chinsukoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

市子(2023年製作の映画)

4.5

『怪物』には悪いが、主演女優賞はこれだろ

凄い内容、重く、苦しい物語。難役を演じた杉咲花さんがとても凄かったです。

正直、中盤まではどこが良いのか解らなかったのですが、後半にかけての展開に一気に心
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インナースペース(1987年製作の映画)

2.8

この映画が最先端だった頃は良かったんだけどね

37年前の本作、発想やコメディなところ、スピルバーグ製作総指揮とか良い要素が多く、当時は確かに面白かった。しかし現代ともなると、特撮やセットのチープさ、
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.8

ドッグマン=ダグラスの不遇な人生

今回は体調が悪くCMの時点で眠ってしまい、気づけば1時間過ぎていました。なので前半のあらすじはサイトを参考にしております。

サイトによると、主人公ダグラスの生い立
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.8

ポリコレを皮肉ったブラック・コメディ

主人公モンクは作家で教養もあり穏やかな性格。だが職場の問題発言や家庭問題で、精神的や金銭的にも紛糾してくる。
そんな中、モンクの作品がイマイチと評価されるのに対
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映画 マイホームヒーロー(2024年製作の映画)

3.6

ドラマ&映画の一気鑑賞

見る気はあまりなかったのですが、disney+でドラマを鑑賞したので映画版に臨みました。

本作はドラマの7年後で、鳥栖哲雄の一家は次男が生まれ、娘の零花は警察官になりと、幸
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フォルス・ポジティブ(2021年製作の映画)

3.0

A24提供、マタニティ・ホラー

ホラーと言うより、妊婦のマインドが不安定になる様子をホラー仕立てで描いております。

主人公ルーシーの疑惑が事実であればトンデモな気色悪い展開なのですが、真偽の程はご
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愛しのローズマリー(2001年製作の映画)

3.8

風刺の効いたロマンティック・コメディ

主人公のハルは父親の遺言がトラウマとなり美女にしか興味がない外見重視の男。ある日精神治療のドクターに催眠術をかけられる。その効果は女性の内面が見た目に現れるとい
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ワン・セカンド 永遠の24フレーム(2020年製作の映画)

3.8

1秒(24フレーム)に写った我が子の姿を映画で見たい男と少女の出逢い

娘の姿を見るために中国の砂漠を徒歩で進む男。男は娘がニュース映画に1秒写っている事を知っていた。

文化大革命時代の中国は貧しく
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幕が下りたら会いましょう(2021年製作の映画)

2.8

若い監督が撮った割には地味な印象。端々にみえる未熟な演出、台詞回し

映画の製作をした事が無い者から見ても、明らかに一線で活躍する製作者のものとは異質な感じがします。

地味なのは配役の印象かもしれま
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OUT(2023年製作の映画)

4.0

キャストは殆ど知らないのに面白さが抜群

ケンカ、不良、グループ争いのジャンルの作品で最近印象に残る『東京リベンジャーズ』『Gメン』と本作を比べると、ストーリーに於いては本作が一番良かったように思えま
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

4.5

大好物のこのジャンル、評価は映画としてではなく自分の好みで

出ました。初老の一般人が実は戦闘能力に長けていたという設定。自分はすごく好きで、『ランボー』に始まり『Mr.ノーバディ』に至って悉く楽しま
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.2

何でだろう、キングスマンより見劣りするのは

作家のヒロインが冒険に巻き込まれるという、『ロンマンシング・ストーン』や『ロスト・シティ』の設定に準えている作品。

冒険の内容が、3本中一番良く、アクシ
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ドミノ(2023年製作の映画)

3.0

前半サスペンス、後半メイキング

ベン・アフレック演じるローク刑事、ある日公園で遊ぶ娘が目の前から消えてしまう。精神的ショックでカウンセリングを受け、職場に復帰したロークに銀行強盗を予告するタレコミが
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紅い服の少女 第一章 神隠し(2015年製作の映画)

2.8

台湾の都市伝説をモチーフに映画化・第1章

主人公イージュンの恋人ジーウェイ、その祖母が失踪し、続けてジーウェイまでも失踪する。ラジオDJのイージュンの元に古いカメラが送られ、映像には山でハイキングを
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こんにちは、母さん(2023年製作の映画)

4.0

この映画が良いと思える自分でよかった

心情を台詞やナレーションで語り、聞きやすい会話、現代が舞台でありながら古風な下町の風景や人物がある。

そこには考察は必要ない。ただ見て楽しめるて、ジーンと心が
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足跡はかき消して(2018年製作の映画)

3.6

社会生活が出来なくなった父親と娘の絆の物語

森林公園で暮らす父と娘。自然を楽しんでいるのではなく、父のPTSDによって社会から逃避した末の状況。
娘は違和感なく父親を信頼し野宿生活を共に行っている。
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グロリア(1980年製作の映画)

3.6

80年代のニューヨークを舞台にグロリア姐とフィル坊の逃走劇

マフィアの会計係のジャックは組織の裏金を操作し命を狙われる。息子のフィルに帳簿を持たせ同じアパートに住むグロリアに息子を託す。ジャック一家
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.6

ロードムービー、バディもの、女性が主人公のクライムアクション、どの視点でも一級の作品

アメリカン・ニューシネマで注目された『俺たちに明日はない:Bonnie And Clyde』や『明日に向かって撃
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Never Goin' Back ネバー・ゴーイン・バック(2018年製作の映画)

3.4

地獄の物置

親友同士のアンジェラとジェシー。ジェシーの誕生日をガルベストンのビーチで過ごす計画を立てたはいいが、そこからメチャクチャ、いやはや呆れる展開に、薄ら笑いしか出ませんでした。一応コメディの
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.6

マダム・ウェブの誕生譚

本作は製作本国や国内での評価がイマイチと聞いて、期待せずに鑑賞しました。

特につまらなくもなく、何なら面白かったですね。

原作を知らないのですが、マダム・ウェブは3人のス
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怪物(2023年製作の映画)

4.6

カイブツだ〜れだ?そんな奴いるか?

