであまり芳しくない。大杉蓮が、撃たれてますね。でんでんもでてくる。なん>>続きを読む

暁の追跡(1950年製作の映画)

2.5

2016年の感想。ドキュメンタリータッチと警視庁の全面協力した作品。脚本は、新藤兼人。市川崑自身がようやくやりたいようにやれたという作品。田中プロダクションとあるが、東宝争議中だったので新東宝との合作>>続きを読む

さくら隊散る(1988年製作の映画)

3.8

2016年の感想。広島原爆投下71年目ということで放送されてました。ドキュメントとドラマの混合映画で「ある映画監督の生涯」に近い映画でした。途中から観たことあるなと思い出しました。当時としては、男子に>>続きを読む

絞殺(1979年製作の映画)

3.0

2016年の感想。この時期にこの映画を観ると年々残虐性が帯びてきて実際の社会のほうがおかしくなっている気もする。映画は、なんとも後味も悪く新藤兼人のタブーへの挑戦が見事な映画ともいえるでしょう。当時、>>続きを読む

クーデター(2015年製作の映画)

2.5

ちょっと欧米人が東南アジアをバカにしている感が強くて、一気に面白くない。ところどころのスローモーションも意味不明だ。最近、ピアーズ・ブロスナンが脇役で出る映画によく当たる。

鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

4.0

久しぶりに見直すが、この独特の感じは、塚本監督だけだろう。カフカの「変身」のごとく、「カリガリ博士」のようにも見える無声映画のようだ。妙なスピード感は、圧倒的だ。

電柱小僧の冒険(1995年製作の映画)

3.3

2016年の感想。WOWOWも粋な企画をするもんですね。この映画、ぴあFFでグランプリで当時観たいなぁと思っていた作品。88年でこんな手作り感まるだしの妙な映画珍しい。後の「鉄男」の原型だろう。電柱背>>続きを読む

新宿酔いどれ番地 人斬り鉄(1977年製作の映画)

3.2

菅原文太が歌う主題歌が悲しく流れる映画。舘ひろしや地井武男、佐藤允なんかでてきてザ・70年代なやくざ映画。製作年度が77年なんで世は、「スターウォーズ」がやってくる前夜。個人的には、洋画志向だったので>>続きを読む

現金と美女と三悪人(1950年製作の映画)

2.3

新東宝時代の市川崑作品。意外に藤田進との仕事が前半多い。利根はる恵がバンプ役だが、この方、「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」の時のリリーの母親役だった。東野英二郎がニヒルな悪役を演じている、とても「水戸>>続きを読む

野火(2014年製作の映画)

3.3

塚本晋也監督が製作資金難でなんとか製作した、ある意味話題作。「鉄男」シリーズで世界的に有名な塚本監督だが、「野火」に興味があったとは、思わなかった。アプローチの仕方が斬新だ。ある意味、ホラーでありスプ>>続きを読む

サバイバー(2015年製作の映画)

2.8

2016年の感想。観ながら日本では公開されないタイプの映画だなぁと思ったら昨年公開済でした。ミラとピアーズ・ブロスナンの「バイオハザード」VS「007}なんで、どっかでもっと面白くなるかな思いきや、今>>続きを読む

海難1890(2015年製作の映画)

2.5

2016年の感想。クーデター未遂で話題のトルコ。しかもその当事者の大統領と阿部首相のトップ会談で合作が進められた映画。東映が配給という点で組織票が見込めるので請け負った感があるのは深読み。話は、エルト>>続きを読む

桜の樹の下で(1989年製作の映画)

2.8

渡辺淳一郎のある種の性愛路線を東映は、一時期盛んに作ってた。その中の一本。七瀬なつみが大胆な演技で評判になったが生かし切れてる感じはない。岩下志麻とのシーンも今一つだし、こういうのをうまく撮れる監督が>>続きを読む

小さき勇者たち 〜ガメラ〜(2006年製作の映画)

1.4

特撮シーンは、頑張っている。総製作費15億円かけてるんだから高島屋JRタワーのシーンは、9・11を思い出せられる映像になっている。敵役の怪獣がかっこよくない。トカゲにしか見えない。話は、子供により過ぎ>>続きを読む

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

4.0

あんまり期待してないで観たら面白かった。エニグマの話は、最近知ったが、アラン・チューリングという人が解読したとは、知らなかった。話の内容は、当初暗号解読に話が行くかと思いきや同性愛の問題となりキーラ・>>続きを読む

白蛇伝(1958年製作の映画)

3.3

日本初の長編カラーアニメーション。観る機会がなかったが、東映アニメーション60年で観れた。森繁と宮城まり子は、どちらも東宝所属なのに東映にでている。日本昔話みたいに2人の掛け合いで行われている。滑らか>>続きを読む

