Rebelさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)

4.7

あまりにも、秀逸なストーリーに、目が真ん丸になってしまった。

原作が日本の小説だけあって、まさに日本人好みの群像劇と、バラバラの登場人物たちの動きが欲望にまみれた恐怖の一攫千金ゲームのバトンを繋いで
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

3.6

ひょんなことから偽神父を演じることになった若者が、村人たちの抱える闇を解していく姿に、宗教における「善悪」の混沌とした曖昧さや「信仰」の本質を問いかける。

ラストの詳細なネタバレは避けるが、主人公は
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.3

シュガーラッシュ+レディプレイヤー1のようなゲームの世界と現実の世界をリンクさせながら刻むテンポも良く、ライアン・レイノルズの平凡ヒーローを全力で応援したくなる。

私もゲームはする方なのだが、あまり
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グーニーズ(1985年製作の映画)

3.8

大人になっても、なぜかこういうジュブナイル映画を無性に観たくなるから、夏には魔物が住んでいる。

バック・トゥ・ザ・フューチャーにもあるが80年代のピタゴラ装置がカチャカチャ動くシーンを見ると、それだ
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.5

もう最高!「これだよ!私が観たかったDCは!」と、言いたい。


もう出だしから惹き込まれ、ハーレイのキャラ1本に頼らず、全員が全員、ギラリと輝く瞬間が用意されている。


スターロは原作ではジャステ
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ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画(2019年製作の映画)

4.6

面白かった。

低予算で火星へ探査機を送るミッションインポッシブルに挑む科学者たちの物語。

さまざまな紆余曲折を経て進むのはこの手の映画ならではの醍醐味だし、スタッフたちのキャラクターもハマってて、
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十二単衣を着た悪魔(2020年製作の映画)

3.4

なんとなくだが、私がもし、高校の古文教員だったら学期末の消化試合の授業に観せるかも…。

高校生の頃、古文で習った程度しか知識がない私が偉そうに言うのもあれだが、『源氏物語』をベースに、悪役とされてき
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世界で一番しあわせな食堂(2019年製作の映画)

4.0

フィンランドにふらりと現れた中国人父子と食堂を切り盛りする女性の交流。

周囲の人々の人間模様をこれまた心洗われる北欧の風景と料理で、サックリと包み焼きした作品だ。

料理が希望と幸せを運び、2人のポ
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銀魂 THE FINAL(2021年製作の映画)

3.2

かなり玄人向けなので、本作から観ると、しんどいかもしれないのでオススメはしない。

だが、銀魂ファンは必ず観ること!

吉田松陽(虚)とアルタナによる地球滅亡を阻止するために奮闘する銀さんと仲間たち、
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私は確信する(2018年製作の映画)

4.0

フランス発の実際の事件を基にした良質かつ重厚な法廷サスペンスだった。

二転三転する証言に、1秒たりとも目が離せず、セリフを聞き漏らすまいと躍起になってしまう。

結局、事件の真実というのはタイムマシ
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ステージ・マザー(2020年製作の映画)

4.3

久々にミニシアター作品で感涙。ぜひ本作をオススメしたい。

息子が遺したかけがえのない居場所を建て直すことになった母…。

今までドラァグクイーンの映画はあっても、彼女らの親子関係にまで、踏み込んだ切
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靴ひも(2018年製作の映画)

4.2

主人公ガディとその父ルーベンを主軸にはしているが、決して脇役たちを置き去りにせず、物語にしっかり絡めていて、人間模様の彩りが良い。

時折、見せるガディの屈託のなさが、ついつい誰にも相談せず一人ですべ
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ロックダウン(2021年製作の映画)

3.2

コロナ禍ならではの発想から生まれた作品だけに、リモートや臨時休業などを逆手に取る展開は斬新な挑戦だった。

完全犯罪に挑む2人の会話がテンポ良く、お客のいないデパートでパートナーとイチャイチャするアン
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ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実(2019年製作の映画)

4.6

まるで『永遠の0』のような実話があったことに、まず衝撃を受けた。

奇しくも、8月は日本人が1番、「戦争」について考えさせられる月だけに、決して単なる他国の戦争映画とは思えなかった。

歴史には埋もれ
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パワーレンジャー(2017年製作の映画)

3.7

夏だからか、以前観たことあるが、久々に観たくなった。


全体的に不評なのだが、私は割と好きだ。


まずオープニングで、「東映」のロゴが出るだけでMARVELのロゴが出るのと同じくらいテンション上が
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KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

3.8

片時も目が離せない、特にラスト15分から韓国の歴史が動く瞬間に立ち会ったような興奮を覚える。

まさに韓国の近現代史における暗部にスポットを当てた大河だ。これほど悲哀に満ちた男の涙は見たことがない…。
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美女と野獣 ベルのファンタジーワールド(1998年製作の映画)

3.3

『美女と野獣』本編では、ベルとビーストの仲が急接近ではあったが、こちらの1つめと4つめのエピソードと『ベルの素敵なプレゼント』を観ると、二人の心が通い合う過程が分かる。

4つのエピソードがオムニバス
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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

4.7

スクリーンで観て、Blu-rayを買って観て、今回はディズニープラスで観て計3回

ドラマロキとブラック・ウィドウを観終わった直後だけに、無性に観返したくなった。


本当によく出来た脚本で、冒頭から
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.7

ブラック溢れる恐怖のおとぎ話。


幸せな描写の中に挿入されるそこはかとなく不気味な不協和音。


その不協和音を導火線に、小春(土屋太鳳)の幸せの絶頂期に起こる不穏な予感を、観ている側はまるでチッチ
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劇場版ポケットモンスター ココ(2020年製作の映画)

