くろねこヤマ子さんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

くろねこヤマ子

くろねこヤマ子

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リザとキツネと恋する死者たち(2014年製作の映画)

3.8

チョコミントだ!
この映画のフライヤーから
受けた印象は、これ。

だからちゃんと(?)
クランキーの
チョコミント味のアイスを
食べてから
観に行ったわけで。

そうしたらミント色のスーツを着た、
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大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

3.8

この少年はトリュフォー。

両親に見捨てられ
感化院で幾度と過ごし、
映画を観ることに
救いを求めた彼と重なる。

大人が全てを
分かってあげれないのは
仕方がないのかもしれない。
けれど分かってあげ
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真昼の不思議な物体(2000年製作の映画)

3.7

山形国際
ドキュメンタリー映画祭で
優秀賞を受賞した作品。

この作品は単に
ドキュメンタリーでなく、
架空の世界が混ざってる。
不思議な空気が流れています。

荒れた画面で混ざっています。

クリア
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ワールドリー・デザイアーズ(2005年製作の映画)

3.7

ミュージックビデオの
メイキングの様な作品。

でも違う、何だか違う。

話は三本柱。
白いワンピースの女性たちが
夜の森の中、ポップスを歌う。
(なかなか可愛い歌)

突如昼の森。逃げる男女。
理由
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ナブアの亡霊(2009年製作の映画)

4.1

アピチャッポン監督作品。

漆黒の闇、稲妻が光る。

スコール降る?!と
思ったけれど、降らない。

この稲妻はダミー。
のちに明らかになる。

燃えるサッカーボール。
なぜ燃えてるの?
という疑問解
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エメラルド(2007年製作の映画)

4.2

アピチャッポン監督作品。

閉館した
ホテル・エメラルドの
一室の記憶を記した作品。

室内には光が差し込み、
羽毛のような光の粒が
日常音とともに舞う。

いつの間にか
室内に他愛もない話が聞こえて
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世紀の光(2006年製作の映画)

4.3

アピチャッポンの
作品を少しずつ
観ていっています。

彼の作品には
森と光の線と
カサカサとした音が
多く出てきます。
そして静かな話し声。

どうしよう、凄い好き。

今回は森でなく病院が舞台。
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裸のキッス(1964年製作の映画)

3.7

フライヤーに映る
腕を振り上げる美人と
スキンヘッドの美女。
http://www.fuller2016.com

このふたりが
同一人物だと言うことを
この映画の冒頭部で知る。

目を奪われる物語の
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ショック集団(1963年製作の映画)

3.9

IQ140の新聞記者が
殺人事件の
潜入捜査のため、
精神病院へ入る話。

病んだ人々に囲まれて
彼も蝕まれていく。

彼の野望は果たされたけれど
彼自身は…みたいな話。

作品自体に鮮度は感じなかっ
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フラーライフ(2013年製作の映画)

3.8

サミュエル・フラー。
彼の人生を
振り返る映画を
ミーハーゴコロで鑑賞。

過去作品の出演者たちが
自伝書を順に朗読して
進むカタチ。

配達少年から新聞記者へとなっていく、
成功物語(お洒落仕上げ)
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

3.6

呻き声と引きずる音。

セリフは少ないけれど、
とても分かりやすい物語。
壮絶すぎるサバイバルと、
復讐一直線。

極寒の大地に
繰り広げられる話。
迷路感は、ない。
閉塞感がないというか。

むしろ
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ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)

3.7

ギルバート・グレイプを
知っているわ。

外見とか環境とか
そういうのは
ぜーんぜん違うけど、

彼と心の本流が
同じ人を知っていて、
知っているような気がして、
ゆえに不思議な感覚で見終えました。
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ぼくのバラ色の人生(1997年製作の映画)

4.0

7歳の男の子の
トランスジェンダーの話。

メルヘンな雰囲気の
赤く可愛い
ポスターに惹かれて
当時映画館に
足を運んだ記憶が。

ピュアな少年が
心を痛めながら正直に進み、
家族も戸惑いながら…
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

3.5

甘く美しく描かれ
(監督はセンスいいなぁ)
食べたらシュワシュワと
消えていく鑑賞後の感覚。

綿菓子仕上げの作品。

中身と入れ物の
折り合いが悪いことに
ふと気がつき、
世界で初めて
性別適合手術
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アルファベット(1968年製作の映画)

4.1

Eテレで言えば。

ピタゴラスイッチと
デザイン「あ」に

漂流教室の
テイストを加え、
大人の階段を登らせたら
こんな感じかもなぁ
と、思いました。

深く考えてはいけません。
好きな世界観です。
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ルーム(2015年製作の映画)

3.8

物語を語るのは
幼き少年の目線。
あどけなさ残る
その声からは
母を労る言葉が多い。

母親と息子が
トラウマを乗り越え、
平穏な暮らしを
(母親は精神的に)
(息子は水を吸うスポンジのように)
迎え
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英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

3.4

1001本から
外れちゃった映画を
観たいなぁ…
と、なんとなく思い
観ることにしました。

選考基準の「線」
みたいなものを
感じられるかしらん?
なーんて思ったけれど、さて果て。

それで観てどう
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ロブスター(2015年製作の映画)

4.1

きわどい内容…
なのかもしれないけれど、
前作「籠の中の乙女」
に比べると観やすいかな。
近親でないからか。
耐性が付いたからか。謎。

「切り口」は違えど、
「やり口」は前と似ている。

苦手な描写
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拳銃貸します(1942年製作の映画)

