村山さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

村山

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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

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音楽とは不思議なもので、機械のように整列された音ではなかなか魅力が伝わらない。その人の熱量が正面から伝わった時に、魂をゆさぶる演奏なんて言葉で表現する。
世の中には、音楽の魔力に打ちのめされて、夢の舞
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RRR(2022年製作の映画)

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この映画に「最高だった!」以外の感想は必要ないですね。

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

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光と影、そして雑踏。
ケイコにとっては、視覚の世界がすべてで、聴覚の世界は味わえない。いま見えているものがすべてではない。そしてケイコが見ているものはなにか。
ぼくらは肌で感じることを忘れているかもし
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

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コルムはパードリックのことを嫌いになったという。君の話は退屈だと。
友人を続けたいなら、変わってほしいと言えばいい。アドバイスをして自分が楽しくなる話が出来るように仕向ければいい。でも、コルムはしない
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そばかす(2022年製作の映画)

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アセクシャルである主人公(三浦透子)の視点で描かれるが、様々なマイノリティが「普通」に虐げられる。
言いたいことが強くなると重々しい空気になりそうなところを、絶妙のユーモアで包み込む優しさがうれしい。
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ドリーム・ホース(2020年製作の映画)

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夢破れるという言い方があまり好きではない。誰だって様々な栄華を思い描くけど、実現するのはひと握り。才能ならまだしも、家庭や財政など、抗えない壁が立ちはだかることもある。
後世に語られない人生なら、セカ
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ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

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復讐は復讐を呼ぶ。
バイキングと北欧神話がわからないと、意味不明な部分が多数。
球技のルーツみたいなのが出てきてあのシーンだけちょっぴりほっこりします。

SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

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ほぼ6割ぐらい電話してるシーンばかりなんだけど笑、事実がとにかくスリリングで痛快で飽きない。
随所に「女性が女性であるだけで、これだけの面倒くさいことがある」という演出もよかった。

あのこと(2021年製作の映画)

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女性がやりたいことを望むのは、これほどまでに難しいことなのか。
映画館という逃げられない場所だから、なんとか体験できた。あえて直視したくないシーンがじっくりと撮られている。あの時間が、永遠のように感じ
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百姓の百の声(2022年製作の映画)

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個人で農家を営む人たちは、生きていくための術を心得ている。
自ら得た知見を囲うのではなく、地域や次代を継ぐ人々と共有しみんなで豊かになることを願う。そうやって生きていかないと人や土から見放されるのだ。
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とべない風船(2022年製作の映画)

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監督も脚本も製作会社もオール広島で生まれた映画。瀬戸内の島々は美しく、セリフにもあるが多島美が堪能できてすばらしい。
三浦透子さん、東出昌大さん、小林薫さん、浅田美代子さんなど役者はすべて見どころばか
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

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知識不足だからか、何を表しているのかまるで意味がわからない部分も多数あるけれど、破綻してるとか支離滅裂とからまるで思わなくて、寓話を読むような気持ちだった。騎士の道は険しい。

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

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バスケットボールの試合展開がちゃんと分かるうえに、演出も随所に聞いていてまったく飽きない。90年代少年漫画のリブートとして完璧なのではないでしょうか。恐れ入ります。

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

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家から歩いて行けば、数100メートル先で食べ物を買える都市近郊にいると、いつの間にやら暮らすことの大変さが労働に取って代わる。
本当の暮らしとは、手間も時間もかかるし、身体も使う。だからこそ腹が減る。
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

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なにより原作がすばらしいので、あまりドラマチックにせずに淡々と仕上げました、みたいな印象を受けた。
ムラ社会の言われぬ差別、資本主義の限界、ジェンダー、地球環境への継承、生きるうえでの諸問題がひとりの
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

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わたしたちは震災という未曾有の被害をどう受け止め、どう落とし前をつけるのか。日本人なら目を背けたくなる事実を正面から描いたことには、クリエイターとしての覚悟があるだろう。

RADWIMPSを推さない
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ある男(2022年製作の映画)

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ずしんとくる重みのある映画。偏見や差別、レッテル貼りが横行する日本で慎ましく暮らす方法とはなにか。
普通から足をすべらせたら裏の顔=ペルソナを作って生きるのが手っ取り早いのかもしれない。
全体的に余白
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

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料理評論家を強烈に皮肉りたくてストーリーを考えていったら出来た、みたいな作品でした。料理は愛情!

