Fumiさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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リプリー(1999年製作の映画)

4.3

評価低めなのが理解できないぐらい良かった。エメラルドフェネル監督の新作、ソルトバーンがこの作品的だという評価を多数見かけたので見たが、プロダクションデザインがめちゃくちゃ良くて50年代のイタリア、トラ>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.8

心拍数を一定に保ちバケットハットを被る
感情に流されない、見返りに合う仕事しかしない、
こんなにもアホらしいほど手前勝手な殺し屋なのにこの無敵感はなんなんだろう。
この映画を観れば、誰かに馬鹿にされた
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フライド・グリーン・トマト(1991年製作の映画)

4.3

久々にU-NEXTで良作に出会う。
こういう所謂「ウェルメイドな洋画」って減ったよなぁ思ったぐらい素晴らしかった。

現代(90年)。ある老人ホームに叔母の様子を見に訪れた夫婦倦怠期を迎えている中年女
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パトニー・スウォープ(1969年製作の映画)

-

ポールトーマスアンダーソンのお気に入り映画と知ってずっと観たかった本作、昨日U-NEXT見放題に追加で鑑賞。
冒頭から引き込まれてあっという間にみてしまった。資本主義への皮肉とユーモアがきいているのと
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グリーンバーグ/ベン・スティラー 人生は最悪だ!(2010年製作の映画)

3.5

ノアバームバック監督の割と初期の作品、日本ではソフト化していなかったがつい昨日U-NEXTに来ていたので鑑賞。
バームバック作品の中では好きではない方だが笑、グレタガーウィグとベンスティラーの微妙な関
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

4.6

久々に鑑賞したがやっぱめちゃくちゃ良かった。これが公開する前に当時、スティーグラーソンのミレニアムを既に読んでいたが、作品のイメージが崩れなかったどころかより面白くなっていて驚いた。何よりもルーニーマ>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.9

この題材で3時間半という長さを感じさせない映画であることがなによりもすごい。冒頭からグッと心を掴まれて離すことなく最後まで観た。
この夏にこの映画の原作本、花殺し月の殺人を読み一体どんなふうにマーティ
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Fair Play/フェアプレー(2023年製作の映画)

4.5

これはめちゃくちゃ面白い。久々にNetflixオリジナル映画のヒット。ヘッジファンド(多分GS?)に勤務する男女のカップルがの女性が昇進したことで変わり始める2人の関係。

社会から求められること自分
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フローラとマックス(2023年製作の映画)

4.0

ジョンカーニー監督が一貫して撮り続けている音楽と街と人の映画ど真ん中。こういうものにひねりや奇異はいらない。やっぱり泣かされてしまった、、。
誰もが今の暮らしや自分の生き方に不安を感じているけれど、主
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

4.1

テキサスの田舎町に暮らすかなり下衆な男の話だが笑、何故か見てしまう。
アメリカのローカルな地域、特に貧困白人層の多い場所のリアルな日常とはある種これなのだろう。不思議なほど惨めな気持ちにもならずかと言
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

4.4

ロアルドダールの児童文学的な世界とウェスアンダーソンのある種のグロテスクな作家性、そしてベネディクトカンバーバッチという彫刻のような俳優が奇跡のようにマッチしていた。
やっぱこの比喩的な意味ではない紙
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伯爵(2023年製作の映画)

-

史実は全く知らず鑑賞。
チリの元大統領ピノチェトが吸血鬼だったらというトンデモ設定。史実知らずとも特に前半部分は普通に吸血鬼映画として面白くてグロくて笑える。
なによりも異様なまでにダークな美しさと絵
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

4.3

U-NEXTの見放題に追加されたのでめちゃくちゃ久々に観たが(公開時、学生で六本木トーホーシネマのレイトショーで)タランティーノ映画はやっぱ面白すぎる!
タランティーノのフェチ的な作品すぎるところはあ
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浮き雲(1996年製作の映画)

4.5

人生に行き詰まった時にはこれをみればいい、とすら思わせられる。
たとえ八方塞がりな状況でも豊かな暮らしはできるし、人間としての尊厳は守ることができる。
こんなにも優しくてあたたかくて小さな物語はアキカ
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エクソシスト/ディレクターズ・カット版(2000年製作の映画)

-

午前十時の映画祭にて。
むかーーし父のコレクションから漁って観た記憶。久々だったけれどホラーだけでなく映画的な快楽やセンスの詰まった傑作だった。
眠気の残る朝一でしかもみたことのある作品というのもあり
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ゲーム(1997年製作の映画)

-

フィンチャーの新作待機(The killer )で1人フィンチャー祭中。
久々に見たけど結構忘れていて最後こんなんだっけ!?といい意味でなった笑

脚本は時代を感じるしちょっとやりすぎ感はあるもののマ
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

-

朝から晩まで仕事した後でコンディションは悪かったとはいえ、ティーンの時にウェスアンダーソンのロイヤルテネンバウムスの公開で衝撃を受けて以来全ての作品に何かしらの愛着を感じ20年強ずっとファンでもい続け>>続きを読む

マリー・アントワネット(2006年製作の映画)

