Rebelさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

ベルファスト(2021年製作の映画)

4.1

ケネス・ブラナー少年が故郷で見た狂気の時代とそんな社会不安のなかでも、なんともいえない不思議な幸福感にあふれた家族の物語だった。

人は誰しも故郷があって、見慣れた街、見慣れた人々がいる。

ケネス・
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

3.8

前作を観てから約5ヶ月後、本作は吹替え陣が個人的に好きな声の方たちばかりなので、ウッチャンや長澤まさみの声が聴きたくて、吹替えで観たくなる。

バスタームーンとなかまたちが挑む逆境ステージがあまりに華
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燃えよ剣(2021年製作の映画)

3.6

やはり私は三谷幸喜の『新選組!』にハマってた世代だけに難攻不落の山本耕史の土方が頭にこびりついている。

さて岡田准一土方だが、背が低いというのはたしかに否めない。でもやはり彼得意の殺陣と重厚な芝居で
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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

4.3

ハリポタ本編のような青春っぽさとは打ってかわって、20世紀初頭を舞台にしたノアール風の雰囲気がファンタビシリーズの持ち味だ。

人間界と魔法界の全面衝突を避けるために、ニュート軍団がグリンデルバルド勢
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ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

3.9

ネオンの鮮やかな彩りに包まれた女の子の女の子による女の子のためのハードボイルドなガンアクション。

この母あって、この娘あり。カレン・ギランの長い手足から繰り出される拳銃さばきで、男たちがフルボッコに
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淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)

4.6

素晴らしい映画だ。賛辞を送りたい。

希望のかけらすらも失っていた2人が出会い、時にぶつかりながらも、電動車椅子に乗りながら、ゆっくり、でも確実に前へ進んでいく姿に勇気をもらえる。

誰かとつながって
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プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

3.6

正直、プレデターはシュワちゃんの1作目以外あんまり観ていないため、ほぼノー知識だったが、妙に楽しめた。

ネイティブアメリカンの少女が孤高にプレデターに挑むひた向きさ、時代が18世紀初頭のアメリカだけ
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親愛なる同志たちへ(2020年製作の映画)

3.7

フルシチョフ政権下での物価上昇に伴う暴動と、その混乱の中に消えた娘を追う母。

まさにいま観るべき映画かもしれない。
ロシアという国の根底が垣間見え、現代のウクライナ情勢が浮き彫りになる。

コロナし
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バーニング・ダウン 爆発都市(2020年製作の映画)

3.8

面白かった。
正直、観る前は舐めていた私がバカだった。

主人公の記憶の混濁を物語の歯車として、巧く回しながら、警察VSテロリストの爆弾をめぐる戦いを見事に盛り上げる。

核弾頭を積んだ列車…、アンデ
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スティルウォーター(2021年製作の映画)

4.0

娘の無実を信じて、孤高に真相を追う父。

フランスで過ごした優しい時間が穏やかに過ぎゆくなかで、少しずつ事件の真相が見えてくる展開はおもしろく、後半からの畳み掛けは一気に目が離せなくなった。

観終わ
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前科者(2022年製作の映画)

4.2

有村架純扮する保護司の阿川佳代を通して、仮釈放による保護観察を受けた犯罪加害者のその後を垣間見れたのは、ある意味、貴重な体験だった。

ある事件をきっかけに、ふたたび動き出す過去の伏線が、観ていてまっ
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インクレディブル・ハルク(2008年製作の映画)

3.7

シーハルク配信前に、「そーいえば久しく観てなかったな…」と思い、復習もかねて鑑賞した。

当たり前だが、13年前のMCUはやはりいまとは雰囲気が違っていて、シックな感じが妙に落ち着く。

最初で最後と
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さがす(2022年製作の映画)

3.4

脚本は面白いのに、邦画特有のストーリーの鈍重さが大きな足枷になっていて、もったいない。

佐藤二朗の演技は福田組にいるときのおふざけは一切無く、無機質で不気味に光っていた。

ポン・ジュノ作品を意識し
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アンビュランス(2022年製作の映画)

3.9

爆薬が炸裂し、ドンパチ大好きなマイケル・ベイ監督の得意技全開で描く救急車VSパトカーのカーチェイスは芸術的だった。

トランスフォーマー然り、この監督が撮ると救急車だろうが、なんだろうが、どんなクルマ
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ゴヤの名画と優しい泥棒(2020年製作の映画)

3.7

とても穏やかな映画に見えて、当時のイギリスの格差社会に、のんびりと、でもしっかりと一石を投じる実話クライム…というかコメディ。

法廷劇と後半に仕掛けられたあるオチの歯車がゆっくりと回る。

まさか0
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.0

ワンカット風で進行していくストーリーが秀逸で面白い。脚本の勝利か。

まるで令和を舞台にした落語の演目を観ているように、短時間ながら惹き込まれた。

2分後の未来が見えるテレビを用いた過去と未来の挟撃
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タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

3.7

こういう泥臭いクリヘムを久方ぶりに観た気がする。『ホース・ソルジャー』以来かもしれない。

傭兵として、誘拐された麻薬王の息子を奪還するためにクリヘムが雷ならぬ血みどろのドンパチでインドを駆け抜ける。
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モービウス(2022年製作の映画)

