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最高に不快な映画だったが、あまりにも自分の好みにマッチした一作だった。悪意が極端に前景化される形にデフォルメされたキャラクターたちは湊かなえの小説のようで誰一人として共感できないし、物語の構成としても>>続きを読む
ゾンビものフォーマットの正統派スプラッター映画。過激ではあったが、エログロ描写に目新しさはなく、序盤のスピード感には惹かれたが後半は失速ぎみ。やってることはエグいんだけど直接画面に映らないシーンが割と>>続きを読む
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デヴィッド・フィンチャー監督作品は割と好きだけれど、本作は個人的にはあまり好みではなかった。というか、『スティング』『ユージュアルサスペクツ』みたいなオチがあまり好みではない。そして肝心の『ゲーム』の>>続きを読む
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赤ちゃんポストや人身売買、そして擬似家族という社会性のある重い題材を扱っている割には、どこか軽妙なタッチで爽やかな味がある映画だった。キャスティングは豪華だが、是枝監督特有の静謐な空気感の醸成ゆえにそ>>続きを読む
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異食症、レイプ、堕胎をモチーフに、家庭内に抑圧された女性の生きづらさを描く一作。展開の予測できなさや、異物を飲み込む営みがエスカレートしていくさまにはハラハラした。女性としての役割のひとつを手放すラス>>続きを読む
カメラワークや構図が印象的で、工業地帯の風景や、線路、電柱、赤い傘、雨などのパーツが効果的に配置されている美しい映画だった。死の気配を孕んだワケありのカノジョとモチベーションを失った映画監督であるカレ>>続きを読む
ファーストガンダムにそこまで思い入れはないけど、なぜかこのエピソードはタイトルも覚えてるぐらいには印象に残っていた。元はTV版1話分の尺を映画に翻案した作品だが、無理に引き伸ばした感覚などはなく、丁寧>>続きを読む
人に勧めるかと言われれば相手は選ぶと思うけど、個人的にはかなり好きな部類の映画だった。昨今の湯浅監督がやりがちな音楽×アニメーション作品のミスマッチ感が、逆にうまい具合に『既成の琵琶を塗り替える』『敗>>続きを読む
鑑賞したことのあるコナン映画でいちばん面白かったかも知れない。刑事ドラマとしても、『街』の物語としても、サスペンスとしても一級のエンタメに仕上がってると感じた。あと、犯人がしょうもない復讐に囚われてる>>続きを読む
原作は既読だが、忘れている部分も多かったので素直に面白かった。生きづらい人同士の擬似家族的な関係性、周囲からの無理解といった現代的な題材からブレることなく、真摯に向き合った秀作だと思う。個人的には、メ>>続きを読む
序盤は「またシンゴジラやエヴァと同じパターンか」と内心思ったが、ある展開を皮切りにこの作品の世界に突入する。TVシリーズの総集編のような構成で、展開のリズムが歯切れ良く、また、ユーモラスな演出も多くて>>続きを読む
家族愛的なエモーショナルな演出もありつつも、基本的にはギャグ漫画時空のアクション娯楽大作といったテイスト。去年の映画ほどの完成度を期待しないで観に行けば楽しめると思う。適度に笑えて適度に切なくなれる、>>続きを読む
もちろん賛否のある作品だと思うが、個人的には物凄く好みの映画だった。
まず、心理面と映像面の双方から追い詰めてくる、真綿で首を絞めるような恐怖感の演出がホラー映画として秀逸。また、娘と母の相克というテ>>続きを読む
北アイルランド紛争に巻き込まれた家族を描く、監督自身の半自伝的映画。戦時下の日常を描く『ジョジョ・ラビット』的なアプローチとモノクロ調の映像は独特の雰囲気を醸す。昨今の情勢に刺さる作品だとは思った。
命のかかったVRゲーム、19世紀末のロンドン、世襲制の批判や個性を淘汰する教育現場、そして親と子の関係というテーマを余すことなく活かした、一本のエンタメとして抜群のバランス感覚を持つ良作。2002年の>>続きを読む
サイバーテロや公安警察と検察の対立、拘置所における被疑者の自殺などをテーマにした重厚な世界観は良いと思う。ただ、やはり犯人の動機が単なる復讐というのは薄っぺらい気がするし、この大それた犯罪が民間人に>>続きを読む
オーストラリアで実際に発生した無差別銃乱射事件の犯人像を綴る映画。
最終的に銃規制の緩さが問題として提起されるが、事件の本質はそこではないと思う--おそらく、それ以外の手段に訴えた凶行という形もあり得>>続きを読む
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カンヌらしい問題作だとは思う。特に序盤の性と暴力の衝動に身を委ねて刹那的に活動していく場面はサイコサスペンスらしくて良かった。ただ、個人的に感じているフランス映画における雰囲気のとっつきにくさが全編に>>続きを読む