4.3

伏線回収も美しく、とても良く練られたストーリーに、正直驚いた。


本作を親子でスクリーンへ観に行ったお父さん・お母さんのなかで、劇場で泣かなかった親が、はたしていたのだろうか。


コロナによる公開
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ガンズ・アキンボ(2019年製作の映画)

3.6

なんだこれ?…という疑問から、端を発して気がづいたらなぜかクセになるような恐怖のデスゲーム。

ダニエル・ラドクリフの鈍くさい二丁拳銃さばきと、血みどろになりながらも、奮闘する姿に応援しない人はいない
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マローナの素晴らしき旅/マロナの幻想的な物語り(2019年製作の映画)

4.3

土曜の朝から、泣かさないでほしい。だけど短時間ながら素晴らしいアニメ作品だ。

車に轢かれたある1匹のメス犬が回想で綴る犬生の走馬燈。

思えば、犬や猫にとって、人間に飼われるというのは、ある意味、異
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ベイビーティース(2019年製作の映画)

3.7

全体的にパステルカラーが鮮やかな作風とは裏腹に、なかなか重みがあり、そして切ない恋物語だった。

残された人生最期の時間に現れた危険な匂いのする彼氏…。色々、紆余曲折あれど少しずつ家族が1つになり、ラ
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チャンシルさんには福が多いね(2019年製作の映画)

3.9

とても良い映画だった。最近の韓国映画は、等身大の「女性」の描き方が名人芸に近い。

主人公のチャンシルさんは実在の人物かと錯覚してしまうくらい、女性の日常における気持ちの移り変わりを見事に表現している
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トムとジェリー(2021年製作の映画)

3.7

連休初日に観るにはピッタリだ。

古くはカートゥーンネットワークで馴染み深いだけに、コミカルなトムとジェリーの動きが、どこか微笑ましい。

途中、ワーナー・ブラザーズだけにあの有名なヒーローのオマージ
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野球少女(2019年製作の映画)

4.4

こういうスポーツ映画をずっと観たかった。本作は単なるスポ根ではない。

まさに今までに見たことのないナックルボールのような変化球で、韓国社会と女性について鋭く斬り込んでくる

主演の女優さんの瑞々しく
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イコライザー(2014年製作の映画)

3.8

静かなるアクションで華麗に魅せる名手といえば、キアヌ・リーブス扮するジョン・ウィックだが、このデンゼル・ワシントン扮するロバートも負けてない。

ヒロインもあまりに妖艶過ぎて、最初、クロエ・モレッツだ
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

4.5

スパイダーマンファーフロムホームから2年ぶりにスクリーンでMCUを鑑賞できた喜び…、しかもスクリーンで映画を観るのは年末に観たワンダーウーマン1984以来だから今年に入って初めてということに驚いた…。>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

3.7

こういう2000年代初頭、一昔前の少し懐かしい時代を描く映画にグッときてしまうなんて、私もしっかり歳を重ねていることを実感する。

そして平成が少しずつ、過去になっていってるような気がして、なんだか寂
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ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年製作の映画)

4.6

私事だが、今週末、六本木ヒルズのDC展に行ってきた。

まずタンブラーを生で見て、涙目になりながら、マニアにはたまらない展示品に興奮が爆発した。

帰宅後、購入してからずっと温めておいたBlu-ray
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マーメイド・イン・パリ(2020年製作の映画)

4.1

人魚に恋をした男性は死ぬ…。

仕掛け絵本や真珠、オモチャやレコード…
あらゆるアイテムが人魚と主人公の禁断の恋を甘い香りで彩る。

ストーリーもよく練られており、儚くも、美しく、煌めくパリの街並はま
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市民ケーン(1941年製作の映画)

3.7

映画好きを自称しておきながら実は初見。

新聞王ケーンが最期に残した言葉「ローズ・バッド(バラの蕾)」の謎を追う記者の取材によって、浮き彫りになる二人の女性と、ケーンの愛への飢餓が切ない。

スノード
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アラジン ジャファーの逆襲(1994年製作の映画)

3.7

子供の頃に何回も観た懐かしさでつい観てしまった。

アラジンの続編で、アニメーションの質は前作に比べると落ちてはしまうが、ストーリーはちゃんと前作を踏襲していて、ジャファーの復讐劇が緻密に作られている
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あの夏のルカ(2021年製作の映画)

4.5

最近のディズニー+、配信だけじゃもったいないぐらいの良作が多過ぎやしないか。

人間界へ飛び出した2人のシーモンスター(魚人)が出会ったひと夏の青春と、成長の物語が、色彩眩しいイタリアの風景をバックに
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フォーリング・ダウン(1993年製作の映画)

3.8

どんどん引き込まれてく面白さだった。

狂気に満ちた若ダグラス演じるDフェンスのイライラが爆発し、周囲を巻き込んでいってしまう展開は少し滑稽だが、不思議な共感を覚える。

特にファストフード店の「朝メ
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ANNIE/アニー(2014年製作の映画)

4.0

正直、原作は全く知らず、「丸美屋食品が毎年やってるアレだよね…?」ぐらいの気持ちで鑑賞。

キャメロン・ディアスが懐かしい。彼女の引退前、最後の出演作だけに、目に焼き付けられてよかった。

なんとなく
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