3.8

思ってたより、全然面白かった。

私のマーベル仲間たちからは割と否定的な意見が多かったが、鑑賞後「たまにはこういう雰囲気のマーベルもいいじゃない」と妙に納得してしまった。

バットマンも真っ青なくらい
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.9

こってりとしたボリューム満点のアクション映画で、猛暑で映画館まで足を運びづらいからこそ、本作を自宅のテレビで鑑賞できたことに感謝したい。

ライアン・ゴズリングに立ちはだかるクリス・エヴァンスの悪役っ
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シラノ(2021年製作の映画)

3.7

「私じゃダメなんだよな…きっと」と、想い人に届かないであろう好意を諦めてしまうことは、誰しも一度は経験あるがゆえに、主人公シラノに対して愛しい気持ちで共感してしまう。

ピーター・ディンクレイジのアク
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クレッシェンド 音楽の架け橋(2019年製作の映画)

4.3

大変、胸に刺さるものがある。モーリス・ラヴェルの『ボレロ』がこんなに哀しく切なく聞こえたのは初めてだ。

価値観も宗教も異なる国同士、無理に理解し合えなくても、いい。

それでも1歩ずつ歩み寄ることの
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

4.0

これぞマーベルの真骨頂。分かりやすいストーリーと雷飛び交う痛快ド派手なバトルに大興奮してしまった。

やはり今回はジェーン回だと実感した。ソーは助演で、逆・内助の功が頼もしかった。

そして監督がタイ
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バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

3.8

トイ・ストーリーシリーズを何回も観ている私には嬉しいネタがいっぱいあって、ニヤニヤしてしまった。

ちなみにトイ・ストーリー1作目が公開されたのが95年。

アンディ少年が本作を観てバズのフィギュアを
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私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

3.9

面白い。しかも想像と違って深いテーマの作品だった。

中国系カナダ人の女子中学生メイメイが取り戻す本当の自分…、レッサーパンダのもふもふ毛並みに癒されつつ、母娘の距離が少しずつ近づいていく。

女子中
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スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃(2002年製作の映画)

4.4

ドラマ・オビワンを全話観終わった直後だけに無性に観直したくなった。

スターウォーズ初のラブストーリーと銘打って、話題になったが、改めて観直すとむしろ着々と伏線が張られている秀逸さに驚く。

少しずつ
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ドリームプラン(2021年製作の映画)

4.3

ただのスポ根ではなく、スポーツを通じて教育の大切さや同世代の子供らしく過ごすことの重要さを織り込み、ラストの持って行き方は大変素晴らしかった。

『コーチ・カーター』を彷彿とさせる。

スポーツのなか
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アンチャーテッド(2022年製作の映画)

3.7

こういう肉体派のトムホを見られたのは、実に新鮮だった。

インディージョーンズシリーズやトゥームレイダーを彷彿とさせるようなトレジャーハンター映画って、久しく観てなかった気がするので、なかなか楽しめた
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ローラとふたりの兄(2018年製作の映画)

3.9

オススメしたい。

フランスならではのエスプリも効きつつ、心温まる映画だ。兄弟妹がいる人は刺さるものがあるはず。

眼鏡屋でお堅い兄と解体屋で職人気質の兄、そして生真面目だけど2人の母親代わりのような
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ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020年製作の映画)

3.8

どんどん引き込まれる面白さと丸坊主で武骨なマッツを観られるのも貴重な1作。

妻を殺された男とその娘、たまたまその現場に居合わせた男と同僚たち。ギャングに復讐を挑むも事態は思わぬ方向へ…。

偶然とい
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

4.2

この事件を知らなかったし、だからこそ楽しめた。

レディー・ガガはいつのまにこんな大女優になったのか。絶賛したい。

グッチ家の王朝ドラマと帝国の崩壊…、最後に笑うのは誰か想像もつかない骨肉のパワーゲ
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チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ(2022年製作の映画)

3.9

けっこう好きかも。予想に反する異色作でいろいろビックリしたが、なぜかハマる。ディズニー以外のキャラの出演も嬉しい。

子供の頃、観ていたので、童心に帰って、チップとデールの友情と活躍を見守ってしまった
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クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

4.3

なぜ本作の評価が低いのだろう。

『運び屋』同様にイーストウッドの運転が、観ていて心地よく、いままで観てきたイーストウッド作品を想起してしまう雰囲気もファンにはたまらない。

こんなにも美しく齢重ねた
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

4.2

私はウルトラマンについて、はっきり言って無知も無知だが、それでも面白かったし、意外と展開もスピーディで観やすかった。

(たぶんウルトラファンには堪らない小ネタが随所にちりばめられてるのだろう)

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ほんとうのピノッキオ(2019年製作の映画)

3.8

これは私、好きな映画だ。

イタリア児童文学最強のダークファンタジーを美しい不気味さで描いていく。文字通りほんとうのピノキオの物語に酔いしれた。

伸びた鼻を直すキツツキや苦い薬を拒むピノキオのもとに
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.2

初めて観た。

音楽は吹奏楽部がよく演奏する曲ばかりで、本作の劇中曲だとこれまた初めて知った。

白人系ギャングのジェッツとプエルトリコ系ギャングのシャークスの抗争に翻弄される男女の悲恋はまさにロミオ
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

4.0

さすが、サム・ライミ監督。

序盤からなかなかスピーディーな展開とドクターストレンジに立ちはだかるまさかの最強の敵があまりに強く、観ているこちらまで圧倒されてしまう。

やはり注目すべきはニューカマー
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