3.5

依頼人に騙され、
やり返したい殺し屋と、
その殺し屋と
列車で相席した事で
人質となる美しい女性
(ファム・ファタール)
の、物語。

女性の恋人は
人の良さげな爽やかな刑事。

どちらかというと
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ローラ殺人事件(1944年製作の映画)

3.4

フィルム・ノアールと
呼ばれるもの初見。
(モノクロ括り)

ファム・ファタール
という
男を堕落させる悪女が
出てくるのが常なのね。
ふむふむ。(無知)

って、その悪女ローラ。
なかなか出てきませ
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雪之丞変化(1963年製作の映画)

3.5

女形歌舞伎役者が
両親の死への
恨みを晴らすべく…
の、復讐譚。

主演は長谷川一夫。
雪之丞だけでなく、
彼を助ける盗賊と
二役をこなす。

カラーであれど
黒の使い方がやはりスタイリッシュ。
音も
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マジカル・ガール(2014年製作の映画)

3.8

誰かのために
どうにかしようと
動いたために
悪しき方向へ転がる話。

ただし。
バルバラだけは違う。
彼女だけは
自分のために
保身のために
どうにかしようと動く。

マジカルなのはアニメを夢見る
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バタアシ金魚(1990年製作の映画)

3.6

今観たら
印象が違うのかも
しれないけれど、
無垢なあの頃に観たから。

筒井くんの気持ちの悪い
ガムシャラさを
受け入れられたし、
(というか寧ろ好き)
高岡早紀に
今でも透明感を感じる。

彼女が
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やかまし村の子どもたち(1986年製作の映画)

3.4

兎にも角にも牧歌的。
スエーデンの片田舎、
子どもがたった
6人しかいない村での
平和な日常を綴った作品。

原作は、
「長くつしたのピッピ」の
著者でもあるリンドグレーン。
監督は、
「ショコラ」を
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

3.8

期待値以上。

こんなに面白い
作品だったのか
と、知る。

リズム、テンポ、展開
早い、早く!飛ぶ、飛ぶ。
速さで魅せる。

彼らのストリートファイトは
人生に「欠け」を感じている人々に
高揚感を与
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桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.5

あの頃を。
振り返ってしまう、
「戻り」の作品。

登場人物でいうと
自分は誰に
近かったかな?
あの頃のあの人とは
どういう関係だったっけ?
そんな風に思ったり。

心がタイムマシーンに乗る。

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ホーリー・モーターズ(2012年製作の映画)

4.4

冒頭の隠し扉を開ける男が
監督自身だと
(昨日)教えて貰った時。

監督の私的要素が
非常に強い作品なんだな、
と気づいた。(遅い)

林の壁の中に
鍵穴を見つけることで始まる。
汽笛の鳴る外に出る。
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

4.0

家長の歪んだ家族愛と、
歪みを疑問としない
兄妹の日々の営み。

ねじれた内情を
スッキリとモダンな空気で
お届けしてくる作品。
(ねじ込まれる感)

知ってる側のこちらから見たら
変態アブノーマルな
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.7

その時間が空いてるから
たまたま近くにいたから
今日は安く観れるから。

なんて理由3本立てで
映画館に行っちゃうと
失敗なんだなぁと学ぶ。

映画自体はとても良作で、

良くも悪くもアメリカっぽいし
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リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.8

岩井節、どっぷり。


百合
あぶく

半透明
ピアノ
舞い

華ちゃんの腰の引けっぷりと
無垢さを演じたら
抜群のキャラクターは、
監督が好きそうだと
前々から思っておりました。

加えて。
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黒い十人の女(1961年製作の映画)

3.9

スタイリッシュ市川映画
ここにあり。

アングル、配置、余白。
画面における黒の分量。
気持ち良く入ってくる。

女の執着物語。

風さんというお顔は宜しいけれど、
人としての魅力に
イマイチ欠ける男
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ペイネ 愛の世界旅行(1974年製作の映画)

3.2

レイモン・ペイネの
存在を知ったのは
彼が亡くなった時。

何かのメディアで
イラストを見かけたのが
はじまり。

それから数年して
アニメーションが
あることを知って鑑賞。
(2003年か04年)
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やさしい女(1969年製作の映画)

4.2

ブレッソン監督の
初のカラー作品。

かっちりとした
捉え方と
ひんやりとした
色彩が、
物語の硬い空気と合間って
心を委ねて観れた。
観ていて気持ちが良かった。

画面を手がけたのは
ギスラン・クロ
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はじまりのうた(2013年製作の映画)

3.6

問題を抱えつつも、
前向きに
大口開けて笑い、
耳触りの良い
歌声を挟みながら、
どん底?から快方へ
何だかんだと順調に
物事が進んでいく
爽やか音楽?ムービー。

こんなに上手く物事って進む?とか
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暗殺の森(1970年製作の映画)

4.5

観て良かった映画。

時にグレイッシュな
時にブルーグレーな
くすんだ色彩の中に、
堅く佇む主人公。

踊る女たち。絡む女たち。
艶かしく美しい。

逃げ惑うドミニクサンダの横顔。

どのシーンも画の
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マタンゴ(1963年製作の映画)

3.5

図らずも
大人の特撮映画、
デビュー
しちゃいました。

水野久美がツヤツヤと、
キノコを囓る姿の妖艶さ。

マタンゴたちが
出てくるまでの
焦らされっぷり。まだー?みたいな。

全体的にじっとりと湿
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