きねまっきいさんの映画レビュー・感想・評価 - 15ページ目

きねまっきい

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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

2.0

捻りの為の捻りで冗長に語られる凡庸なマスコミ批判。
歪曲報道体質など言われなくても百も承知だ。
語るべきはこの後なのだから、幕切れは撮り手の逃げに見えた。
主役力演は認めるが、ハードボイルド度の半端ゆ
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カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)

4.0

再見。
こんなに良かったか。
演者、美術、編集、物語、何処か気の抜けた、力みの無さが肝。
その奥に生と死の境界をも軽やかに大らかに捉えんとする作者の鬼気迫る凄みが立ち昇る。
これが何十年に一本しか撮れ
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.0

最も演じ易いのは娼婦とヤクザと言うが、この手の女も演じ易いかも。

だがベンアフの薄い駄目男役は最も演じ難いのでは。

そういう台詞無く内面外面から滲む。

無駄に顔や体がデカく、無駄に顔が綺麗な事が
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ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

1.0

梅さんも?ピョン吉シャツで大暴れ!の巻、なのだろうが、
想定内の騒ぎでスッと見終わった消化試合の感。
CG同士の闘いは目まぐるし過ぎて何をしているか分からない。
もう少し落ち着いて闘って欲しい。
即ち
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黄龍の村(2021年製作の映画)

3.0

格差忖度の村社会たるこの国を前に今の若者たちは如何に対峙し得るか。

これを真っ正面から物語るにこの手があったとは。

令和の連合赤軍と見立てるか。

撮る動機の確かな手応え、それゆえの手際の良さをこ
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.0

割り切れなさをそのまま受け取り易くする脚本を評す。
モタつく序盤と余分な人物を整理して100分に出来たらと思う時、それは黒澤の某作だと気付く。
けんかをやめて作詞作曲の竹内まりやはどう見たか。
Mデイ
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老後の資金がありません!(2020年製作の映画)

3.0

黒沢清常連の松重、六平、哀川、金田一系常連の草笛ら、死相漂うコワモテ演者陣による、終活たる生の祝祭は存外腹に来た。
題から逸れて「親の葬式と子の結婚資金を出したくありません」になったが、ご愛嬌。
クレ
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リスペクト(2021年製作の映画)

2.0

天賦の才に恵まれ、覇権国の思想と文化の嵐を図らずも煽動し、且つ誰よりも翻弄されたダイナミックな生き様ゆえに、当時の実録本人映像は胸に迫る。
ゆえに父や彼氏のモラハラDVが彼女を物語るに最善の論点とは思
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エターナルズ(2021年製作の映画)

1.0

全編打合せ。
大味の極み。
米映画は未だこれを続ける気か。
人類そっち退けで神様とアンチ神様が人知れず力比べするって何じゃこりや。
人類の技術進歩が偶然(即ち神)に拠った時代は終り、今後は覇権国の正し
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

2.0

同世代人として共感はするが、
恐らく積極的な散漫さで点描されたらしい文化、時事、キャラ、仕事、恋愛を
タイトルが統合しテーマを浮き彫りにするには至らず幕。
テーマめくタイトルと筋が噛み合っていないのだ
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燃えよ剣(2021年製作の映画)

2.0

激動の時代だからって
映画が忙しくてどうする。
物語を追って幕って。
結局よく分からないし。
時代を追うな夢を追え?
史実を撮るな人を撮れ、だ。
非支持。

恋する寄生虫(2021年製作の映画)

1.0

題にもある寄生虫、
それはメタファーか現実か?
それを肯定しているか否定しているか?
が結局分からず。
事柄を物語ることに映画が全く貢献していない、
なんて初めて見たかも。
前衛という成熟のずっと手前
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

2.0

話題の終盤はナルホド楽しんだ。
80年代のトンデモ系ホラー復権を祝すが、
当時はあった序盤中盤の下世話なお色気が無い分、
綺麗に小さく纏まった感。
推せるが。

THE GUILTY/ギルティ(2021年製作の映画)

2.0

通話だけで物語を追う趣向へのトライは買う。
主人公の負う課題と解脱という筋と、
事件の捻りと収束のいう筋が何処か噛み合わず、
観客が肩透かしにあった感。
だから全然面白くないのだと思う。

最強殺し屋伝説国岡 完全版(2021年製作の映画)

3.0

コクのある長い格闘シーンを楽しみたくてもコマ落とし気味のビデオ映像に目が耐え難し。
PVO設定甘く活かし方も不十分。
と減点項目あり阪元裕吾では本作は下位だが、氏が邦画牽引期待の星であるはことは不動。
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土竜の唄 FINAL(2021年製作の映画)

