ゐさんの映画レビュー・感想・評価 - 17ページ目

ミネハハ 秘密の森の少女たち(2005年製作の映画)

3.8

神聖で、憂愁で、陰謀めいてる。オープニングのバレエの足に思わず息を呑んだ。肌を撫でる指先、ニーハイを履かせる手、薄いレースの衣装に透ける足。カメラワークがとにかく艶っぽい。少女たちも、ストーリーも、音>>続きを読む

彼は秘密の女ともだち(2014年製作の映画)

3.4

愛する人を失ったとき、心に空いた穴の埋め方って人それぞれなんだなぁと思った。もっとも、元々“性癖”や“同性愛”の下敷きはあった訳なんだけど。
どんな生き方が一番いいのかなんてわからないけど、自分を押し
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コックと泥棒、その妻と愛人(1989年製作の映画)

4.6

セット、衣装、音楽、などの美術面、物語のカルト性、人間の情事、下世話さ、その全てにおいて芸術性が高い映画でした。今まで観た中で一番のアート映画。壁紙と共に色が変わる衣装がなんとも美しい。 性と暴力、そ>>続きを読む

怒り(2016年製作の映画)

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★★★★☆4.5
登場人物全員が魅力的。そして謎が多い。どうしようもなく惹かれるのに、同時に不透明な部分もあって、不安にさせる。愛する人を信じきれずに、裏切ってしまった人。信じていたのに、裏切られてし
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ミュージアム(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

★★★☆☆3.6
緑の色調、雨、そして猟奇殺人。それだけで日本版セブンを名乗るには少し不十分。どんなに異常な犯罪者でも、ターゲットを無作為に選ぶ快楽殺人でも、一ミリだけでいい、犯人に同情や共感できる部
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インフェルノ(2016年製作の映画)

3.9

冒頭からカメラワークが独特で惹き付けられました。
宗教に支配された中世と科学に支配された現代の対比が美しい。黒死病の蔓延は中世世界の人々の意識に大きく影響を与えた。現代に再び疫病の猛威が奮われたなら、
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スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

3.8

フレッシュで若々しく無邪気なトムホがとにかく可愛かった。YouTubeへの投稿や、興奮すると“Awesome(ヤバイ)”を連発してしまう点などが実に学生らしくて親しみを感じる。今までのスパイダーマンの>>続きを読む

キル・ユア・ダーリン(2013年製作の映画)

3.7

好きな色彩でした。
詩が絡む映画は、セリフが深く心に染みていいね。

男だろうが女だろうが、あんなに魅力的で美しい悪魔に惹かれない訳が無い。その危険な魅力で周りを惹き付け、都合の良いように利用するルシ
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ダ・ヴィンチ・コード エクステンデッド・エディション(2006年製作の映画)

4.0

ダヴィンチコードの感想は既に書いたのでここでは省略。25分膨らんだ分、今まで不鮮明だった部分が明確になってより理解しやすかったし、実写版特有の窮屈さも緩和されてる。特にこの物語は情報が多いから、普通の>>続きを読む

グリーンマイル(1999年製作の映画)

4.1

かなり昔に鑑賞済でしたがもう一度改めて観てからしっかり評価したかったので。ここまでの名作はどんなに言葉を並べても語りきれない。素晴らしい作品です。

ジェイン・オースティン 秘められた恋(2007年製作の映画)

3.9

正直、プライドと偏見より好きです。あの映画は長回しのカメラワークが見事だったけど…。
何よりキャスティングが最高過ぎてもう……!アン=ハサウェイもマカヴォイも美しくて透明感半端ない。欧州の時代ものの衣
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最低で最高のサリー(2011年製作の映画)

2.3

このレビューはネタバレを含みます

主人公の考え方めっちゃわかる。特に高3の頃はそうだった。「どうせ人間最後はみんな死ぬ」。こうゆうネガティブな死生観を持って生きてると、努力や情熱が無価値で滑稽なもののように感じて、何に対しても冷めてし>>続きを読む

シャイニング(1980年製作の映画)

2.4

この手の有名作はパロディを楽しめるから早く観なくてはと思ってました。サイコスリラーといういう認識だったので超能力という設定があると知った瞬間ちょっと萎えてしまって…。何がなんだかわからないストーリーに>>続きを読む

特捜部Q 檻の中の女(2013年製作の映画)

3.6

好きです。重々しい雰囲気。北欧のこうゆう陰湿な感じのサスペンス。登場人物の冴えない感じというか、いけ好かない感じも中々好みだし、ヨーロッパ言語特有のあの滑らかに発音される響きも好きだから尚更堪らなかっ>>続きを読む

グッドナイト・マミー(2014年製作の映画)

3.6

怖いと言うより物理的な意味で耐えられないほど痛い。ラストはシックスセンスを彷彿とさせた。後味の悪さはピカイチ。

ゾディアック(2006年製作の映画)

2.8

個人的に苦手な俳優が勢揃いだったけど、私好みのサスペンスなので鑑賞。子育てを頑張るシングルファザーに弱い私は冒頭で主人公の好感度がダダ上がり。「めぐり逢えたら」のトム=ハンクス、「幸せへのキセキ」のマ>>続きを読む

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

4.0

ミュージカル映画ってどんなに有名作でも高評価でも、最初は若干気圧されちゃって「このテンションについていけるかしら……」って不安になるんだけど、開始15分もしたらもう完全にロシュフォールの世界観に陶酔し>>続きを読む

ハムレット(1996年製作の映画)

2.4

ずっと見たかったケネス=ブラナーのハムレットを遂に鑑賞。あの二枚目な顔立ちにハムレット役は絶対ハマるだろうと思ってましたが、期待通り実に似合っていました。古めかしい台詞も気になるほど不自然じゃなかった>>続きを読む

いまを生きる(1989年製作の映画)

4.1

大切なのは、自分が何を感じるか。そしてどう生きるか。ホイットマンの詩に定義や理論が必要ないように、自分の人生を規則や他人に縛られる必要なんて無い。いつかは必ず死せる命、夢を抱くもよし、趣味に没頭するも>>続きを読む

シンプル・シモン(2010年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

全てが予定通りに進んで、常に秩序が保たれていれば、混乱は起きず、円滑に日常を送ることができる。アスペルガー症候群のシモンは、なるべくシンプルに生活し、その均衡が崩れることを決して受け入れない。
しかし
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何者(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

★★★☆☆3.8
「頭の中で描いてるうちは何だって傑作なんだよ、お前はその中から出られない」
冷静で分析上手な主人公が就活しない奴らに言うセリフ。一見的を得ているようだが、物語が展開すると、そのベクト
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メリー・ポピンズ(1964年製作の映画)

3.0

見てて楽しくなる映画。見終わった後も、しばらく無意識に歌を口ずさんでしまう。最初は子供向けかと思っていたけど、寧ろ大人(特に親)に訴えかけてくるものがあるなと思った。“子供の為だ”と思って仕事や教育に>>続きを読む

デッド・サイレンス(2007年製作の映画)

3.8

SAWの監督なだけあってラストを予想しながら挑んだ訳なんだけど、やはり完敗。
赤以外の彩度を落とした演出が恐怖を煽って尚且つ美しかった。フラグが立つとサイレントになるのがまた怖い。音が消えると意識して
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