是枝さんは、フランスに旅立ってもなお、帰郷を映し、家族を見せる。大女優、カトリーヌ・ドヌーヴとの交流もヒヤヒヤしながら優しく、ジュリエット・ビノシュと是枝作品の相性の良さも知れた。イーサン・ホークの限>>続きを読む
10年代の終わりに、締めなきゃならない物語がある。永久不滅の傑作ドラマ「ブレイキング・バッド」もその一つだ。
罪を犯した、そして事ある毎に人を裏切るジェシーの贖罪は、極めて皆無だった。
「ツイン・ピー>>続きを読む
驚くほど映画を見る悦びに満ち溢れてる。女優を追うカメラのエモーション。背景で時代を物語り、奥行きを生かすことで、主要キャストと同化する。映画の楽しさに改めて気づいた。
限りなく陰湿で、限りなく愉快なホラー映画、再び。振り幅の広いルカ・グァダニーノの手腕に改めて感服。
全人類に捧ぐ。
僕らはきっと、街の叙景も手に入れる。暁光だって掴み取る。
でもきっと、世界を知るにはまだ早い。
格差社会や君主制が生む紛争は、残酷で耐え難い。実はハードだが、重くならないスタジオLaika、いつの時代だって色褪せない。悪趣味な描写にも笑ってしまう本作は、隠れた傑作。
みんな落ち着こう。「ジョーカー」とのあべこべに困惑してる君たち、つまり映画は野蛮でいい。
たたみ込む爽快で軽やかでエネルギュなアクションに口あんぐり。探究的なスタッフと、実現できちゃうキャストたち。最>>続きを読む
尊敬する人への喪失により弱ってしまうメンタル、わかる。
銀河の彼方へ、思い出すのはボスとブラピとパイロット。
これは、友の寓話だ。
死者との交流を描く心霊映画。そのあまりにも優しすぎる交流と相まって、人が最も為せることができない「赦す」という行いに迫っていく鋭さや正しさに虚をつかれた。負の歴史は、日々乗り越えていかなければならない>>続きを読む
大傑作です!
常日頃、自分の真価、人生の真価を問う主人公は、実は一番危うい存在。翻弄されて行く先々で出会いもあるが偽善もある。作品世界から匂う階級社会への痛烈な反骨精神もあり。ディストピアSFは現代へ>>続きを読む
真っ先に連想したのは、イーストウッド監督の「インビクタス/負けざる者たち」。あの作品は思想vs娯楽の話だったけど、今回は権威vs娯楽の話。僕はいつだって娯楽は偉大だと思ってるよ!
今回、スター誕生物語に興味がないんだと気づいた僕。でもビジュアル面でしっかりカバーしてくれてる。面白かったよ、ブラッドリー・クーパー。
お互いが見てる世界は狭く、夢見る世界も違う。
そこから生まれる軋轢は、解決のない、無限のディスカッション。吉田恵輔は常に健在。
常に倦怠と相互理解を描く天才監督、デレク・シアンフランスはきっと満足なんかしてない。「ゴット・ファーザー」が120分の映画だったら、映画史に残ることはなかった。映画は時間芸術なのだから。僕は本作があと>>続きを読む
ふたりの傲慢性が目立つが、突飛な楽しさがあるとは言える。
見て損はないと思います…
いろんな人がいて、しょうもない出来事があって、愛に気づいて、世の中捨てたもんじゃないよ。
細田守さんの「くまのプーさん」リバイバル!
誰だって無邪気で天真爛漫で可愛らしい時期があったんだ。それは現代だって同じ。
拙い部分を通り越して、愛すべき作品になってしまった。
完全な愛というものは、もっとも美しい欲求不満だ。なぜならそれは、言葉以上のものだから。とチャップリンは言った。
10年代が終わる頃に、フェリーニの新作に再会できると思わず号泣している。
豊かな映画的表現含めて、今最も先駆的な作品はここにある!
タランティーノ、12年ぶりの愛の集大成!
素直な彼女は時代を超えて旺盛に暮らしている。
タフな男は中指を立て、犬と酒と今を愛する。
泣きべそかきながら何処かを夢見る男もいる。
長い旅は続き、幸は祈られ>>続きを読む
この世界に、権力や国家がなくても、日々の習慣や痴話喧嘩や好きな事があるだけで、人には価値があるのだ。
必ず明日はあると信じた男は、拳銃を握り、顔を白くする。
映画が写った瞬間から漂う格別の傑作は、社会から見過ごされた人々の怒りや悲しみが込められている。
ヒッチコックとカート・コバーンとピンチョンがいた夜は、宇宙も歪む最高のひと時だった。