ドナウさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ドナウ

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スノータウン(2011年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ニトラムと同じ監督と気づかずに視聴。思いの外低評価に困惑。行き過ぎた正義感の暴走、というより完全に私怨で出発点から常軌を逸している。正義を隠れ蓑にエゴを振りかざすというのは何も絵空事ではなく、身近なと>>続きを読む

ファウスト(1994年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

もはや彼の作る異形に恐怖心は抱かず、親しみすら感じる様になってしまった…つまるところカワイイ。中毒になりそうな程の毒気、皮肉や意味あり気な演出、非日常なおかしみは心を掴んで離さない。監督の食に対する強>>続きを読む

天使のはらわた 赤い眩暈(1988年製作の映画)

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「赤い淫画」にまとめてしまったがこれだけ残したく。作品自体は好みであったのだがモーテルでの場面、二人の距離が近付きつつある中でのハラスメント…いくらセツクスの前とはいえあれだけは萎えてしまった。

天使のはらわた 赤い淫画(1981年製作の映画)

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暗黒名画座で以前紹介していた「赤い眩暈」が良かったのでこちらも見た次第。ロマンポルノは見た事が無いので他とは比較はできないけれど、悲しみの雨、欲望の赤とでも言いたくなるような叙情的な演出、目を引くよう>>続きを読む

氷の微笑(1992年製作の映画)

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同監督の「4番目の男」リメイク?というのが素直な感想。“氷の微笑”と言うには人間臭くなるキャサリンは気になるけれど、やっぱり彼女が黒幕かな。ただ、あれほど賢く魅力的なキャサリンが自らの手を汚していたと>>続きを読む

浮き雲(1996年製作の映画)

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愛して止まないアキ・カウリスマキ監督作品。おじさんおばさんが顔をしかめ直立している姿が妙に可笑しく、年齢的に希望を抱くには絶妙に遅い夫婦の愛おしさ。赤いコートが微妙に似合うイロナと、軽妙に花束を持って>>続きを読む

D坂の殺人事件(1997年製作の映画)

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実相寺昭雄による変態紳士面目躍如。名探偵明智の活躍はあまり見られず、寧ろ燻る姿に衝撃。真田広之に劣らず嶋田久作の渋さに驚いた。監督の描く陰影、構図、絵作り総てが素晴らしく、倒錯する人々の美しさをも引き>>続きを読む

ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994年製作の映画)

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 【悪魔を殺せるものはただひとつ、愛だ】

映像表現がクールでドラッギー、複雑で見る度に違うものが見えてきそうな作品。歪なヒーロー像を作り上げるメディア批判と、国民食がジャンクフードとコーラというアメ
>>続きを読む

アンナの出会い(1978年製作の映画)

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ロードムービーの趣で何処までも付いて回る孤独。主人公や家族の話など「家からの手紙」や「ノー・ホーム・ムーヴィー」で見たようなエピソードが有り自伝的要素が強いのでしょう。シンメトリーと横移動が印象的で、>>続きを読む

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

5.0

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開始早々尋常ならざる雰囲気に圧倒。恐怖し、涙をこぼし、恍惚とするジャンヌ。怒り、憤り、罵る司祭たち。そんな表情の重厚なアップ(もはや顔芸)と強力な重力を持ったカット、単調な繰り返しであるもののその推進>>続きを読む

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

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「こわれゆく女」
「チャイニーズ・ブッキーを殺した男」
に続き3作目。

若い女の死と老いた女を演じるうちに若さへの嫉妬と羨望、老いの恐怖と抵抗に取り憑かれてしまう。自分を模索、表現しようにも脚本に縛
>>続きを読む

テス(1979年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

楽士と踊りの開幕でときめくも“シャロン・テートに捧ぐ”の一文により牽制。トラッドフォークの劇伴と馬車に揺られながら映画を巡る。歴史を重ねた街並み、翳る空の豊かな表情、真っ直ぐに延びた並木道、黄金に輝く>>続きを読む

カラヴァッジオ(1986年製作の映画)

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恐らく監督のパーソナルな一面が色濃く反映された映画なのでしょう。性的暗喩が多用され、同性愛や聖職者の性を思わせる表現でデカダンな作風。独白部分は宗教的、詩的なものが多く難しい反面、絶頂のナレーションは>>続きを読む

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

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犯人に共感、同調してしまう恐ろしい映画。事件の凄惨さが隠されたのは、その感情を煽るため、敢えてそのように撮られたのでしょうか。彼の人生の一端を追体験し、折に触れて彼の壊れる音が聞こえてくる。なにか一つ>>続きを読む

マーターズ(2007年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

リベンジスプラッターからスピリチュアルへの転調、それに伴い舞台は生活感のある家屋から無機質な地下室へ。不条理と痛みと幻覚、激烈に先鋭化したSMの極致。犠牲者の前に現れた幻は“自分を傷つけようとする怪物>>続きを読む

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