オープニングとあらすじからは全く予想のつかない話だった。ラテンアメリカの怪奇譚とか連想する(舞台セネガルだから連想すべきはアフリカ文学だけど)。神話的。
初の黒人女性監督によるカンヌグランプリとのこ>>続きを読む
・原題は「火事」。
・ドゥニ・ヴィルヌーヴ(関係ないが、ドゥニの英語読みがデニスだと初めて気がついた)、やはりカメラ固定のロングショットが印象的。物を大きく、人を小さく見せるショットが得意なのかも。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
まず、色が良い。服や壁などのコントラスト。それから、画面の中で人物を際立たせる撮影手法。えっ、そこにズームか!とか。ラストカットの、主演の女の子とほかの生徒との対比の強調とか。音楽も良い。そして演技、>>続きを読む
・テリー・ギリアムの映画はこれまでにふたつほど観ていたが、これを観て、そうか、この人はラ・ジュテ的な世界観をやっていた人だったんだ……ということに気がつく。未来なのに古典的な世界、みたいなの。美術にも>>続きを読む
なんなんだこの話は(笑)。ペドロ・アルモドバル長編2作目であり、アントニオ・バンデラスのデビュー作。80’sのバカっぽいセクシーコメディ群像劇でありながら国家・宗教的対立を申し訳程度に取り上げつつ、途>>続きを読む
ものすごいパワーのある演技、脚本。窓に貼った新聞紙を剥がして光の差し込む中でマックを貪り食べるシーン、すごく印象的だった。撮影は実験的に思われることもあった、砂浜で元仕事場の上司?と会うシーン、ものす>>続きを読む
・話としては(これは原作小説の評価になるので映画にはあまり関係なさそうだが)、東日本大震災を東北でありながらほとんど「被災しなかった」(「被災した」というのがどのような状態か、定義しなければこの言葉も>>続きを読む
「あ、キモい!これはキモいタイプのエンディングだ!」とひとりで観ているにもかかわらず言ってしまいそうだった(他に最近そう思ったのはファントム・スレッド)。カフェ?でダンスした後のシーンの構図とカット割>>続きを読む
マイルス・デイヴィスを起用したルイ・マルのデビュー作『死刑台のエレベーター』が公開されたのは1958年1月。するとこの映画の撮影は1957年に行われたと思われる。
時同じくニューヨークでカサヴェテ>>続きを読む
爽やか。
ルグランの音楽はどんな映画に使われててもあまりに強すぎて画面に合う合わないとかが問題にならなくなるけれど、この映画に出てくる彼を見ると、たぶん役柄じゃなく本当に躁状態で音楽が溢れ出すタイプ>>続きを読む
日本は骨のある社会派エンタメ映画が少ないので(『新聞記者』が作られて、話題になってよかった)、本作のような、近年の米アカデミーの傾向を代表するような(多分)作品を参考にしていただき、こういうのをばんば>>続きを読む
圧倒的な映像と音楽にやられて、もはや途中から何が起こっているのかわからなかった……衝撃……。
やっぱりアメリカのラブコメって大袈裟で面白い。脚本がうまいし映像がキャッチー。
・会話が面白い。「人生の最初の90年はあっという間」など。
・ジャック・レモンの体の動き、若いころと同じで見てるだけで楽しくなれる。
・釣り小屋を車で押し出して氷に沈めるシーン、結構すごい。
役者の動きや表情、シーンの区切り方も演劇的だった(先入観かもしれない)。
ポストコロニアルとかジェンダー批評的な観点からは色々問題を指摘できそうですが(笑・今これをやったらだいたいのギャグが炎上しそう)、とにかく最高のハリウッド・エンディングのひとつだと思う。
・長回しの効果。長回しは、映画内で進む時間と観客が映画を観る時間が一致する。詳しく書くと、たとえば映画内の人物がある場所から別の場所へ到達するまでにかかった時間とちょうど同じだけ、上映時間も過ぎる。映>>続きを読む
・映画は現実を写しとる。だが、切りとられた現実は、映画であって現実そのものではない。映画はその成立条件ゆえに、現実と等しくなることはできない。映画はそのようなジレンマを抱えている。では、現実そのもの(>>続きを読む
・話は、池井戸潤的な感じがあるのではないか(ひとつも読んだことも観たこともないので勝手な想像ですが)。
・編集・音響編集賞は納得。レース場面のカットのつなぎ方や音がすごい。カット数もは多いし、映像に>>続きを読む
ダバダバダ、ダバダバダ……。ムード映画だ……(そんなジャンルあるのか知りませんが)。
霧や雨、最後は雪。天候を映像表現としてうまくつかう。そしてまた見事な編集。モンタージュで違う場所のできごとや、現>>続きを読む
・ヒトラーがビートルズに重ね合わせられる。「かぎ十字」がファッションとして子どもたちを魅了していたと描かれる。
・じぶんのなかのヒトラーと対峙する。差別や偏見をはらんだじぶんの考え方に疑問を呈し、そ>>続きを読む
騙していると思ったら実は……という展開はありきたりだが、冒頭にふたりで観ていた『イングロリアス・バスターズ』(第二次世界大戦時にアメリカの特殊部隊がナチスをボコボコにするフィクション)が最後まで尾を引>>続きを読む
爽やかだ……。マイブラ、ジザメリ、エール、フェニックスといったイギリス、フランスのインディーロックが、アメリカからきた2人の目を通して東京の風景に重なる。松本隆は心象風景としての東京に「風街」名前を与>>続きを読む
いつも突如殴りこんでくる元道場荒らしの話と、vs日本軍の話が全く結びつかないがとにかくイップマンは強かった。主人公最強系。イップマンが撃たれたあと、妻と友人の顔にクローズアップして、「衝撃の展開……!>>続きを読む