メッシさんの映画レビュー・感想・評価 - 26ページ目

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弁護人(2013年製作の映画)

3.7

軍事政権下の韓国で、不当なアカ狩にあった学生のため立ち上がる弁護士の話。

最近の韓国映画は凄みが増している。特にここ数年80年代の韓国民主化運動と軍事政権の対立を描いている映画が特に凄い。言ってみれ
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ちはやふる 上の句(2016年製作の映画)

3.5

高校カルタ部の恋愛やアレやコレや。

広瀬すずの生足や汗や見えそで見えないTシャツの奥やらばかりに集中させといたと思ったら、仲間の成長やら本当は黒い野村周平やら、やっぱり黒そうな真剣佑やらが登場して、
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台風クラブ(1985年製作の映画)

3.5

大人になるその過程のちょうど入り口に立っている中学生達の葛藤、煩悶がリアリティに迫ってくる。中学生でもないのに中学生にでもなったのか?と思うくらいに同じ目線で演出している気がする。凄い。

中学生の先
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ロイ・ビーン(1972年製作の映画)

3.8

西部開拓時代〜近代アメリカへの過程でのテキサスの田舎の判事ロイビーンの生涯。

となると、真面目な話のようだが左にあらず。
ポールニューマン扮するロイビーンは破茶滅茶なジャッジでバンバン気に入らない奴
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パターソン(2016年製作の映画)

4.1

ニュージャージー州パターソンのバス運転手の数日間を描く。

パターソンの街並み、人々がバッチリではなくて、絶妙なバランスの心地よさとカッコ良さで描かれている。なんだろう?このカッコ良さは?カッコつけで
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犬猿(2017年製作の映画)

3.9

仲の悪い兄弟、姉妹の話。

人間の誰もが持ちそうな負の感情に焦点を当てているとこんなに可笑しいとは。ズレや姑息な態度、それも兄弟に向けられるものだけの話なんだけど面白い。

主演4人のキャスティングも
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震える舌(1980年製作の映画)

3.6

破傷風になって生死を彷徨う幼子と両親の闘病記。

これは怖い、怖すぎる。怖くて体が固まった。子役の地味目な顔と絶叫、痙攣はエクソシストを超えているんでは?子供に引っ張られる様に渡瀬恒彦と十朱幸代の狂っ
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我等の生涯の最良の年(1946年製作の映画)

3.6

二次大戦後のアメリカ帰還兵三人の葛藤を描く。
意気投合した戦友とも言うべき三人が平和な現代社会とのギャップ、違和感になんとなく居心地が悪い、という前半部はPTSDに言及していくのかと期待して観れた。三
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容疑者、ホアキン・フェニックス(2010年製作の映画)

3.4

ホアキンフェニックスが俳優を辞めて下手くそなラッパーになる、というケイシーアフレックとの壮大なドッキリ。

途中途中で皆んなドッキリなんでは?と懐疑的な態度を取るが、意外な事に沢山の人が騙されたらしい
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We Love Television?(2017年製作の映画)

3.5

日テレ名プロデューサー土屋監督、欽ちゃんのテレビ作り、生き様を映したドキュメンタリー。
欽ちゃんのスペシャル番組作りの製作過程が基本。
欽ちゃんの稽古場での厳しさや粘りは聞いた通りに映像化されている。
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張込み(1958年製作の映画)

3.8

松本清張原作。殺人犯が元彼女が住む佐賀に来る、と当て込んで張り込みをする話。

良質なサスペンスなんだろうなと思い観たが、印象は違った。好き同士でも運命には抗えない切なさ、無情を張り込みしている刑事目
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無防備都市(1945年製作の映画)

3.5

二次大戦時、ドイツ支配下でのイタリアの反ナチス運動の話。
そもそもドイツ支配下のイタリアがこんな圧政を敷かれていたとは知らなかった。勉強になった。反ナチスをドイツ軍が捕まえようとする、逃げたり匿ったり
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ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年製作の映画)

3.5

独身最後に馬鹿騒ぎをし過ぎた男たちの話。

その二日酔いの仕方がドラッグ入りだったせいか激し過ぎる、ただそれだけだけどハイテンションで最後まで走るので楽しい。で、なんだったのかと言えば、やっぱりただの
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雪に願うこと(2005年製作の映画)

3.6

東京で失敗した男が、兄の営む帯広のばんえい競馬の厩舎に転がり込み再生していく話。

厳し〜思いに駆られる。まず見た目が北海道の寒さの厳し〜真っ白な景色。見ていて芯から冷えそうになる。薄暗い画面も寒さを
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ジャコ萬と鉄(1964年製作の映画)

3.8

戦後まもない北海道のニシン漁に集う男達の話。
まぁ兎に角荒々しく魅力的な映画。高倉健史上指折りのナイスガイ。高倉健演じる鉄はどんな人間でも惚れてしまうんではないだろうか。鉄が発揮するキャプテンシー、腕
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恋恋風塵(れんれんふうじん)(1987年製作の映画)

3.7

台湾の田舎村で育った男女と周辺の日常。
一つ一つのシーンの構図がバキバキに完璧なので、映画というよりは絵の連なりを見ているよう。が、全く飽きる事なく見入ってしまう。それは話としてはごく普通の家族と男女
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.5

過去にタイムスリップ出来ちゃう男の平凡な日常。
変化、進化型の恋はデジャヴか。自由度は上がって過去に自在に行けちゃうのだけれど。前半は恋愛、後半は家族愛をテーマに少し新しいタイムスリップの要素を加えて
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精神(2008年製作の映画)

3.7

岡山にある精神科病院と患者周辺の日常。
後半に登場する患者からの問いに対する監督の言葉「カーテンの向こう側を描きたい」通りの印象。淡々と患者と向き合う山本先生、個性的な患者達も興味深いが、あくまでも深
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忍者武芸帳(1967年製作の映画)

