狂王キシリトールヴィヒ2世さんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

狂王キシリトールヴィヒ2世

狂王キシリトールヴィヒ2世

生れてはみたけれど(1932年製作の映画)

4.6

突貫小僧と青木放屁は顔が似ていると思ったら異父兄弟というまめ。小学校の教室に爆弾三勇士の額が飾られているのめちゃくちゃやだな。食べることの併せ持つ自由と抗うことのできない欲求に屈する後ろめたさ。どうせ>>続きを読む

キング・コング(1933年製作の映画)

3.5

めちゃくちゃ音楽映画で終始饒舌すぎるのはあんまり好みじゃない。エンパイアステートビルの頂上でコングが飛行機からの集中砲火を受けて出血に気づくまでのシークエンス。なぜか音楽が全くなくて飛行機が同じ動きで>>続きを読む

朝が来る(2020年製作の映画)

4.7

森やら海やら料理やら河瀬直美成分てんこもりに、色々な人の人生に悩みにそれらが様々に切り取られて、この視点、こういう生活が間違いなく世界にはあるんだという実感。青春時代の輝きがめちゃくちゃ残酷な美しさを>>続きを読む

ザ・エージェント(1996年製作の映画)

4.2

セックスのBGMにミンガス選んでもことが済んだあとになんだこの曲って苦笑すれば最高の体験にしてしまえる。そんなのはトムクルーズだけだ。トムクルーズの猛ダッシュもちゃんとあるのいい感じ。謎にレギュラーシ>>続きを読む

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

4.0

鬼気迫る鎧武者が滑稽であわれにうつる。そんなものよりも化生の者が糸を紡ぎながら口ずさむ歌や奥方の発する衣擦れの音が恐ろしい。

レニー・ブルース(1974年製作の映画)

5.0

言葉あるいは踊りなどの表現。言葉にしなくても封じ込めようとしてもそこにあるものをないことにはできないし真実が暴かれても困らないしむしろ真実が暴かれたら困るやつがのさばっていることの方が困るんだけど。あ>>続きを読む

都市とモードのビデオノート(1989年製作の映画)

4.6

モードに対するアンチを標榜するヨウジがモードマスターとして称えられること韻を踏みたかったのか知らんけどこのドキュメンタリーのタイトルが都市とモードのビデオノートという邦題になることの皮肉。かつて現実的>>続きを読む

独立愚連隊(1959年製作の映画)

4.5

後のくせつよがそんなに出てないというかたまにしか尖ってなくてアメリカ映画をよく参考にしたんだろうねっていうウェルメイド感が強い。徹底したアクション繋ぎからの空間をこえる別人間アクション繋ぎ。ショットの>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.4

エントロピーが減少してるからで全部片付けていく清々しさ。どうでもいいけど音楽うるさいな。ロバートパティンソン様が子ワシントン引っ張りまくってたのは良い。ビルの壊れ方特撮オタクが好きそう。子ワシントンが>>続きを読む

キャリー(1976年製作の映画)

5.0

人が恐れと悲しみと恥ずかしさと憎しみにとらわれた瞬間の表情をおさめるには一般的な映画の画面サイズでは余白がおおすぎて、スプリットスクリーンこそがベストなのかもしれないなと思わされるほどに差し迫った鬼気>>続きを読む

美少女戦士セーラームーンR(1993年製作の映画)

3.8

うさぎがちびうさに窒息させられるところ時間感覚完全にバグってる。まもちゃんって今逆に一周まわって新鮮なかっこよさある。セーラームーンのブティックとかフルーツパーラーとかが並んでる空気感良いよね。

2分の1の魔法(2020年製作の映画)

4.2

近道ばかりしようとして本当に大切なものを見失っていたんだ😂

レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

5.0

神経症くずハゲをボイコットできないタイプの人間的には開始早々ティモシーシャラメがくそ早口でぺちゃくちゃしだしたところでもう腹を抱える。初期作なみのハイテンポさで荒唐無稽な挿話が展開されていくのずっと大>>続きを読む

