平太郎さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

インビジブル・ウィットネス 見えない目撃者(2018年製作の映画)

3.7

本格的なスリラー作品。スペイン映画のリメイク作ということを知らずに鑑賞。
被害者の母親の能力が高過ぎ、というツッコミは置いといて、予想不可能な結末に驚かされたし、素直に楽しめた。
オチが全てといっても
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僕だけの先生~らせんのゆがみ~(2016年製作の映画)

3.3

高額報酬に釣られ家庭教師になった女子大生の恐怖体験を描いたエロチックサスペンス。
軽い官能ドラマを想像していたが、なかなか見応えのある作品だった。
芸達者な和田美沙の「ミザリー」を彷彿させる怪演と、湊
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欲しがり奈々ちゃん ひとくち、ちょうだい(2021年製作の映画)

2.9

他人のモノだと欲しくなる若い女性を主人公にしたエロチックコメディ。
城定秀夫作品ということで鑑賞。
タイトル通りの軽いタッチのコメディで特筆すべき点はない。気軽に見れるのが最大の利点。
絶対にふられる
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MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)

3.3

「ジョーズ」を再鑑賞した流れで、最近のも、と思い鑑賞。
ジェイソン・ステイサム主演だが、ヒロインは中国人、舞台も中国の海域。中国資本による中国人向けの内容という感じがして、途中で萎えてしまった。
サメ
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JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

3.9

久しぶりの再鑑賞。
多くのフォロワーを生んだサメ映画の元祖。
今観るとさすがに古さを感じるが、物語の骨格がしっかりしているので最後まで緊張感をもって楽しむことができた。
人物描写も秀逸で、サメ退治のた
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CURE キュア(1997年製作の映画)

3.8

黒沢清の作品と相性の悪い私だが、この作品は別格。
登場人物の行動に若干の不自然さも感じたが、それを補って余りあるストーリーの面白さがあった。生半可なホラー作品よりよっぽど怖い。

ブライトバーン/恐怖の拡散者(2019年製作の映画)

3.2

「the Boys」のホームランダーの幼少期といってもよさそうな物語。ストーリーが予想通り過ぎてつまらなかった。もう一捻り欲しかった。

愛なのに(2021年製作の映画)

3.6

城定秀夫と今泉力哉のテイストが上手くミックスされた作品。
物語がどちらに転がっていくのか最後まで予想出来なかったのが良い意味で楽しめた。
気持ち悪くなりがちな年の差カップルも、この作品の二人は微笑まし
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.9

何度も観たくなるタイプの作品ではないが、久しぶりに味わった上質なミステリー。ラストで気持ち良く騙された。
登場人物たちの文学愛を感じて胸をうたれた。

哭声 コクソン(2016年製作の映画)

4.1

祈祷師の台詞によるミスリードもあって、日本人と白い服の女のどちらが味方であるかが最後まで分からなかった。
YouTubeにある別エンディングを見てようやく本来のストーリーを理解できたが、この部分をカッ
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.6

台湾版「アイアムアヒーロー」って印象。ウイルスに感染してモンスター化した人間が食欲だけでなく性欲も爆発しているところに新鮮味を感じた。ゴア描写のエグさは期待通りだったが人間ドラマとしての深みはなかった>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.4

前作が良かったので多いに期待したが、正直、あれ?っていう感想が残った。
新たなに殺し屋アルバイトのユウリとマコトの兄弟がライバルとして登場するが、チサトとマヒロの男版のようなキャラクター設定にもかかわ
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アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

4.8

何度目かの再鑑賞。
ベトナム戦争が泥沼化する前のまだキラキラしていた頃のアメリカの地方都市を舞台に、高校を卒業して地元で最後の夜を過ごすカートとスティーブ、その友人でお調子者のテリー、地元では一番の走
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ハッピーエンド(2017年製作の映画)

3.6

それぞれが秘密を抱える家族という名の偽りの共同体をあくまで冷めた視線で傍観するだけの作品。物語の重要な伏線も、ストーリーには何の関係もない事象も淡々と同じリズムで見せられる。
もちろんタイトルの「ハッ
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七人の侍(1954年製作の映画)

5.0

黒澤明の代表作であり、日本映画の最高峰。
活劇としても人間ドラマとしても全くスキのない完璧な作品。
この作品に出会えたことに感謝したい。

メランコリック(2018年製作の映画)

4.0

勝手にB級スプラッターホラーと思っていたけど、観たら印象はかなり変わった。実際はコメディであり、サスペンスであり、ラブロマンスでもある、めちゃくちゃ上質なエンタメ作品だった。キャスティングもほほ完璧で>>続きを読む

地の群れ(1970年製作の映画)

3.5

朝鮮人部落と被差別部落、そして原爆投下により新たに生まれた被爆者部落。お互いに差別し合うという混沌の中で生まれる憎悪と恨みの連鎖。
思っていた以上に重いテーマを扱った作品だったので思考が停止しそうにな
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ウィッカーマン(1973年製作の映画)

3.4

「ミッドサマー」の元ネタということで鑑賞してみたが、こちらはゴア描写はなく謎解きミステリー要素の強いスリラー作品という印象。前半、ミュージカルっぽい演出を取り入れたり、わいせつ行為の描写がコントっぽか>>続きを読む

白いリボン(2009年製作の映画)

