言わずと知れたラストシーン、でもあそこで説明台詞は野暮というもの。
あそこにたどり着く直前のクライマックスには鋭いミステリの趣きも。
明らかな主体性を感じさせるPOVカットをメインに据えているにも関わらず、そこに念押しのように主人公の切り返しを挟むことでひたすらに冗長な尾行シーンになった。
下品な説明のためだけのカットは尾行という行>>続きを読む
安藤サクラと江口のりこを同じ作品に出しちゃだめだって
細かな上手さは抜群なんだけど、どこか表層をなぞっただけの印象を拭えない。広瀬すずの身体の演技なんかは特に。
本質とは関係ないけど、斉藤由貴の件で素直に観れなかった観客は僕だけじゃないはず。
ドラマや思想を伴ういわゆる「戦争映画」というよりも、最高峰の映画的テクニックによる「戦争体験」に近い。
だからこそ紛れもない「映画」だと思うし、技術が、迫力が、型のコメントでなく一流の批評が読んでみた>>続きを読む
『モラトリアム・カットアップ』同様、作品コンセプトに対するこの監督の距離感、結実のさせ方があからさまでも、かといって恣意的でもなく素晴らしい。
ただ最大の欠点は脚本演出共に長編で魅せられるだけの構成で>>続きを読む
撮る者/撮られる者の間に生まれる極めて閉鎖的な作品と、それ以外の森羅万象、2つの相似形の宇宙が誰の意図にもよらず「つながってしまう」ことの業を絶唱した映画讃歌。
「愛してる」も「ごめんなさい」も相手を傷つけてしまうのなら、伝わらない歌を歌う気持ちもわかる。
ただ、単純に顔を写すだけのヨリが多くて疲れる。
演者はおろか監督までもがUtopiaというバンド、そこから生まれる物語を掴みあぐねているような印象。
この作品に残るのは監督自身が食い散らかした思索の残骸でしかなく、「いつも答えは1つじゃない」とし>>続きを読む
タイトルからして露骨なサリンジャー(ひいてはSALOVERS)へのオマージュ。しかし、ライ麦畑で落ちてきた子供たちを受け止める決意=青春への執着と諦念は彼に見えなかった。
むしろ上空から見下ろす彼は一>>続きを読む
ifの世界を拒絶し、ひたすらに現実を求めて彷徨った少年は、『君の名は。』を超克した先の世界で何を為すのか。
そのJAPANオタク的世界観からの脱却に大きな価値があり、しかし真に重要なのはこの物語の続き>>続きを読む
明らかに異常なシーンに何か普遍的なものを垣間見た瞬間、どこかの小説家が「平凡なほどに非凡」と評されていたことを思い出した。
やたらと彩度の高い証明写真のカット、あの気持ち悪さだけが残る。悪い意味で。
なんとも間の悪い「笑わせる」芝居は、漫画と映画に流れる時間の違いを感じさせる。パロディネタと文字数の多い早口ツッコミで何となくの銀魂感を担保しつつ、のらりくらりと逃げ切った印象。
原作から引き継がれ>>続きを読む
ウリのセックスの退屈さが狙われたものであったとしても、重要なカラミまでもが無味乾燥になってしまっては元も子もないのでは。
全身に広がるほくろのモチーフ、あるいは脇役たちの暴力的な濡れ場が裸体の歪さ、>>続きを読む
間違いなく恐ろしい、けれども純粋な捕食者をモンスターじみたビジュアルで侵略者に仕立てあげてしまったのがこの映画の限界
住んでる部屋1Kだしこいつら唐揚げフォークで食ってるし1年半前のクリスマスって普通「2年前」とは言わねえしぃ〜〜〜〜
でも女の子はクールでドSでオトナな山崎賢人が恋心に気づいて泣きそうな情けない顔す>>続きを読む
チャウシンチーはずっと愛の映画を作り続けてたんだってこと思い出した。
セックスは全然気持ちよさそうじゃないけれど、高良健吾と高岡蒼佑のAVだと思ってる。
清も濁も善も悪も全ての解釈を肯定する、とても心地よい豊かな映画。
気のふれたボインのマリリンモンローが気になる。