MNRLAYさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.4

登場人物それぞれの行動の裏にはこういう背景、思惑があったということがどんどん明かされるといった内容で、期待していたような爽快、痛快な種明かしみたいなものは最後まで見られずちょっと残念。

それよりもも
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聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

3.3

信仰に疎い自分にとっては全てが理解できる展開というわけではなかったけど、主人公は間違いなく司祭として町の人たちの心に寄り添っていたと思う。ちょっと考え方や行動が逸脱しているが故に真理を突いて、従来の慣>>続きを読む

ファーストラヴ(2021年製作の映画)

3.5

主人公が抱えてる過去の秘密や傷が徐々に明らかになる、っていうのはこういう心理サスペンスではデフォルトみたいになっていて、もうお腹いっぱいって感じ。しかもその過去と向き合うことを通して事件の真実が明るみ>>続きを読む

シューマッハ(2021年製作の映画)

4.0

シューマッハの栄光の記録というよりは、フェラーリでチャンピオンを獲得するまでの、伝説前夜にフォーカスをあてた内容。少し彼のダークサイドに対するフォーカスが控えめだったかなあとは思うけど、錚々たる面々が>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

3.0

アイドルに生きる力を貰って、同じ熱を持つ仲間と繋がってかけがえのない時間を過ごす、という予告編観て想像していた内容は前半に凝縮。後半はそういう綺麗事だけじゃない人間の有り様を見せつけてくるような展開で>>続きを読む

KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)

4.0

また1作、韓国映画のレベルの高さを見せつけてくれる作品。史実を基に独自解釈やフィクションを肉付けするのって、日本でも大河ドラマをはじめとして色々あるけど、何だか格が違う。日本ではこういう事件を題材に骨>>続きを読む

キーパー ある兵士の奇跡(2018年製作の映画)

4.0

色んな見方や切り口、テーマが内包されている作品という印象だけど、自分としては「許し」が1つの軸になっているのかなと感じた。

戦争直後ともなれば敵国の、しかもドイツ軍の兵士個人にまで憎しみが向けられる
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フロッグ(2019年製作の映画)

4.0

少年の誘拐事件を担当する刑事の家で起こる不可思議な現象。中盤からはその説明がなされる感じで、これだけだとちょっと物足りないなあと思っていたら、そこからさらに1つ2つと上乗せで真実が明らかになる展開で、>>続きを読む

ベケット(2021年製作の映画)

3.5

予告編を観たときに予想した内容の大枠から外れない、ハズレではないがアタリでもない作品だった。気付いたらいつの間にか陰謀に巻き込まれ系、訳も分からず追っ手から逃げる系のジャンルとしては王道の展開なんだけ>>続きを読む

約束のネバーランド(2020年製作の映画)

3.3

気になってはいたけど漫画もアニメも未見で、ストーリーの大枠を知るにはちょうどよさそうと思い映画版を鑑賞。展開は面白くてこれは原作がいいんだろうなあと納得。演技のクオリティを考えると、漫画やアニメで充分>>続きを読む

第8日の夜(2021年製作の映画)

3.5

ホラー、オカルト、サスペンスがバランス良く構築されているのが面白くもあり、どれにも振り切れていないのが物足りなくもあった。悪魔とは違う、釈迦が封印した古の化物と闘う僧侶っていうストーリーは目新しくて良>>続きを読む

ブラッド・レッド・スカイ(2021年製作の映画)

3.2

ハイジャック犯に一人で立ち向かう、という展開に目新しさはないんだけど、その立ち向かう母親には秘密の力があって・・・ 面白そうと思ったんだけど、中盤以降はこれもなんだかよくあるパニック映画になっちゃった>>続きを読む

ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(2021年製作の映画)

3.0

精神的な問題を抱え、処方薬と酒に頼る人間が目撃した事件は果たして現実の出来事なのか幻覚なのか。というよくあるストーリーで、そうなると結末もこの二択のどちらかになっちゃうからそれほど予想外の展開にはなら>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

3.5

事実が少しずつ明らかになっていくストーリー展開は派手さはないものの引き込まれた。役者陣がみんな持ち味を生かした演技を披露していてそこも寄与していたと思う。

後半からの展開は、同じ事件に関わった者なの
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Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

4.0

異食症を題材にした単純なスリラーなんかではなく、一人の女性の抵抗の物語であり、尊厳や自由を手に入れる解放の物語だった。そしてそれは程度の差はあれど世の女性誰しもが抱えていることなのだとエンドロールで示>>続きを読む

サイレント・トーキョー(2020年製作の映画)

3.0

予告編からは期待できる作品という印象だったんだけど、観てみると二時間ドラマのレベルで期待外れ。無差別爆弾テロを描いた作品として展開も動機も犯人も目新しい要素はほぼ無かった。

テロに屈することのない政
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ファナティック ハリウッドの狂愛者(2019年製作の映画)

3.0

ストーカーものとしてはそれほど目新しいストーリーではなく、ただただトラボルタの怪演が炸裂する作品。ラストはちょっと予想を裏切る展開ではあったけど。

自分が応援している人のことを色々知りたい、自分を認
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望み(2020年製作の映画)

3.4

息子が事件にどう関わっているのか、判然としない状況のうちから、残された家族に向けられる好奇の目と心無い仕打ちは残酷で恐ろしく、腹立たしいものではあるけど、自分だってこういうニュースを観たら表には出さな>>続きを読む