3.8

第一次世界大戦前夜、ドイツの片田舎を舞台に次々と起こる不可解な事件を通して人間の悪意や憎しみ、不信感を浮かび上がらせるミヒャエル・ハネケ節炸裂の作品。
モノクロで描かれているのでその分、最後まで非現実
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遊星からの物体X ファーストコンタクト(2011年製作の映画)

3.7

「遊星からの物体X」の前日譚。
続編にありがちな、とってつけた感は拭えないが、前作に対するリスペクトも十分に感じれた。
映像技術の進歩によりクリーチャーの造形やバトルシーンが派手になっているが、それに
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遊星からの物体X(1982年製作の映画)

4.5

「エイリアン」と双璧をなすSFホラーの金字塔。初見は幼い頃に観たテレビのロードショー。当時、大変な衝撃を受けたのを覚えているが、映像技術が進化した現代、改めて鑑賞してもそれは色褪せてはいなかった。
C
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アクアマン(2018年製作の映画)

3.4

ザック・ワイルドみたいなビジュアルのアクアマンと海底世界のCGは素晴らしかったけど、それ以外で感動する要素は無かった。DCユニバースには興味が無いので小ネタによる加点も特になし。

渇き(2009年製作の映画)

3.5

ホラーで官能ロマンなのにコメディでもある掴みどころがない作品。
韓国特有のエグ味を残しつつ映像美にこだわっている点や、下駄顔のソン・ガンホが二枚目的な役どころをつとめているところも脳がバグるポイント。
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女神の継承(2021年製作の映画)

3.5

個人的にモキュメンタリー形式はあまり好きでないので、少し残念に感じた。
後半の除霊の儀式のあたりから映画的には盛り上がっていくが、個人的に一番怖かったシーンは前半の遊戯施設で子供を突き飛ばすシーン。シ
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羅生門(1950年製作の映画)

3.7

無意識なのか故意なのかは分からいが、自分に都合の良い証言をする登場人物たちに人間の闇の部分がリアルに表現されていると感じた。ラストに捨て子を連れて帰ろうとする志村喬にさえ、疑いを持ってしまったのは仕方>>続きを読む

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

3.8

オシャレな女スパイものだと思って、それほど期待していなかったが、期待以上の出来だった。
何よりも良かったのはアクションシーン。長回しによるカメラワークが迫力満点で、それを可能にしたシャーリーズ・セロン
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哀しき獣(2010年製作の映画)

3.7

前作「チェイサー」が良かったので期待したが、前作同様、カットが異様に多いのが気になった。特にアクションシーンだが、画面が見にくい上に登場人物の位置関係も掴みづらいデメリットを感じた。
キャストでは鬼神
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最愛の子(2014年製作の映画)

3.5

実話を元にした作品なので重みのある作品だが、一つだけ気になる部分があり、最後まで入りこめなかった。それは3年という年月で他人の子に対し親子の絆はここまで重くなるのか、という点。
調べたら実際の事件は子
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.6

再鑑賞。ジム・ジャームッシュの中では人気のある作品だが、個人的にはそれほど思い入れはない。
11話からなるオムニバスだが、好きなのはセンスの良さを感じる「双子」と、可笑しさの中にある哀しさを見事に表現
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ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

3.7

胸糞映画を求めて鑑賞。
胸糞というより、気持ち悪くなった。これが、かなり正常な反応だと思う。
ただ、一番最初に被害にあったユマ・サーマンだけは自業自得だと感じたのも正常な反応だと思う。倫理的にはもちろ
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桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.9

原作のイメージを壊さず、映画的な特性を活かした視覚や聴覚に訴えてくる演出が見事だった。
登場人物の実在感も素晴らしく、キャスティングも完璧だと感じた。
キラキラ輝いていたと美化してしまいがちな学生時代
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ロビンソンの庭(1987年製作の映画)

3.1

「てなもんやコネクション」を観た流れで、こちらも再鑑賞。
当時は凄く尖った作品だと感じたが、今観ると若い監督の気負いが気恥しく感じてしまう。
サブスクによって過去のカルト作を気楽に味わえるのは喜ばしい
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てなもんやコネクション(1990年製作の映画)

3.4

久しぶりの再鑑賞。
釜ヶ崎のドキュメンタリータッチな映像は今見ても素晴らしい。
アンチメジャーなカルト作であるにかかわらず、画面から異様な景気の良さを感じるのは当時のバブル景気の影響かと感じ、感慨深か
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

第二次世界大戦末期、ナチス政権下のドイツに住む少年ジョジョの過酷な生活を悲壮感を出さずにコミカルに描くことに挑んだ意欲作。
ナチスの愚行を茶化すコメディ映画と思い、嫌な予感をしていたが、それは危惧だっ
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逆噴射家族(1984年製作の映画)

3.2

念願のマイホームを手にいれた家族の崩壊をハチャメチャかつシュールに描いたコメディ作品。
地下室を掘りだすまではテンポもよかったが、そこからは同じことの繰り返しで冗長に感じた。カルト的な人気をはくした本
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THE NET 網に囚われた男(2016年製作の映画)

3.7

休戦中の国家間の思惑に人生を翻弄される朴訥な漁師の無情な物語。
首輪を外されても何処にも行くことが出来ない調教された犬のような哀しい主人公を演じたリュ・スンボムが素晴らしかった。
ストーリーに意外性は
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