ゐさんの映画レビュー・感想・評価 - 21ページ目

エレファント・ソング(2014年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

巧みに展開される心理劇、とても美しかった。「ゾウは母系集団を形成する」「ゾウは身内の骨を判別できる」「ゾウは身内の死を悲しむそうだ」「ダーウィンいわく動物で涙を流すのはゾウだけ」題名にもある“エレファ>>続きを読む

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

4.2

非常に余韻が残る映画。過激なシーンが多々あるけど、それがかえって見てる側に強く印象付けるというか、心に刺さるものがある。また、哀愁を感じるシーンも多くあって、上に述べたような過激さと対比されてより一層>>続きを読む

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

3.7

サスペンス映画のつもりで借りたのにガッツリ恋愛映画だったので「TSUTAYAの店員さん棚の場所間違えたんじゃ……」って本気で思った。なんの情報も無しにジャケ借りしたもんだから…。中盤あたり、二人の純粋>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

4.3

エヴァ(漫画)は聖書だと思って読んでる。人間という生き物の愚かさだとか脆さとか、時折見せる美しさを教えてくれる。友情を築いて、それを失って、深く絶望して。それでもまた誰かと関わりたいと思って、成長する>>続きを読む

太陽と月に背いて(1995年製作の映画)

3.8

放浪癖で自由奔放な詩人ランボー。周りを巻き込んで不幸へと堕ちていくこの悪魔のような美青年にどうしようもなく惹かれてしまうヴェルレーヌ。フランスを代表する有名詩人2人の愛と破滅のお話。鑑賞するのも難しい>>続きを読む

ライフ・イズ・ビューティフル(1997年製作の映画)

4.1

鬱陶しいほど陽気な主人公の性格に、最初はウンザリするかもしれないけど、中盤で場面が展開するとむしろその明るさに終始心が助けられる。歴史の中で最もつらく切ない時代を強く楽しく生きた家族の物語。涙無しには>>続きを読む

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

4.7

男でも女でも、誰しもがトムになり得るし、サマーになり得る。人間、恋心が絡むと面倒臭いし、罪深い。

告白(2010年製作の映画)

4.5

少年法に保護される、残酷なまでに好奇心旺盛なお年頃。罪に伴うそれ相応の罰として、壊し、奪い、傷つける。何が正しくて、何が間違っているのか考えさせられる映画でした。上手く言えないけど、心臓をめった刺しに>>続きを読む

恋人たちの予感(1989年製作の映画)

4.7

大好き。メグ・ライアン映画の中で一番好き。日本でこの映画一番観てるのは私じゃないかな。ちなみに男女の友情は成立しない。

セブン(1995年製作の映画)

4.0

初めて観た時それはそれは衝撃で、なんだかすごい映画を観たと思ったけど、正直今見返してみると、本当に最後の最後、車のシーンまでは、割とただ連続殺人がひたすら起こるだけの単調な映画だった。ただ、ラストのあ>>続きを読む

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.1

不運とは恐ろしいもので、不意に誰かの元に舞い降りる。そう考えたら人生は決して平等なものじゃないけど、与えられた人生をどう生きるかはその人次第。どんな状況下にいても、希望さえあれば生きる理由になるし、ど>>続きを読む

タイタニック(1997年製作の映画)

4.0

生と死、自由と束縛、富裕と貧困、その対比が残酷で美しい。ロミオとジュリエットみたく、先が読めるからこそ幸せなシーンで胸が痛む。ローズとジャックの悲恋は勿論のことだが、主役二人以外の乗客にもそれぞれ物語>>続きを読む

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

5.0

何もかもがお洒落でドランの世界観に陶酔する。どこで止めても絵になるこの映画は、まさに動く絵画って感じ。中盤のニコラのダンスシーンは、フランシスとマリーみたく、瞬きすることができなくなってしまう。チカチ>>続きを読む

トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

5.0

冒頭から心臓の動悸が高鳴って思わず鳥肌がたってしまう。陰鬱な緊張感と不穏なムードが、見てる側の心理状態まで不安定にさせる。
愛する者を失って途方に暮れた“残された者たち“が、心の穴を互いに埋め合って、
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