Rebelさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.9

観ているうちにグイグイ引き込まれる映画が名作ならこれは間違いなく名作だ。

清原果耶と成田凌がこんなにもスピーディなセリフの応酬にもかかわらず、あまりに自然体なのはご両人とも相当並じゃない演技力をもっ
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.1

本作こそアカデミー賞にノミネートすべきではなかろうか。

先週鑑賞したばかりの『少年の君』コンビが早くもやってくれた。

七月(チーユエ)と安生(アンシェン)…、対照的な2人の時に真っ直ぐに、時にいび
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ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

4.0

終始ワクワクしながら、観てしまった。

デロリアンと並ぶ映画界の名車エクト1が駆け抜ける勇姿を観るだけでも、興奮する。

前回は冴えない中年たちの再起を賭けた起業に対し、今回は少年少女のジュブナイル特
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空白(2021年製作の映画)

4.4

加害者と被害者遺族、そしてその周囲の人々…

交通事故が1つ起こるたびに、本作のような哀しい人間模様が繰り広げられているのだろうか。大変考えさせられる。

万引きから端を発した交通事故で娘を失った父、
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.8

世界史好きとしては、史実に絡ませながら進んでいく展開が小気味良く、ラスプーチンのあまりの強さに圧倒される。

第一次世界大戦の予備知識があると、かなり楽しめるし、世界を股にかける父子の絆とキングスマン
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モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

3.6

厳格なイスラム社会での女性の立場や未婚女性の妊娠というタブーに、優しい視線と、見張られてるような時に厳しい視線が飛び交い、緊張感が漂う。

1人の赤ちゃんが産声をあげた瞬間、この世界に1人の母親も誕生
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少年の君(2019年製作の映画)

4.2

ヤン・イクチュンの『息もできない』を観た時と同じような衝撃を受けた。

学校や社会という逃れようのない袋小路のなかで2人の若者が出会い、そこから見えてくる中国の学歴社会とそこから端を発するいじめの問題
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.7

噂には聞いていたが、鑑賞後、凄まじい邦画を観せつけられたような気がした。

草彅剛はいつの間に、こんな名優になっていたのか。私は未見だが、昨年の大河での慶喜役も好演だったと聞く。

LGBTQの葛藤が
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17歳の瞳に映る世界(2020年製作の映画)

3.4

激しい性描写はなく淡々とした展開で描くがゆえに、浮き彫りになる妊娠と中絶の厳しさが胸に迫る。

女子2人のバイト先や旅の道中に、登場する男どもが、いちいち不愉快だからこそ、女性の身の回りに潜む性被害の
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.4

カンバチ様さすが。

「え?オレがスパイ…?まさか冗談でしょ…?」と言わんばかりに、素っ頓狂なカンバチ様の演技からはスティーブン・ストレンジの面影も見事に消えている。

冷戦の渦に否応無く巻き込まれて
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ロイヤル・トリートメント(2022年製作の映画)

3.6

ストーリーは手に取るように先が読める王道ではあるが、短時間でサクッと観られたし、日曜の前半の息抜きにはもってこいだ。

実写版アラジン役の俳優さんが、今度は世間知らずな一国の王子さま役というのも、なか
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.8

ポップな色合いで見せる若気の至りでは済まされない復讐劇。

男性陣の終始下卑た言い方がより一層、ストーリーを盛り上げるエッセンスとなり、鮮やかに仕掛けた爆弾が炸裂する。

2022.12

ブータン 山の教室(2019年製作の映画)

4.0

この鑑賞直後の穏やかな気持ちは何だろう。

良い映画を観たあとの心地よい余韻がした。

登場人物がみんな、あまりに優しい人たちばかりで、ブータンの国民性に自分が小さな人間に思えてくる。

しかしいくら
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ブラックバード 家族が家族であるうちに(2019年製作の映画)

3.8

生きる権利と死ぬ権利…、サム・ニール、ケイト・ウィンスレット、ミア・ワシコウスカ、スーザン・サランドンら名優たちの演技が私達にこれでもかとばかり問いかけてくる。


ほのぼのとした中で、時折起こるピリ
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グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告(2020年製作の映画)

3.7

デニーロおじいちゃんVS孫のなんともかわいい仁義なき領土戦争が終始ほほえましい。

最後の最後に笑うのはどっちか?

ロバート・デ・ニーロ、ユマ・サーマンやクリストファー・ウォーケンと、なんとも豪華な
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マトリックス(1999年製作の映画)

4.4

だいぶ久々に観たが、まず1999年の映画ということが信じられない。

今でこそ、銃弾がゆっくり飛んでくる演出はよく見受けられるが、それも含め、本作の時代の先を行過ぎたモーションの一つ一つが美しい。
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.6

たまたまレンタルビデオ店のオススメ棚に置いてあったから借りて観たが、私はとんでもないアニメ映画を引き当ててしまった。

1本の映画を作るために奔走する若きクリエイターたちの躍動感ある作業風景は映画制作
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

5.0

完璧。久々の満点。200点満点

サム・ライミ三部作さらにはアメイジングニ部作、そして今回のホームシリーズ…

思えば、私はスパイダーマンと共に、子供から大人になった気がする。

「面白かった」とか「
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ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野(2021年製作の映画)

