ミッキンさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ミッキン

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ゲッタウェイ(1972年製作の映画)

4.0

まず演出を褒めたい。
序盤のテンポあるカット割りの連続。
動きあるカメラワーク。
やたら強調される効果音。
緊迫感あるシーンが立て続き、観てる方もハラハラ。
サム・ペキンパー監督、熱烈なファンが多いの
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音楽(2019年製作の映画)

4.1

Twitterで流れてきた予告動画。山田孝之や峯田和伸が絶賛のコメントしてたので視聴。
この緩さ、なんか心地よい。
あと数秒遅けりゃ放送事故ってくらいの間のとり方も絶妙。
ビーバップ的要素もあるのかと
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チャンプ(1979年製作の映画)

4.3

点数の半分は息子・TJ役のリッキー・シュローダーの素晴らしい演技。
父親を『チャンプ』と呼び、尊敬の念を絶やさない。競走馬を貰った時の無邪気な笑顔や、泣き顔の切なさにとにかく胸がキュンとなる。

ギャ
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.9

何とも消化不良。
少なくとも『Q』よりは面白かった。
無理やり終わらせた感は否めず。
これまでの謎を辻褄合わせのようにベラベラ長台詞で説明してくれるゲンドウ&ミサトさん。答えとしてはどれも弱い。

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ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)

5.0

高校生の時に福岡ローカル局の深夜放送で観た。
それからちょうど30年。ところどころストーリーは忘れていたが面白さは不変。熟成させた甲斐もあり、レビューは5点満点。
ずっと心の中のベスト10に入り続ける
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チャンス(1979年製作の映画)

4.0

某氏が映画ベスト3に選んでいた作品。
残念ながら私のランキングでは圏外だ。

テレビでしか世の中を知らない主人公。無知故に住む家を追われ、偶然の連鎖で富豪と親しくなる。身分証や戸籍などの記録もなく何者
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ほとけ(2001年製作の映画)

3.8

80年代ATG作品の香りを漂わせるシュールな破滅的映画。
主演がマイナーな役者だったら2001年公開作品とは思わないだろう。

小説『母なる凪と父なる時化』でも描かれていた密猟から話は始まる。
とにか
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醒めながら見る夢(2014年製作の映画)

4.2

厳しめの採点が目立つけど、辻仁成脚本・監督という点を抜きにしてもいい映画だと思う。

鴨川の流れのように淡々としたリズムで進む物語。
平屋の土間から見上げるように、畳の舞台で踊る幻想の中の陽菜。
高梨
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男はつらいよ 拝啓 車寅次郎様(1994年製作の映画)

4.5

SNSで『寅さんの金言』みたいな広告が表示されて、鉛筆売りのエピソードが紹介されてた。セールスの仕事をしている自分に染み入る言葉だった。
気になって調べてみたらちょうど今日この作品のBS放送があるでは
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アベンジャーズ(2012年製作の映画)

4.1

アメコミに関心がないので何故日本でアベンジャーズが流行ったのか理解できなかった。

先週『ジャスティス・リーグ』を観てしまったこともあり、クロスオーバー作品あるある(ヒーローが集まり、最初は仲違するア
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ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

4.3

美しいガル・ガドットを拝むべく視聴。
内容は全然期待してなかった。

冒頭のスマホで撮影したようなスーパーマンのインタビューがいい。そこからストーリーはテンポよく進む。
ベン・アフレックのバットマンも
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ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

3.1

2020年の正月、劇場で観る予定だった作品。期待してたんと違った。
まぁ、下品で低俗なのは予想通りなんだけど、馬鹿さが中途半端なんだよね。

淡々とした不条理さはカウリスマキ映画にもどことなく通じるけ
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SKIN/スキン(2019年製作の映画)

4.5

『トレインスポッティング』的なちょいポップな作品かなー、と勝手に思い込んでのチョイス。アテは見事に外れる。

最初の15分程は観てて苦痛だった。受け入れ難い思想を描いた内容で、下品な演出が続く。
主人
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タワーリング・インフェルノ(1974年製作の映画)

4.8

CGがない時代。燃え盛る炎も、大水量も当然ながら本物である。製作現場、さぞかし大変だったろうな。

長い作品だがテンポもいいし息付く暇もないスリリングな展開なのであっという間。
大惨事の最中にチュッチ
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100歳の華麗なる冒険(2013年製作の映画)

4.0

馴染みの薄いスウェーデン映画だが、ストーリーは分かりやすいしテンポもいい。
各国でヒットしたのも頷ける。

事前情報ゼロでの鑑賞。ハートフルな内容かと思いきや、事のほかブラック。生首は飛び、容赦なく人
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メジャーリーグ2(1994年製作の映画)

4.8

The エンターテイメント。
徹頭徹尾振り切ったコメディで30年経った今でも腹抱えて笑える傑作。

期待膨らみ満員の開幕戦。負けが混み、次第に閑古鳥なくシーズン途中。新加入選手の発奮で奇跡的な追い上げ
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男はつらいよ 幸福の青い鳥(1986年製作の映画)

4.4

ググってみたらやっぱりあった、『志穂美悦子 ローラ』。いったん意識するとローラに見えてくる。

長渕はやっぱり長渕。後のとんぼを彷彿させるヤクザキックにブルースハープ。山田洋次監督の演出なのか、暴走か
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ウンベルトD(1952年製作の映画)

4.2

年金支給額を下げられ、住む家を失った初老の男の末路。コロナ不況が長引けば他人事ではなくなる重い話だ。

ウンベルト氏、金に困窮している割には意外と大雑把。「不幸は無知につけ込んでくる」という言葉はそっ
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罪の声(2020年製作の映画)

