SAKUMATHENERDさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ヴィレッジ(2004年製作の映画)

3.5

今作でも、斜め上から話を落とすシャマランバランスに翻弄された。「掟」「伝承」はどういった目的でいかにして紡がれるかをテーマとして汲み取った。

聖書しかり、人々への戒めとして「伝承(フィクション)」と
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招かれざる客(1967年製作の映画)

4.0

当時の米国での黒人と白人における人種間の緊張感がびんびんに伝わる最悪の婚約前ご両親へ挨拶映画。人種を超える結婚がいかにレアケースであり当時の常識から外れたものであったかが伺える。展開もあれよあれよと主>>続きを読む

ニューオーダー(2020年製作の映画)

4.2

現実に起こり得る、我々の生活に地続きな悪夢の様な陰惨な出来事が淡々と繰り返し起こる様にただただ唖然とさせられた。まさに地獄巡り

格差社会における富裕層、貧困層が人種によってパックリ分かれているのは明
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.8

コーヒー・タバコを嗜んでいる人間の短編11話を集めたオムニバス形式を取っている今作。
ジム・ジャームッシュの18番である日常における「何気ない会話のずれ」の妙、それだけをひたすらに堪能する作品。白黒、
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セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ(2000年製作の映画)

3.7

『クライ・ベイビー』に続けて、同じく「Black Hole ジョン・ウォーターズ特集」からジョン・ウォーターズ三作目。
大衆向け映画撲滅を掲げ
ひたすらにアートを至高するセシル・B監督率いる映画テロ集
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クライ・ベイビー(1990年製作の映画)

3.5

ジョニー・デップ初主演作。
「Black Hole ジョン・ウォーターズ特集」に感化され鑑賞。

ジョン・ウォーターズ作品は『マルチプル・マニアックス』の一作品のみを鑑賞済み。比較すると、エグミがかな
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エルム街の悪夢2/フレディの復讐(1985年製作の映画)

2.7

何をトチ狂ったのか、1→3→2の順番でエルム街シリーズを鑑賞している当方。

2作目にしてフレディが現実世界に出現出来る方法を編み出したことに驚き。しかし、ただ殺人を繰り返すのが目的であるならあまりメ
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パラダイム(1987年製作の映画)

3.5

SF×オカルト。科学を超越する何かとしてスーパーナチュラルな悪魔が存在することが明らかになり、その悪魔がじわじわと世界を乗っ取ろうとする話。

シチュエーション(今回は密室というか宿泊部屋?)のなかで
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アンチャーテッド(2022年製作の映画)

3.6

ゲーム未プレイ。『インディ・ジョーンズ』的な冒険活劇×近年のド派手アクションと言った感じか。物語自体はお決まりで特に捻りは無いが非常に楽しかった。

恐らくリアリティーラインはかなりゲームに寄せられて
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ピノキオ(2022年製作の映画)

3.0

自分にとって「ピノキオ」はキャラクターだけが一人歩きしていて「嘘をついたら鼻が伸びる。」ぐらいの知識しかなく、話についても何も知らない状態で鑑賞した。

キツネにカモられ、見せ物としてショーで搾取され
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ギフト(2000年製作の映画)

3.8

サム・ライミにしてはゴア描写が控えめで薄味だったけど普通に楽しめた。

薄味と言っても所々でサム・ライミ印の恐怖描写は健在。宙に被害者が浮いているシーンは思うわず声が漏れた。

主人公がスーパーナチュ
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ベスト・キッド2(1986年製作の映画)

2.6

このレビューはネタバレを含みます

『コブラ会』履修中にも関わらず長らく着手できてなかったベストキッド第二作。

噂に聞いていたとんでも日本描写、
日本に生まれ育ったのにも関わらず英語を連発されるNATIVE JAPANESE達、さらに
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.8

原作『マリアビートル』未読。小説を読みはじめると眠りについてしまう文学に対する造形ゼロ太郎である当方。前情報ゼロでの鑑賞だったが(というか寧ろそれが功を奏したか?)、大変楽しめた。

ハリウッドナイズ
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.5

ジョーダン・ピール監督が好きで、ホラーが豊作な今年の新作の中でも今作『NOPE』は大本命で公開前から楽しみにしていた作品であった。

蓋を開けてみると同監督の前2作品に比べてホラー色は薄くなっており、
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エルム街の悪夢3/惨劇の館(1987年製作の映画)

3.6

フレディーは夢の中で子供達を襲ってくるので基本的になんでもあり。そのため殺害方法が多彩で恐怖描写の幅も広く、それらを観ているだけで楽しい。当時の導入されたてのVFX、ストップモーションや特撮などさまざ>>続きを読む

サクラメント 死の楽園(2013年製作の映画)

3.5

実際の宗教団体の話をベースにしたモキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)映画。依頼人の妹が宗教にはまり国外に移動したことから、ジャーナリストと共に彼の妹をツテに宗教集落を訪れることとなる。

兎に
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ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

2.7

期待を超えて来なかったというのが正直な所。

外連味表現なのかもしれないが、とりあえずスローモーションにして音楽の音量を上げる一辺倒なので正直メリハリが無い。
しかも、この方法を"アクションシーンでの
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インシディアス 第2章(2013年製作の映画)

3.8

大分前に1を見て間が開いてからの鑑賞。ジェームズ・ワンは恐怖描写は勿論のこと毎回アクションも上手い。悪霊なりが物理的に攻撃を始めるとそのシーンはアクションシーンに変わるわけだが、そのアクションも迫力満>>続きを読む

