ダリオ・アルジェント監督最新作。
安定感のある作品ではあるが、やや息切れを感じるパートも少なくなく、何ともやるせない。
決してつまらない作品ではないものの、シチュエーションの既視感やジャッロ演出の>>続きを読む
快作です。才気に溢れながらも、努めてカラッとした演出で魅せる監督の確かな手腕を感じる一作。
主人公はひょんなことからポルノショップでアルバイトを始めた大学生だが、性的なことにはあまり関心がない。この>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
他人の人となりを知りたい時、好きな作品や「〇〇(作品名)についてどう思いますか?」と聞くことがある。それは人の価値観だったり、素直な言葉に触れられる機会でもあるからだ。
本作の主人公・チャーリーは娘>>続きを読む
やっていることは前作と一緒なんだけど、予算をたくさんもらった分セリフ回しやアクションがよりクールにシェイプアップされている。
貧乏くさいルックから醸し出される殺伐感に満ちた前作のが好きだったかも。>>続きを読む
隙あらば楽しませてやろう!!という製作陣の意気込みがひたすら良かった。ファニーな意味ではなく、映像としての面白さが連綿と続く様にちょっと感動させられた。個人的な趣味の範疇で言えば、太っちょのドラゴンが>>続きを読む
「ウルトラシリーズが素材の味を活かした健康的な菓子であれば、仮面ライダーシリーズは着色料がふんだんに使われた、口にしたら舌が真っ赤になるような駄菓子」というのは東映・白倉プロデューサーの弁だったか。>>続きを読む
徹底した美意識と間のコントロールセンスに驚かされる一作ではある。しかし、(全ての映像作品はそうだが)作っている側が悦に入ることを目的としたような画、静謐な空気感には眠気より強い苛立ちを覚える瞬間がある>>続きを読む
ちょっと正義感…めいたものを見せる悪徳デカのニコラスケイジが、殺人事件と女絡みのトラブルにがんじがらめになりながら最後には…!といった物語。
ニコケイがあまりにも"みんなのニコラスケイジ"みたいな型>>続きを読む
プレデターだけでなく、登場するキャラクター皆の魅力がすごい。
ちなみに、プレデターとヤクザ(日英バイリンガル)の一騎討ちが観られるのは本作だけなので非常に貴重です。
未知なる島の生態系の作り込み、クリーチャーではなく、もはや人にしか見えないコングの魅力が凄まじく、子供の頃から幾度となく観返している一作。
エイドリアン・ブロディ、ナオミ・ワッツ、ジャックブラックら>>続きを読む
悲壮感とヤケクソが同居する最終章。観返したタイミングでmarks。
話が長くなってしまうのはまぁ、仕方なく思えるところもあれど監督が「俳優達に任せた」とされるアクションシーンの面白くなさがちょっと辛>>続きを読む
80分未満の尺で、よくぞここまで大勢のキャラクターを捌き切ったな…という感動があり、精鋭スタッフによる(観客の子供を飽きさせないための)中割り作画、魅力的なカットに満ちている様に驚かされた。
お話自>>続きを読む
本人役で登場したケビン・ベーコンの軽妙さ・良い人感に作品が支えられている味が強い。
本作はあくまで正史ありきの特番に過ぎないが、愛すべきキャラクター達がそのままの個性でストーリーを牽引していく様にワ>>続きを読む
映画のテンションというか、物語が纏う空気に惹かれて劇場で2回観た。動く絵画・彫刻作品としての"映画"の魅力が多分にあって、この作品を思い返すといつもどこかで思考が停止する。
本作にはランプの精"ジン>>続きを読む
硬派でスリリングなサスペンスアクションながら,ヒロインの魅力がこれでもかと濃縮された一本として記憶される作品でもある。
"監視者"という、一見地味なタイトルからは想像できないほどアクティブな格闘シー>>続きを読む
(特に女性キャラクターが割を食っている感は否めないが)この尺でよくエモーショナルな物語を成立させているなあと思わされた。さりげにとても良い作画の貢献も大いにあると思う。
「この件はのび太が結構悪い!>>続きを読む
意外と手堅いアクションと、楽しいミュージカルパートに心動かされる一作。
映画職人のキレた技巧が存分に味わえる一作でもある。
物語の大枠を見れば、(終盤は特に)ちょっと唐突かな?!みたいに思う展開もあ>>続きを読む
のんびり観られるクライムコメディながら、全部の感情をもみくちゃにされるようなオチがキレている。コーエン兄弟初期の佳作。