3.8

白土三平漫画原作、信長の圧政に苦しむ農民達に一揆を先導する影丸と、仲間の忍者達と明智光秀十人集の闘いを描く。
アニメーションではなく漫画のコマをそのまま撮影し、声や音を乗せている、漫画の朗読のような趣
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チャンピオン(1949年製作の映画)

3.4

何にもなれず燻る男がボクシングに出会い、成功と引き換えに苦悩していく話。
カークダグラスのチンピラ感溢れる面構えは今作でも映えている。イっちゃってる目付きがチンピラ、ボクサー、やさぐれというキーワード
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.7

インドのムンバイで起きた無差別テロの高級ホテルでの脱出劇。
テロが起きて、そこには色々な人、色々な思いが一瞬で破壊される。何とか逃れた者は心に傷を負いそれでも生きていく。。。って丁寧には描いているけど
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百円の恋(2014年製作の映画)

4.0

風采の上がらない女がボクシングと出会い、どう変わって行くかの話。
本当に薄汚く見える安藤サクラとその周辺で、あるあるって話が展開されている。それはそれで安藤サクラと新井浩文だから笑えるし、コンビニに集
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津軽じょんがら節(1973年製作の映画)

3.9

東京から追われたヤクザ、その女の故郷の寒村での話。
津軽の荒々しく芯から冷えそうな波が深く印象的。晴れてても薄暗い画面とセリフも搔き消す勢いの荒波の轟音が閉塞感を際立たせる。禁忌的な話にも触れ空回りを
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ファンタスティック・プラネット(1973年製作の映画)

3.5

地球外の惑星にて巨大な宇宙人と人間が戦争を始めるSF。
画力、色彩感覚、デザインどれを取っても迫力が凄い。ギリギリ辻褄が合う造形かつ、独創性のある見た目。話も画の通りメチャクチャ独創性があるけど理解の
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ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

3.7

米軍がメキシコマフィア同士を争わせて潰そうとする話が色々発展する。
暫くは何が起きてるか何となくしかわからないし、何のために国境越えようとしてるんだっけ?とかちょっと乗れない所もあるけれど、ジョシュ・
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獣道(2017年製作の映画)

4.0

不幸な生い立ちとしか言えない女の子と、住む田舎町でのどん詰まりの少年少女達の話。
伊藤沙莉の何をやってもドンづまってしまう展開は、もうそういう星の元に生まれた、としか説明がつかない。それだけこの主役に
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上島ジェーンビヨンド(2014年製作の映画)

3.5

上島竜兵がサーフィンを目指すフェイクドキュメンタリーの続編。
今回も自身の数々のミスから発生する事件で詰めに詰められる上島竜兵。もはやフェイクドキュメンタリーというよりは、脚本でもかなり作り込まれてい
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ボクサー(1977年製作の映画)

3.5

ボクサーを辞めてやる事もない男と、足が悪くジムから見放されたボクサーが再起をする話。
落ちぶれた菅原文太と清水健太郎という組み合わせの野良犬感が素敵。特に練習を重ね目付きに鋭さを増して行くシミケンは、
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希望のかなた(2017年製作の映画)

3.3

フィンランドにたどり着いたシリア難民の青年と、人生のやり直しを計るおじさんの物語。
相変わらず構図と演出をパキッと決めて画面を見た瞬間にカウリスマキの映画とわかるのは凄いと思う。難民問題、差別問題をま
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パピヨン(1973年製作の映画)

4.1

南米の極悪刑務所に無実の罪で送られた男の、自由への脱獄譚。
スティーブマックイーンね変幻自在のヴィジュアルだが、自由への渇望一本で魅せて行く展開がたまらなく面白い。二時間半の中に、塀の中、独房、脱獄、
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ゼンタイ(2013年製作の映画)

3.0

様々な話し合い、最後に全身タイツの同好会みたいなものが開かれる、そんな話。
ワークショップ作品なのか、演者が多数出てアドリブ的に様々な、話し合いのシーン。たまにツボに入る笑いがある。全身タイツに興味が
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吾輩は猫である(1975年製作の映画)

3.9

夏目漱石原作の市川崑版映画化。主人と愉快な仲間たちがひたすらダラダラと駄弁っている日常。
原作の仲良さげな、かつ不毛なおしゃべりのリズミカルな面白さをそのまま映像にパッケージされてて驚く。原作好きはか
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インセプション(2010年製作の映画)

3.0

みんなで夢の中に入り込んで暴れる話。
夢の中の割に夢がなく、激しい銃撃戦ばかりやっている。夢の夢のまた人の夢の‥更に層になっていて‥ってオリジナリティあふれるアイデアは凄いと思うけど、ディカプリオの目
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ライブテープ(2009年製作の映画)

3.5

前野健太が元旦に歌いながら吉祥寺を練り歩く。
元旦のワンカット一発勝負という緊張感溢れるライブ映画。歌も曲も、途中のセッションも井の頭公園でのライブも良いけど、リアルタイムで吉祥寺の街並みを映して、そ
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恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

3.6

何度も同じ日を繰り返してしまう羽目になった男が女性を落とすまでの話。
ハッピーデスデイを先に見てしまったので失敗した。ハッピーデスデイは丸丸リメイクじゃん。構成がオリジナリティあふれて素晴らし過ぎる。
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全員死刑(2017年製作の映画)

3.7

大牟田で起きた実際の殺人事件を下敷きにしたヤクザ視点の話。
実際に起きたおぞましい事件て所にビビって、おどろおどろしい雰囲気かと思いきや、どこまでもポップ。これは冷たい熱帯魚以上にポップ。それはどうし
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