3.5

塩田武士のファンである。
だから評価は厳しめ。期待値が高すぎたから余計に。
脚本は野木亜紀子。どんな化学反応を見せてくれるか去年から楽しみにしていた。でもスクリーンに映し出された142分は残念ながらコ
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

3.8

どうしても『JOKER』と比べてしまう。
デニーロ演じるトラビスは今で言うKY。
デートでポルノ映画に連れてきゃあんな展開になるのは当たり前。なのにそれを社会のせいにして逆恨み。銃を手に入れ体を鍛え、
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.8

ワンカット的な作品って舞台みたいに連続性を楽しむ反面、どうしてもストーリーが単調になりがちだけどサム・メンデスは違った。

戦闘機の墜落。炎上する夜の市街地。滝壺に飲み込まれ激流に流され、陸地に這い上
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七つの会議(2018年製作の映画)

3.4

ジェネリック半沢直樹。

いつものあの顔、よく見る撮影場所、先の読める展開。池井戸潤はネジ好きだね。
良くも悪くも福澤克雄演出。
大事な話を何故かみんな聞いてるワンフロアの一角でやっちゃう。普通の会社
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スケアクロウ(1973年製作の映画)

3.5

アル・パチーノの底抜け笑顔に魅力された2時間。

演出も悪くない。けど、脚本がなぁ…。

理不尽にキレだす近藤春菜…もとい、ジーン・ハックマン。思考回路がよく分からないままストーリーは展開。
あの程度
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狩人の夜(1955年製作の映画)

3.8

余計なお節介を焼くスプーン夫人がそもそもの癌。
心の隙を狙って巧妙に付け入るパウエルには虫唾が走る。洗脳し、騙し、執拗に追いかける。恐怖のストーカー、人間のクズだ。
困った時は来いと言った小屋の親父の
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男はつらいよ 寅次郎かもめ歌(1980年製作の映画)

4.7

昔から寅さんが苦手でまともに観たことがなかった。
そんな訳で通しで観るのは今日が初めて。所要な登場人物もようやく把握。

今まで敬遠してたのが勿体ないくらい実に面白かった。
1980年公開作品というこ
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灰とダイヤモンド(1957年製作の映画)

4.1

近い将来、ポーランドに住もうと考えている。言葉も少しづつ勉強中。だから台詞は所々分かる。

ドイツが無条件降伏をした1945年5月8日から翌朝にかけての物語。その短い間に誤って人を殺し、相棒は上官にな
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ライムライト(1952年製作の映画)

4.3

まだ観るべきじゃなかったな。
過去作を時系列で追えばカルヴェロに投影したチャップリンの憂いを一層感じれたかもしれない。

時代遅れとなってしまった男と時代に求められた女。献身的な愛が2人を繋ぎ交錯させ
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.6

あんまり面白くない。
メメントも、インセプションも、インターステラーも。ダンケルクもそう。
時間軸がコロコロ変わるとアタマで考えちゃうから作品にのめり込めない。

ワイスピ好きとしてはプルトニウム強奪
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独裁者(1940年製作の映画)

3.8

いい映画なんだけど、サイレントの頃と比べると台詞があるが故に間延びした感じ。

ハンガリー舞踏曲が流れる中での散髪シーンは昭和のコントみたいでめっちゃ笑った。こういうのがいい。

ラスト。あの演説だけ
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街の灯(1931年製作の映画)

5.0

今日は記念日になるだろう。
5点満点をつけるに至る映画と出会った。
不覚にもラストシーンは涙が溢れて止まらなかった。
ここ数年、こんなことは記憶にない。

『街の灯』のあらすじは知っていたが、腰を据え
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海と毒薬(1986年製作の映画)

3.8

1986年公開のモノクロ作品。
計算された美しい構図。
キアロスクーロの効いた照明設計。
重苦しく緊迫感あるカット割りの連続に息苦しいくなる。
オペシーンはグロく、正直目を背けてしまった。

奥田瑛二
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大魔神(1966年製作の映画)

3.9

時代劇、という理由で若い頃はスルーしていた。想像以上に面白く、もっと早くに観ておけばと後悔。

大学の恩師である森田富士郎(先生)が本編・特撮ともに撮影を担当。昭和の作品にありがちなブルーバック合成の
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黒い十人の女(1961年製作の映画)

4.3

フランス映画のようなテンポと上品さ。
劇中に日本語や当時の文化などを極力出さず、スタイリッシュな作風に仕上がっている。

船越英二が十人の女に囲まれて毒殺されるシーンの構図は素直にカッコイイ。

話的
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ガメラ3 邪神<イリス>覚醒(1999年製作の映画)

4.1

特撮は前2作からさらに進化。渋谷の街並みや京都駅の精密なセットは芸術品。
20年経った今観てもチープさを微塵にも感じない。
逆にCG合成も多く使われるようになって画面がワチャワチャした感は否めない。
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ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

4.5

序盤はちょっとタルかったけど、札幌地下鉄でのレギオン襲来からは怒涛の展開で前作をも上回るスペクタクル映画だった。

夜の札幌市街地を舞台にしたガメラとレギオン最初の攻防戦はミニチュアの出来も素晴らしく
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ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年製作の映画)

4.4

90年代当時のエネルギーを最大限に感じる作品。
これより遡ること10年。1985年製作の『八岐大蛇の逆襲』で樋口真嗣の名を意識した。徹底的に細部までこだわったミニチュア特撮に驚愕した記憶がある。
福岡
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