平太郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

処刑人(1999年製作の映画)

3.7

ちょっと上手く行き過ぎ感はあったけど、素直に面白かった。
余韻に浸りたいので、続編は作らないで欲しかったのが本音。でも、やっぱり観るけどね、たぶん。

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.8

何回目かの再鑑賞。なんか悔しいけど、やっぱり面白い。
本人は不本意だと思うけど、タランティーノの最高峰はやっぱりコレだと思う。

トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)

3.8

一瞬、フィクションであることを忘れてしまう程の長回しに圧倒された。
ストーリーは主人公目線で語られているので物語の全体像が分かり辛いが、それが良い意味でリアルに感じれた。

紙の月(2014年製作の映画)

3.8

銀行の外交員として働く主婦が若い男と不倫にはしり、それをきっかけに巨額の横領事件を起こしてしまう物語。
主人公が恋に落ちる瞬間はかなり唐突な印象があったが、それ以降は高次元な緊張感が最後まで持続した。
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

3.7

PTSDを抱える元軍人のジョーが上院議員の娘ニーナの捜索を請負ったことで日常が大きく変化していく物語。
台詞は少なく、説明的な描写もあまりない上に、時折、過去のトラウマや妄想が挟み込まれたりもするので
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狂覗(2017年製作の映画)

2.6

ほぼワンシュチュエーションの低予算スリラー。演技が大袈裟でアフレコによる台詞の応酬も悪い意味で演劇っぽかった。
原作のアイデアが良いだけにもったいないと思う。

嫌われ松子の一生(2006年製作の映画)

2.9

オシャレ風な演出もギャグセンスも自分には合わなかった。
中谷美紀が濱田マリに見える瞬間があるなと思っていたら、本人もチョイ役で出ていて笑えた。

スリザー(2006年製作の映画)

3.4

ゾンビ+エイリアンって感じのホラーコメディ。
オープニングのワクワク感はたまらなかったが、笑いどころは意外に少なく、ストーリーもわりとありがちな内容で拍子抜けした。手榴弾での攻撃が失敗した後の展開次第
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

4.3

ドラマの続編であるため、一本の映画として考えると不完全なのかもしれないが、個人的には最高に刺る作品になっていた。
冷静に考えると主人公の行動は単なるエゴを突き通しているだけなのだが、それがたまらなく格
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ビー・デビル(2010年製作の映画)

3.8

スーパー胸糞映画。胸糞映画を求めて鑑賞したが、あまりの内容に気づくと途中で自分の中のある部分を眠らせながら見ていた。時間が経過しないと消化しきれないと思うので、とりあえずの感想。

CUBE(1997年製作の映画)

4.3

久しぶりの再鑑賞。シュチュエーションホラーの歴史的名作。個人的にこのてのホラー作品に理由付けは不要だと思っていて、謎が謎のまま終わっているのが良かった。なので、続編は観る予定はないし、観たいとも思わな>>続きを読む

クソすばらしいこの世界(2013年製作の映画)

2.6

全体的に演技がまずかったので物語があまり入ってこなかった。
人格が入れ替わる演出もスラッシャームービーにはノイズにしかならないと思う。

少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

4.0

この作品の邦題と序盤の主人公に対する街の人の反応を見ただけでストーリーを簡単に予想出来てしまった。ネタバレを危惧するタイプの作品ではないかもしれないが、もうちょっとひねって欲しかったのが正直な気持ち。>>続きを読む

オー・ブラザー!(2000年製作の映画)

3.8

ギリシャ叙事詩を下敷きに描かれたコメディベースのロードムービー。コーエン兄弟の作品にありがちなダークな演出は控えめで、ほわっとした家族でも楽しめるような柔らかめのコメディに仕上がっている。
作品を彩る
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アズミ・ハルコは行方不明(2016年製作の映画)

3.2

地方都市の閉塞感の中、様々なタイプのクズ男と対峙することによって生まれる女たちの鬱屈。そして、それに呼応するように現れて男を狩る女子高生ギャング団。
女性の自己の喪失と再生を寓話的に描こうとしているが
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mellow(2020年製作の映画)

3.5

花屋「MELLOW」の店主、夏目誠一と彼に関わる人々の恋愛群像劇。というか、ほぼ夏目に想いを寄せる女性達の話。
会話だけで成り立っているような映画だが、その会話を聞いているのが心地よいので、あっという
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.9

予想通りの内容だったが、素直に感動できた。身障者をサポートしながらも特別視し過ぎないところが良かった。ただ、プロレスの試合の最後、投げ飛ばすシーンは嘘くさ過ぎて少し冷めてしまった。

チェイサー(2008年製作の映画)

4.1

サスペンス映画として見たかったモノが全て詰まっていた。アクションシーンのカットが多すぎる気もしたが、全体的にはぬるさが全くない傑作だと思う。

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

4.2

「籠の中の乙女」や「ロブスター」にあったような不気味だけどクスッと笑える表現というものはなく、観ている間ずっと緊張を強いられる作品だった。どこにでもいそうなのに強烈な存在感もあるマーティン役のバリーコ>>続きを読む

