奇跡を起こす非現実の中に溢れる愛。無実でありながら死刑に処せられる現実の不条理。この二つの旋律が悲しい曲となって聴衆をくぎ付けにする。涙なくして見られない。
キリスト教では神は一つのはずなのに、宗派をめぐる争いが絶えないのはなぜか?教条の違いや正義をめぐる争いか、覇権争いか、はたまたきわめて人間的欲望か。
エリザベスのリーダーシップによる決断の背後にあった>>続きを読む
このストーリーはどう解釈すればいいのか?ファンタジックな映像から人の心のどんな現実を探ろうとしているのだろう?
もともと謎の多いシェークスピアなので、どうストーリーを描いても、面白ければいいのだろうけど、私の抱くイメージとはかなり違っていた。
「ロミオとジュリエット」にしても、シェークスピアの頭にあったのは、争>>続きを読む
戦場にある男たちは、迫りくる死の恐怖に苛まれる中で、それまで培ってきた善悪の観念や理性を忘れ、ただ相手を殺すことだけに囚われる狂気と化す。
恐怖の経験に一時の休息が訪れたとき、ふと我に返り、正常な状況>>続きを読む
物語は、He is a gay.とI'm a gay.の間を少しずつ埋めていく形で進む。内から見ても外から見ても、真実である自分を肯定し、それを語ることによって自らを解放できた喜びを得ることができる。
地球の危機を救うのは、人間の生み出した科学技術による力とそれを活かしていく人々の力の結集、そして、そうした人々を支える家族の愛情なのだろう。
このレビューはネタバレを含みます
20年以上前に見て、細部をほとんど忘れていますが、考えたことだけ。
人は誰しも、場所に応じて顔を変えるということがあります。
家族と接するときと学校の友人や会社の同僚と接するときでは大きく異なるでし>>続きを読む
リアリティある映像で、戦争の悲惨さを描く。
「兵士」だとか「国民」だとか、一般的、抽象的な言葉による総括が、戦わなければならない一人ひとりの兵士の苦悩と生き様を隠してしまう。
スピルバーグは、戦争とい>>続きを読む
メル・ギブソンとダニー・グローバーの息のあったコンビが円熟味を増した。
恐ろしくもリアルな想定で、身がすくむ思い。極限の危機状態で、人は何を思い、どう行動するか。人間の理性が問われる。
悲劇の実話を、キャメロン監督の細部に至る注意力とこだわりで再現されたリアルな映像で、圧倒的な迫力を持っている。ラブストーリーも少しできすぎなくらいの展開だが、泣ける。
ただ、世界はこの惨事から何を学ん>>続きを読む