ゲルさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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アアルト(2020年製作の映画)

3.5

淡々としていて、あくまで記録としての側面が強い作品だったけれど、アアルトの建築物をたくさん見られたので良かった。
ドキュメンタリー作品のインタビューは、インタビュー映像が付き物だと思い込んでいたけれど
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キリエのうた(2023年製作の映画)

3.7

原作未読。
2011年・2018年・2023年を行き来する、歌唱シーンが多いタイプの音楽映画。
どこにいるのか時々わからなくなりそうだった。
劇中歌の作詞作曲・歌唱だけでなく、主演女優として様々なシー
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ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)

3.8

幾つもの言語が飛び交う小さな村で、不満を抱えた村人たちの思いが外国人労働者とその雇用主へと向かう。
教会から場所を移した話し合いは、いつの時代の話かと目を疑うけれど、紛れもなく現代。
似た事件は世界中
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

3.8

今回が初見。
名作だと思う。
全編シリアスでなく、日常のほっこりするシーンなども盛り込まれている。
それなりの尺だが、緩急があって飽きない。
音楽も良い。
マチルダ役のナタリー・ポートマンは、映画デビ
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マルセル・マルソー 沈黙のアート(2022年製作の映画)

3.3

2021年公開の『沈黙のレジスタンス 〜ユダヤ孤児を救った芸術家〜』がとても良かったので、期待して鑑賞。
あまりドキュメンタリーっぽくなく、特有の気だるさがあり、ドキュメンタリーでもフランス映画らしさ
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シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

2.8

大人たちのドタバタに巻き込まれる子供たち。
テンポは良いけれど、ネタがいちいち寒いのでまったく意味がない。
脚本を書いた人と自分のセンスがとにかく合わなすぎた。
天才的に歌の上手い子供たちがせっかく揃
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鯨の骨(2023年製作の映画)

3.0

あのちゃんのための映画。
演技力はあると思う。
役では歌わないが、主題歌も担当している。
ホラー映画のような雰囲気で、安っぽくはないけれど、なかなか独特で、ストーリーを掴めないまま終わってしまう短編映
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

3.0

26歳にして人生初の挫折を味わったエリーズが、新たな道を見つけて更に飛躍していく青春ストーリー。
ダンスは本格的で見応えがあるけれど、それ以外は至って普通……という感じ。
脚本が単純すぎてまるでファン
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(2023年製作の映画)

3.3

石井裕也監督の作品をものすごく久し振りに観た。
感情を思い切り乗せて全身全霊で台詞を吐き出す演技が特徴的。
いかにも現実離れしている気がして、個人的にそこがあまり好きになれない。
酔いに任せて本音を話
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まなみ100%(2023年製作の映画)

3.1

あらすじから、純愛の話かと思いきや、若者の女遍歴だった。
可愛らしいけれどやばそうな子ばかりで、そういうタイプばかり引き寄せる人っているよね、とリアル感に浸った。
監督の自伝的映画という触れ込みに妙に
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.8

独特で軽快な会話のリズムが今泉力哉監督の作品の特徴のひとつである。
この作品は会話のやり取りがそこまで多くない。
静かで余白が目立つけれど、不思議と長さは感じなかった。
作品の雰囲気を壊すような唐突な
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ドラキュラ/デメテル号最期の航海(2023年製作の映画)

3.6

自分は、コナミのゲーム『悪魔城ドラキュラ』シリーズが大好きである。
耽美な世界観が美しい。
コナミのドラキュラシリーズから連想するようなドラキュラとはかなり異なっていたが、スケールが大きく見応えがあっ
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.4

災害後の混沌、集団心理の恐ろしさ。
関東大震災から100年経った2023年。
人類の歴史からしてみれば、100年はわずかな時間にすぎない。
人間はそう簡単には進化しない。
自分も含め、この作品で事件を
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熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

3.3

この作品に何もおもしろさを見出だせなかった。
淡々と進み、緩急があまりなく、退屈以外の何物でもない。
状況を会話から読み取る場面が多いが、その会話がダラダラと説明的で萎える。
中東映画あるある。
もう
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なぎさ(2021年製作の映画)

3.4

暗闇をひたすら見せられた。
他にも、くぐもった鼻歌や後ろ姿など、ストレスがたまるものを次々と。
9割理解できない短編映画を繋ぎ合わせたような作品。
さすがに長編なので、少しずつ明らかになっていく。
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ロスト・キング 500年越しの運命(2022年製作の映画)

3.6

RPGみたいなオープニングにとてもわくわくした。

何かをきっかけに人生が好転し始める、ということは実際あると思う。
実話を元にしたストーリーで、当時ニュースになったことはうっすらと記憶にある。
一般
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清澄(2015年製作の映画)

3.3

仙台短篇映画祭にて鑑賞。
ゲストに川瀬陽太。
短いので考える時間もなく、解説がなかったら理解できなかったかもしれない。

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

3.8

一瞬も目が離せない。
アニメでも実写でも、こんなに釘付けになる作品にはめったに出会えない。
81分にぎゅっと凝縮されていて、無駄が一切ない。
公開から四半世を経た今、劇場で観るという体験ができて感動し
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ルードボーイ:トロージャン・レコーズの物語(2018年製作の映画)

2.9

それほど興味のないジャンルだったけれど、音楽のルーツを知るのが好きなので鑑賞。
やはり、ジャンルに興味ある人向けの内容だった。
音楽ドキュメンタリーとしては、淡々として退屈に感じる。
最大の謎は、再現
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シーナ&ロケッツ 鮎川誠 ~ロックと家族の絆~(2023年製作の映画)

