&yさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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蜂の旅人(1986年製作の映画)

4.5

【2014/1/23:バルト9】移動と時の経過そのものが意味をなす、正しい意味でのロードムービー。
少女が出てきてからの展開では、かなり直接的に「老い」と「愛」を描いてて(言及もしてる)、今思えばアン
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パリ、ただよう花(2011年製作の映画)

3.0

【2014/1/22:アップリンク】「セックスを重ねても愛には届かない」という、字面にしたらそりゃそーだろなテーマを、手持ちカメラで濃厚に収めた作品。
うーん。それなりに映画的欲求は満たされるのだけど
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鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

3.5

【2014/1/22:新宿武蔵野館】良い評判を聞くなと思ったら、ニュー・シネマ・パラダイスの人なのか。
ミステリーありサスペンスありで具沢山。手袋はめたままの主人公とか小ネタも楽しいしテンポも良くて「
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ユリシーズの瞳(1995年製作の映画)

4.5

【2014/1/22:バルト9】最初に観たとき、とんでもなくカッコええええええ!!けど中身は正直よくわかんないや、と思った。
夢のシーンだったりシュールすぎる恋愛話?だったり、かと思えば妙な生々しさが
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愛のむきだし(2008年製作の映画)

4.5

【2014/1/18:目黒シネマ】高純度、崇高なラブストーリー。彼にとってのマリアを救うだけで終わらせず、「あんたが私を助けてくれたように、今度は…」な展開にグッとくる。長いけど、何度観直しても無駄な>>続きを読む

霧の中の風景(1988年製作の映画)

5.0

【2014/1/18:バルト9】撒いた伏線を回収しながら、感情移入しやすい幾つかの出来事(バイク兄さんとのくだり好き)を経て、姉弟の成長とその先を最後までを見届ける、というわかりやすいつくりでとっつき>>続きを読む

さよなら、アドルフ(2012年製作の映画)

3.5

【2014/1/17:シネスイッチ銀座】ナチスものは数あれど、ナチス高官側、しかも子ども目線の話ってなかなかないんじゃないかな。好きな漫画といえば「アドルフに告ぐ」を五本の指に入れちゃうわたしは、予告>>続きを読む

Seventh Code(2013年製作の映画)

3.5

【2014/1/15:シネクイント】GEIDAI FILMS 2013で黒沢清が撮った短編「ビューティフル・ニュー・ベイエリア・プロジェクト」は(どちらの構想が先か知らないけど)今作への布石、或いは相>>続きを読む

チャイニーズ・ブッキーを殺した男(1976年製作の映画)

5.0

【2014/1/15:オーディトリウム】カサヴェテスの映画は、胸の奥の一番爛れてるとこを掻きむしられるみたいな感じで、なんかもう泣く気にすらならないんですが(だから大好き、褒めてます)、これだけはいつ>>続きを読む

ラブホテル(1985年製作の映画)

4.7

【2014/1/15:シネロマン池袋】まさかロマンポルノで泣く日が来るとは。アンゲロプロスと小津を蹴ってまで観た甲斐あった。これは抗えない生業や存在のどうしようもなさについての話かな。ある程度の年齢を>>続きを読む

ファイアbyルブタン(2012年製作の映画)

4.0

【2014/1/12:ル・シネマ】以前クレイジーホースのショーを生で観て、セクシーというよりももっとアスリート的な印象を持った。映像化によってダンサーたちの肉体のリアルさが薄れ、人形みたいな完璧さと美>>続きを読む

マイキー&ニッキー(1976年製作の映画)

4.5

【2014/1/12:オーディトリウム】ピーター・フォークとジョン・カサヴェテスが同じフレームに収まってるというだけでわたし的にはもう6億点くらい差し出す感じ。
どんなバディ関係にも、二人だけにしかわ
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抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より-(1956年製作の映画)

4.5

【2014/1/12:オーディトリウム】脱獄するだけの話でこれだけ興味と緊張を持続させられるなんてブレッソン天才だわ。
主人公の目が独房の中をあちこち見回す間も、その手元で脱獄道具を作る音がするし、廊
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オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

5.0

【2014/1/8:オーディトリウム】予告で流れたジーナ・ロランズの言葉「この世に映画があって、本当によかった」。沁みた。こういう作品を観ると、人の内面に深く切り込むことができるのは、やはり人以外の何>>続きを読む

東京の女(1933年製作の映画)

4.0

【2014/1/8:神保町シアター】柳下さんのピアノ伴奏付きで鑑賞。なぜかコメディと思い込んで予備知識なく観たら、どーーーんより。秘密をもつ女と、秘密を曝す女の話。
耳打ちで伝えていることが一体なんな
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和製喧嘩友達(1929年製作の映画)

3.2

【2014/1/8:神保町シアター】最近見つかった映像の断片をまとめた縮小版。たった15分、ほのぼの笑えて、なんとなく泣けそうで。失われた60分ほどの時間のなかで、きっといろんなことがあってのあのラス>>続きを読む

東京オリンピック(1965年製作の映画)

5.0

【2014/1/1:早稲田松竹】最高。「理想と現実を描こうとした」という市川 崑の意図通り、東京五輪を軸に描かれるさまざまな対比が、凡庸な資料映像とは一線を画す味わいを見せている。
「理想と現実」は、
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落第はしたけれど(1930年製作の映画)

4.0

【2013/12/28:神保町シアター】いっぱい笑った!文句無しに楽しい。2013映画納めにぴったりな娯楽でした。
カンニングに賭ける情熱を勉強に回せよ(当時大学行けるなんて超エリートでしょ)と思いつ
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大学は出たけれど(1929年製作の映画)

