カウボーイと僕と惑星さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

真実(2019年製作の映画)

3.5

是枝さんは、フランスに旅立ってもなお、帰郷を映し、家族を見せる。大女優、カトリーヌ・ドヌーヴとの交流もヒヤヒヤしながら優しく、ジュリエット・ビノシュと是枝作品の相性の良さも知れた。イーサン・ホークの限>>続きを読む

エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE(2019年製作の映画)

3.8

10年代の終わりに、締めなきゃならない物語がある。永久不滅の傑作ドラマ「ブレイキング・バッド」もその一つだ。
罪を犯した、そして事ある毎に人を裏切るジェシーの贖罪は、極めて皆無だった。
「ツイン・ピー
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疑惑の影(1942年製作の映画)

4.0

驚くほど映画を見る悦びに満ち溢れてる。女優を追うカメラのエモーション。背景で時代を物語り、奥行きを生かすことで、主要キャストと同化する。映画の楽しさに改めて気づいた。

サスペリア(2018年製作の映画)

4.0

限りなく陰湿で、限りなく愉快なホラー映画、再び。振り幅の広いルカ・グァダニーノの手腕に改めて感服。

バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

4.5

全人類に捧ぐ。
僕らはきっと、街の叙景も手に入れる。暁光だって掴み取る。
でもきっと、世界を知るにはまだ早い。

ボックストロール(2014年製作の映画)

3.9

格差社会や君主制が生む紛争は、残酷で耐え難い。実はハードだが、重くならないスタジオLaika、いつの時代だって色褪せない。悪趣味な描写にも笑ってしまう本作は、隠れた傑作。

ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.8

みんな落ち着こう。「ジョーカー」とのあべこべに困惑してる君たち、つまり映画は野蛮でいい。
たたみ込む爽快で軽やかでエネルギュなアクションに口あんぐり。探究的なスタッフと、実現できちゃうキャストたち。最
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.0

尊敬する人への喪失により弱ってしまうメンタル、わかる。
銀河の彼方へ、思い出すのはボスとブラピとパイロット。
これは、友の寓話だ。 

パラノーマン ブライス・ホローの謎(2012年製作の映画)

4.5

死者との交流を描く心霊映画。そのあまりにも優しすぎる交流と相まって、人が最も為せることができない「赦す」という行いに迫っていく鋭さや正しさに虚をつかれた。負の歴史は、日々乗り越えていかなければならない>>続きを読む

ダウンサイズ(2017年製作の映画)

4.5

大傑作です!
常日頃、自分の真価、人生の真価を問う主人公は、実は一番危うい存在。翻弄されて行く先々で出会いもあるが偽善もある。作品世界から匂う階級社会への痛烈な反骨精神もあり。ディストピアSFは現代へ
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.7

真っ先に連想したのは、イーストウッド監督の「インビクタス/負けざる者たち」。あの作品は思想vs娯楽の話だったけど、今回は権威vs娯楽の話。僕はいつだって娯楽は偉大だと思ってるよ!

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.8

今回、スター誕生物語に興味がないんだと気づいた僕。でもビジュアル面でしっかりカバーしてくれてる。面白かったよ、ブラッドリー・クーパー。 

犬猿(2017年製作の映画)

3.8

お互いが見てる世界は狭く、夢見る世界も違う。
そこから生まれる軋轢は、解決のない、無限のディスカッション。吉田恵輔は常に健在。

光をくれた人(2016年製作の映画)

2.9

常に倦怠と相互理解を描く天才監督、デレク・シアンフランスはきっと満足なんかしてない。「ゴット・ファーザー」が120分の映画だったら、映画史に残ることはなかった。映画は時間芸術なのだから。僕は本作があと>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

2.9

ふたりの傲慢性が目立つが、突飛な楽しさがあるとは言える。
見て損はないと思います…

ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(2013年製作の映画)

4.8

いろんな人がいて、しょうもない出来事があって、愛に気づいて、世の中捨てたもんじゃないよ。

未来のミライ(2018年製作の映画)

3.9

細田守さんの「くまのプーさん」リバイバル!
誰だって無邪気で天真爛漫で可愛らしい時期があったんだ。それは現代だって同じ。
拙い部分を通り越して、愛すべき作品になってしまった。

万引き家族(2018年製作の映画)

4.7

完全な愛というものは、もっとも美しい欲求不満だ。なぜならそれは、言葉以上のものだから。とチャップリンは言った。

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

4.8

きっと、もう二度と出会えるかわからない。歴史的な大傑作。

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

5.0

10年代が終わる頃に、フェリーニの新作に再会できると思わず号泣している。
豊かな映画的表現含めて、今最も先駆的な作品はここにある!

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.7

タランティーノ、12年ぶりの愛の集大成!
素直な彼女は時代を超えて旺盛に暮らしている。
タフな男は中指を立て、犬と酒と今を愛する。
泣きべそかきながら何処かを夢見る男もいる。
長い旅は続き、幸は祈られ
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.9

この世界に、権力や国家がなくても、日々の習慣や痴話喧嘩や好きな事があるだけで、人には価値があるのだ。

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.8

必ず明日はあると信じた男は、拳銃を握り、顔を白くする。
映画が写った瞬間から漂う格別の傑作は、社会から見過ごされた人々の怒りや悲しみが込められている。

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

4.8

ヒッチコックとカート・コバーンとピンチョンがいた夜は、宇宙も歪む最高のひと時だった。

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