cさんの映画レビュー・感想・評価

c

c

映画(129)
ドラマ(0)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

四月物語(1998年製作の映画)

-

やっぱり岩井さんの作品は好き。
人間の底の部分が、暴力的なほど生々しく感じられる。
音楽が相変わらず大胆かつ繊細で、圧倒される。

海がきこえる(1993年製作の映画)

-

久しぶりにこういう映画を観た。かわいいと思いつつも、製作者や日本社会全体としてのコンプレックスというか、何か手に入らなかった理想像的なものが見え隠れしているようにも感じる捻くれた自分もいて、少し気持ち>>続きを読む

ディーバ(1981年製作の映画)

-

ショットが独創的で美しい。綺麗で洒落た映画。
何も知らずに観たけど、スワロウテイルのグリコはこれにインスピレーションを受けているのかと驚いた。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

-

とんでもなくイカれてる。
本能的で、歯止めが効いていない。刺激的。気味が悪いけどそこにあるリアリズムが益々人間に対する嫌悪感を生む。ここまで下劣なユーモアに、気づいたら笑ってしまっている自分も卑しい人
>>続きを読む

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

-

闇と光、静寂と喧騒、夜と朝。音を信じる三宅監督だからこそ、その音のパワーに敏感な人の存在を忘れていないし、音の作り込みは期待通りだった。

やっぱり性善説じゃないけど、色々な事情を抱える人たちがいて、
>>続きを読む

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

-

カメラの冷徹さと、幸の薄そうな女性の姿があまりにも痛々しくて、しんどかった。

枯れ葉(2023年製作の映画)

-

ユーモアもハイセンスで面白かった。
フィンランドの街並みの、なんとなく殺伐とした、カラッとした雰囲気がシュルレアリスムを助長しているように感じる。

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

-

ようやく観れた。アンハサウェイが綺麗で服飾が素敵な映画。

愛にイナズマ(2023年製作の映画)

-

秀逸だった。
カメラのセンスとテンポが良いし、会話も楽しくて面白い。

ミュンヘン(2005年製作の映画)

-

特にないけど、心が徐々に壊れていく様は、アケルマンのジャンヌディエルマンみたいな超リアリズム作品に比べるとテキスト的で物足りなかった。
普通にスピルバーグ安定でハリウッドって感じ。

ユダヤ人とかユダ
>>続きを読む

機動警察パトレイバー2 the Movie(1993年製作の映画)

-

天皇崇拝だったり三島由紀夫の思想が入っていてとても面白かった。

機動警察パトレイバー THE MOVIE(1989年製作の映画)

-

なにこの激熱アニメ。
単純とか非現実的とかそういうことじゃなくて、ただ素直にアツい。興奮する。

スワロウテイル(1996年製作の映画)

-

やっぱり岩井俊二作品好き。
単純な音楽映画とかテープをめぐる物語ではなくて、もっと人間が人間らしくいるための、その美しさを投げかけるような映画だった。
良いシーンはいくつもあったけれど、過去の記憶が瞬
>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

-

ヨーロッパ企画らしいタイムループSF。
ヨーロッパ企画の映画は長回しでキャラクターもすごくリアリズムだが、毎回オチがコテコテのSFで、超越的なところを全てSFに任せているから、結論物語のリアリズムが担
>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

-

物質的にも非物質的にも、被写体との距離があまりにも近くて、息苦しいほどに生々しかった。平山の呼吸が、生が、ここまで直接的に、フィルターを介さずに伝わってくると、苦しくて辛いと思う瞬間もあった。ツァイ・>>続きを読む

千年女優(2001年製作の映画)

-

純情。空間的、物質的かつ時間的な移動というテーマがあるが、「走る」ということは、人間の最も原初的で純情な移動手段だと思う。

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

-

馬鹿にしている部分もあったけれど、当時の日本を外から見た景色が広がっていて、とても良かった。二人の曖昧な関係が、二人ともゆかりのない日本という地で展開する、一時的で切なく儚い、衝動的な瞬間がそこにあっ>>続きを読む

少女は卒業しない(2023年製作の映画)

-

映画もとても小説的。
固く静かな固定カメラと荒々しく激しいカメラワークの切り替えが綺麗で、良かった。

その男、凶暴につき(1989年製作の映画)

-

暴力映画だけど、とても丁寧で繊細。北野武に脱帽した。

北野武の背中が、大きいというか重くて、とても力強かった。傑作というのも納得。

海辺の一日(1983年製作の映画)

-

これ程良い映画を、なぜ日本で上映しないのか。

ヤンの作品は、それが強く人間的であるが故に、現代を生きる我々の苦悩や社会問題を先取りしているように思う。近代に身を置きながら、古き慣習や伝統の下に生きる
>>続きを読む

死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

-

綺麗な物語映画。ところどころ時代背景を感じさせるのが良い。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

-

全く刺さらなかった。
陳腐な自己満コメディにしかみえない。ショットは独創的で新しいが、強度は全く無く、ただちょっとお洒落なだけの浅い画にしか感じなかった。
この監督のユーモアも全然合わなかったし、これ
>>続きを読む

ローマの休日 4K レストア版(1953年製作の映画)

-

シンプルに面白くて楽しんでしまった。

やっぱりこの時代の人々の王室に対する神格化された既存意識と、近代的な王室に対する考え方の変化が、この映画に色濃く現れていると思う。ある意味王室、皇室の方々も自分
>>続きを読む

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

-

とっても好きだった。個人的ベストワンかもしれない。

希望に満ち溢れていて、鑑賞後の幸福感というか、生への希望が、自分を鼓舞してくれる。ただその希望も決して軽薄なものではなくて、現代社会を生きる人間の
>>続きを読む

花とアリス殺人事件(2015年製作の映画)

-

二人揃った時の最強感が好き。

前作も含めて、強烈なキャラクターを持つ花とアリスの、無邪気さと素直さが心地良い。アニメーションも人間のとても細かい動きにこだわっていて、これもいいなだと思った。

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

-

子供時代の長い一日を思い出させる、ノスタルジーで溢れる映画。
まだ人が死なない頃の岩井俊二。

キリエのうた(2023年製作の映画)

-

3時間があっという間で、とても没入した。

震災の映画なので、岩井俊二の作品の中でもちょっと特異だと思った。とはいえ岩井俊二らしさも健在で、震災という出来事を映画にするにあたって、それをキリエの歌に託
>>続きを読む

ファルコン・レイク(2022年製作の映画)

-

忘れかけてた感覚を思い出させてくれる、繊細で、良い映画だった。
思春期特有の、高揚感や焦燥感、喪失感など多感な感覚が、引っ掛かり無く画面から伝わってくる。原作があるらしいけど、人物設定と舞台が的確で、
>>続きを読む

花とアリス(2004年製作の映画)

-

とても綺麗で楽しい映画だった。王家衛の『恋する惑星』のよう。
主演二人の熱演が凄まじく、思春期の高校生の危うさや未熟さ、力強さなど色鮮やかに演じられていて、感動した。

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

-

大分体力を使った。
この映画に欠かせないのは分かるが、やはりロングショットの応酬はキツい。超現実主義、だからこそ、些細な違和感と精神の擦り減りが生々しく、後半は思わず見入ってしまう。
良い作品なのは分
>>続きを読む

Love Letter(1995年製作の映画)

-

ノスタルジーで包み込まれるような、綺麗な映画だった。
名前というものにはある意味超次元的な力があって、本作でも藤井樹という名を持つ二人が、血などよりももっと深い次元で繋がり、一部を互いに共有しているよ
>>続きを読む

>|