zunzunさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

このヴァチカンによる隠蔽事件を追ったドキュメンタリー映画『フロム・イーブル』を観ていたので、事の真相と顛末を知っている状態で『スポットライト』を観た。だが、そんなことは全く関係なく、あまりの面白さに作>>続きを読む

アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

3.7

本作の見所は、平時では"へなちょこ"でしかない英雄がヒーローとなる展開。繰り返される内面の葛藤描写など面白かった。
何かのホラー映画のような奇怪な動きをする感染者の描写は若干やり過ぎ感があったが"あれ
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ズートピア(2016年製作の映画)

4.2

ゴッドファーザーなどの多くのパロディーに笑い、ナマケモノに爆笑!
ジュディとニックの仲直りシーンには胸キュン!
キャラクターの可愛らしさ、エンタメとしての面白さ、メッセージの素晴らしいさ。
すべてにハ
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太陽(2016年製作の映画)

3.4

あざとい演出に苛々させられた所もあったが、お話的には好みで、良い意味で"えぐさ"があってそれなりに楽しく鑑賞した。

近未来が舞台のSF作品なのですが、農村の極貧生活や二極化って意味では日本より今の農
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オマールの壁(2013年製作の映画)

4.0

パレスチナ自治区と言う特殊な業況やその土地の慣習の違いはあるものの、人の狡さや醜悪さ愚かさは万国共通。
監視に晒される心理的葛藤や密告者探しなど社会派ドラマとしての体を成しているが、基本的には"悲恋"
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LOVE【3D】(2015年製作の映画)

3.6

鑑賞後、真っ先に『アイズワイドシャット』のニコールキッドマンの最後の台詞を思い出した。アイズワイドシャット的な展開もあるし…
でも、セックスだけが愛でないような気がする。
いろんな作品を連想させる作品
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ちはやふる 下の句(2016年製作の映画)

3.8

広瀬すずの魅力が全開なのは『上の句』と同様ですが、瑞沢高校かるた部の面々が仲間としての熟成していく感じが堪らなく好き。
『下の句』ではチーム(仲間)の重要性をくどくリフーレンで繰り返すのだが、納得出来
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追憶の森(2015年製作の映画)

3.2

渡辺謙さんとマシュー・マコノヒー2人の静かな演技が良かった。
ナオミ・ワッツは相変わらず幸が薄い役が似合う。
回想シーンを織り交ぜながら、樹海を彷徨うシンプルなヒューマン・ドラマはガス・ヴァン・サント
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レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)

4.0

残虐な人間性、ネイティブ・アメリカンの詩的な崇高さ、そして大自然の雄大さ.険しさ…圧倒的な映像美が凄い。映画館で観てこそ価値がある作品。
レオナルド・ディカプリオの役者魂には脱帽だが、トム・ハーディの
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COP CAR コップ・カー(2015年製作の映画)

3.8

冒頭からの少年たちの性格の違いや力関係が分かる描写や、何気ない会話や行動から伏線が張り巡らせる所が巧み。最後には見事に伏線の回収がされる。

前半は少年たちのあるある"お馬鹿ネタ"に微笑み、後半は"お
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ミラクル・ニール!(2015年製作の映画)

3.6

初っ端の盲導犬ネタで軽く笑い、ゾンビの件で爆笑。サイモン・ペッグ演じるニールの軽薄さが心地よく、終始テンポ良く話が進む。

制服が○○色に変わるギャグをモンティー・パイソンでもやってた記憶がある。「そ
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さざなみ(2015年製作の映画)

3.9

『50年前にスイスの山岳で遭難した夫の昔の彼女が25歳当時のままで氷河に冷凍された状態で発見された』と言う内容の手紙が夫に届く。そのことで結婚45周年を祝おうとする夫妻に"さざなみ"が起きる。
原題は
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蜜のあわれ(2016年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

原作は昭和の文豪・室生犀星の短編小説らしい。恥ずかしながら詳しくは知らない。

老作家に金魚さんに幽霊さんが主な登場人物なのだが、正直…訳が分からず、"ちんぷんかんぷん"だった。
どう解釈して観ればい
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ルーム(2015年製作の映画)

4.0

監禁された特殊な状況の母子が再生するまでを丁寧に描いた作品であるが、母と子の成長物語でもあるので、とても普遍的なテーマの作品のように思えた。
7年間の監禁は絶望的な業況であるのだが、母親ジョイと5歳の
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.8

メキシコ麻薬戦争と言った硬派で難しい題材に取り扱った作品。
何より曲者役者たちが素晴らしい。
特別捜査官役のジョシュ・ブローリン。ビーサン履いて会議に出席とは…如何にも胡散臭そうでハマり役!
謎のコロ
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ちはやふる 上の句(2016年製作の映画)

4.0

マンガ原作の青春ラブコメものってだけで敬遠していたが、意外や意外…とても素晴らしい作品でびっくり!
この手の青春ものに特有な感傷的部分が苦手で、いつも興醒めしてしまうのだが、『ちはやふる』はそこが巧く
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バンクシー・ダズ・ニューヨーク(2014年製作の映画)

3.8

神出鬼没の覆面グラフィティ・アーティストのバンクシー。常に問題提起と物議を醸すトリックスター的な存在でもある。
そんなバンクシー監督作品の『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』は非常に挑発的で、良
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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

3.4

全体的に暗い映像でダークな内容。真面目に正義についての相違を論じてる硬派な作品。作り手も真剣に作っている感じも伝わってくる。
でも…肝心な所でお母さんの名前の勘違い的な展開には苦笑してしまった。
決し
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

