平太郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

Dr.パルナサスの鏡(2009年製作の映画)

4.0

悪魔であるニックと賭けをして不死になったパルサナス博士が、16歳になる娘をめぐって再び人の欲望を映す鏡を使って悪魔ニックと賭けをする物語。
パルサナス一座の仲間となるトニーを演じたヒース・レジャーの遺
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君が世界のはじまり(2020年製作の映画)

3.4

友達同士のわちゃわちゃ感は見ていて楽しかったが、シリアスなシーンになると途端に嘘くさく感じてしまった。期待していたけど残念。

なま夏(2005年製作の映画)

3.4

主人公に何の共感も起こらなかったが、内容が振り切っていたので意外と楽しめた。
ヒロインと主人公がカーテンを隔てた同室に入院というありえないシュチュエーションになった後、別の意味で気持ち悪い展開を迎えた
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インシディアス 第2章(2013年製作の映画)

3.0

伏線回収は気持ち良かったけど、あまり怖さはなかった。
シリーズとして続いているみたいだが、個人的にはコレでお腹いっぱい。

インシディアス(2010年製作の映画)

2.9

裏側の世界(冥界)のスモークを焚いたソレっぽい演出がレトロな感じで笑えた。
あまり怖くなかったが、1と2を同時に観ることを勧められたので、2に期待。

メリちん(2006年製作の映画)

3.4

作品全編を通して流れる気まずい空気や居心地の悪さ。吉田恵輔の作家性はこの頃からすでに形になっていたということを知り驚かされた。
さすがにカメラワークや粗い編集に素人っぽさを感じるが、エンタメ作品として
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こっぴどい猫(2012年製作の映画)

3.5

すれ違いをテーマにした恋愛ストーリーかと思いきや、地獄のような気まずい展開の恋愛コメディ。
物語の設定にリアリティは無いし、素人くさいキャストもチラホラ。
だけど、最高に楽しめる不思議な作品。

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.1

人から愛されているという実感が希薄な人々が捨てられた赤ちゃんを中心に擬似家族を形成し、赤ちゃんを通して命の重さを知ることによって自分もまた再生していく物語。
キャストは全員韓国人だし、ロケ地も韓国国内
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スパークス・ブラザーズ(2021年製作の映画)

3.1

ロンのビジュアルが独特すぎてイマイチ自分の中で消化しきれてないが、作品の中で自分の好きな人達が絶賛しているのを見て、たぶん良いんだろうと思うことにした。

バーン・アフター・リーディング(2008年製作の映画)

3.5

期待しないで観るとちょうど良いコメディ。ラスト付近で登場人物がいう台詞と同じく、この事件(作品)から得る教訓はない。
ただ豪華なキャストが披露する他の監督作品ではなかなか見れないお馬鹿な演技を楽しむの
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ひまわり(1970年製作の映画)

3.9

戦争に引き裂かれた男女の悲劇を描いた物語。前半は徴兵を逃れるために精神病のフリをしたりするコメディ要素もあったが、アントニオがロシア戦線に送られてからはイタリアンリアリズム要素の強いシリアス路線に。>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.8

人生の一時期、同じ時間を共有した男女の刹那の物語。二人の出会いから別れまでを、時間を遡る構成で描いている。
自然な会話が素晴らしく、説明し過ぎない演出も好感がもてた。
余韻が残るラストも切なく、この作
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

3.7

前半のミジャがオクジャを取り返すための冒険譚は良い意味で漫画チックでスピーディでスリリングな展開が楽しめた。
中盤から舞台がアメリカに移ると、資本主義、食肉としての生物の命、家族の絆など、様々な問題を
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ゾディアック(2006年製作の映画)

3.6

実際の事件が未解決なので当然この作品でも未解決のまま終わり、多少のモヤモヤは残るが鑑賞後感は悪くない。映像的には地味だし長尺だが緊張感も途切れることはなかった。
ゾディアック事件を描写するというよりは
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テリファー(2016年製作の映画)

3.0

ストーリーはあって無いようなモノだが、B級ホラーとしては良作。
謎の殺人鬼アート・ザ・クラウンがまったく声を発しないところが不気味さを増幅させてて良かった。個人的には「it」よりもシンプルで好きかも。

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.2

主人公の言動にイラつき、モヤモヤだけが残る作品だった。
演技力は微妙な感じだが、亮平の時の東出昌大は意外に良かった。

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)

4.7

15年前に亡くなった長男の命日に実家に久しぶりに集まった家族の一日を描いた物語。
是枝裕和監督の実在感あふれる演出により、どこにでもあるような家族の光と影が滋味深く見事に描かれている。
樹木希林をはじ
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バスターのバラード(2018年製作の映画)

3.6

ゴールドラッシュの西部を舞台にした不条理でブラックユーモア溢れる6つのオムニバス作品。
コーエン兄弟らしさは感じられたが、ストーリーによってクオリティの差があり、退屈を感じる瞬間もあったのが残念。

ジョニーは行方不明/台北暮色(2017年製作の映画)