若きニコラスケイジのすっとぼけたような妙演も素晴らしい。
家族を奪われたシャチvs.過去に影ある漁師の決死の戦い。サメとは違い、シャチが人間を血祭りに上げる様の何とバリエーション豊かなこと。アニマルホラーの傑作。
オルカ=シャチの精度高いアニマトロニクスに>>続きを読む
手作り感とどこか牧歌的な空気が溢れる珍妙なスラッシャー。食と性への嫌悪感も濃厚な一作。
人が食われるシーンの、肉片骨端と化した人体が弾ける演出に面食らう。
寓話にしてはグロテスクで、ゴアとしてはあ>>続きを読む
かなりご機嫌な一作。(実質的な)重婚と夥しいゲロ、いつも通り楽しそうなジャックニコルソンと3人のイイ女。
ともすればオッサン満足の大不快作が爆誕しそうなところ、あくまで主体性を3人のヒロインに置くこ>>続きを読む
大小問わず芸術性すら感じる凝った特殊メイク、トンデモ映像の羅列で綴られるパワー型シュワ映画。大好き。
火星でミュータント達と共に戦う主人公として、ここまで頼もしい背中もない。批評性の高い物語・音楽・>>続きを読む
すべての人生と個人を肯定する本筋が優しい。主要キャラクターと周囲の関係性についてみればオチまで大体想像できてしまいそうな作品ながら、ラストに至るまであの手この手で観客を驚かせよう・揺さぶろうと迫る演出>>続きを読む
ふしだらで下劣な物語かと思いきや、割と硬派な狂人神話で最高。
主人公ベネデッタは難解なキャラクターながら、「信仰心はあれ、信仰の形に疑問を呈している」風の極めて現代的なキャラクターとして認識すること>>続きを読む
トンデモ世界での目眩く活劇とモードック。下げに下げたハードルを越えてくる内容ではあった。
主人公らのドラマはかなり薄口だが、その分世界観に魅力があるというか、異星風の極小ワールドのカラフルさ・そこに>>続きを読む
キルスティン・ダンストのスター性と豊かな表情筋に支えられた一作。
メイン・サブヒロイン間のシスターフッドな関係性が眩しく、風通しの良い結末にグッとくる。
設定から美術に至るまで、凄まじく好きな一作ではある。
毒親ものとして理解できるシンプルなストーリーではあるが、ネトフリシリーズ『驚異の部屋』でも確認できるような、ナタリ監督の悪趣味が濃厚に盛り込まれ>>続きを読む
男女の"ヘルシーな"関係の活劇がテンポ良く観られる佳作ながら、ところどころ既視感ゆえに眠くなる場面があることは否めない。
ただ、メインキャラクターらの物語の着地・後味の良さは素晴らしく、このバランス>>続きを読む
劇中で人は死ぬし、全ての行動には対価を払わされることがはっきり描かれるも、「主人公一家が断罪される」内容にはなっていないと思った。ひたすら宗教とマチズモへの嫌悪感・抵抗感が画から伝わる名作。
何かよ>>続きを読む
ランボーよろしく、"3"でファミリー向けに転じてから一気に様子がおかしくなるシリーズ。
手を替え品を替え…てんこ盛りなアクションはそれなりに楽しいものの、前2作が暴力への強いアレルギーを感じさせる作>>続きを読む
1から地続きと思えないような荒廃しきった世界の描写に「あの世界観こんなだったの?!」と驚くが、ストレートなヒーロー誕生譚に心躍らされる。赤錆に塗れたガジェットと泥臭いアクションのビビッドさが光る佳作。
エヴァ・グリーン演じるミス・ペレグリンの堂々たる美しさに支えられた一作であることは如実だが、さまざまなオモシロ個性を帯びた子供たちを一斉に活躍させる展開が大好きですね(こういうプロット、同監督作だと先>>続きを読む
全てはここから始まった!!
丸腰で外出すれば男も女も犯され金品巻き上げられる地獄を舞台に、怒りのマックスが族共みんな血祭りに上げていく物語。低予算ながらエネルギッシュな画作り、ざらついたフィルムの中>>続きを読む
捲りめく悪夢世界・泥・潮風の匂いと疑心暗鬼に翻弄された109分間だった。
最初こそマチズモ恐怖譚かな?と思わされるが、男二人がお互いへの不満や猜疑、暴力衝動を募らせるにつれどんどん混沌的状況へ雪崩込>>続きを読む
トワイライトシリーズは最初の作品と本作の印象が強い!
ここまで来るともうあまり動かない物語ではあるが、(結局幻覚だけど)生首・切り株当たり前のゴアシーンの景気良さがステキ。
2023年になって、ま>>続きを読む
糞尿を壁に塗りたくる抗議シーンと、捨て身(に思える)体当たり演技で見せるファズベンダーの画力にやられた。
痛切な物語ながら映画自体はかなりシンプル。物悲しげでどこか澄んだ印象を受ける、青みがかったフ>>続きを読む