ボーさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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天国でまた会おう(2017年製作の映画)

5.0

 素晴らしい映像化。エドゥアールの美的センスの表現として、当時フランス周辺で主流だった芸術表現を細かく取り入れた画面構成はまさに美術館。この美麗な画面と、戦場の泥と硝煙の対比がいっそ滑稽でさえある。>>続きを読む

クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

5.0

その言葉を使うとき、言葉が話される文化そのものを纏うということと、アレックスがアレックスという英語名で呼ばれることを望む意味の重さが印象的。相手の名前を呼ぶ行為は、その相手をどう見ているか、どう扱うか>>続きを読む

ウインド・リバー(2017年製作の映画)

5.0

焼き付いているものの、だからこそ一回しか見れていない。
世界が敵に見えるという言葉に対して、"分かるよ。俺は感情と戦う。世界には勝てない"というセリフをずっと思い返している。

コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)

4.0

コミカルかつお洒落な良作スパイ・アクション。これをまた笑って見れる世界情勢になってくれないものか…

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

5.0

折に触れては思い返し、選択時に心のよすがにしている。滑稽で力強く美しく、そして遣る瀬無い。眩いが苦しいので、思い返してはいるものの、映画館で一回しか見れていない。
 戦争の"お祭り騒ぎ"な面を認めて、
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

5.0

 ギラギラと愉快な画面でいて、喪失と立ち直りの描き方が至極丁寧な作品。最愛の人を亡くす恐怖、混乱、苦痛、それでも人生は続いてしまう。それを乗り越えてなんでもない日常を送る中で、なんでもない朝食のメニュ>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.5

ゲームオタクとしてくすっとくるメタさが楽しい。ふざけているようで、非常にしっかりした自己決定と尊厳の映画だった。良作です。

ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)

4.8

 狂った極限との境界が曖昧なままでも日常を維持しようとする様が生々しく、地域一帯の感覚を麻痺させる面での戦争被害描写がうますぎる。
 たった一本、ロープを求めるストーリーが一切緩まない。
 原題のA
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パリタクシー(2022年製作の映画)

4.5

 フランスなど欧州映画の、"キラキラお洒落なパッケージは見せかけで泥臭リアル全てが期待通りにはならずしかし希望は残る"を全力でやってる良作。ある強烈な一瞬はときに血を超えた家族を結ぶ。主演二人の頑なさ>>続きを読む

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

 美しくて強い映画だった。AIを創った・救世主云々というより、あの騒動を経て戦力差が不均衡な時代を生き残った人々が"次の対話と共存の時代を創る者"たち、創造者なのだ、というやつではと解釈した。

 そ
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ナポレオン(2023年製作の映画)

4.0

 まず馬と人間の数がすごい。何より、人体の脆さが写実的で嫌な方に素晴らしい。普通の映画の砲撃だと爆発、煙幕、倒れる人、しかしナポレオンは(そも爆弾をこめてはいないので)人体が粉々、砲弾の破片、即死でき>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.0

 眩しく苦しい映画だった。どんなに互いに愛していても、手が届かない領域はある。そして主人公は自分自身が同性を伴侶に選び、彼女と子育てをする段になって、父にとっての自分がどんな存在だったか理解してしまっ>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

先に"PTSD兵士が終戦を受け入れるまで"という視点をインストールして観て、とても良かった。
開幕説明ゼリフがすごいものの、開幕説明ゼリフがすごいと知った上で見ればそう気にならない。むしろ説明をセリフ
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特捜部Q カルテ番号64(2018年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

最も美しい復讐の手放し方だと思う。これについては個人的には原作よりもこちらの描き方が好み。また、このカールがこのアサドへ「I need you」を言えたのは、このカールにとって回復への大きな一歩となっ>>続きを読む

特捜部Q Pからのメッセージ(2016年製作の映画)

5.0

"彼"の民衆に溶け込もうとして98点まで成功しているのにあと2点が絶望的にとれない…といった演技が実に素晴らしい。気に入った人は原作小説も読んでみると、二度楽しめると思う。作品のまとまりとしては映画、>>続きを読む

AIR/エア(2023年製作の映画)

4.8

軽妙洒脱なお仕事映画。その中にアメリカで生きるアフリカ系の視点を忘れない誠実さが光る。良作です。

落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

 真相はどちらともとれる! 確かに妻は殺人をしたにしては不用心で、無防備に見えるし、個人的には自殺だったのではないかと思う。しかし夫が子供に零した言葉は、妻の殺意を察知した上でのものともとれる。
 二
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ダンケルク(2017年製作の映画)

4.5

同じ映画を二度観る楽しみを教えてくれた映画。全てのシーンが誰かの未来で誰かの回想という、恐ろしいほどの情報の密度がたまらなく楽しい。蒼い画面に鮮やかな橙の閃光、時間のトリック、無限音階をふんだんに使っ>>続きを読む