べーぐるさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

べーぐる

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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

4.9

おんぼろワーゲンみんなで押してたとえ負けても必死に踊る。どう見たってオーリヴはこの家族のミスサンシャインだ。
笑って泣けるルーザーたちの最高なロードムービー。

愛情萬歳(1994年製作の映画)

4.6

高級マンションの一室で交差していく3人の男女。台詞を極端に削ぎ落とし静寂が訴えかけてくる若者たちの孤独。ラストの長回し凄すぎる。

青春神話(1992年製作の映画)

4.7

青春時代に訪れた雨季。心の空虚は空へと上がって粒となり若者たちを濡らし続ける。
ここじゃないどこかに行きたいけれどどこへ行くべきかも分からない。

生きちゃった(2020年製作の映画)

4.8

大切なものは目に見えなくて触れることにさえ怯えている僕たちは簡単に愛してるなんて口にできない。
夢も理想も失って抜け殻になったとしても汚くて見窄らしくて醜くともひたすらに呼吸を続けいまを生きようとする
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飛行士の妻(1980年製作の映画)

4.4

都会での恋は忙しい。一途な男は面倒臭いし傷心した女心はややこしい。あんな風に探偵ごっこをしてみたい。

海辺のポーリーヌ(1983年製作の映画)

4.7

愛や恋について語り合う男女の姿ってなんでこんなにも素敵なんだ。いつかフランスの海辺で夏の終わりを過ごしてみたい。

アンソニーのハッピー・モーテル(1996年製作の映画)

3.7

ウェスアンダーソンの長編デビュー作。カメラワークやシンメトリーな構図は無いけれど、彼の描く友情、恋、家族の物語はいつも可愛らしくて温かい気持ちになる。
ストーンズの200Manが流れるなかでの逃走&逮
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鵞鳥湖の夜(2019年製作の映画)

3.7

緊迫とした映像と鋭い音。アクションシーンがとにかくかっこいい。好きな水辺は圧倒的に湖だから湖が舞台の物語ということだけでもテンションがあがる。

天使の涙(1995年製作の映画)

4.7

深夜の香港の街で刹那的な恋に溺れていく若者たち。恋する惑星より退廃的な空気感がたまらなかった。

花様年華(2000年製作の映画)

5.0

艶やかで色気の漂う98分間の映像美。大人たちの秘事は遥か遠くの場所で永遠に解かれることはないのだろう。

光陰的故事(1982年製作の映画)

4.2

台湾ニューシネマの先駆けにもなる4人の若手監督によるオムニバス作品。
4作品の中で描かれる人物が小学生から大人へ次第に世代が移り変わって行きながらそれぞれの作品が独自の個性を出していてすごく良かった。
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アボカドの固さ(2019年製作の映画)

3.9

恋人との唐突な別れ。そしてその後の日々。
最悪の事態に運も味方しないしダサくて恥ずかしい言動ばかりする前原くんの姿に何度も目を背けたくなりながらもいつかの自分を見ている気がして必死に日々を過ごす彼の姿
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マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

3.8

難病を患い親とも生き別れ身体を売りながら孤独に生きるマイク、市長の息子で恵まれた環境に生まれたスコット。彼らは共に悪事を働き、旅をするものの結局は対照的なふたり。各々があるべき場所へと還りそれぞれの人>>続きを読む

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

4.7

職場、友人、家族、社会、さまざまな場所で息苦しさを感じる人々。恋をしたり時には少しの過ちを犯しながらなんとか都会を生きている。そしてそれらを純粋な眼で見るヤンヤン。
大人が見えなくなっている事や曖昧に
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

4.8

友情の中に密かに芽生えた恋心。確かに胸に感じる想いと大切な存在を失ってしまう事への恐怖。ふたつの感情が揺れ動き激しく時に静かにぶつかり合っていた。
初めて想いに素直になった先に彼らが辿り着いたのはこれ
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ダンサー そして私たちは踊った(2019年製作の映画)

3.6

男らしさが重んじられるジョージア舞踊。日々練習に励むメラブに突如として訪れた同性への恋心。通じ合ったかに見えた彼らの想い、ダンサーとしての葛藤、貧しい家庭環境、様々な問題に直面しながらも望んだオーディ>>続きを読む

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

5.0

初めてこの作品を映画館で観ることが出来た。
舞台は60年代初頭の台湾。様々な国の政治的思惑に利用されアイデンティティを失ってしまっていた国民たちの暮らしや空気感、当時のリアルな台湾の姿が描かれるととも
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東京物語(1953年製作の映画)

