村山さんの映画レビュー・感想・評価

村山

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正義の行方(2024年製作の映画)

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1992年に福岡県飯塚市で発生した女児2名の殺害事件は、最高裁で死刑が確定した。被告は一貫して無罪を主張していたが、刑が確定した2年後に死刑が執行された。

検察も、裁判官も、新聞社も威信をかけるのは
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

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オッペンハイマーのこと予習してからと思いながら関連本を買ったものの、通読せずに観に行く。

IMAXカメラで撮られるオッペンハイマーのどアップなんて意味あるのか!と思ったけれど、おそらく本作でノーラン
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

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他人にどこまで身の上を話すのか、他人にどこまで頼るのか、その境界線は曖昧で難しいけれど、他者を思う気持ちがあれば居心地の良い場所は作れる。相手のことを思いながら空を見上げ、星座のように想像力を働かせて>>続きを読む

Here(2023年製作の映画)

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描写の長回しと静謐な世界。
光の当たらない中で息づく人はまるで苔のようだ。

戦雲 いくさふむ(2024年製作の映画)

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恥ずかしながら、ここまでの緊張状態になっていることを全く知らなかった。

与那国島の住民を中心に描かれ、アプローチは違えどみんなが内なる怒りを秘めている。わたしたちの島をどうするつもりなのか。わたした
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ビニールハウス(2022年製作の映画)

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ずっと最低。不幸のドミノ倒し。
後戻りできないなんて分かってるけれど、突き進まないと今を変えられない気がしていた。そんな悪いめぐり合わせも、時にははあるように思う。

映画 ○月○日、区長になる女。(2024年製作の映画)

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杉並区長を3期務めていた長期政権を187票差という僅差で破った新人女性の選挙戦を追ったドキュメンタリーと書いてる時点で、すでに事実がドラマチックなわけで面白くないわけがない。

選挙ものでいうと立憲民
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

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キャラ多すぎて物語の主軸をどこに置きたいのかわからないまま進んでいく感じでした。ビル・マーレイとダン・エイクロイド、未だ元気で良かった!

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

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出会うことも、夫婦になることもすべては人と人とを結びつける「イニョン」によるもの。相手を思いやるからこそ相手に幸せになってほしいし、理解すればするほど、今一緒にいない理由も見えてくる。人生はみんなが腑>>続きを読む

その鼓動に耳をあてよ(2023年製作の映画)

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救急救命医はドラマの題材にもなる。緊急を要する患者が次々と運び込まれ、心臓マッサージで息を吹き返す。そんな1秒を争う出来事を目の当たりにしている、と思っていた。
実情は極めて地味だ。耳に入った虫が取れ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

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無罪か有罪かだけでは分からないことがある。世の中にはいろんな曖昧があって、物事にはっきり線を引くことは難しい。答え合わせはナンセンスだけど、この数々の不確定を誰かと話し合いたくなります。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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自分たちは好き勝手やっておきながらお前は自由にさせないぜ、賢くもなるなって女性ナメんな!

台風クラブ 4Kレストア版(1985年製作の映画)

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中学生のありあまる狂気と渇望、工藤夕貴演じる理恵が見た夢ってことにしておきたくなった。

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

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狂児と聡実のふたりはなぜ惹かれ合うのか明確ではない。正直、狂児はいい加減だし、物語にありがちな人には言えない過去があるわけでもない。
ただただ、かりそめの利害関係を聡実に求めているだけのようにも見える
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悪い子バビー/アブノーマル(1994年製作の映画)

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バビーを受け容れるように社会が変わってくれたわけではない。バビーは転がって傷つきながら落ち着く場所に巡り会えただけ。それでも、あるんだよ。そのままで良いと言ってくれる場所があるんだよ。バビーに幸あらん>>続きを読む

ヤジと民主主義 劇場拡大版(2023年製作の映画)

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安倍政権は対立構造を可視化した政権だった。「あんな人たちに負けるわけにはいかないんです」の言葉が象徴するように、反発する人にはっきりと線を引き、嘲笑し、居直る。そんな態度が今回の一件につながっている。>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

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デヴィッド・フィンチャーはどうしてこんなに緊張感のある画作りができるのだろうか。暗く重々しくのしかかる息の詰まるような時間をじとっと見せたと思ったら突然リズミカルになっていく場面もあって全然飽きなかっ>>続きを読む

NO選挙,NO LIFE(2023年製作の映画)

