ghostboatさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ウィズダム/夢のかけら(1986年製作の映画)

3.0

エミリオ・エステヴェス監督主演のボニー&クライドもの。面白かった。前半、主人公が行う理不尽な世の中に対する制裁が『ザ・テロリスト』の主人公のそれと重なり怖くなる。特筆すべきは何と言ってもオープニング。>>続きを読む

軍旗の陰影(かげ)(1975年製作の映画)

2.0

退屈。オープニングの壮大な野外撮影でかましにかかってくるが、それ以外はほぼ全編室内劇という落差に拍子抜けしてしまう。法定劇という体裁を取りながらも裁判が行われるのは少しばかり広い部屋。奥行きすらも感じ>>続きを読む

キャデラック/俺たちの1、000マイル(1990年製作の映画)

2.5

なかなか。結局全部持っていっちゃう父親アラン・アーキンの役柄がずるい。カーステレオやテレビのチャンネル(野球中継かTV版『逃亡者』)で争う長男と三男の掛け合いの反復、そんな喧嘩っ早い二人の間でまとめ役>>続きを読む

ブライト・エンジェル/旅立ちの予感(1991年製作の映画)

4.5

終盤にかけて一気に展開が臭くなるが、ラストの西部の夕焼けのなか進んでいく車をみてると輝かしい未来なんてないけどそれでも生きねばならぬと思えて泣けてくる。大量の銃に囲まれながら生活してる叔母の旦那は強烈>>続きを読む

パシフィック・ハイツ(1990年製作の映画)

2.5

なかなか。マシューMとマイケルKが揉み合いのすえ階段2段落ちする場面や無駄に長い探偵グリフィスの場面は面白かったけど、サスペンスとして最後まで盛り上がりに欠ける仕上がりで残念。マイケル・ケインの狂気っ>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

4.0

コインランドリーで始まる恋の予感……たまらん!!!道路を介した男女の雨やどりを切り返しだけで描写しちゃったのは小津さんに失礼かと思いますが、ふたりがアパートへ駆け込む際の微笑ましい躍動感など(『青空』>>続きを読む

ワンダーストラック(2017年製作の映画)

4.0

どんなに主人公がクソガキであろうとも過去と現在が交錯して孤独が昇華されていくラストは泣ける。孤独はヘインズの十八番なのか。ただしサイレント(過去)パートが下手くそなうえに音楽もクドくて最悪。ヘインズは>>続きを読む

クロスボー作戦(1965年製作の映画)

2.0

マイケル・アンダーソン追悼でみたけど、これはつまらない。この題材で戦闘シーンがほとんどなく鈍重な会話劇ばかりが続く。オリジナルは70mm撮影らしいが、アホみたいな無駄遣いっぷりですよ。思考がノーランみ>>続きを読む

獣の通る道(1959年製作の映画)

3.5

面白かった。佐久間良子の小市民を小馬鹿にした目つきがたまらん。

七つの弾丸(1959年製作の映画)

3.0

面白かった。橋本忍劇場の長すぎる前フリに村山新治がとりあえず付き合ってる感が画面から伝わってくる冗漫な語り口にノワール期待してた自分は肩透かし食らっちゃいましたが、最後に人が死にまくる展開には驚いた。>>続きを読む

Loulou(1980年製作の映画)

5.0

面白かった。傑作中の傑作。床に敷かれた布団、働かない男、ラストの☓☓☓など、これは完全にピアラ版『ママと娼婦』じゃないですか。鼻ほじるユペール、スペンサー顔似のドパルデュー、主役ふたりの破壊的なビジュ>>続きを読む

砂時計(1973年製作の映画)

4.0

面白かった。ホドロフスキーっぽいと勝手に決めつけて敬遠してたのがバカだった。部屋に何体も並ぶマネキンだったり、光源がないのに光で照らされているベッドだったりと幻想小説を視覚化したイメージの連鎖が最後ま>>続きを読む

サラゴサの写本(1965年製作の映画)

3.0

面白かった。とつぜん美女2人に絡まれたり、絞首台の首吊り死体だったり、中盤までは幻想的なユーモアにみいっていたが、重層化していく語りに次第にダレを感じてしまい最後の方には物語が頭に入ってこなかった。自>>続きを読む

(1976年製作の映画)

3.0

心理的な映画だった。ベティ・デイヴィスの発狂演技が主演の二人を完全に食っちゃってる。先日みた『魔の家』(こちらは傑作)と同じく2階の部屋に住む住人の姿がブラックボックス化されている設定だが、こちらは扉>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

5.0

とてもよかった。画面の端っこで地味にレモネード売っていた娘が、記事を繋げる記者たちの奮闘場面では図々しくも画面の中心にあらわれ、最後には彼女がその日に売り上げた総額の勘定シーンがある。登場人物の小さな>>続きを読む