3.8

ブラック・ウエスタンで描く復讐劇。

悪党チームと主人公率いる正規軍という分かりやすい構図と音楽やスタイリッシュな映像で描くドンパチは観ているだけで、楽しい。

終盤の黒人VS白人ではなく黒人VS黒人
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サムジンカンパニー1995(2020年製作の映画)

4.0

これは面白かった。もうすぐ私も正月休みが終わり、まさに仕事初めでユウウツに苛まれていたが、無性に仕事がしたくなってきた。


痛快・爽快のW快、男社会に強烈なパンチをお見舞いするキューティOL3人が9
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ローズメイカー 奇跡のバラ(2020年製作の映画)

3.7

安定感ある展開ではあるが、作品全体から漂うバラの香りに、うっとりしてしまう。

落ちこぼれのでこぼこチームが挑むバラ作りは、ミニシアター系ならではの持っていき方だが、なんだか素敵。

特に前科者のフレ
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ヒノマルソウル~舞台裏の英雄たち~(2020年製作の映画)

4.3

素晴らしかった。

当時小学生だった私ですら記憶にある長野五輪の日の丸飛行隊大ジャンプの裏で、 戦った25人によるもう1つの日の丸飛行隊の活躍に勇気をもらえた。

雪上でつなぐ金メダルへのバトン、そし
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.9

2022年新春1本目にふさわしい迫力とコングVSゴジラのシングルマッチ(途中、怪獣Xが乱入してくるがネタバレになるので伏せておく)を楽しめた。

年末年始はなぜかスターウォーズと怪獣特撮映画を無性に観
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エンツォ レーサーになりたかった犬とある家族の物語(2019年製作の映画)

4.8

大変素晴らしい。犬×クルマって、こんなに相性がマッチするとは…。

一匹の犬と愛する妻、娘を守るために戦う一人のレーサーが歩む犬生と人生の交差がここまで涙を産み出すなんて。

ラストシーンのあまりに美
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消えない罪(2021年製作の映画)

4.2

ただただ暗澹なだけでなく構成もしっかりしていて面白く、やはり齢重ねたサンドラ・ブロックだからこそ表現できる悲哀が美しい。


出所したその日から始まる刑務所で過ごした日々よりも冷たい孤独と募る妹への思
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.0

人種差別、移民問題による学歴の壁など、ワシントン・ハイツに住む人々の群像劇に彩られながら、それぞれが抱える問題を見事に描いていく。

ブロードウェイのミュージカルを映画で楽しめるお得感とラテンアメリカ
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るろうに剣心 最終章 The Beginning(2021年製作の映画)

3.9

やはりチャンバラを撮らせたら、近年の監督で右に出る者はいない大友監督の采配の勝利か。

正直、巴役の有村架純の演技に酔ってしまった。主役を喰ってしまうといっても言い過ぎではないかもしれない。

繊細か
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.4

なるほど…そういうオチか…。
正直、1回観ただけではわからないかもしれない。

恥ずかしながら、私は同志の解説を読んで、納得した。

キルスティン・ダンスト母とその息子(名前が奇しくもピーター)、ベネ
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シャイニー・シュリンプス!愉快で愛しい仲間たち(2019年製作の映画)

3.8

実在するゲイの水球チームシャイニーシュリンプスのスポ根あり、バスによる珍道中ありの陽気な物語。

ボールが紡ぐチームの絆はお約束ながら、好ポイント。思わぬ衝撃と感動の一球があるので、ぜひ受け止めてほし
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.3

巨大隕石衝突による地球滅亡までのカウントダウン…。

手垢がつくほど使われてきたネタなどというなかれ、私は、現実に起こったとしても、間違いなくアメリカ政府はこのようなことを言い出すだろうなと思う。
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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

4.8

年の瀬の夜長につい観てしまった。

これは本当に近年のスター・ウォーズ作品のなかでも名作。正直、続三部作を上回る傑作であることは間違いない。

ライトセーバーをヴンヴン振り回し、フォースをバンバン使う
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.2

正直、153分という時間を忘れるくらい観入ってしまった

14世紀の中世フランスで、実際に起こった決闘裁判を当事者3人の視点から炙り出していく。

凌辱された妻とその夫、さらにその被告人 …
唯一、真
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スペース・プレイヤーズ(2021年製作の映画)

3.7

カートゥンネットワーク世代としては懐かしい画のタッチと、ルーニー・テューンズのかわいいキャラたちがところ狭しと動き回るだけでワクワクできた。

DCのお膝元のワーナーブラザーズで、マーベルのウォーマシ
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ミックステープ 伝えられずにいたこと(2021年製作の映画)

3.7

1999年、ある少女の音楽をめぐる青春冒険記。

軽快なサウンドによる大海原を進むなかで出会った2人の友人たちと、両親が遺したミックステープに込められた贈り物のリボンが優しく紐解かれる。

2000年
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浅草キッド(2021年製作の映画)

4.5

噂には聞いていたが、素晴らしい作品だった。

主演の柳楽優弥を含め、出演者全員の演技に見事に酔いしれてしまった。

つい最近まで学習塾の敏腕教室長だった柳楽くんが、たけしにしか見えなくなるくらい、仕草
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ミラベルと魔法だらけの家(2021年製作の映画)

3.5

やはり安定のディズニー、南米を舞台に歌とダンスと魔法の彩りが炸裂する。だが、ちょっといつもより浅かった気もする。

魔法が唯一、使えない等身大のヒロインはなかなか好感をもてた。

2021.153