仮想空間さんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

ピンクカット 太く愛して深く愛して(1983年製作の映画)

3.4

友人と共に鑑賞。
森田芳光成分全開過ぎてびっくり
ロマンポルノという枠でやりたい放題やっちまった印象
面白いしちゃんと笑えたけど成人映画が頭打ちになる部分(成人映画以上のものへと脱皮してゆくための高み
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天使のはらわた 赤い淫画(1981年製作の映画)

5.0

高校の時に初鑑賞して衝撃を受けた作品。
映画というより映画製作の正解あるいは辿り着くべきところが間違いなくここにある。色彩感覚、アングルに向かう感受性、スーパーエゴ、猟奇、ありとあらゆるものを含有して
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“BLOW THE NIGHT!” 夜をぶっとばせ(1983年製作の映画)

4.7

爆発。暴発。反逆。滅亡。
高田奈美江の魅力の素晴らしさ。
曽根監督&森カメラマンとの相性の良さと決まりまくる長回し・ロングショット
目指すべきものはこれかもしれない

恋狂い(1971年製作の映画)

3.6

なんでそうなっちまったんや
劇中映画が『反逆のメロディー』だった
でもやっぱり加藤彰上手いよなー

2023.11.18 ラピュタ阿佐ヶ谷にて再見。
最後だけ桂千穂みたいになって終わる。

まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.0

成田凌と清原伽耶のやりとりの妙に尽きる
料亭のシーンでビール頼んだのにビールが出てきてないな、詰めが甘い
普通ってなに? というかなりオーソドックスな題材を爽やかに描いていて、東宝の昭和30年代の作品
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街の上で(2019年製作の映画)

4.0

あるあるネタの集積
長回しでこんなにも複雑な感情を渦巻くことができるのかと
今泉監督の闇を何回か観た気もする
自分には正直合わなかったが、大笑いした瞬間もあるし、エンタメとして完成されているのが悔しい

天使のはらわた 名美(1979年製作の映画)

3.5

ホラーとしてはかなり作り込まれているが、名美と村木の物語としてはかなり微妙と言わざるを得ない
結局のところ村木が何者だったのかいまいちわからず…
田中登はロマンポルノで最もカットに執着した監督のひとり
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少女暴行事件 赤い靴(1983年製作の映画)

3.8

要素がごちゃごちゃしてるけど素晴らしい
藤田敏八門下だなぁと思わせられる部分がかなりある
地方の閉鎖性における少年少女グループの話かと思えばいきなり東京に出て行くので関係性を生かすという点においてはか
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蜜のしたたり(1973年製作の映画)

4.3

日活ロマンポルノだと言われなければ気づかない勢いで名作
大人の物語だったな
かと思えばいきなりライフルを新郎新婦にぶっ放す女が出てくる
加藤彰は過小評価されている気がしないでもなくなってきた

悶絶!!どんでん返し(1977年製作の映画)

4.9

ヤバいとかそういう次元の問題じゃない
姫田真佐久の地を這うキャメラが良かった
作中で彼を形容するワードとして「オカマ」が使われていないのが良かった
ありとあらゆるものがキマってましたなぁ

女教師 汚れた噂(1979年製作の映画)

3.9

加藤彰ってこんな監督だっけってくらいど変態演出
海のシーンのインサートシーンとか海に入りに行くシーンとか、小沼勝かなって思った
ロマンポルノの反逆性や実験性を端的に示した作品
劇中のイラストって石井隆
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天使のはらわた 赤い教室(1979年製作の映画)

4.5

鑑賞4回目。
あまりにも壮絶で切ない指折りの傑作。
行きずりの男とのラブシーンはさすがにだれていた気がする、
日本映画らしくない構図とモンタージュで、シネマスコープの利点が生きていた
「赤い教室」の割
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女教師は二度犯される(1983年製作の映画)

3.4

なぜ西村昭五郎作品には、必ずといっていいほど笑いポイントが最低1点はあるのか
映像がただ冷酷で、後半への加速度が異常に強い
そこそこ面白かった気がするが、映像からの拒絶のパトスが強すぎてノれず

制服肉奴隷(1985年製作の映画)

4.0

間違い無く傑作
学校と家庭というシチュエーションに原点回帰性が感じられる
ヒロインが泉じゅんっぽかったけど死んだ目が印象的

愛に濡れたわたし(1973年製作の映画)

3.2

加藤彰はロマンポルノの影の立役者であり同時に「奇才」でもある
血とエロスはいとこ同士という文句を地でゆく演出
最後のシーンやりたかっただけだろ、と突っ込みたくなる

ザッツ・ロマンポルノ 女神たちの微笑み(1988年製作の映画)

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『天使のはらわた 赤い教室』のダイジェストがかかった瞬間身体がゾクっとした

サマーゴースト(2021年製作の映画)

