けんいちさんの映画レビュー・感想・評価 - 41ページ目

けんいち

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きみの瞳(め)が問いかけている(2020年製作の映画)

4.0

不慮の事故で視力と家族を失った女性と、元キックボクサーの交流を描いた話。

偶然の出会いから始まる恋愛モノが、共通の“接点”が明らかになる辺りから人生ドラマに転調。

台詞や小道具などの伏線を、自然に
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ヒトラーに盗られたうさぎ(2019年製作の映画)

4.0

ドイツの絵本作家ジュディス・カーの自伝的小説の映画化。

ナチスドイツの恐怖ではなく、それから逃れるために土地を転々とすることの不安や苦悩が、終始子供目線で描かれる。

不満を口にしつつも、柔軟に逞し
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大コメ騒動(2019年製作の映画)

4.0

大正時代に富山県の海岸部で発生した米騒動を描いた話。

米と生活の関係、そして米騒動が起きた経緯を、物語を通して手際良く説明。

汗水垂らして働くことを礼賛する一方、生きていくためには“手を汚す”こと
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サンドラの小さな家(2020年製作の映画)

4.5

住居を失った若い母親と子供達が、周囲の人々の協力を受け、小さな家を建てる話。

家造りを通して、人との繋がりの大切さを学んでいく主人公。

ダメ元でお願いしてみる。
自ら行動する者に、周囲は手を貸す。
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秘密結社鷹の爪 THE MOVIE4 カスペルスキーを持つ男(2010年製作の映画)

3.5

劇場版第4弾にして、第3弾のDVDの特典映像だったため、劇場公開は今回が初(だと思う)。

立退を迫られる小料理屋を舞台に、DXファイターが活躍する話。

QLO UNI(クロウニ)という強制的に価格
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秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE3 http://鷹の爪.jpは永遠に(2009年製作の映画)

3.5

劇場版第3弾。

レオナルド博士の出自と、アメリカの核兵器撤廃宣言が絡む話。

途中寝過ごしてしまった観客のための【あらすじタイム】に、白組による鷹の爪らしくないCG映像。

“島根県”が世界を救い、
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秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE II 〜私を愛した黒烏龍茶〜(2008年製作の映画)

3.5

劇場版第2弾。

映画『マトリックス』(もしくは『トロン』?)をベースに、企業買収問題を。

前作の演出に加えて、謎の【リラックスタイム】が登場(手のツボを押すとか笑)。

大物声優を“効果音”で起用
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秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE 〜総統は二度死ぬ〜(2007年製作の映画)

3.5

Flashアニメ番組「THE FROGMAN SHOW」の劇場版。

家賃を払えなくなったため、夜逃げしたら宇宙まで来てしまったという話(笑)

SWなど有名SFの中途半端なパクリが何とも😅

映画予
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スターシップ・トゥルーパーズ(1997年製作の映画)

4.5

昆虫型宇宙生物と人類の戦いを描いたSFアクション。

青春学園ドラマと戦争映画の融合。

全編に渡るB級テイストのデザインと、容赦無い殺戮シーンとのギャップが魅力。

ポール・バーホーベン監督らしい、
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無防備都市(1945年製作の映画)

4.0

第二次世界大戦末期の、イタリアのレジスタンスとドイツのゲシュタポの争いを描いた話。

当時の情勢が会話を中心に淡々と綴られていく。

ドイツ将校の「この戦争は憎悪を生む。我々は周囲を憎悪に囲まれて、絶
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X-メン(2000年製作の映画)

4.5

特殊な能力を持つ“ミュータント”の対決を描いた話。

公開から20年以上経った今見ても遜色無いのは、VFXではなく“内面”で勝負した作品だから。

改めて、本シリーズの成功は主演にヒュー・ジャックマン
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第9地区(2009年製作の映画)

4.5

宇宙に帰れなくなってしまった異星人たちが、南アフリカに住み着くという擬似ドキュメンタリー。

アパルトヘイトを匂わせてはいるが、娯楽性の強いSF。

人間同様感情を持ち、独自の言語でコミュニケーション
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ヒッチャー ニューマスター版(1986年製作の映画)

4.0

運送業の男と、彼が乗せたヒッチハイカーとの対決を描いた話。

スピルバーグの『激突』に、アイデアを上乗せさせたような作品。

直接襲うだけでなく、間接的な嫌がらせも。

ルトガー・ハウアーの存在感が、
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ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒(2019年製作の映画)

3.5

人類の遠い祖先である“生きた化石”の親族を探しに行く話。

喋って文字が読めるビッグフット(笑)

物語やアクションは、『インディ・ジョーンズ』をベースに。

「求めているものが、自分にとって相応しい
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ボックストロール(2014年製作の映画)

3.5

心優しい生き物トロールと、人間の男の子との交流を描いた話。

トロールたちの造形と生活様式、被る帽子の色で人間達の階級が決まっているなど、その世界観を楽しむことができた。

エンドロール中に挿入される
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パリの調香師 しあわせの香りを探して(2019年製作の映画)

4.0

挫折した天才調香師が人生崖っぷちな運転手との交流を通して再生していく話。

調香師の嗅覚がどれだけ優れていて、それが日常生活にどう影響するかが分かりやすく描かれている。

「臭いだけが人間じゃない」
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家なき子 希望の歌声(2018年製作の映画)

4.0

フランスの名作児童文学「家なき子」の実写映画。

運命に翻弄される少年の旅を、繊細且つダイナミックに描いている。

撮影が秀逸。
屋内屋外問わず、どのシーンも絵画を見ているような華がある。
コレだけで
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あこがれの空の下 教科書のない小学校の一年(2020年製作の映画)