3.8

同性愛は違法とされ、そのようなことが精神異常とされ、もちろん性同一性障害と言う概念すらない時代。世界で始めて性転換手術を始めて受けたアイナー・ベルナー。リリーとなるまでの描写がやや性急な感じも受けたが>>続きを読む

アーロと少年(2015年製作の映画)

3.6

臆病な恐竜少年の成長帰還物語。また野生児スポットとの友情物語でもる。
本作の面白みのポイントは、「もし隕石が落下せず恐竜が死滅しなかったら…」と"恐竜の惑星"的な話なので、本来なら人間側が演じる役所を
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.6

ストーリーは、「独身は違法とされ、矯正収容所に連行され45日以内にパートナーを見つけなければ自分の選んだ動物されてしまう。なんとか矯正収容所から抜け森に逃げ出すも、そこは恋愛が一切禁止された独身者の集>>続きを読む

あやつり糸の世界(1973年製作の映画)

3.7

近未来風な舞台ではあるが、作風はSFというよりミステリー作品といった様相で、後半は追走劇となる。

話の肝となるのが仮想世界や自我や存在の哲学で、それらの要素が後のSF作品に多大な影響を与えたことは納
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マジカル・ガール(2014年製作の映画)

3.7

"因果は皿の縁"の言葉を地で行く作品。
主な登場人物4人は可哀想な人たちでもある。
しかしその因果が、コスプレ少女と予期せぬ訪問者の対面になるとは…あの見開いた少女の瞳が忘れられない…奇妙な感覚を覚え
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ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

4.2

原点回帰とも言えるストリート展開!
曲者たちの美徳!
映画の中だからこそ描ける不道徳の数々!
そして100点満点の悪役の殺し方。タランティーノ節炸裂で最高‼︎

マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016年製作の映画)

4.0

登場人物のカメラ目線や小馬鹿にしたような編集、お色気姉~さんによる分かりやすい解説など、全編を通して不埒さが魅力的である作品。コメディ畑の監督だから成せる技か…
しかし、鑑賞後は不条理な世の中に腹立ち
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これが私の人生設計(2014年製作の映画)

3.3

冒頭から甲高い声のイタリア語で捲したられ、ヒロインの脳内妄想で笑わせられ、イタリアが男尊女卑の国ってことに驚かされる。
ジェンダー映画とも言える内容なのだが、本編の魅力はそこを完全に笑い飛ばしている所
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キャロル(2015年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

夢幻的とも言える綺麗な映像、役者による仕草や立ち振る舞い、微細な表情の変化。どれを取っても魅了される作品。
物語の核心となる「自分を偽る人生には自分の存在意義がない」など心にぐさっとくる台詞もある。
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不屈の男 アンブロークン(2014年製作の映画)

3.7

戦争と言った重い題材を取り扱った作品なのに、観終わった後は何故か清々しい気分になる作品でした。
アンジェリーナ・ジョリーが監督って事は全く意識せず鑑賞した。全体的に無難な印象も受けますが、次回作が期待
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クーパー家の晩餐会(2015年製作の映画)

3.2


親子4代の群像劇。皆それぞれに悩みや秘密を抱えている設定。
いろんな素敵な台詞があったけど「過去、現代、未来が混在」的な台詞が割りと好きだった。確かに親子4代の家族をそう捉えるのは面白い。
登場人物
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スティーブ・ジョブズ(2015年製作の映画)

3.9

3つプレゼンテーションの直前のやり取りを描いた映画なので、圧倒的な会話量によって一見ストーリーは動いているように見えるが、時代や場面が変わっているだけで、ストーリーはまったく動かない作品。会話もすべて>>続きを読む

ディーパンの闘い(2015年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

舞台はフランスですが華やかな街並みは一切出てきません。お話的にも、登場人物的にも地味な作品です。
ですが、登場人物に実存感があり、話の設定に説得力があるので物語に引き込ます。
移民として逃れる為に赤の
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ドラゴン・ブレイド(2014年製作の映画)

2.5

歴史物として観ると「何じゃこりゃ」以外言葉が出ません。ですがジャッキーのアクション映画として観ればこんなもんでしょう。勿論、お世辞にもこの作品の出来は良いとは言えませんけど…

ジョン・キューザックの
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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.1

ベストセラーが原作らしいが、内容は「もし火星にひとり取り残されたら…..」とナショジオなどで放送されそうなシュミレーション・サバイバル・ドラマ。
原作は未読なので勝手な予想だが、きっと原作には火星で生
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千年医師物語 ペルシアの彼方へ(2013年製作の映画)

3.6

中世の歴史にはまったく無知なので、時代考証がどこまで忠実なのか分からないが、普通にドラマとして楽しめた。何より登場人物が魅力的で良い。
主人公ロブ役の役者さんが綺麗な顔立ちなのに愛嬌があるので、ロブが
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ブラック・スキャンダル(2015年製作の映画)

3.6

冒頭は司法取引によって裏切ったホワイティの部下達による密告するシーンから始まる。密告により何故ホワイティがのし上がり、これまで悪事が野放しにされて来たかが徐々に明かされる作りの作品だ。
(決して3人が
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サウルの息子(2015年製作の映画)

4.1

素晴らしい作品の定義は様々あると思う。
その様々な定義の一つに「鑑賞後、何日もその作品について考えてしまう作品」というのも当てはまると思う。
私にとって『サウルの息子』はそんな作品だった。
この作品を
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