リング・ワンダリング(2021年製作の映画)

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おとぎ話みたいでした。
つながりが分かりづらかったです。

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

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宗教的な意味合いはまるで読み取れていませんが、色々と深読みしたくなる映画でした。弟がはじめて家でアダを見たときのシーンはほぼコントでしたね。

アフター・ヤン(2021年製作の映画)

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アンドロイドの存在する近未来という使い古されたテーマだけど、鑑賞後に新たな目線を与えてくれる。
アンドロイドが人間になりたいと考えてるはず、なんて生命を与えた人間の驕りなわけです。

さかなのこ(2022年製作の映画)

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魚類以外に興味がない主人公に振りまされながらも周りが価値観を変えていく、という話ならありきたりだけど、今作では主人公が偏愛を貫く生きづらさも描いている。のんの魅力がまたもやスパークした作品の誕生を素直>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

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最初はSFなんだ!と思って見てたらあれ?不穏なホラーなのかと焦り、最終的にはそこに着地するの!?みたいな映画。仲間が集い戦うチームプレイ大作戦としても面白いし、撮る撮られるの搾取構造が垣間見える考察も>>続きを読む

プアン/友だちと呼ばせて(2021年製作の映画)

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ウードもボスも相当ダメダメなのは間違いないけれど、現在の心境に至るまでの道のりが丁寧に描かれていているので、思いは汲み取れた。
それにしても、バズ・プーンピリア監督は「バッド・ジーニアス」のときも感じ
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

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昔から自分探しの旅とかをする人がとってもニガテなんですが、主人公のユリヤは事あるごとに自我と向き合いながら、他者とぶつかりあっているようだった。自分はこうしたい。でも他人はこうである。だからこそ、今の>>続きを読む

東京オリンピック2017 都営霞ケ丘アパート(2020年製作の映画)

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この映画を拝見するまでは、都営霞ヶ丘アパートのことは一切知らなかった。立ち退きを要求されて応じていたことも何一つ。それはおそらく報じられた回数が圧倒的に少ないからだろう。報じられていないのかもしれない>>続きを読む

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

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ワンショットだからこそ、小さな怒りが折り重なって、沸点に達するさまを感じられる。だからこその長回し演出だと納得がいく。しかし、もうちょいチームプレイ要素があった方が幸せじゃないかな。リスカの彼も、いわ>>続きを読む

メイド・イン・バングラデシュ(2019年製作の映画)

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ここで作るTシャツは1日で1650枚。
あなた達のお給料はそのTシャツの2、3枚。

このフレーズを心に留めなければならない。

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

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映画と走るってほんと相性がいいんですが、これほどはっきりと大事なところで走らせている映画もないんじゃないかな。

ゲイリーとアラナの関係って、お互いが寄りかかったり、支え合ったり、背中を向け合ったりし
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ナワリヌイ(2022年製作の映画)

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一言で表すなら、ロシアやべえな。
どんなにピンチだろうとユーモアを忘れずに、反体制派として信念を貫く姿は誰よりもヒーロー然としている。
あげくに画質も美しく構図もしっかりと作ってあるように見えるので、
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

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特にここ最近の是枝裕和監督の作風でもある「家族とは血縁なのか」をより深く描いています。
社会通念上の体裁を守るために人権が隅に追いやられることの理不尽さ。
ニュースの中で彼等は犯罪者ですが、彼らを間違
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こちらあみ子(2022年製作の映画)

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広島の先行上映会で鑑賞しました。
主人公のあみ子は突飛な行動、言動で周りを振り回す女の子。
こういった物語の場合、主人公は純粋さで周りの人を幸せにしたり、ギフテッドとして類まれない才能を発揮したりする
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エルヴィス(2022年製作の映画)

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2022年に今さらエルヴィスかぁ…みたいな気持ちもありながら観たんですけど、バズ・ラーマンの笑ってしまうほどゴージャスな演出で楽しめました。日本の演出好きなのかな?っていうぐらい回想シーンも随所に挟ん>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

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森山未來がすばらしいなんて、もう誰もがわかってることだけど、それにしてもアヴちゃんがよくて。声優も歌も非の打ち所がなくて、アヴちゃんありきの映画だったんじゃないかな。
音楽もすばらしいんだけど、鳴りは
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東京2020オリンピック SIDE:B(2022年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

左右に気を遣いまくったら、インタビューが切り刻まれて散文みたいになって、なにがいいたいのか分からなくなってしまったようです。

登場人物が多くて、特に最初は似たようなオッサンばかりで覚えていられない。
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FLEE フリー(2021年製作の映画)

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戦争被害を表す時、〇〇名が犠牲になったといったデータが示される。
今回の主人公であるアミンは、そこにカウントされることはない。
お父様は行方不明だけど、ご家族も存命である。だけど家族は離散し、精神的苦
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