4.0

人の心は変わりゆくもの。時間や距離それぞれの生活が人々の関係性に隙間を作っていく。たとえそれは家族であったとしても。
両親の東京旅行、母の死をきっかけに移ろいゆく家族の姿がありありと映し出されていた。
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.9

両親に捨てられ里親にも虐待を受け心を閉ざしてしまったウィル。天才的な数学の才能を持つウィルに将来を押し付ける事などせず、彼の孤独を理解し包み込んでくれた医師ショーン。そして心から愛してくれている恋人、>>続きを読む

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア(1997年製作の映画)

5.0

余命僅かな男2人が病院から脱走して車盗んで海を見に行くという筋書きだけでなんかもうグッと来るし、オープニングからラストまでずっとかっこよかった。そして笑える。最高のロードムービー。
自分は海でラストを
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スワロウテイル(1996年製作の映画)

4.3

様々な言語が入り混じる架空の街イェンタウン。独特な異国感と荒廃とした空気に包まれた街で巻き起こる若者たちの物語。Charaの歌がめちゃくちゃいい。

ジョーカー(2019年製作の映画)

4.3

アーサーの笑う姿の奥には常に悲しみと苦痛が存在していて、ふと自分はこれまで笑顔の裏側をどれだけ見れたことがあるだろうかと考えてしまった。
善悪は主観でしかなく誰かにとっての善は誰かにとっての悪になり得
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Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

5.0

大人になるということ。憧れ、夢、挫折、プライド、嫉妬、悟り、人生において必ず付き纏ってくる現実という無情の壁に直面する若者たちの姿がとても切なかった。
いつかまたこの映画に手を伸ばしたとき、初めて観た
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.2

2020年を感じる映画。成人式の時の飲み会ってあんな雰囲気だったな。エンドロールの水風船がイケてる。

台風クラブ(1985年製作の映画)

5.0

思春期の少年少女は日常に巻き起こる出来事を敏感に感じ取り、未知の世界を知り、それまでに感じたことの無い感情に出会い各々が懸命にもがき、時に苦しむ。見知らぬ街、台風、夜の学校という非日常の空気に誘われ彼>>続きを読む

天才マックスの世界(1998年製作の映画)

4.3

勉学そっちのけで様々なクラブ活動に精力的に励む偏屈な少年マックス。そんな彼の初恋と成長の物語。
ウェスアンダーソンの描く愛すべき変人の魅力は初期作品から確立されているんだな。

イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.9

映画を観ながらこれでもかというぐらいビートルズの音楽が聴けるという事だけですごく嬉しい。ビートルズ好きな奴の気持ちなんて分かり過ぎて泣けてしまう。

眠る虫(2019年製作の映画)

4.0

いつの間にか消えてしまったものや記憶、忘れたくない場所や時間が切なさと温かさに包まれ画面の中にいた。そしてこれまでに触れることも気付くことさえなかったたくさんの声を聴いた。
金子監督の目を通して見た世
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シャイニング(1980年製作の映画)

4.0

ホラー映画は全く観ないけど監督がキューブリックなら話は別!
色使いと部屋の装飾が見事。キューブリックのアートセンスさすが。

インセプション(2010年製作の映画)

3.8

この規模感でこんな映画撮られたらそりゃ面白いわ。
夢はどこまでも自由に創造することが出来るけれど現実があるから夢が存在する。結局は現実をいかに作り上げていくかということ。

レディ・バード(2017年製作の映画)

4.9

何者でも無いという事は何にでもなれるという事。大空へと羽ばたいていった少女は世界に触れて初めて生まれ持ったものやそれまでに与えられた大切なものに気付く。
レディバードの部屋とファッションが最高。

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

5.0

90年代半ば少年たちはスケートボードと出会いそして最高の仲間を手に入れた。
子どもの頃、5歳年上のお兄ちゃんたちがやっている遊びがすごく魅力的に見えて兄の後ろをいつも追いかけては一緒に混ぜてもらって遊
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バスキア(1996年製作の映画)

4.3

バスキアの才能が世に知れ渡ると共に世間は彼の名声ばかりを見て本当の彼を知ろうとする者なんていなかった。真に心を通わせたアンディウォーホルの死がどれほど彼を孤独にさせた事だろう。彼のアートは人々の世界に>>続きを読む