Inagaquilalaさんの映画レビュー・感想・評価

Inagaquilala

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砂の惑星(1984年製作の映画)

3.2

1984年に製作された「砂の惑星」のデビッド・リンチ版。リンチらしいデザインが施された登場人物たちの衣装だが、その他の小道具や宇宙船などとともに、かなりチープな感じがしてしまう。バックにはジョージ・ル>>続きを読む

アンテベラム(2020年製作の映画)

3.9

はっきり言ってすっかり作品の途中まで騙されてしまった。1人の役者が2つの役柄を演じているので、そのあたりから気づかなければいけないのだろうが、登場人物の識別がうまくいかず、しかも入念に計算された映像の>>続きを読む

カオス・ウォーキング(2021年製作の映画)

3.4

「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のダグ・リーマン監督の作品だけに期待は大きかったが、西暦2257年を舞台にしたSF作品、ストーリーにいまひとつ入り込めなかった。「ノイズ」をめぐるエピソードがあまり>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.2

期待していたドゥニ・ビルヌーブ監督版の「砂の惑星」。過去にはアレハンドロ・ホドロフスキー監督によって映画化が企画されたり(上映時間8時間にも及ぶ脚本と絵コンテが執筆された)、1984年にはデビッド・リ>>続きを読む

スターダスト(2020年製作の映画)

3.7

「ボヘミアン・ラプソディ」(2018年)以来、このところ数多くつくられている音楽アーティストにスポットを当てた作品。主に、歴史的名盤である「ジギー・スターダスト」を生み出すまでのデヴィッド・ボウイの軌>>続きを読む

メインストリーム(2021年製作の映画)

3.8

ユーチューバーの世界を取り上げた作品。「Like!」とともに暴走していく動画製作の現場が描かれており、極めて今日的な題材を描いた作品だ。監督はフランシス・フォード・コッポラの孫であるジア・コッポラ。「>>続きを読む

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

4.0

ダニエル・クレイグのジェームズ・ボンド引退作品とされているが、劇中でもそのような展開でエンドマークが打たれる。それについては「やり過ぎ」感も否めなくはないが、次回へのエクスキューズも残しており、シリー>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

3.6

吉田恵輔監督のオリジナル脚本でつくられた作品。期待が大きかっただけに、やや肩透かしされたような作品かも知れない。万引きしようとした女子中学生をスーパーの店長(松坂桃李)が咎めるが、逃げようとした彼女が>>続きを読む

レミニセンス(2021年製作の映画)

4.1

地球温暖化の影響なのか、地球上の各都市が水没しかけている未来が舞台。人々の記憶に潜入して、その記憶を映像として再現するという仕事を生業としている主人公 (ヒュー・ジャックマン)元に検察組織から依頼が届>>続きを読む

コレクティブ 国家の嘘(2019年製作の映画)

4.0

「コレクティブ」とはルーマニアの首都ブカレストのクラブの店名。ここで起きた火災をきっかけに、負傷者が入院した病院で起こる「人災」について追及したドキュメンタリー。火災当初の死亡者は27名だったにもかか>>続きを読む

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.9

書店員さんが選ぶ本屋大賞はほとんどの受賞作品が映像化されているが、この瀬尾まいこの小説も、前田哲監督によって映画に「移し替えられて」いる。このようにカッコ付きで書いたのは、映像化する際に、前田監督によ>>続きを読む

シューマッハ(2021年製作の映画)

3.7

「音速の貴公子」とも言われたアイルトン・セナのレース中の事故死の後、F1界にチャンピオンとして君臨したミハエル・シューマッハの半生を描いたドキュメンタリー。セナとの不思議な奇縁や「サイボーグ」とも言わ>>続きを読む

キャンディマン(2021年製作の映画)

3.4

この作品の元になった1992年の同名作品を観ていないからなのか、いまひとつ作品中で取り上げられているシカゴの「カブリーニ=グリーン」地区に流布される都市伝説についてよく理解できなかった。「鏡に向かい5>>続きを読む

SAS:反逆のブラックスワン(2021年製作の映画)

3.8

英仏間を走るパリ行きの列車がジャックされる。偶然、婚約者とともに列車に乗り合わせた英政府の工作員が、英仏トンネル爆破を阻止しようとする犯人グループを阻止しようとする。簡単に言ってしまえば、そのようなア>>続きを読む

プリズナーズ・オブ・ゴーストランド(2021年製作の映画)

2.8

このところの園子温監督は、どうも不調な感じもする。この作品は主演にニコラス・ケイジを迎えて、「ハリウッド・デビュー作」と銘打たれているが、クオリティ的にはそのレベルではないような気がする。そのようなリ>>続きを読む

マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)

3.6

自分としては前作の「マスカレード・ホテル」のほうが、原作にはない効果的な設定などがあり、良かったように感じた。作品の出来については、人それぞれだとは思うのだが、これだけたくさんの人物が登場する作品だと>>続きを読む

先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.9

黒木華と柄本佑が漫画家夫婦を演じ、夫の不倫疑惑をめぐって2人の狡智を尽くした心理戦が繰り広げられる。妻が夫の不倫を匂わせる漫画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」を描くと、夫は少しずつ疑心暗鬼に>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.1

とにかく登場人物たちが高校の教師だというのにどんどん酒を飲む。血中アルコール濃度を有るレベルで一定に保つと仕事に良い影響が出るということを、身を持って試すためだ。デンマーク出身のマッツ・ミケルセンが主>>続きを読む

MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.3

あえて「MINAMATA」というタイトルをつけなくてもよかった気もする。水俣病の存在を世界に報じた写真家ユージン・スミスとアイリーンの伝記ドラマなので、「ユージン」でもよかったかも知れない。水俣の部分>>続きを読む

フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.6

舞台はゲームのなかの世界。そのなかでその他大勢のモブキャラとして生きる主人公が、突然覚醒する物語。ゲームの世界ということで、現実にとらわれない展開が売り物かも知れない。とはいえ、あっと驚くストーリーが>>続きを読む

ワールド・オブ・ライズ(2008年製作の映画)

3.7

戦火の絶えない中東を舞台にしたサスペンスアクション。レオナルド・ディカプリオが現地工作員を演じ、ラッセル・クロウがアメリカにいるCIA中東局の主任を演じる。過酷な状況下にある現地のディカプリオと、アメ>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.4

「シックス・センス」のM・ナイト・シャマラン監督が得意とする少々オカルティックな展開の作品。その海岸では人々は異常なスピードで年をとっていくというストーリーだが、後半になぜそうなるかという「謎解き」も>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.9

柚月裕子の小説を原作した前作も素晴らしかったが、このオリジナルストーリーによる「LEVEL2」もそれに勝るとも劣らない作品。前作で新人刑事であった松坂桃李扮する日岡が、役所広司の演じた大上刑事の後を継>>続きを読む

帰らざる日々(1978年製作の映画)

3.8

新宿から故郷である長野県飯田に帰る途中の電車のなかで、回想が始まる。いまは作家をめざしながらも、やむなくキャバレーのボーイなどをしている主人公の青春時代が蘇るというかたちの1978年の作品。シナリオの>>続きを読む

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

4.0

これはかなりおすすめしたい奇想なクライムコメディ。24時間の張り込み捜査のためにフライドチキンの店を経営することになった麻薬捜査チーム。本職のほうは皆うまくいっていないのだが、仮の姿として始めたフライ>>続きを読む

ベケット(2021年製作の映画)

3.7

Netflix配信されたサスペンスミステリー作品。製作に「胸騒ぎのシチリア」(2015年)や「君の名前で僕を呼んで」(2017年)を監督したイタリアのルカ・グァダニーノがあり、舞台も全編がギリシャとな>>続きを読む

キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.8

ジェイソン・ステイサムとガイ・リッチー監督が、快作「リボルバー」以来16年ぶりにタッグを組んだ作品。フランス映画「ブルー・レクイエム」(2003年)をリメイクしたクライムアクションだ。ガイ・リッチーは>>続きを読む

護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.5

宮城県で全身を拘束され放置されたまま餓死させられるという猟奇的な連続殺人事件が発生する。犯人と目されたのは、模範囚として出所したばかりの男、利根(佐藤健)。彼を追うのが刑事の笘篠(阿部寛)で、この2人>>続きを読む

東京戦争戦後秘話 映画で遺書を残して死んだ男の物語(1970年製作の映画)

3.6

麻布高校在学中の1968年、「おかしさに彩られた悲しみのバラード」で第1回フィルムアートフェスティバル東京のグランプリとATG賞をW受賞して「天才」と騒がれた原正孝(原将人)が、佐々木守とともに脚本を>>続きを読む

老後の資金がありません!(2020年製作の映画)

3.3

老後の資金のためにハイブランドのバッグなどを横目に見ながらせっせと倹約をする主婦を演じる天海祐希のコメディエンヌぶりは悪くない。これが20年ぶりの単独の主演作品となるらしいが、このような役柄なら、まだ>>続きを読む

映画 太陽の子(2021年製作の映画)

3.3

NHKで放送されたドラマ「太陽の子」を新たな視点で描いた劇場版。「映画」とタイトルに断りが入るのはそのためだ。元のドラマを観ていないので、どのように変わったのは知るところではないが、どこか食い足りない>>続きを読む

パンケーキを毒見する(2021年製作の映画)

3.4

なかなかこのような政治を扱ったシニカルなドキュメンタリー作品は日本ではあまり見ないが、スターサンズを率いて「新聞記者」などの問題作を世に問うてきた映画プロデューサーの河村光庸が企画、製作して、このタイ>>続きを読む

由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.0

ここ数年注目している女優の1人である瀧内公美が主演を務めた社会派ドラマ。瀧内が演じるのは、常に自己検証を怠らないドキュメンタリーのディレクター。いじめによる女子高校生の自殺の真相を追ううちに、学習塾を>>続きを読む

モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

3.8

「最後の追跡」や「ボーダーライン」の脚本を担当し、「ウインド・リバー」では監督にも進出したテイラー・シェリダンの新作。作品の舞台をアメリカの辺境に選ぶという姿勢は堅持しており、今回はアメリカ西部の北端>>続きを読む

ブラッド・レッド・スカイ(2021年製作の映画)

3.7

Netflixによって全世界に配信された作品。イギリス・ドイツの合作ということだが、極めて後者の色合いが強いかもしれない。ひとくちで言えば、ハイジャックとゾンビものをハイブリッドした作品。息子と一緒に>>続きを読む

ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

3.5

「ワイスピ」シリーズは、これまで熱心に観てきた人間ではないが、たまたま「ワイルド・スピード ICE BREAK」を観る機会があり、この第9作も観賞。シリーズを追うごとにどんどん新しい人間が加わるとは聞>>続きを読む

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