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

4.3

学生時代は何も考えず只々楽しくフザけあってたあの思い出が、大人になって振り返ると当時は見えなかったものに気付くことがある。それと今の自分の境遇とが絡み合い、さらに戯曲『ロング・グッドバイ』の設定や台詞>>続きを読む

新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

3.5

個人的にはゾンビ映画の最高峰と思ってる前作から四年後を描いた本作、残念ながら続けての傑作とはなりえず。ハリウッド映画の二作目でよくある設定や展開の目白押しといった感じで、目新しかったのはゾンビが溢れる>>続きを読む

フェアウェル(2019年製作の映画)

3.5

深刻な病気は本人に知らせないって、日本でも以前はそういう選択が主流だったように思うけど、今はどうなんだろう。

主人公のビリーは人生の大半をアメリカで過ごしているため、最初はこの考え方に納得できないが
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はちどり(2018年製作の映画)

4.0

あの頃の自分は、どんな事を考えていただろうか。
1994年当時の韓国の社会のあり方やシステムの中で、うまく言葉には表せられない、やり場や行き場のない不安や苛立ちを抱える少女。時代や状況が移り変わっても
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.0

「行き止まりの世界」という表現がもう切ない。この作品ではスケボーだが、家庭内で居場所をなくした少年たちには何かしら打ち込めるものや、同じ境遇の仲間があることが救いになることもある。そしてなんでそんな家>>続きを読む

新解釈・三國志(2020年製作の映画)

3.5

三國無双から三國志に入った身とすれば、史実や通常の解釈とは異なる展開というのは特に違和感なく受け入れられたし、これはこれで面白いなあと思えた。むしろ今までの色んなタイプの三國志があったからこそ、こうい>>続きを読む

とんかつDJアゲ太郎(2020年製作の映画)

3.0

原作漫画がちょっと話題になったのは知っていたけど読んではおらず、映画化でどれだけ改変されたのかは分からないが、面白かった。フジテレビ映画のテイストはこういう変なテンションの作品と相性がいい気がするんだ>>続きを読む

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

3.8

原作は未読。この映像化は小説よりもマイルドになってるらしいけど、それでも社会の中で女性がどれだけ抑圧されているか、そういう空気が蔓延しているか、見せつけてくる。それは日本でも同じことだし、こんな一言で>>続きを読む

朝が来る(2020年製作の映画)

4.8

子供を持てない夫婦と、子供を産んでも育てることのできない親とを繋ぐ特別養子縁組。制度自体は悪いものではないはずなのに、そこに光と同時に闇も見えてしまうことが辛い。

こういう制度があることは知っていた
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.0

秘密を共有することで特別な関係性になる、というのは解るし、その秘密が国家機密級ともなれば、それはそれはロマンティックな世界に浸ることになる。これはまさしく夫婦の愛を描いた物語で、スパイとか戦争とかの背>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.0

歳を重ねてからの方がこういう学園モノ、青春モノを観ることが多くなった気がする。もう戻れないあの頃がやたら眩しく見えてしまう。

自分の過ごした日々、辿ってきた道が間違ってたとは思わないけど、自分が嫌っ
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星の子(2020年製作の映画)

4.2

これは家族の繋がりの強さと同時に厄介さを描いた、ある意味普遍的なテーマに思える。新興宗教が絡むことで得体の知れない不気味さが支配するけど、自分の家では当たり前だった風習や決まり事が普通じゃないんだと知>>続きを読む

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.5

受け手の皆がそれぞれ自分の中で構築してきたエヴァンゲリオンという物語に、それぞれの形で落とし前というか決着をつけてくれる作品。

思い残しや心残りが全て消散したわけではないけど、明るく手を振って歩き出
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ミッドウェイ(2019年製作の映画)

4.0

ミッドウェー海戦を日米双方の視点から描いた作品、と思ってたし、予告編もそんな印象だったけど、実際観てみるとガッツリとアメリカ視点がメイン。真珠湾攻撃からしっかり描いてミッドウェーで雪辱を果たす、という>>続きを読む

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q(2012年製作の映画)

3.5

シン・エヴァ鑑賞前の復習に。意味不明すぎて理解するのを諦めてて、ホント久々に観たけど、まずこれ90分程度の尺だったことにビックリ。その割に展開が濃かったんだなと再認識。

まあこのQは破で中断された人
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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -(2019年製作の映画)

4.0

遅ればせながらTVシリーズに引き続き鑑賞。この外伝も含めてこの作品は登場人物の心の美しさが溢れていて、評判がいいのも頷ける。感情を身につけつつあるヴァイオレットだからこその飾らない芯を抉る言葉にハッと>>続きを読む

コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

3.8

面白かったんだけど、1作目に比べるとパワーダウンを感じてしまった。期待値が大きかったせいもあるかも。
どこまでがダー子の計画通り、織り込み済みの展開で、どこからがイレギュラーな出来事なのか、そこを考え
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一度死んでみた(2020年製作の映画)

3.6

「一度死んでみる」までの展開が予想より長くてダレ気味だったけど、それ以降の展開は期待以上に面白かった。前半からの小ネタが後半でしっかり回収されていて、ちゃんと練られているなあと感心。

有名俳優をチョ
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