Qちゃんさんの映画レビュー・感想・評価 - 32ページ目

棺の家(1966年製作の映画)

3.6

特に可愛くも描かれていないモルモットを巡って、男2人が殺し合いをする。そんな価値もないものに無用に固執して多大な犠牲を払う人間の愚かさ。

エグイ人形劇を通して人間の欲望の恐ろしさ、凄まじさ、執念深さ
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ヤン・シュワンクマイエル短篇集(1965年製作の映画)

4.0

私が観たのはアメリカで売られている短編集で、これではないのだけど…。とにかく、私の初・シュヴァンクマイエル。でも、初のはずなのに、あの気持ち悪い荒削りの人形やカメラワークは、子供の頃になんか観た事ある>>続きを読む

石のゲーム(1965年製作の映画)

3.3

硬質な石をストップモーションで動かして、さまざまな物・事象を表現している。

エトセトラ(1966年製作の映画)

3.6

短い個別のアニメが幾つも出てくるのだが、それぞれが人間の持つ皮肉な性を示していて興味深い(「獣をこき使う人間の本質が獣だ」や「平穏を築こうとする端から人間は争い、全てを無にする」など)。

肉片の恋(1966年製作の映画)

3.7

幸せそうに踊る生肉たちが、もはや可愛く見えてくる。最後かわいそ。。

家での静かな一週間(1969年製作の映画)

3.7

1週間各部屋で起っている人間の行為のエグさを抽象的なイメージで示していると思われる。それらを全て観た男が最後、その家に爆弾を仕掛けて去って行く様子は示唆的。

タイピスト!(2012年製作の映画)

4.7

うわ、大好きだわこの映画!音楽、ファッション、髪型、女の子、全部可愛すぎる!!古き良き仏ミュージカル映画風のテイストがたまらない!特に得もないのにマイフェアレディをやる上司、やや下心あるとはいえ良い人>>続きを読む

身代金(1996年製作の映画)

3.2

息子を誘拐されたお父さんが、誘拐犯相手に強気にネゴに出る、中々実際には出来ない話。ラスト付近、子供が可哀想で辛くなる。子供の恐怖をああ描くのはリアリティがすごいな。

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man(2005年製作の映画)

3.7

攻殻機動隊の前知識一切なく、関連するものもイノセンスしか見たことが無い状態で観たが故に、初めて観た時は特に最後の方理解できない展開が多かった。。ちょっと世界観も知った上で漫画版読んで、初めて頭に入って>>続きを読む

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.0

家庭環境が悪いと未来がないということを、周囲に嫌という程思い知らされ、打ちのめされるクリスと、優秀だった兄ばかりを可愛がる両親から愛を得られないゴーディ。互いの辛さも含めた心の底からの本音と涙を分かち>>続きを読む

エスター(2009年製作の映画)

3.6

思ってたより面白かった!「ゆりかごを揺らす手」の子ども版という発想が生きてて、ちゃんと怖かった。エスター役の子演技頑張ったな。オチをアレにしてしまった「ケース39」とはえらい違い!

Strange Circus 奇妙なサーカス(2005年製作の映画)

2.9

園子温作品、過激でエグいんだろうな、でも私観るんだろうな、と思ってた中で観た一本目がこれか。。テーマが想像通り酷くエゲツなかった。

演出や雰囲気にいろんな海外の監督やアングラ演劇系の影響が見える。後
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茄子 スーツケースの渡り鳥(2009年製作の映画)

4.0

茄子 アンダルシアの夏の続編。今回はより自転車レース自体に焦点が当たってた。このシリーズ、絵も雰囲気もスポーツマンシップであったかくてスッキリした内容も大好き!

チョッチが山ちゃんなのは声ですぐ分か
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ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

3.2

攻殻機動隊は笑い男とイノセンスくらいしか知らないんだけど、なんでスカヨハが草薙素子やねん、てかなんで名前違うねん、と思ってたら、ストーリーが結構独自にアレンジされたっぽい。

なんか、お金かけてるしC
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イリュージョニスト(2010年製作の映画)

4.2

売れない手品師のオジさんが、彼のパフォーマンスを魔法だと信じた幼い女の子の夢を壊さないよう、貧しい中頑張り続ける。

もっと早く伝えればいいのにと思っていたが、彼には彼女の夢を守りたい理由もあったと、
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グラスハウス(2001年製作の映画)

3.1

親戚がいるのに赤の他人が後見人の時点で既におかしいけど、まあステランスカルスガルドやダイアンレインが地に足ついた演技派なこともあって、そこそこハラハラしながら楽しく観た。リーリーソビエスキー、じっくり>>続きを読む

ザ・マペッツ(2011年製作の映画)

3.7

セサミで育ったセサミ好きでいまNHKで放送やってないことが悔やまれて仕方ない人には共感できて強く応援したくなる内容。
マペッツって、セサミとは別なんだね。なんかカーミットはセサミのキャラだと思ってた。
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鮮血の美学(1972年製作の映画)

1.1

え、「スクリーム」や「エルム街の悪夢」の監督だよね?あれ、何これ?話は無いに等しいくせに、ただ物凄く不愉快。露骨ではないが描写がエグいくせに明るい音楽使うのが、また甚だしく不快。不快の種類はアンジェル>>続きを読む

ときめきサイエンス(1985年製作の映画)

3.4

スクールカースト最下層と思われる、冴えない男子高校生2人組が、女子にモテないなら自分たちで理想の女を作っちゃえと、パソコンと人形でフランケンシュタインも真っ青の絶世の美女を作る。