4.5

教科書を使わないユニークな教育をしている小学校を追ったドキュメンタリー。

“分からない自分”、“良くない自分”を、児童自らに気付かせる教育。

先日観た『モンテッソーリ教育』にも通ずるものがある気が
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波のした、土のうえ(2014年製作の映画)

3.5

津波被害を受けた陸前高田の人々の言葉と風景の記録から物語を起こすように構成された、3編の映像集。

映像で被災地の今(撮影当時)を、モノローグで人々の心情を表現。

作り手の創造性と優しさが感じられ、
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二重のまち/交代地のうたを編む(2019年製作の映画)

3.5

アートユニット「小森はるか+瀬尾夏美」によるプロジェクトから生まれたドキュメンタリー。

若い男女4人による、被災地:陸前高田の人々へのインタビュー。

カメラに向かって語られるその感想は、辿々しさこ
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プリズン・サークル(2019年製作の映画)

4.5

2年にわたり日本国内の刑務所をカメラに収めたドキュメンタリー。

受刑者同士の対話やロールプレイなどで、罪も含めて自分と向き合う日々。

「知らない世界を見ることができた」という、映画に対する満足。
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トークバック 沈黙を破る女たち(2013年製作の映画)

4.5

元受刑者とHIV陽性者の女性達で構成される劇団を追ったドキュメンタリー。

自らの経験を舞台で演じるという取り組み。

参加者の1人曰く「どんなに悲惨な人生でも、物語れば癒され励まされる」と。

良く
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水を抱く女(2020年製作の映画)

3.5

“水の精・ウンディーネ”の神話をモチーフに描いた恋愛ドラマ。

男女の別れと出会い、突然の悲劇。
そして、その後の女の不可解な行動。

映画は、女の一人称から男の一人称へ。

明確な答えは提示しない、
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けったいな町医者(2021年製作の映画)

5.0

兵庫県尼崎市の在宅医・長尾和宏先生を追ったドキュメンタリー。

対話重視で、多量の投薬はしない主義。

色んな患者がいる。
だから、色んな医者がいて良い。

個人的には、長尾先生自身、食事や睡眠の時間
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クイーンズ・オブ・フィールド(2019年製作の映画)

4.0

試合中の乱闘騒ぎで出場停止となった男達に代わり、町の女達がサッカーに挑む話。

男が家事育児を行い、役割が入れ替わり身をもって知る大変さ。

明るく爽やかな娯楽作品だが、ビターエンドはハリウッドと一線
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地獄の警備員(1992年製作の映画)

3.5

警備員として商社に雇われた元力士に、社員達が襲われる話。

絵画の売買といった話題や、女性の服装に時代が出ている。

黒沢清監督初期作にして、独特の不条理は既に健在。

バブルの崩壊とその後の日本を示
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三月のライオン デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

3.0

兄に“特別な”思いを寄せる妹の話。

“此処ではない何処か”的な世界観。

撮りたい画を優先させて、それに合わせて脚本を書いたような物語。

多くは語らず、観る者に解釈を委ねる作品。

こういう映画、
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私は確信する(2018年製作の映画)

4.5

実際に起こった未解決の失踪事件を題材にした裁判サスペンス。

特筆すべきは、被告ではなく第三者の視点で物語が進行すること。

そして、過去の通話記録によって、次々と真実が明らかになっていくこと。

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オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

4.0

子宝に恵まれない夫婦が、命を持った切り株人形を育てる話。

次第に怪物と化していき、人々を襲うように。

その他の人物も変な人ばかり。

撮影もクセがある。

結局何が言いたいのか不明だが、確かに「ス
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羊と蜜柑と日曜日(2019年製作の映画)

4.0

夫を亡くした老婦人と、夫の記憶を持っている少女の交流を描いた話。

夫の生まれ変わり?
老婦人の夢?

いずれにせよ、老婦人が幸福感に満たされ、心を開いていく過程が面白い。

また、終盤の湖のシーンは
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狼たちの午後(1975年製作の映画)

4.5

無計画に銀行強盗を起こし、人質をとって立て籠った犯人達の顛末を描いた話。

面白半分に煽る野次馬や、有る事無い事書き立てるマスコミ。

追い詰められ死を覚悟した犯人が、家族に宛てたメッセージが切ない。
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忘れられた人々(1950年製作の映画)

4.5

メキシコを舞台に、悪に染まった少年たちを描いた話。

感情のままに、窃盗や殺人を犯す少年達。

しかし、その背後には社会の崩壊が原因にあると、本作は示唆している。

“更生の余地は無い”かのような終わ
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魔女の宅急便(1989年製作の映画)

4.5

修行の旅に出ることになった13才の魔女の話。

居場所があって役割があれば、人は生きていける。

晴れの日は晴れの日の、雨の日は雨の日の過ごし方がある。

誰かの為に頑張るって、物凄いパワーが出る💪
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俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

4.5

大恐慌時代のアメリカに実在した強盗カップルの話。

銀行強盗を繰り返し、警察に追われるだけの話なのに、いちいちが格好良くて面白い。

物語はカントリーミュージックにのって明るく進むも、突然シビアな最期
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彼女は夢で踊る(2019年製作の映画)

4.0

広島県に実在したストリップ劇場を舞台にしたラブストーリー。

閉館を前にして、現在と過去が交錯し、甘く苦い思い出を辿る、時の旅路へ。

人にも建物にも、歴史あり。

いやらしさは無く、優しさと美しさに
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甦る三大テノール 永遠の歌声(2020年製作の映画)

4.5

三大テノールが共演する模様を収めたドキュメンタリー。

コンサート映像に、当時を知る関係者のインタビューを挿入したシンプルな構成。

歌声が素晴らしいことは今更言うまでもなく、思わずスクリーンに向かっ
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