3.6

台北を舞台に車で生活する便利屋のフォン、ヨガトレーナーで愛鳥家のシュー、自閉症の少年リーの三人を主人公とした群像劇。
説明的な描写はほとんどないし、ドラマチックな展開がある訳でもない。三人の生活を切り
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.7

17歳の青年のひと夏の体験。北イタリアの避暑地、夏の空気、自然音、甘い果実、そして肉体美。ヘテロセクシャルである主人公がアメリカからインターンとして我が家にやって来た年上の男性に惹かれ、そして結ばれ、>>続きを読む

his(2020年製作の映画)

3.6

同性カップルの恋愛を中心に世間からの偏見や親子の問題を絡めたヒューマンストーリー。途中まで比較的静かなトーンで描かれているが、家裁のシーンから様子が変わり、鬱屈を感じる展開に。しかし、ラストでは登場人>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

3.7

自分たちを捨てた父親の死をきっかけに腹違いの妹を引き取った三姉妹と彼女らとかかわる人々を通して、連綿と続く生と死のサイクルの一部分をきりとったような作品。
いずれは離れ離れになるであろう家族の儚くも美
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0.5ミリ(2014年製作の映画)

3.6

3時間オーバーの大作だが、正直なところ、少し間延びした印象が残った。自身の原作を忠実に再現することにこだわったのだと思うが、映画的にはエピソードを削ってテーマを絞った方が良かったような気がする。
ただ
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

3.7

「スタンド・バイ・ミー」や「少年時代」を彷彿とさせる青春物語。あざとい演出にベタな展開といえばその通りだが、不覚にも終盤は製作者の意図通り泣かされてしまった。
個人的には草彅剛が演じる大人パートは必要
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ちひろさん(2023年製作の映画)

3.7

元風俗嬢であることを隠さず飄々と生きる主人公。それぞれ孤独を抱えた人々が彼女と出逢うことによって癒されそして結びついていく物語。
ひとつひとつひとつのエピソードは簡潔かつリズム感よく描写されているが、
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ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

3.6

物語の最後、主人公が自分の足で大地に立つシーンは、それまでの不安定さや息苦しさから解放され、言いようのないカタルシスを感じることが出来た。
ただ、この作品は劇場の大画面で観るべきで、残念ながら、TV画
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街の上で(2019年製作の映画)

4.6

全編を通してながれる気まずさと独特の笑いのセンスがたまらなく良かった。キャラクターの実存感もバッチリで、実際にいる隣人の生活をこっそりと覗き見ているような気がしてしまう。はっきり言って傑作。
この作品
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.7

外国人が考えるヘンテコ日本を舞台にしたコメディアクション。スタイリッシュな演出+小ネタ満載感は若い頃に夢中になったタランティーノ作品を思い出す。あの頃の豊かな感受性は失ってしまったけど、それなりに楽し>>続きを読む

誰も知らない(2004年製作の映画)

3.7

モデルになった巣鴨置き去り事件のあらましを報道等で知っていたので、今まで観ることを躊躇していたが、是枝裕和監督作品ということで今更ながら挑戦してみた。
実際の事件より、やや柔らかく表現されているものの
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.7

前作の大オチが使えない続編をどう料理するのかと思っていたら、途中から意外過ぎる展開になり驚かされた。かなり変化球なホラーだが、めちゃくちゃ楽しめるエンタメ作品になっている。
エスター役の俳優が前作より
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

2.8

庵野作品の台詞まわしは、アニメだと気にならないが、実写作品だと絶望的にダサく感じる。シン・ゴジラの出来が良かったので勘違いしてしまったが、これが本来の姿かもしれない。庵野秀明信者でさらに彼に歩み寄れる>>続きを読む

search/サーチ(2018年製作の映画)

3.8

PCの画面上だけでストーリーが進行していくという演出の性質上、画面の情報量が多くそれを追いかけるのが大変だが、そのおかげで主人公の思考や感情の変化が手にとるように理解できたし、それと同時に感情移入もで>>続きを読む

イノセンス(2004年製作の映画)

3.2

正直なところ、一回観ただけでは理解できなかった。少し時間をあけて再挑戦してみたい。

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年製作の映画)

3.7

昔、原作に挑戦して挫折したけど、こちらを観てようやく物語の内容を理解できた(ような気がする)。素子と人形使いが融合し、広大なネットの海に旅立っていく絶望的なラスト、続きが気になりすぎる。

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.6

公開当時、クィーンガチ勢の熱さに圧倒されて逆に敬遠していた為、今更の鑑賞。
ツッコミどころが無い訳ではないが、全体的には満足度の高い仕上がり。ただ、個人的にはエルトン・ジョンの「ロケットマン」の方が演
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アテナ(2022年製作の映画)

3.7

警官による移民少年の殺害により、大規模な暴動となったフランスのアテナ団地を舞台にした物語。物語の中心になるのは殺された少年の3人の兄。怒りに身をまかせ暴動を扇動するカリスマ性のある三男。三男を冷静に説>>続きを読む