4.0

マニアックすぎることなく、受け入れやすい構成。
音楽ドキュメンタリーとして普通におもしろかった。
シーナと鮎川誠は公私共にパートナーだったから、バンドのこともふたりの家族のことも、すべて詰まっていた。
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チャイナタウン(1974年製作の映画)

3.6

典型的な探偵もの。
この作品では事件そのものより人間関係が深く描かれ、ゆったりと進む。
1話完結の日本の刑事ものに近い。
残酷な事実、残酷なラストシーンが印象に残る。
撮影の数日前に結末が決まったとい
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6月0日 アイヒマンが処刑された日(2022年製作の映画)

2.4

タイトルにアイヒマンが入っているのに、本人をほとんど見せてくれない方式。
会話量の多い作品なのに、会話が全然おもしろくない。
それとも、脚本がイマイチなのか。
または、中東の作品が自分の肌に合わないの
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ほつれる(2023年製作の映画)

3.6

共感できることがすべてではないけれど、まったく共感できるところのない作品。
モラハラ気質で、更には遠回しな言い方をする文則が気持ち悪い。
不倫する人は本当に何回もするのだなぁとある意味感心した。
財力
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PLASTIC(2023年製作の映画)

3.4

2018年から2022年までの夏が描かれている作品で、当然コロナ禍にも触れられている。
コロナ禍に入る前のザ・青春な前半部分とラストがエモい感じで、それ以外は宮崎大祐監督らしさ全開だった。
熱帯夜を彷
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オオカミの家(2018年製作の映画)

3.8

退廃的な雰囲気に支配されたストップモーションアニメ。
軽い気持ちで映画館に足を運んだけれど、蓋を開けてみれば玄人向けの作品だった。
かなり作り込まれているので、隅々まで見渡そうとすると集中力を要する。
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渇いた鉢(2022年製作の映画)

3.3

主演の安倍一希氏の舞台挨拶付き上映にて鑑賞。

「陰」と「陽」の陰100%作品。
設定が非常に重いテーマであるし、雰囲気もずっと深海の水底のようで重い空気が漂う。
基本的に静かで、台詞が少ないシーンも
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ヌーのコインロッカーは使用禁止(2021年製作の映画)

3.4

数十年前の昼ドラのような雰囲気。
恐い人たちが登場したりして、開始5分で、失敗したかな?と思った。
とにかくツッコミどころ満載である。
ただ、こういった作品はたいていテンポ良く次々と事件が起きるので、
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裸足になって(2022年製作の映画)

4.0

警察が組織として腐っているし、様々な問題があるし、特に女性はアルジェリアで生きることが大変そう。
次々と困難に見舞われながらも必死に生きていくフーリアのお話。
とても親しみやすい作品で、99分が短く感
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君は行く先を知らない(2021年製作の映画)

2.4

ロードムービーは次々景色が変わるからわりと飽きずに観られるものが多いと思うけれど、この作品は全然だった。
会話量が多く、その内容が壊滅的につまらない。
文化の違いのせいだろうか。
子役は小生意気な感じ
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ファルコン・レイク(2022年製作の映画)

3.4

バカンス中に出会った10代の少年少女、夏の思い出。
常に夕方のような色彩が儚さを助長する。
少し年上の大人っぽい女性に憧れを抱く少年の気持ちはわからなくもない。
ただ、同性の自分から見てクロエがあまり
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炎上する君(2022年製作の映画)

3.0

原作未読。
文学的な台詞が特徴の個性的な作品。
40分くらいの短編なのに、序盤のお笑いライブのシーンが長い。
しかも、かなり寒いのに客がめちゃくちゃ笑っていて引いてしまった。
自分にはちょっと感覚が合
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名探偵コナン 緋色の弾丸(2021年製作の映画)

3.5

アニメ版はもうとっくに観ていないので、知らないキャラが活躍していた。
ストーリーは、劇場版だからすごくドラマチックかといったらそこまででもない。
見どころは、やはり破壊。
リニアがまるでヘビのおもちゃ
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邯鄲の夢 三重芝居と四人の役者(2022年製作の映画)

3.9

小学生の頃、健康ランドで大衆演劇を鑑賞した記憶があるくらいで、あまり詳しくは知らない。
大衆演劇とは珍しいテーマだな、くらいの軽い気持ちで鑑賞。
期待を大きく上回る秀作だった。
脚本がとても良い。
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.7

ホラーと考えるとあまり怖くはない。
不気味、という感じ。
「得体の知れない力」が働いているのが北欧ホラーの特徴のひとつであるが、この作品のメインがまさにそれだった。
子供目線の話だけれど、子供っぽさが
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鉄道員(1956年製作の映画)

3.5

イタリアの庶民の暮らしを描いた作品。
家族の話で、人間模様がいろいろとある。

サンドロ役の子が天才。
表情といい堂々とした立ち居振る舞いといい、中に大人が入った着ぐるみではないか。

列車の走るリズ
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インスペクション ここで生きる(2022年製作の映画)

3.8

海兵隊になるための訓練を通して、ひとりの青年の成長や心の動きを描いた作品。
フレンチ役のジェレミー・ポープの演技がとても繊細で、彼が涙を流すシーンはどれも心を動かされた。
フレンチのキャラクターが純粋
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