2.0

消化試合の感。
2の濃厚を想う。
三池崇史ここ5年不調。

聖地X(2021年製作の映画)

2.0

ソラリスを焼き直すなら真剣にやって欲しかった。
主役含め事に当たる動機が見えず、ゆえに見る側を巻き込めず、その時点で早々に負けが決まった感。
面白く出来る素材だろうに。
宣伝文句の嘘も頂けぬ。
入江悠
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MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)

2.0

浅い、だから退屈した。
正面から拝借した「地獄の黙示録」の少年兵Lフィッシュバーン以上の事が語れているとは思えず。
自慢らしき密林アクションは娯楽快作「アポカリプト」の切実と躍動に及ばず。
「太陽の牙
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アンテベラム(2020年製作の映画)

2.0

手堅い小品。
ネタバレ回避要。
撮る方も見る方も仕掛けに気を取られて、肝心のテーマ、キャラ、感情から焦点が微妙に逸れた感。
ま、楽しんだ。

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

1.0

高級そうだが全然面白くない。
語らな過ぎの度合いを間違えている。
そして実はテーマが凡庸だ。
尤もらしいが。

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

1.0

それがバトンて。
今の世にクレーム級の古き女性観、人生観、結婚観、職業観。
薄い演技の薄いキャラが全てを薄い台詞で説明しきる薄い物語。
子役の変に巧い泣き芸も鼻に付く。
今や子役は下手でないと邪魔だ。
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復活の日(1980年製作の映画)

1.0

つまらぬ潜水艦の浮沈など大味凡庸な9割我慢でやっとポスターの草刈正雄を確認する作業。

不細工な外人を脇に谷村な主題歌を外人に歌わすだけで優越感を得られた幸福な昭和。

ど素人、角川春樹のカメオで画が
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.0

本編は煮え切らぬまま、対局にそれと同重量の題名を置き、その釣合いでテーマを浮き彫りにする作者の狙いは成功。
この題名を付した勇気は評すが、西川美和だからこそ婉曲ではないパンチを求めたくもなる。
「時計
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

2.0

よくわからず、それゆえもあり、全く面白くなかった。以上。

河童の女(2020年製作の映画)

2.0

詰めが甘い。
風呂敷を広げて畳む物語運びが巧くない。
「ゆれる」の西川美和の巧さを改めて知る。
非支持。

ビューティフル ドリーマー(2020年製作の映画)

2.0

押井守のメタ構造の傑作原典をメタ構造で愛で直すに、大林宣彦で蓋する愚。
露悪と理屈の原典に情緒で蓋するか。
亡くなったから捧げただけか。
勝算あったか。
旬の美少女の出る古典を時かけからうる星2にとの
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ハスラー2(1986年製作の映画)

3.0

実は初見。
新旧スタアの師弟競演でもモタつかず猥雑さを損なわないスコセッシの強い撮り癖を愉しんだ。
新春かくし芸のマチャアキばりにマジ上手い二人、スリル込みの格好良さ。
1986年、バブル期序盤、こり
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

2.0

はなから恋などしていない。
恋愛対象とサブカルへの知識と情報を如何に多く細かく持つかにだけ腐心して、
実は対象を好きでもなければ感動もしていない二人。
恋もサブカルも情報ではないはず。
そうであってた
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KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

3.0

今も血生臭い隣国。
一方我が国の政治を為し反し報じ論じ見る我々の稚拙と面倒なだけの茶番を思う時、これを甘受する阿呆の如き屈辱こそが平和なのだと感じた。
この屈辱に耐えかねて政治に真剣に向き合い命を賭け
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お嬢さん(2016年製作の映画)

3.7

#お嬢さん
日本語のたとたどしさにモヨヲすアグネスチャン効果を狙うとは。鬼六と谷崎の変態ラビリンスを正面から撮る国民的英雄監督の英断を買う。大小空間フェチ感も健在。猥談に人生を賭ける馬鹿男が女にされる
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真夏の方程式(2013年製作の映画)

3.0

誰が何故如何に殺したか?から、最後に彼は彼に何を言うか?に、サスペンスのピークをずらすシナリオ高等テク成功。

理系探偵が答えを出すはずの推理ものをして、答えなど無いと軽やかに転調する爽やかさを買おう
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ヒポクラテスたち(1980年製作の映画)

2.0

感想を語りずらい一本という印象。
10年に一回見直している気がするが。