ブラック・フォン(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

監督スコット・デリクソンが『ドクターストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』を蹴ってまでして作った渾身の一作。

スティーブン・キングの系譜を継ぐ超能力ジュブナイルホラー×密室シチュエーションスリ
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アンビュランス(2022年製作の映画)

3.8

1分に1回以上写ってんじゃないかってくらい多用されるフレア、ドローンを用いたグワングワンに動く臨場感溢れる映像、十八番の爆発などエクストリームな映像の数々にマイケル・ベイの真髄である常に景気の良いぶっ>>続きを読む

プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)

3.8

プレデター一作目をだいぶ前に見たぐらいでしかないプレデター初心者である当方。

序盤は、生死が関わる狩猟生活の中での、主人公の狩りをしたいという小さな自己実現に執拗する姿勢があまりに独りよがりなのと、
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Studio 666 スタジオ666(2022年製作の映画)

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フーファイターズが好きだからという理由で、あまり映画として期待することなく鑑賞。

ゴア描写に気合が入っており普通にちゃんとしてた。なによりフーファイターズの面々が演技しているのがおかしくてパットスメ
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シド・アンド・ナンシー(1986年製作の映画)

3.6

先日ドラマシリーズの『セックス・ピストルズ』を鑑賞を機に中々観たくても観れずマイリストに埋もれていた所を発見し鑑賞。

『セックス・ピストルズ』でも相当頑張っていた70年代当時を再現する時代考証だが、
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悪魔の沼(1976年製作の映画)

3.6

先日観た『x』は同じトビーフーパー作品でも"生贄"より寧ろ"沼"の方をオマージュしていると聞くだに鑑賞。

確かに、人喰いワニが出てくる点、若者達が犠牲になる点や恐らく人生が上手く行かなかったのだろう
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ウィロー(1988年製作の映画)

3.8

ジョージ・ルーカス原案・制作のファンタジー。リメイク(or続編)が公開されるらしくトレイラーを観て興味をそそられ、オリジナルである今作を鑑賞するに至った。

ヴァル・キリマー様が大活躍。コソ泥で減らず
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ザ・ロストシティ(2022年製作の映画)

3.6

おバカなルックに騙されては行けない、志しの高い洗練された作品。

サンドラブロック演じる主人公が作家であり、彼女が執筆する作品が劇中の登場人物の物語のメタファーとなり定石を裏切ったり時に素直に乗っ取っ
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呪詛(2022年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ここまでPOV視点であることを余すことなく活用した映画は他にないのではないか?登場人物がyouberであることを活用しているだけで無く、この構造がラストの大仕掛けにまで機能しており物語における必然性も>>続きを読む

グレイマン(2022年製作の映画)

3.0

ルッソ兄弟新作で尚且つキャストもライアン・ゴスリング、アナ・デアルマス、クリス・エバンスなど豪華俳優陣が顔を揃えるスパイアクションムービー。

概ね楽しめたが、期待していた分そこを超えてこなかったのが
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X エックス(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

田舎住みなので中々近くで上映されていない作品が多いが今夏はホラーが豊作で個人的に嬉しい。三連休ということで重い腰を上げ遠出して観に行った今作。

舞台は1979年テキサス、ポルノ映画の製作を行う男女6
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フロッグ(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

とにかく話運び・脚本が上手い!

終盤に掛けて「何者か(フロッギングしてきる男女)が家にいる」と「誘拐事件」の二つの要素が思いもよらぬ形でクロスオーバーしていく中で、点と点が繋がって線になっていく感覚
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

面白くなかった訳では無いがどこかもやもやが拭い切れない。

『ジョジョラビット』でも感じたことだが、タイカワイティティ監督のコメディー演出とシリアスなテーマのアンバランスなチューニング具合がどうしても
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華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)

2.5

相変わらず、眩しいほどに豪華絢爛な画面はバズ・ラーマン印として刻印されていた。主人公が人間離れした存在で、傍にいる準主人公的な人間がナレーターとして物語を推進させる構造は先日鑑賞した『エルヴィス』と共>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

4.1

流石バズ・ラーマンというべきか、ギンギラギンに惜しみ無い外連の塊のような煌びやかな映像美に酔いしれた。

物語もエルヴィスの盛衰だけでなく、実質準主人公であるプロドューサー/トム・クーパー大佐の視点か
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マルチプル・マニアックス(1970年製作の映画)

4.2

終始何を見させられているのかと目の前で起こっていることに対して困惑してしまうまさに劇薬のような映画。現代ではこのような作品はもう作ることが許されないであろう、物語初めの時点で見せ物小屋らしき商売で客を>>続きを読む

デイズ・オブ・サンダー(1990年製作の映画)

3.5

勝手にトニースコット週間第三弾。カーレース版トップガンと言った所か。主人公コールはほとんどマーヴェリックだし、高嶺の花であるお姉さん的な女性を口説き大体中盤あたりで絡みシーンが挿入され、対立していたラ>>続きを読む

ドミノ(2005年製作の映画)

2.8

勝手にトニー・スコット週間第二弾。早送りのカットバック映像、エコーで繰り返されるセリフ、ループが反復するHIPHOP音楽含めて00年代の流行りなのか反芻的な"スタイリッシュ"な編集が印象的。映像面で興>>続きを読む