4.6

すごく久しぶりに観たが、これ全然駄作なんかではなく傑作だと思った。(もともとめちゃくちゃ好きだが)今このレベルのプロダクションデザインで撮れる監督見当たらないだろって思ってしまったぐらいだ。
やっぱり
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バービー(2023年製作の映画)

5.0

グレタガーウィグとノアバームバックには一生ついていくと改めて決めている。
男も女も老いも若きも救われる素晴らしい作品。単純に『こういう映画』とは言わせない、人生賛歌でもあり人間として生きるとは?という
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クルージング(1980年製作の映画)

4.4

フリードキン追悼で鑑賞。
最近何をみてもイマイチ眠くなってピンと来なかったがこの没入感はやっぱすごい。
他の作品も見直すつもりだ

フォーエヴァー・ヤング(2022年製作の映画)

-

80年代パリの演劇学校を舞台にした青春群像劇。芝居に魅せられ全力で夢を追いかける若者たちの光の面に、エイズや薬物中毒など時代の影が見え隠れする。正直よくあるプロットではあるが、人物たちの若さの温度感が>>続きを読む

アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

4.3

子供時代、特にこの主人公の男の子と同じぐらいのミドルティーンの年頃になり急になんとなく周囲に馴染めない、違和感を感じると思っていたことを思い出す。親の言っている事、親の示している意図が理解できず(大人>>続きを読む

彼女のいない部屋(2021年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

重要なネタバレ?に触れます。(自分はそのネタをむしろ事前に知ってた方が良かったタイプだが)



前情報一切なしに鑑賞するも大丈夫か、これ?どうしてこうなってるの?という不安が途中で襲ってしまい少し集
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.5

しのごの言わずに映画館に行ってポップコーンを買ってトムクルーズの映画を観ることの素晴らしさ笑。
こんなのハリウッド史上初なのではとすら思う前代未聞とも言える百点満点のアクションシーンの詰め合わせがハン
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フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)

4.4

久々に観たがこんなすごい作品だったんだっけ、となった。ベネットミラー監督やっぱり唯一無二だ。
1人の富豪の独りよがりな欲望と孤独、レスリングの身体的な動き、アメリカという国…
これらが三位一体となりそ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

-

仕事後のレイトショーコンディションは最悪だったのに不思議なことにすぐ没入して最後まで引きこまれた。
これまでの作品との比較もしようがないのにエンドロールでジーンと涙が出そうになっていた。
ふとした時に
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

-

誤解を承知で書くと自分のコンディション悪すぎて途中で寝落ちしたにも関わらず、最後エンドロールでは涙が出ていた。
ありがとう、ハリソンフォード。
劇場の観客は自分の父と同じぐらいの世代の方しかいないぐら
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さらば冬のかもめ(1973年製作の映画)

4.4

かなりいい映画だった。
ずっと楽しいけど、どこかに寂しさとやるせなさが漂っていてその塩梅が素晴らしかった。

出来心で盗みをしようとした若い男を護送するため、彼と2人の先輩、計3人の海軍の男たちが、一
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あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

4.3

久々に懐かしい人に会いに行って他愛ない話をする。ただそれだけ。でもその中にその人のハッとする瞬間や心の中をのぞいてしまったような感覚になるのがすごい。

男女が2人、酔った勢いで約束をして、ほんのちょ
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イントロダクション(2020年製作の映画)

4.2

全部で65分の小さな3つの短編物語。白黒で紡がれるどこにでもありそうで見逃している人間の何気ない営みや会話が心地よくてずっと観ていたくなる。居酒屋で急にあつく語る男性、鍼治療で鍼の刺さりが痛いと言い出>>続きを読む

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.9

久々にみたけどランティモス監督のこの悪趣味感やっぱり結局好き…撮影とかプロダクションデザインのセンスとか洗練性と、神話みたいな物語性が妙にクセになる。バリーコーガンはそれにしてもすごい役者。普段は好き>>続きを読む

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

4.2

休みでリフレッシュしたい気分でなんとなくミーガンかな、ぐらいあまり期待せずに観に行ったが思いがけず面白かった。

ホラーっていうよりはブラックコメディ。もう映画はこういうのでいいんだよ。って思いつつも
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赤い影(1973年製作の映画)

4.5

久々に面白い映画を観たと言ってもいいぐらい良かった。独特のカメラワークと霧のかかった画面の不穏さと裏腹な赤と青の印象的な色彩感覚がコントラスト的にまるでアート映画のようでもある。が、ストーリーは至って>>続きを読む

プリティ・イン・ピンク 恋人たちの街角(1986年製作の映画)

4.4

久々の鑑賞。今観るとこの現代版がレディバードなのかも。父と娘の関係がとても好き

逢びき(1945年製作の映画)

4.5

ある1人の主婦の独白的に語られる、男女の不倫の物語。時系列も面白いしなによりもこの独白形式であることからどんどん引き込まれてあっという間に時間が過ぎていた。
グレタガーウィグのお気に入りの10本が昨日
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

-

結論から言えば自分の好みではなかったが人によってはかなり刺さるタイプの作品だとは感じた。

今年一番気になっていたと言っても過言ではなかったため初日のレイトショーで鑑賞。父であるポールメスカルの繊細さ
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