カムズ・ア・ホースマン(1978年製作の映画)

3.5

パクラ最高。カッコイイ男は引き際がキマってる説は本作の脇役リチャード・ファーンズワースでまたしても実証されてしまった。『グレイ・フォックス』とセットでみるとエモさ倍増ですね。飯食べなら本を読むジェーン>>続きを読む

アラモベイ(1985年製作の映画)

4.0

傑作。ルイ・マルなめてました。すみません。テキサスの港町に流れ着いたベトナム人青年がKKKふくむ現地の白人漁師たちと対立するお話し。政治色強めなプロットに反して人々の生活に焦点が当てられたスローな作風>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.0

アピチャッポン組の撮影監督がとらえた夏の田舎の美しさがばかりが強調されて肝心の二人の関係性の変化にモザイクがかかってる。悪く言えば景色がノイズ。特にふたりが初めて接吻を交わす中盤のシークエンスを起点に>>続きを読む

キスミー・グッバイ(1982年製作の映画)

3.5

ロバート・マリガンのフィルモグラフィーのなかで明らかに浮いちゃってるロマコメ。やっつけ仕事なんて言えないくらい充実した幽霊映画だった。幽霊オーラ皆無なジェームズ・カーンの陽気っぷり、32歳にしてすでに>>続きを読む

身をかわして(2003年製作の映画)

5.0

念願の再見。ヤバすぎる。超傑作。飛び散る唾、こぼれる涙がこちらの感情を最後まで揺さぶってくる。同級生の恋愛に対しておせっかいを焼く友人たちをみてると中高生の恋愛なんて万国共通かと思ってしまった。「お前>>続きを読む

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2017年製作の映画)

3.0

ひどい。記憶が止まったまま体だけが老いていく生き地獄に対して子供ながら大人になることに絶望してしまったのが『ジュマンジ』の原体験でしたが、本作は開始5分足らずでオリジナルのバトンを放棄して安っぽい友情>>続きを読む

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

5.0

すごすぎる。。ゴリゴリのインディーズ映画じゃないですか。。幼少期から旅行パートへの転換の飛躍っぷりがたまらん。アベル・フェラーラ、ラリー・クラーク、アイラ・サックス、トッド・ソロンズ、デニス・クーパー>>続きを読む

妻の日の愛のかたみに(1965年製作の映画)

5.0

花嫁姿の若尾文子をのせた船が川を渡るさまを長々と捉えたオープニングが圧巻。風で波打ってる水面がひたすらエモい。田舎の風景もひたすら最高。変わない闘病生活を淡々とみせておきながら、周囲の人物の変化をもっ>>続きを読む

ミッドナイトキスをするまでに(2007年製作の映画)

5.0

最高すぎる。出会い系を通じて出会った男女のワンナイトラブをハッピーニューイヤーを舞台にやってるのける離ワザにくらっときた。

『ビフォア〜』シリーズに近いけど、あちらのポエム要素をひたすら偏差値の低い
>>続きを読む

ごろつき犬(1965年製作の映画)

3.0

天知茂が演じるしょぼくれ刑事が超かっこいい。緑色のコートに絶妙な薄毛具合。理想的なおっさん像。

マッド・メアリー(2016年製作の映画)

5.0

自分の属しているコミュニティの目を気にして長年の幼馴染との関係を断捨離してしまう恐ろしさ。

式を抜け出す主人公を引き止める幼馴染とのやり取りは、かつての二人の関係が垣間見える笑顔で満たされていたが、
>>続きを読む

グッド・ヴァイブレーションズ(2012年製作の映画)

2.5

軽くてチャラくてダサい。クドカンみたい。実際のラジオ音源を使ったりと史実に忠実なシーンもあるのですが……

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

2.0

幸薄い女性像が怪物を勃起させるための添えモノ扱いになってたと思う悲しくなる。デル・トロは『パンズ〜』も『デビルズ〜』も大好きなんですが、これはダメでした。出直すしかないみたいです。

闇を裂く一発(1968年製作の映画)

4.5

銃声音だけが鳴り響くオープニングの異様さに一気に引き込まれた。登場人物たち全員のワイシャツが汗で滲んでいるのもよい。中盤の工事現場(昼という設定がまた憎い!)もよい。いいシーンだらけでしたが、いちばん>>続きを読む

霊的ボリシェヴィキ(2017年製作の映画)

4.0

『怪談新耳袋 百物語の取材』(中山市朗)、『検察官』(クロード・ミレール)との差異や類似性を感じながら観た。一人目の語り手が話し終えたあたりの引きのショットにおいてオーブらしきものを映していたが、あま>>続きを読む