3.9

設定とシチュエーションでよくぞ押し切ったな、金かけた自主制作アニメーションという趣き。
40分間でこれだけのことを語れるのはすごいと思う。愛・現実・死・彼岸・絶望・希望。クリエイターの人は絶対に刺さる
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犯され志願(1982年製作の映画)

4.0

かなり面白い
主人公の自宅インテリアのロケーションの白を基調としたデザインから新しいロマンポルノを感じた
これまで学生やオヤジ相手だったが方向転換した大人なロマンポルノという感じか
『櫻の園』に至るル
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桃尻娘 ピンク・ヒップ・ガール(1978年製作の映画)

3.3

ロマンポルノにしてはリッチすぎないか(東京→信州→金沢→京都へとロケーションが変わる)
結局相手ってアンタかよ! ってなります、というかこれ何の話なんだっけ

闇に浮かぶ白い肌(1972年製作の映画)

3.1

論理や整合性をかなぐり捨ててここまでオカルトに走るのか…と思った
本作の脚本・中島丈博が好んで取り上げる「禁忌(特に近親相姦)」はこの作品ののちに作られるATG監督作「郷愁」でかなり全景化されるが、ロ
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淫獣の宿(1973年製作の映画)

3.5

やりたい放題で笑うしかない
そもそもロマンポルノにこのようなカテゴリがあったとは知らなんだ、、、奥が深いぞロマンポルノ

都市の空気は人を自由にする(2020年製作の映画)

5.0

ルノワール『ピクニック』を観た時のような、映画の始原に帰ったような感覚

ポネット(1996年製作の映画)

3.5

この映画を観ている途中めちゃめちゃ考えた、気がする。宗教性とかそんなもので片付けられないよなぁと思いながら。
傑作だとは思うが、後半に関しては賛否が分かれそう。
ロングショットをほとんど廃し、クローズ
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.8

権謀術数恋愛青春映画
田舎×高校生×性愛の青春群像劇という定番セットで胃もたれしかかったが、これで終わらないのがこの作品。終盤にものすごい勢いで観る側に迫ってくる。競馬でいうところの「差し」タイプの映
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いとみち(2020年製作の映画)

4.1

かなり面白かった
何より良かったのが主人公が成長しないこと。津軽三味線が上手くなってもメイドの挨拶が上手くなるわけでもなし、ずっといとのままでいてくれた。
横浜聡子はやはり鬼才だなと思ったシーンがあっ
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ピクニック(1936年製作の映画)

4.7

この中編とも言うべき短い時間に全てが凝縮されている。カメラワーク 、動線、台詞回し。さすがだと思う。
お母さんがどうしても絵沢萠子にしか見えなかった

天はすべて許し給う/天が許し給うすべて(1955年製作の映画)

3.7

欧米版『あのこは貴族』のような趣き
終盤の画づくりが宗教画かと思わせるような極彩色的感触
結婚とは当事者たちのものである前に大衆のものでもあるというあまりにも辛い現実を突きつけられる

モード家の一夜(1968年製作の映画)

3.7

会話シーンが素晴らしい
フッ軽主人公もまた素晴らしい

クレールの膝(1970年製作の映画)

3.1

結婚するから不純なことは考えないと言っておきながらタイトルが『クレールの膝』なんだから本当に身も蓋もない
当然ながらおじさんに一切感情移入できず
前のシーンの出来事を次のシーンでモノローグとして伝達さ
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トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

4.8

2000年代の黒沢清ベスト。
シチュエーションとして凝ってはいない方なのだろうがここまで物語を高められるのは相当難しいだろう

ニンゲン合格(1999年製作の映画)

4.2

2回目。
観て数日感想が出てこなかった。それくらいこの作品の持つ「演出力」が強いのだな
『勝手にしやがれ!』シリーズ、『復讐』シリーズや『蛇の道』『蜘蛛の瞳』の総決算的キャスティングも相俟って、黒沢清
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コレクションする女(1967年製作の映画)

3.7

正直なところ『海辺のポーリーヌ』『飛行士の妻』を観てもロメールの凄さや面白さが全然わからなかったが本作で「あ、そういうことか」となった
気づきの場としての映画館ってやっぱり偉大なんだなと
とにかく反復
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ドッペルゲンガー(2002年製作の映画)

4.6

黒沢清の作品の本質はコメディ寄りのホラーであるのだが本作はホラー寄りのコメディ
大自然の中で車エンストさせるシーンはマジで面白い、発想の勝利
3分割画面でカットを凌ぐ部分など非常に珍しいアイデア勝負の
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HOKUSAI(2020年製作の映画)

2.9

落ち着きがない
スター映画らしい雰囲気
田中泯の演技でギャグっぽいところがあった

大いなる幻影 Barren Illusion(1999年製作の映画)

4.0

思っていたよりもエドワード・ヤン
黒沢作品で1番抽象度が高いがかなりどハマり

輪廻(2005年製作の映画)

3.3

優香若っ
ロケーションで魅せている
ただタイトルは輪廻のほかに適当なとのがあったのではというくらいに輪廻感なし