3.5

【2013/12/28:神保町シアター】発見された15分ほどの縮小版で鑑賞。超短編なのでそんなに深いメッセージを読み取ったりできるわけじゃないですが、アメリカ映画的なルックでコンパクトに楽しめる。首吊>>続きを読む

生れてはみたけれど(1932年製作の映画)

4.5

【2013/12/28:神保町シアター】「近頃の映画には絵画的な美しさがない。小津さんには絵心があった。」美輪明宏が語った小津映画観。今だっていい作品いっぱいあるし、そりゃ懐古主義が過ぎるでしょうよと>>続きを読む

ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.0

【2013/12/26:IMAXシアター川崎】観る環境が重要な映像アトラクション。180度フラットシートのプラネタリウムや、みんな眠ってる時間の孤独なフライト中、もしくはスクリーンと空の境目がなくなる>>続きを読む

ラルジャン(1983年製作の映画)

4.0

【2013/12/24:オーディトリウム】ブレッソン「スリ」から続けて鑑賞。ちょっとした運の悪さをキッカケに、まともな青年が墜落していく。その先には救いも教訓もない。ブレッソンの言うとおり「“善”は去>>続きを読む

スリ(掏摸)(1959年製作の映画)

4.0

【2013/12/24:オーディトリウム】財布や腕時計が次々手から手へ渡っていく、リズミカルな連携スリプレイはなんだかピタゴラスイッチのアレみたいで楽しくって目が離せない。
主人公の彼がスリをやるよう
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オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013年製作の映画)

4.0

【2013/12/24:ヒューマントラスト渋谷】ジャームッシュにしてはずいぶん普通の映画だなー、というのが第一印象だったが、ほとんど様式美とも言えるようなヴァンパイアものに新たな記号を挿し込むあたりが>>続きを読む

アイ・ウェイウェイは謝らない(2012年製作の映画)

4.0

【2013/12/18:イメージフォーラム】2009年、森美術館で催された展示を観ての感想は「このおっさんヤバいなあ」。その後彼のことがずっと気になり動向を追っていたけど、とにかく情報が閉ざされていて>>続きを読む

愛しのフリーダ(2013年製作の映画)

3.5

【2013/12/18:角川シネマ有楽町】ビートルズのマネージャーだなんて、まさに世界中が憧れる職業。「特別な青春」に他ならない。
ファンレターへの返事(枕カバーとか)の件などは、普通に驚いたけど、世
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ブリングリング(2013年製作の映画)

3.5

【2013/12/18:シネクイント】ソフィア・コッポラは消費されるものしかつくれない(つくらない)のかな〜と思ってたけど、そんなこといちいち考えるのがバカバカしくなるくらい、消費の軽薄さを正面から笑>>続きを読む

自由と壁とヒップホップ(2008年製作の映画)

4.0

【2013/12/17:イメージフォーラム】パレスチナ問題の下に生きる若者たちと比べたら全くのぬるま湯暮らしなわたしたち。デモをテロ呼ばわりした件の発言なんかもあったし、これは今まさに日本人が観るべき>>続きを読む

東京物語(1953年製作の映画)

5.0

【2013/12/13:神保町シアター】こういう映画を観ると「忘れかけていた日本の美しさ」なんてつい言いたくなるけど、現代人の多くが「忘れかけてた」のではなく、残念ながらもともと身につけてさえいないで>>続きを読む

お早よう(1959年製作の映画)

5.0

【2013/12/9:神保町シアター】子どもたちがはじめる喋らない「ストライキ(という方法に、時代背景を鑑みて深読みしたくなる)」が作中最大の出来事だが、都会で暮らす私たちの多くは隣人への「お早よう」>>続きを読む

彼岸花(1958年製作の映画)

4.5

【2012/12/9:神保町シアター】娘たちの共犯者めいた現代っ子ぽい関係性と、父親たちの古臭いけど叙情的で優しい関係性。それらを軸に、頑固な父親が彼らの関係性の中で柔らかく解れてゆき、娘たちを受け入>>続きを読む

マッチポイント(2005年製作の映画)

4.0

【2013/12/5:角川シネマ有楽町】伏線ありげなテニスボール(てかタイトルがもう、ですが)や銃が出てきたりするあたりで、これ結構普通のサスペンスなのかな?と思って観てたら、とんでもない展開でたまげ>>続きを読む

それでも恋するバルセロナ(2008年製作の映画)

3.6

【2013/12/5:角川シネマ有楽町】ペネロペ最高。アバズレビッチ。MV(メンヘラバイオレンス)。知的ズベ公。アートヤンキー。ノーモア秩序。キャッチャーインザ花畑。知りうる限りのドイヒーな言葉で、い>>続きを読む

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

3.7

【2013/12/4:新宿武蔵野館】「ダメなのは 日本じゃなくて おめぇだよ」と思わず七五調でツッコミたくなる序盤からすでに前田さんの魅力全開。彼女、カメラに可愛く収まろうとする気が一切ないのが凄>>続きを読む

ファッションを創る男 カール・ラガーフェルド(2007年製作の映画)

3.8

【2013/12/4:シネマート新宿】仕事上勉強のため観たが、人生哲学的な面で勉強になった。過剰なコミュニケーションを日々強要されるわたしにとって「孤独は勝ち取るもの」という言葉は発見だった。と同時に>>続きを読む

ばしゃ馬さんとビッグマウス(2013年製作の映画)

3.2

【2013/12/2:シネクイント】麻生久美子の演技が苦手なので敬遠してたが、時間がちょうど良かったので鑑賞。
ビッグマウス天童のキャラがマジでクズ過ぎて、前半は正直観るのがキツかったがなんとか持ち堪
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