ビール・ストリートの恋人たち(2018年製作の映画)

4.0

制度的人種差別について無知で知ろうともしない人間が開き直って自分たちは差別主義者ではない日本に差別はないって言いながら黒人は危険だから警察の暴力にさらされても仕方がないとか言う。とりまボールドウィンと>>続きを読む

サイレントヒル(2006年製作の映画)

3.0

小学校のときツタヤでパッケージ裏みてからずっと三角頭大暴れ映画なのかと思ってた

タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら(2010年製作の映画)

4.2

ひたすらいいやつなタッカーとデイルがあまりに不憫でたまに泣きそうになる

検察側の罪人(2018年製作の映画)

3.0

退屈ではないけど編集キャメラ音響が素人くさい受け狙いみたいなのにまみれててへろへろ

イット・フォローズ(2014年製作の映画)

3.4

ホラー映画でセックスしたら死ぬのってこういう仕組みだったんだ

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.2

面白いところ全部カットされてたかも。ブルーノガンツにまあまあつらそうな撮影強いてるのが一番ひどい。

ベン・ハー(1959年製作の映画)

4.7

砂漠、海、隆起する肉体、粉塵を巻き上げる馬、顔、荘厳な建築に群れなす人人人、そして愛。映画ってこういうことじゃん。

美女と野獣(2017年製作の映画)

4.8

エマワトソン姐さんは強く賢く美しい。一生ついていく。ディズニーの実写化系あんまはまってなかったけどこれはもうめちゃくちゃ絶妙。野獣かわいすぎ。現代的な感覚を持ち込むことがリメイクの意義のひとつかなと思>>続きを読む

We Margiela マルジェラと私たち(2017年製作の映画)

3.0

メゾンマルタンマルジェラをこの上なく愛した人でたぶんやっとなんだろうなって感じ

インヒアレント・ヴァイス(2014年製作の映画)

4.9

ジョイント巻きながら観なきゃいけない映画を日本で公開するな。反アメリカ的なものがむしろすごくアメリカ的に写る皮肉。何かを形づくる数多の要素はそれぞれ同じ方向を向かない。欠陥や不均衡はそこにあるべくして>>続きを読む

百年恋歌(2005年製作の映画)

4.0

衣装めちゃ良いしビリヤード編の空気感ばつぐんすぎな

殺しのドレス(1980年製作の映画)

4.1

ヒッチコック大好き人間たちってなんかもういじらしいわ。ライティングがきれきれすぎてもはやギャグ。

ボディ・ダブル(1984年製作の映画)

4.0

誰に対してどういった警戒心を持ってこの映画に接すればいいかわからないという混乱がずっと続くのがいい

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

4.2

途中まで最高の映画だったのに終盤急速に凡庸な作品として収束していくのまじどうした。最初らへんとかアルトマンアレルギーの人のためのロンググッドバイだし。アイズワイドシャットとかリンチとかハードボイルド小>>続きを読む

サスペリア(2018年製作の映画)

4.2

アルジェントのサスペリアのリメイクって感じは全然しないというかジャーロ感もあんまないし話がややこしいしトムヨークの音楽全然勢いないし。イタリア人監督だからこそのアンチイタリアンホラーなのかなってくらい>>続きを読む

ミスター・ガラス(2019年製作の映画)

5.0

レディインザウォーターとか何がいいのか全くわからんとか思ってた人間でもここにきてやっとシャマランの純粋さに涙する。おとぎ話を信じ続ける人間の持つ力。くだらない論理、論理を装ったくそ、多数派の論理。踏み>>続きを読む

アンブレイカブル(2000年製作の映画)

4.5

血を流さないブルースウィリスってどうよ。どうせなら弱点血は割と流れちゃうって設定にして欲しかった。ヒーロー映画あるある満載だけどあくまで要所要所に張り詰めたでもどこか掴みどころがなかったりもする盛り上>>続きを読む

生きる(1952年製作の映画)

4.5

不気味に爛々と輝く志村喬の目が生きるということを語りまくり