作ったら作ったで緊
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グレイ・ガーデンズ 追憶の館(2009年製作の映画)

3.3

ブロードウェイミュージカルのグレイガーデンズの曲が好きで、ミュージカル映画かと思って観たら全然違った。。曲も違う。。ガックシ。

元のドキュメンタリー映画を観られてないから、どのくらい本人と似てるかが
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パズル(2013年製作の映画)

1.2

ポスターのマスクのインパクトで観てみたが、ポスター詐欺。そもそもあの形態のマスクじゃなかったし。海外もだけど、特に邦画のコレ系、更には学生くらいの若手が出てるやつ、やっぱハズれるね。

演技や演出にこ
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ホワット・ライズ・ビニース(2000年製作の映画)

3.2

まずどう考えても邦題が酷い。色々掛けたタイトルなのは分かるが、日本人にはこのままじゃどのみち伝わらない。タイトルで損してる部分あると思うよ。

ミステリーかホラーかサイコ系か、カテゴリーが煩雑にごちゃ
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フラワーショウ!(2014年製作の映画)

3.5

権威主義的なチェルシーフラワーショウで、史上最年少かつアイルランド人で初めて優勝したメアリーレイノルズの実話を描いた作品。これが実話だから凄い。

アイルランドの自然が本当に綺麗。私も山のそばで四季折
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ピノッキオ(2002年製作の映画)

2.6

ロベルトベニーニの心が本当に子供のように純粋で、奥さん大好きな人なのはよっく分かる。あと、ピノキオがイタリアの童話だから、イタリアの子供たちの為に作ったんだろうけど。。こんな大げさな子ども劇場みたいな>>続きを読む

目撃(1997年製作の映画)

3.7

ト●ンプみたいな最低な合衆国大統領が、愛人をSPに殺させる一部始終を目撃していたのは、たまたまその家に盗みに入っていた泥棒。
大統領側は、事実隠蔽すべく泥棒の殺害を画策。
愛人の旦那は、殺し屋を雇って
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映画 謎解きはディナーのあとで(2013年製作の映画)

3.0

ちゃんと伏線的なものは回収していたので話としては問題ないんだが、なんでこんな印象に残らない、いまいちな作品になっているんだろう。。テレビドラマシリーズのスペシャルが映画館でやっていた、くらいの感じだっ>>続きを読む

SOMEWHERE(2010年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ソフィアコッポラは、自分の居場所や在り方が分からず、人生の中で迷子になって途方に暮れて生きている空虚さ、世界の流れに自分だけ乗り遅れてしまったような孤独感を、言葉は最小限に、静かな映像だけで描くのが本>>続きを読む

4匹の蝿(1971年製作の映画)

3.7

サスペリア、サスペリア2に次いで面白かったダリオアルジェント作品。

タイトルに惹かれて視聴。タイトル、なんか手塚治虫のブラックジャックの1編を思い出したんだが、まさかのそこから予想してた通りの意味合
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ブタがいた教室(2008年製作の映画)

3.3

食べるために飼う、と当初から目的設定した上で、小学校のある教室でみんなで豚を飼い始める。子供たちは世話をするうちに豚に愛着が湧いて来て、最終的に本当に食べるのか、真剣に議論する。

実際に行われた話な
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キャプテンEO(1986年製作の映画)

3.7

懐かし過ぎる。。そして今見ると製作陣の有り得ない豪華さにビビる。

子供の頃これをディズニーランドで観た時は、女王と手下が怖すぎて途中3Dメガネ外したはず。当時買った可愛いファズボールのぬいぐるみ、今
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ダーリンは外国人(2010年製作の映画)

3.0

映画を観る前に原作を少し読んだことあった。その時はそこそこ面白かったんだけど、映画にしてみるとただの国際恋愛の映画になっちゃうな。。そりゃそうか。そういうネタ集めたテレビ番組にして構成した方が、キレよ>>続きを読む

小さな悪の華(1970年製作の映画)

3.4

思春期只中の女の子たちの、性への関心と悪ぶった突っ張り。それが似たような2人が一緒になったことで強化され、1人ずつなら思い止まれたような、いたずらの域を完全に超えた犯罪行為に2人を走らせる。そしてそれ>>続きを読む

ダージリン急行(2007年製作の映画)

3.7

重すぎる過去、兄弟への不信感、その他自分のためにならない恋愛もろもろ。憑き物が落ちたように全部脱ぎ捨てて、身一つで兄弟と続けるインド旅。男兄弟同士の方が共感するんだろうか。相変わらずウェスアンダーソン>>続きを読む

ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

3.8

初めてこれを観たときはなんでそこまで傑作と言われてるのか分からなかったが、今改めて見返すと、水の描き方やルパンを落下させる時の見せ方・演出などなど、当時としたら画期的なアニメ表現だったんだろうなと思う>>続きを読む

青い珊瑚礁(1980年製作の映画)

3.2

人類が文明を築く前の生活を綺麗に描いたらこんな感じか。若き日のブルックシールズが美しい。

るろうに剣心 伝説の最期編(2014年製作の映画)

3.4

副題がイタイが、これも引き続き面白かった。こういう大袈裟なくらいドラマチックな映画の中では、悪役の藤原竜也の演技が冴える。どちらかというと舞台向けの演技だから、普段は周りから浮きがちだけど。あんなに剣>>続きを読む