SAKUMATHENERDさんの映画レビュー・感想・評価

SAKUMATHENERD

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オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

4.2

お話は『ローズマリーの赤ちゃん』ぽかったです。
最初っからすべてが仕組まれている物語であることや、輪になってのダンスからある修道女が飛び降りをする一連のシーンなどから
『ミッドサマー』の影響が多少ある
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TAR/ター(2022年製作の映画)

4.3

ケイト・ブランシェット様がケイト・ブランシェットしていて良かったです。
彼女の演技はどの映画でもそうですが、もはや、ありがたく、仰ぎ奉ることででご利益がありそうな気すらさせられます。
彼女が演じる主人
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陪審員2番(2024年製作の映画)

3.8


クリント・イーストウッド監督の引退作と仄めかされていますが、何回目の宣言でしょうか。
ラッパーぐらいに引退詐欺をされていますのでケロッとまた次作を撮られてももう驚きません。
まあ、クリント・イースト
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タッカー(1988年製作の映画)

3.8

どちらも夢を売るという点で映画=未だ完成していない夢の車を売り込むと捉えると、
主人公タッカーにコッポラを重ねてしまいます。ともすれば共同で会社をコントロールしタッカーを追い詰める上層部は映画の制作に
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Cloud クラウド(2024年製作の映画)

3.8

正直申し上げますと『チャイム』派で、序盤のバスのシーンやギロチンワイヤーがはってあるシーン等の恐怖描写が一番ワクワクしました。
しかしながら、明後日の方向へ連れて行かれる展開には良い意味で腰を抜かして
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.8

『ブギーマンはつらいよ イタリア編』です。
アクションがパワーアップしているのと
演出からかブギーマン味が増していました。
物語の重厚感も増していて、
非常に良きです。

完全には覚えていませんが、
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イコライザー2(2018年製作の映画)

3.7

実は観れてなかったやつ。
1のホームセンターの道具でいかに工夫を凝らして
殺していくかという最終決戦に惚れ惚れした口なので、その要素が完全になくなっていたのは残念でしたが概ね楽しめました。

3でもそ
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チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

4.0

ルカ・グァダニーノ監督にこんな引き出しがあったのかと度肝を抜かれました。
特に終盤にかけてが圧巻でラストには思いもよろない所へ連れて行かれました。仰天ハッピーエンドです!

男女の3角関係の話しと言わ
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ザ・バイクライダーズ(2023年製作の映画)

4.0

荒れくれるバイク野郎どもの物語をキャシー(ジョディ・カマー)通して語られるため、バイク野郎の面々に直接ドライブしていくのではなく、
男ってホントバカねーという一歩引いた目線から「彼らの盛者必衰=旧時代
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

3.8

まさか『グラディエーター』に続編ができるとは!!前作が単作として十分過ぎるほどにまとまっていたので意外でしたが、
実は00年代後期から構想されていたとのこと。

主人公の出自の設定には若干のこじつけ感
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ヴェノム:ザ・ラストダンス(2024年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

相変わらず脚本はとっ散らかっていますが、楽しめるエンタメ作品になっており、エディーとヴェノムの最後には不覚にも涙腺を刺激させられました。
今は少し寂しすら覚えています。

トムハーディー3部作のヴェノ
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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.3

いつにも増して社会風刺が効いており、アレックス・ガーランド監督は相変わらず現実世界と地続きに感じさせる悲劇を我々の顔面に突きつけてはただでは帰してくれません。監督がイギリス人であることからか分断を写真>>続きを読む

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

3.3

前作で熱狂したファンに冷や水をぶっかけるトッド・フィリプス監督の贖罪の意が全面に出過ぎてしまっている今作。
ハーレイは前作に心酔しジョーカーが暴れ回ることを望むファンのメタファーでしょう、劇中のアーサ
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憐れみの3章(2024年製作の映画)

4.5

3章仕立てですが、章ごとの繋がりは
ないので寧ろ3つの異なる短篇映画アンソロジーのような感じでした。
今作でエフィテミスフィリップ氏と『聖なる鹿殺し』以来の共同脚本を行っていることもあり、
初期のラン
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エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)

3.8

新鮮味こそそこまででしたが、
エイリアンという枠組みの中で及第点以上のものをみせてもらえました!
概ね満足です。
1、2をベースに過去作の要素を随所で踏襲している印象です。

フェデ・アルバレス作品と
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ランブルフィッシュ(1983年製作の映画)

4.1

渋良いです!
これを『アウトサイダー』作製時に片手間で作ってしまえるのが巨匠コッポラ監督の恐ろしい所。

若さ故に有り余ったエネルギーの行き場を失い荒くれていた主人公ラスティー・ジョーンズが抱いていた
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アウトサイダー コレクターズ・エディション/アウトサイダー ディレクターズ・カット版(2005年製作の映画)

3.8

自分が持つ環境ではディレクターズカット版にしかアクセス出来なかったので、
ディレクターズカット版を鑑賞。

当時16歳だったS・E・ヒントンによって執筆された私の考えるアメリカ50s不良物語である映画
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Chime(2024年製作の映画)