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畠山理仁さんのドキュメンタリー、2022年の衆院選(主に東京選挙区)と沖縄県知事選挙を追う。
新聞各紙「事実上、〇〇と△△の一騎打ち」のような書き方をして、主要となる候補者以外は蚊帳の外に置かれること
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(2023年製作の映画)

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戦国時代なんて、格好の良いものではない。下衆で愚かで血なまぐさい非道なやり方がはびこる恐ろしい世の中だったことを追想させる物語でした。

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

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組織が人を狂わせる。
長男・時磨の登場シーン以外、笑うところはないです。

ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)

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多種多様な民族によって形成された国家、ルーマニア。
ルーマニア後で話すものもいれば、ハンガリー語で話すものも、ドイツ語で話すものもいる。最後に文化センターで話すシーンはワンカットで見事だが、ムラ社会の
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くるりのえいが(2023年製作の映画)

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森信行さんってほんとしんどそうにドラム叩く時があって、その様子がすごく人間味があって好きです。
ずっと変化を続けてきたくるりにとって焼き直しが今は一番の変化ってステキですね。
みんなが年齢と経験を重ね
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ナポレオン(2023年製作の映画)

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リドリー・スコットのここ最近の映画っていつも薄暗いトーンで、人物の微細な変化をとらえる。ナポレオンが去ったあとどんな顔をしていたか、どんな行動を起こしたか、多くは語られないけれどその時の心象風景を映し>>続きを読む

熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

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イランの報道の自由度ランキングを調べたら最下位の北朝鮮、中国、ベトナムに次ぐ177位だそうだ。世の不条理を問うのはドキュメンタリー映画の根幹だけど、国家からこれほどの不自由さを強いられれば閉塞感にがん>>続きを読む

燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)

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インドの女性記者たちがスマホを武器に虐げられた社会の暗部を照らし政府の欺瞞にメスを入れる。
メディアとは社会を監視する役目を持ち、市井の人々の聞きたいことを代弁しなければいけない。みんな分かってるけれ
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

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どこまでも主人公がクズだけど、ちょっとだけ可愛げが感じられるのがディカプリオの力量なのだろうか。

旅するローマ教皇(2022年製作の映画)

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ローマ教皇、大人気。世界各国の雰囲気が楽しめた。無関心のグローバル化って言葉が刺さる。

シン・ちむどんどん(2023年製作の映画)

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ヒルカラナンデスのふたりが2022年の玉城デニー氏が2選を果たした沖縄県知事選挙を追う。それだけで尺が持つのか?と心配していたら、後半では沖縄が抱える基地問題を漫遊し、現場の声を掬い上げていく。
突然
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国葬の日(2023年製作の映画)

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この映画が話題になってから、「国葬の日って一年前か…」と考えた。安倍元首相が銃弾に倒れ、そのあとに反対6割の中で決行された国葬の1日を追ったドキュメンタリー映画だ。
メディアが映し出したのは、献花し手
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

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ほぼ伝えたいメッセージは「マイエレメント」と同じで、多文化共生と親子の関係性でした。タートルズは音楽がこだわっていて、随所で「ここで聴かせてくるかー!」とちょっと身を乗り出す気持ちよさがあるので、映画>>続きを読む

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

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話の運び、色味、雑踏に埋もれそうなセリフなど80年代の日本映画のようなルックでした。話のテンポが決して早いわけじゃないのに、ずっと観ていられます。そして安藤サクラさんは佇まいだけでもご飯何杯でもイケる>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

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関東大震災直後の混乱時、流言蜚語によってたくさんの朝鮮人が殺害された。その中であらぬ疑いをかけられ犠牲となった日本人もいた。実際の事件を基にした物語だ。
どうして止めることが出来なかったのか、どうして
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バービー(2023年製作の映画)

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バービーの世界観は壊さず、ユーモアを全体でくるみながら、ファンサービスやメタ視点を盛り込んでくるまでは予想していたけれど、まさか男性優位社会を見せつけて逆転させるだけで終わらずに、着地点まで見出してく>>続きを読む

明日香に生きる(2023年製作の映画)

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地域医療のドキュメンタリー映画。
人口がおよそ5500人の奈良県明日香村で訪問診療を続ける医師、看護師を追う。話の中心にいるのは医師の武田さんなのだが、訪問のたびに「ここがよくなってますよ」「まだまだ
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イノセンツ(2021年製作の映画)

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子どもたちの演技が秀逸、映画の中で一度も超能力って言葉を使わないのもいいな。やな感じがずっと続くのも面白かったです。

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