モンスターなんとかって良く言いますけど、本作中ではそんな描き方はしていません。

社会の醜さは感じるけれど、個人が醜いなんて思わない。

描いているのは、孤立した
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エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

3.2

スーパー民間療法

映画館をスルーしてソフトで鑑賞。

1973年『エクソシスト』の正当続編で3部作なんて言う大胆宣伝をぶち上げてましたが、う~ん世間が言うようにそうはなってなかった感じです。

何度
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.2

日本は安全な国だと言われて久しいが、100年前は人種差別が日常化していて危険な国だった

本作では今は無い「千葉県福田村」で起きた実際の事件にフォーカスしているが、関東大震災の混乱に乗じて起きたデマに
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ハイ・ヒート その女諜報員(2022年製作の映画)

2.6

またつまらぬものを見てしまった

シェフのアナがオーナーのレストラン開店日、無事営業を終えた店内に怪しい男2人が入ってきて店を燃やそうとしていた。2人を瞬時に倒すアナだったが、それは夫のマフィアとのト
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ザ・ファン(1996年製作の映画)

3.6

今見てもスタイリッシュなトニー・スコット監督の秀作

映像は乾いた感じで、テンポ良く切り替えるカメラワークにトニー・スコットのセンスを色濃く感じる。

サスペンス作品なのでテンポの良さを強調し、登場人
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.8

主役を含めダンサー全てホンモノ、本格的ダンス・ムービーを堪能すべし

主演のマリオン・バルボーさんはキリっとした顔立ちとダンサー体形が美しい女優さんで、パリ・オペラ座の所属でコンテンポラリーダンスの主
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ハント(2022年製作の映画)

4.0

『イカゲーム』でお馴染みのイ・ジョンジェが監督、主演を務める本作、1980年代に起きた「光州事件」や「アウンサン廟事件」等が元ネタになっており、イ・ジョンジェ演じる韓国諜報員のパク・ピョンホと、チョン>>続きを読む

私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

【実話】1973年、チェコスロバキア最後の女性死刑囚、その心理とは

バックグラウンド:
父のDVや母の愛情不足によって育つも、鬱状態に陥る。
学校になじめず引きこもり状態。13歳で自殺未遂、精神科に
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

絶賛と否定、どっちにしようかな

アリ・アスター信者は勿論絶賛の本作、1回見ただけで絶賛出来る人は凄いですね。

まず、主人公のボーですが、いつも何かに怯えている性格で、よくあんな危険な場所に住めるな
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母の聖戦/市民(2021年製作の映画)

3.8

メキシコの誘拐ビジネスに果敢に立ち向かう母の姿

本作は実話をベースにしており、モデルとなる人物も存在する。

メキシコに住むシエロには美しい娘ラウラがいた。ある日ラウラがデートで出かけた数時間後、電
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生きててよかった(2022年製作の映画)

4.0

ボクシングしか取り柄のない男の生き方、そして彼女の生き方

主人公はボクサーで引退して職に就くが上手くいかず、結婚した彼女とも良い雰囲気にはなれずという設定で、元ボクサーが地下格闘技に堕ちていくという
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ジオストーム(2017年製作の映画)

3.6

ディザスターとポリティカルサスペンスを融合した力作なのだが、評価はあまりよくない。

ディザスターの場面は良く出来ていているのだが、場面展開があまりにも忙しない。
またストーリー展開が滑らかでなく大味
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ベッキー、キレる(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

前作はベッキーが13歳にしてネオナチ集団を血祭りにあげ、そのグロ描写画で注目された作品。

今回は16歳となったベッキーが僻地を転々と放浪しながらサバイバル能力を高めていく様子からスタートします。
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シャイニング(1980年製作の映画)

4.2

鬼才スタンリー・キューブリック監督の歴史的名作

完全主義者のキューブリック監督、それゆえ本作では幾つかの逸話が残されています。

一番有名なのは、原作者であるスティーブン・キングを怒らせたもので、キ
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スラムドッグス(2023年製作の映画)

3.2

4匹の野良犬が繰り出す爆笑?復讐劇

ワンちゃんにオッサンの声をあててスラング上等の台詞を吐きまくるという、まあ斬新さは無いですが需要があるのでしょう。このジャンルは動物と人間の赤ちゃんのバージョンも
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無限の住人(2017年製作の映画)

3.8

三池崇史監督作の中で好きな作品の1つ

あまり評価は良くないようですが、自分は好きな作品です。

まず、静と動のペース配分が良く、静かなシーンでも退屈すること無く、アクションへ繋いでいくのも自然で良い
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