女性の勝利(1946年製作の映画)

2.5

溝口健二戦後一作目。昭和21年4月公開ということで早速、GHQに沿った映画が公開されている。女性弁護士が女性を蔑視する男性検事を追い込みその妻であり姉の自立を促すという、当時としては画期的な内容ですが>>続きを読む

空飛ぶゆうれい船(1969年製作の映画)

3.5

石森章太郎原作の東映アニメ。子供心にこの作品は観に行きたいかなと当時思ってましたね。でも東宝チャンピオン祭り派だったので2回映画は、夏につれってくれる感じの家じゃなかったので観れませんでしたね。その後>>続きを読む

歌麿をめぐる五人の女(1946年製作の映画)

2.4

2016年の感想。没後60年ということで溝口健二特集。いわゆる芸道物にも通じる、芸術物といっていいでしょう。当時の風俗を徹底的に時代考証したというが、正直、浮世絵に知識がないのでいいのか悪いのか良くわ>>続きを読む

五重搭(1944年製作の映画)

3.3

日本映画専門チャンネルの蔵出し映画のひとつ。昭和19年製作で題名以外は、入っていない。フィルムが貴重だったからという理由だそうだ。新国劇の人々が出て結構見てられるし、内容も師弟関係と意地のぶつかりとい>>続きを読む

暴走パニック 大激突(1976年製作の映画)

3.8

最初観たとき、どこで大激突になるのかと。題名まちがってんじゃないのと思っていたら、ラストにスラップスティックコメディのように題名通りの展開になるが、杉本美樹と渡瀬恒彦のわかったようなわからない関係がう>>続きを読む

長靴をはいた猫(1969年製作の映画)

4.0

日本アニメの傑作の一つでしょう。今見るとラストの浮遊感は、東映アニメーションのお家芸で宮崎駿が引き継いだという感じでしょうか。ギャグ担当で中原弓彦がいるが、この人は、小林信彦のこと。いろんな名義で仕事>>続きを読む

鯨神(くじらがみ)(1962年製作の映画)

2.8

田中徳三と新藤兼人の作品というより宇能 鴻一郎原作で芥川賞受賞作というところでしょうか。宇能 鴻一郎は、官能小説家として個人的に有名。でもこの映画の原作を以前から知っていて、見たい映画の一つでしたね。>>続きを読む

隣の女(1981年製作の映画)

5.0

久しぶりに見直すが忘れてることが多いですね。トリフォーがテーマにしている追いかける恋、逃げ去る恋の集大成のような傑作。恋愛映画は、正直苦手だが、この映画には、人間の業みたいなもの、トリフォー自身の信念>>続きを読む

荒木又右衛門(1955年製作の映画)

2.5

松本幸四郎主演映画。今の幸四郎のお父さんですかね。歌舞伎詳しくないんでよくわかりませんが松竹映画ですから一定の割合で歌舞伎役者を昔は、主演にして映画製作してたんですかね。確かに歌舞伎から映像に来る人は>>続きを読む

インデペンデンス・デイ(1996年製作の映画)

3.5

2016年の感想。特別篇は、観たことがなかった。どこが変わっているかはよくわからない。しかし、久しぶりに見直すと特撮が見事だと。東宝特撮を思い出すようなアメリカ版「日本沈没」みたいだ。戦争映画のいいと>>続きを読む

暗くなるまでこの恋を(1969年製作の映画)

3.5

性悪女にダメにさせられる男の物語で久しぶりに見直した。ドヌーブの悪女ぶりは、綺麗すぎて、ベルモンドのダメ男が何でも許してしまうのがよくわかる。アメリカで失意のルノワールを支えていたトリフォーが献辞>>続きを読む

廃市(1984年製作の映画)

3.3

大林宣彦が2週間で撮り上げた作品。大林宣彦のナレーションが上手く効いている。正直、朗読映画みたいな感じだ。ATGというのもあるかもしれないがシンプルな映画だ。すたれていく街とそこにいる人の閉塞感と停滞>>続きを読む

恐怖の空中殺人(1956年製作の映画)

2.8

どちらかというと高倉健と江利チエミの交際のきっかけと言われる映画。江利チエミは、吉本所属だったんだと。前半に英語と日本語が混ざったポップスを江利チエミが歌うシーンがあり人気の一端がわかる。スタルヒン投>>続きを読む

火線地帯(1961年製作の映画)

2.5

本作は、石井輝男ではなく脚本のみ。でもいつもの通りメンバーで天地茂、吉田輝雄、三原葉子の丁々発止だが、なんかスタイリッシュな感じでない。こういうのは、シリーズなんでしょうがないですね。