バットマンシリーズ一見さんにも勧められる作りの正統派サスペンスとして仕上がってると思う。ただ、個人的にはやはりジョーカーの存在感でもってるコンテンツだと改めて感じたし、ゴッサムシティの救えなさを全面に>>続きを読む
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ストーリーそれ自体は悪くはない。ただ、この結末を10周年記念作品として提示してくることに悪意を感じる。本編のラストが二人の離別を描くビターエンドだったのなら、ファンサービスとしてはご都合主義でもいいか>>続きを読む
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キム・ギドク監督作品は初鑑賞。借金取りの男の前にかつて自分を捨てた母親だと名乗る女が現れ、歪んだ愛憎劇がやがて凄惨な結末にたどり着くという格好は悪くない。ただ、意図的に演出しているものかは分からないが>>続きを読む
リメイク前は未見。意外とガッツリとアクションに尺を割いた本格的な活劇映画で良かった。道具の使い方や、クライマックスのカタルシスの作り方も上手く、国民的王道アニメの風格を見せられた感じ。
この映像をひとりでゼロから作り上げた熱意と想像力が暴力的。ヤン・シュヴァンクマイエルやギレルモ・デル・トロの映画を彷彿とさせるクリーチャーの造形やダークな世界観には異様なまでに惹き込まれ、『ファンタス>>続きを読む
原作は未読。事件が起きるまでの導入部が冗長なきらいはあるが、第一の被害者が発見されて以降はテンポ良く進む。真犯人に意外性はなかったし、ミステリとしての構造もシンプルだが、エルキュールポアロの偏屈なキャ>>続きを読む
聾唖者の家族内で唯一健聴者として育った娘が主人公。通訳として父親の漁業の手伝いをする一方、ハイスクールでは歌声を見込まれて音楽大学への進学を打診され、家族と夢との狭間で揺らぐ様を繊細に描いている。テー>>続きを読む
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前作の引きからちゃんと繋がってるところは良いと思ったし、アクションシーンの迫力も申し分ない。ただ、最終的にドクター・ストレンジに持っていかれた感も強く、ピーターパーカーの物語、としての特有感が削がれて>>続きを読む
ストーリーには『プラネテス』や『Ever17』を彷彿とさせるものがあったが、何より、登場するガジェットの面白さが抜群だった。舞台となるホテルの造形や、登場する企業、ネット配信者や月生まれの子供、そして>>続きを読む
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『グラントリノ』『パーフェクトワールド』『運び屋』あたりを彷彿とさせる筋書きだが、描き方はかなりマイルドでエンディングも緩やか。安心して身を委ねられる一作だった。
久々の園子温監督作視聴。キャリアの長さに対して未だにここまで荒削りでパワフルな映画を撮れるのが凄いと思う。エキストラにも人生がある、というテーマを語るために数多のキャラクターを用意し、映画のオーディシ>>続きを読む
原作は0巻は未読で1〜16巻あたりまでは読んだが、エピソード的にはこれが一番よく纏まっていて面白かった。キャラクターの掘り下げ方やエピソードの配置も過不足なく、安定感の高いエンタメという感じ。作画も良>>続きを読む
Loundrawの美麗なイラストと乙一のバランス感覚の良い脚本がうまくマッチした一作という感じがした。画作りの面においてはどこか構図に既視感を感じる場面も多かったが、そこ一枚を切り取ってイラストとなる>>続きを読む
吉浦監督の作品は『イヴの時間』『サカサマのパテマ』のみ鑑賞済み。これらの作品は、個人的には、世界観と堅実な描写に魅力を感じるものの、物語としての躍動感は今ひとつという感触があった。しかし今作は『コー>>続きを読む
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実話に基づいていることもあり、何かとリアルな温度感で、自分の身に置き換えて考えさせられることの多い映画だった。若くして癌を告知された妻のことを娘にどう伝えるかだとか、同じ相手を好いた親友と一緒に生活を>>続きを読む
震災と生活保護というテーマはいいと思う。ただサスペンスとして物語の作りが弱く感じられ、いまひとつ入り込めなかった。
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同監督の作品は『ヒメアノ〜ル』のみ鑑賞したことがあり、原作と読み比べた上で、その〝解釈〟の鋭さにおいて信頼できる作家だと見做していた。
本作は、交通事故により娘を喪った父親と、その原因となったスー>>続きを読む
心霊系かと思ってたら違った。プロットは『マーターズ』と類似する部分もあり、やはり同じ監督の作品だなと思う。ただ、ゴシック調の館と人形で彩られた部屋という舞台が美しく、凄惨な暴力が一層に際立つ。90分と>>続きを読む