仮想空間さんの映画レビュー・感想・評価 - 17ページ目

拳銃は俺のパスポート(1967年製作の映画)

3.3

ただひたすらにカッコいい
銃ぶっ放せばいいやというようなスタイルではなくあくまで火器や爆弾の組み立て方を丹念に描くことで宍戸錠の「パスポート」並にそれが大事であるという矜持を感じる
ヒロインの生かし方
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一度も撃ってません(2020年製作の映画)

3.2

丸山昇一、やっていることが40年経っても変わらないとは

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

3.0

時間経過をスーパーで表して完結させる暴力、でも画はきれいだったかな

天使の入江(1963年製作の映画)

3.3

いちいち鳴るテーマ曲に笑ってしまうが、なんだこの取ってつけたようなエンディングは
カンストしている刹那性やノリの軽さがヌーヴェルバーグ!だった

そうして私たちはプールに金魚を、(2016年製作の映画)

3.4

高2のときに観て発狂して以来の再見
やっぱりCM畑の方の作品とだけあってセンセーショナルだった

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

3.7

どっかで観たことあるなと思ったら先輩が部室で観ていたんだった
オーバーラップで世界の破滅と人間の脳内解析を簡単に解決できる映画という手段は本当に無敵である

ストロベリーショートケイクス(2006年製作の映画)

3.1

クッソ長く感じたが自分が好きな映画ではあった。
遊園地のアトラクションの効果音が海辺まで続いているという音の連続性みたいなものは感じた。

ションベン・ライダー(1983年製作の映画)

3.4

後半ついていけなかった
台風クラブよりも長回しがえげつないのでは
やりたい放題という印象で、これが商業映画だとは信じられない

哀愁のサーキット(1972年製作の映画)

3.3

ロマンポルノ×アメリカン・ニューシネマ。実態は遅れてやってきた『野良猫ロック』シリーズなんてとこだろうか。
たしかに主演2人の絡みの長さが半端無い、ただ原色遣いやカッティング、端々に挿入されるダイアロ
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コミック雑誌なんかいらない!(1986年製作の映画)

3.7

ニュー・センチュリー・プロデューサーズの存在が、80年代日本映画、ひいてはこの作品を語る上では避けては通れないだろう
内田裕也ってロックンローラーであるだけでなく俳優としても多彩だったのか
久保新二は
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夜光 〜ある定時制高校の物語〜(2020年製作の映画)

3.4

いろいろ言いたいことはnoteなどに書くとして。
自主映画がスクリーンで輝ける瞬間を観れただけでも大収穫だと思う。

SEX配達人 おんな届けます/宙ぶらりん/弁当屋の人妻(2003年製作の映画)

3.9

@アテネ・フランセ文化センター
特集「堀禎一そして/あるいは現代映画」にて再見(2021.8.14)
星3.9→4.5に上方修正
カットバックの鮮烈さが何度も観るうちに明らかとなる
話の作り込みが巧す
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怪異談 生きてゐる小平次(1982年製作の映画)

4.5

傑作。
連続する同じ動きを持つ時間経過を表現するカット、背中で語られる台詞の不気味さ、そして小平次の(1度目の)死によって強調される死の色としての白色……。
強引なインサートと顔への寄りが強烈な効果を
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花とアリス殺人事件(2015年製作の映画)

3.3

『花とアリス』とは全くの別物と分かり驚愕、したがどうやら前日譚らしかった
ロトスコープという技法で作られた映像の、アニメーションじゃない何か感は物凄く強かったがこれも世界観に組み込まれているようで不気
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花とアリス(2004年製作の映画)

3.7

おおー
バレエあるいは身体表象によって少女の可憐さを過剰に煽る表現はゼロ年代の残り香だと知る
岩井俊二の映画はキットカットによって支配されているのか

回路(2000年製作の映画)

3.3

自分の頭が悪いからなのか初見だと分からない部分がちらほらあったがめちゃくちゃLain感がした
さすがは黒沢清、ゲーセンに霊を出没させるというシュールな画を作ってしまった

十九歳の地図(1979年製作の映画)

3.7

快作、いや怪作だった
十九歳の時に観ておけば良かったのかもしれない
ここまで主人公を追い込むように展開していったのは監督の才気だと思う

多十郎殉愛記(2019年製作の映画)

2.9

中島貞夫の映画のキモは、仲間たちが次々と倒れていく中で巨大な敵に単身立ち向かう男の美学のはずなのだが、いかんせん映画の初めから終わりまで多十郎ひとりだけだったからなぁ…

ゴッド・スピード・ユー! BLACK EMPEROR(1976年製作の映画)

3.7

「暴走族できねぇやつなんか社会で生きていけねぇ」というセリフになぜか痺れた
暴走族の人間として生きてゆくことは社会のレールから外れ無軌道に進むことでは無くあくまで彼らなりのルールで自分を律し、一線を画
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ニースについて(1930年製作の映画)

3.5

自分は好き。
サイレント映画であることを加味しても観ていて楽しい
モンタージュ理論を意識する重要性、この一言に限る

競泳選手ジャン・タリス(1931年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

普通に楽しめた
冒頭、手前のレーンの選手に追いつけていなかったにも関わらずナレーションでごまかしていたのは笑えた

アタラント号(1934年製作の映画)

3.7

うるさいおっさんの絶唱メドレーしか記憶に残っていない

これがロシヤだ/カメラを持った男(1929年製作の映画)

4.1

映画は物語を持つ必然性から解き放たれている。その証左がこの映画では無いか。

生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言(1985年製作の映画)

4.1

「あふれる情熱、みなぎる若さ、共同一致団結ファイト!」
今回で鑑賞が3回目になるが、いつ観ても良い。
生きてるうちが花なのよ、その通りだなぁと思う。生きなければいけないと思わせてくれる数少ない作品。
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爆裂都市 BURST CITY(1982年製作の映画)

4.0

「裕福の飢餓」
映画冒頭カッコ良すぎて涙出た
最後あたり何が起こっているのか分かんなかった
石井監督の指す反権力とは『暴力の羅列』に見せかけての『暴力の錯綜』なのでは
泉谷しげるかわいそうだった

2
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薄氷の殺人(2014年製作の映画)

3.7

白昼の花火によって事件、ひいては映画全体のドラマチックな幕引きに繋がっていくところに震えた
なんで彼の作品は作品と主題歌がこんなにもミスマッチなのか、笑った

鵞鳥湖の夜(2019年製作の映画)

3.9

光芒・光線飛び交う映像美に全振りしているわけではなく、あくまで土着性・風俗・経済をひっくるめた上でのフィルムノワールという感じがした。ベリーショートのヒロインって良いですね。