4.3

ストーリーはなくて怖さの元を集めたような実験映画でした。ホラー映画の冒頭の残酷シーンだけを観ているような感じです。

ホラーというジャンルにおいて、カラクリが解明できた瞬間に恐ろしさが半減するものです
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デッドプール&ウルヴァリン(2024年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

『エンド・ゲーム』以降、ディスニーに買収されてから下降曲線を辿るMCUの起爆剤として
期待されていることは間違い無い今作...
デップーaka自称マーベルジーザスはキリストの如く佳境を迎えるMCUを危
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ファミリー・ツリー(2011年製作の映画)

3.0

絶賛アレクサンダー・ペイン監督作品マラソン中です。

今作はアレクサンダー・ペイン監督作にしては
ただのしみじみいい話に収まってしまっている印象です。監督の毒っ気のある批評性とブラックなユーモアに惹か
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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

3.9

馴染みはあまりないですが70sの良作はこんな感じなんだろうというノスタルジーを感じさせる細部までこだわり抜かれた当時の作風を完全再現した映画の作りがそのまま今作のテーマ”温故知新”に直結しているところ>>続きを読む

ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!(1999年製作の映画)

3.8

『ホールド・オーバーズ 置いてきぼりのホリディ』の予習として鑑賞しました。

『フェリスはある朝突然に』のフェリス(マシュー・フレデリック)がそのまま先生になった感じのキャスティングからして皮肉が効い
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関心領域(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

2度鑑賞。

正直言いますと、アウシュビッツ収容所について知識が足りない為か恥ずかしながら一回目鑑賞時にはあまりピンときませんでした。勉強した上で再度鑑賞の後にしっかり消化するに至りました。

一見た
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蛇の道(1998年製作の映画)

4.0

黒澤清監督ご自身による今作のセルフリメイク作品が現在上映されています。制作が決まってからずっと気になっており、ようやく鑑賞に至りました。

実は黒澤清監督は『勝手にしやがれ』シリーズでVシネ監督として
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

前作『MADMAX フューリーロード』から9年経ちました。
今作は、主要キャラであるフュリオサが狂気の世界で成り上がり、いかにしてあのシャーリーズセロンネキへと変貌をとげたのかを描く前日弾に当たリマス
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猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

3.5

最新技術による圧巻の映像美、
エイプだからこその周りの障害物を使ったアトラクションのような躍動感のあるアクション、
クライマックスのヴィランの倒し方含めた
しっかりとしたプロット

好ましい所も多いで
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ロボコップ2(1990年製作の映画)

3.7

面白かった。
マーフィーakaロボコップの続編としてさることながら、抜かりない構成と練られた設定に唸らされました。
オムニ社vs麻薬カルテルでデトロイト市を暗躍する覇権を巡り、結局金にモノを言わせる現
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原爆の父オッペンハイマーというセンシティブな題材といこともあってか、米国での公開から遅れての封切りになりました。映画ファンとしてはノーランの新作を見ないわけにはいきませんでの心中複雑ながら意を決して鑑>>続きを読む

ミザリー(1990年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

スティーブン・キング原作

主人公である小説家ポールが雪道で車で転倒した際にポールの熱烈なファンであるアニーに幸か不幸か
救出され看病されることに、、、
アニー宅での療養生活の中で徐々にアニーの本性が
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

パーシバル・エベレットの小説「イレイジャー」
原作未読。
黒人のステレオタイプの表象に
白人側が免罪符としてそれをありがたがって消費している構図。そして、当の黒人は
実情と乖離したステレオタイプに常に
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

PART1の話が進まなすぎで「ここで終わるんですか!」ズコーっと腰を折られるラストから2年と少し経ちましたが、
ようやく観たかったものを観れました。

原作からしていわゆる白人英雄譚/貴種流離譚です
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アフター・アワーズ(1985年製作の映画)

3.8

『ボーはおそれている』冒頭の
都市ブロックでの不安症の不安をギガ化したスラップスティックコメディパートのインスピレーションとして挙げられていたので鑑賞。
スコセッシ監督作品ですが、そういえば観れていま
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アンチクライスト(2009年製作の映画)

3.9

ナンナンデスカコレハ

本当にラースには心をすり減らされてばかりだよ😔
まぁ、そんな不快指数マシマシなラースが好きなんですが

夫婦が本来子供を授る行為の快楽に溺れてしまう中、息子を事故的に失う対比を
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フランケンシュタイン(1931年製作の映画)

3.5

言わずとしれたホラーアイコンを産んだクラシック
いまや、正式名称であるフランケンシュタインの怪物が認知されないままipだけが一人歩きしている感は否めませんが、、、

正直期待していたほどのものでは無か
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.7

完全になーめてーた案件でした。
伏線とその回収が要所に散りばめられ緻密に構成され飽きない展開をみせるプロット
リアリティーを徹底し緊張感・恐怖を観客に掻き立てる高所演出
少ないバジェットながらK.U.
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

『ヘレディタリー/継承』で喰らってから
心酔しておりますアリ・アスター監督の新作ということで、張り切って観て参りました。

2回鑑賞し、
正直1回目鑑賞後は
「なんだこれ????」
呆気にとられました
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