椿三十郎(1962年製作の映画)

3.9

「用心棒」の続編。続編といっても主人公が同じであるだけで、物語に継続性はない。
前作が殺伐な世界観に終始していたのに対して今作ではコミカルな演出も取り入れられている。個人的にはこちらの方が好きだが、評
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ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.7

実在の人物を主人公にした作品ではあるが、「市民ケーン」を現代風に調理したフィクションでもある。多くのモノを手に入れた主人公が、一番欲しかったモノだけは手に入らなかったという古典的で正統派なストーリーだ>>続きを読む

女は女である(1961年製作の映画)

3.7

従来の映画制作の方程式を無視したゴダールのセンスだけで撮られたポップなミュージカルコメディ。
この作品のアンナ・カリーナ、小松菜奈に似てる。

死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

3.8

久しぶりの再鑑賞。ヌーヴェルヴァーグの代表的な作品ではあるが、あらためて観ると本格的なスリラーとしてはかなり詰めの甘い設定だと感じた。
ただ、マイルス・デイヴィスのスモーキーなジャズと光と影を使ったク
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市民ケーン(1941年製作の映画)

3.9

「薔薇のつぼみ」という謎の言葉を残し亡くなった新聞王ケーンを調査するため、編集者のトムソンが彼の生涯をたどっていく物語。
CGのない時代に独創的で実験的な撮影技法を使ったり、縦横無尽に時間軸を交差させ
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トワイライツ(1994年製作の映画)

3.4

列車事故(?)により死んでしまった少年が自分の死を受けいれることが出来ず、現在、過去、未来を彷徨う様子を描いた短編作品。
DVDを手に入れたので20年ぶりに再鑑賞。強烈な郷愁感と青臭さからくる気恥しさ
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空気人形(2009年製作の映画)

3.3

心を持ってしまったラブドールを主人公にした大人のファンタジー。ラブドールなだけに裸やセックス描写もあるが、是枝作品なので下品さはない。
子供の頃に見たピノキオと同じような、寂しくて切ない鑑賞後感が残っ
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イングロリアス・バスターズ(2009年製作の映画)

3.6

物語の中心であるはずのバスターズがあまり活躍してないし、史実と違う結末を迎えたりと、ツッコミどころは多いが、サスペンスとして退屈することはまったくなかった。また、敵役として嫌な奴度MAXのハンス大佐の>>続きを読む

ロブスター(2015年製作の映画)

3.9

45日以内にパートナーを見つけないと動物に変えられてしまう、というシュールでブラックなサスペンスコメディ。
見る人を選ぶクセの強い作品だが、個人的にはどストライク。
谷崎の「春琴抄」的なラストの美しさ
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ショーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.7

ゾンビ愛あふれるホラーコメディ。
本家のオマージュ的な小ネタ満載な上に、イギリスっぽいブラックな笑いやホロりと泣ける人間ドラマまでしっかり描いていた。
音楽の使い方もエドガー・ライトのセンスの良さを感
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ドーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.6

オリジナルは観た記憶があるが、こちらの作品はたぶん初見。
賛否ある走るゾンビは個人的にはアリかと…。
「バロン」の女の子、大人になっても変わってなくて、ちょっと嬉しかった。

アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.5

今泉力哉監督の得意な恋愛群像劇だが、オリジナル脚本でないのが原因なのか、伏線回収があざとく感じてしまった。
主演の三浦春馬は抜群に良かった。

サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

3.7

「悪魔の毒々モンスター」のような80年代B級ホラー映画をオマージュしたSFホラーコメディ。
この手の悪ノリ系の映画は出オチがピークで後は盛り上がりに欠けるパターンが多いが、本作はしっかりと最後まで楽し
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ひとよ(2019年製作の映画)

3.9

白石和彌作品なので身構えて見はじめたが、是枝裕和テイストにも近い家族の再生をテーマにした物語だった。
役者陣の完璧な演技に、引きの強い演出が素晴らしかったが、後半のタクシー暴走のくだりに若干の唐突感が
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.9

エゴで子供を外界から遮断し、自由を束縛する毒親を過剰なまでにデフォルメしたブラックコメディ。
一見、文学的でとっつきにくい印象もあるが、実はホラーかと思うほど過激な暴力描写があったり、変態的で倒錯した
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キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

3.7

マーティン・スコセッシによるサスペンスフルなコメディ作品。『JOKER』の元ネタの一つであることでも有名。
主人公の妄想と現実が交互に描写されるが、時間の経過とともに、その境い目が曖昧になっていくとい
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トマホーク ガンマンvs食人族(2015年製作の映画)

3.4

ホラー西部劇という自分的には斬新に感じたジャンル映画。主人公(白人)側からの視点だけで描かれており、時代に逆行する偏った撮り方がある意味清々しくも感じた。
演出的には静かな流れの中盤から強烈なゴア描写
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