仮想空間さんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

落穂拾い(2000年製作の映画)

3.8

アニエス・ヴァルダって自意識がものすごいがお茶目だな
各地でカメラを回してその土地の映像を撮る行為を「拾う」と比喩するのは面白い

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

4.0

蛇の道よりも雑になったと言えばいいのかあえて散らかしたと言えばいいのか
青山真治のチンピラもそうだけど、やくざ崩れの人間をここまで戯画化するんだなぁと
最後思いっきりベルトルッチでした

2021.1
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蛇の道(1998年製作の映画)

4.0

コメットさん怖すぎでしょ
ロケーションの、気の抜けてはいるがここでなきゃあの不穏さは出ないっていうスメルがたまらない
この作品で既にビデオに対する強烈な意識があったので2年後に回路を撮るのも納得

2
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ソナチネ(1993年製作の映画)

3.8

北野映画における空間と文法は難しくも痺れるほどナイーブで愛おしい

ダイヤモンドの犬たち(1975年製作の映画)

3.5

本作の悪役、テリー・サバラスってテレビアニメ『戦国魔神ゴーショーグン』の指揮官サバラスの元ネタの俳優だったのか!
ストーリーは平坦だけれどアクションシーンに異常なまでに力が入ってた
これぞエンターテイ
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三つ数えろ(1946年製作の映画)

3.0

話がごっちゃごちゃしている上に主人公のハンフリー・ボガードが実力行使で敵対者を片付けるなどの描写がないので、サスペンス「ぽい」雰囲気で2時間ぶっ通しでした
悪くはないけど名作と言われるほどではない気が

TENET テネット(2020年製作の映画)

4.5

異常なまでにスパスパ話が進むからすごく気持ちがいい
最後あたりドンパチやりたかったんだろうなって思う
話が難解というか、SFの古典的というか最低限のお約束をしっかり守った上に自分の世界を乗せてくるので
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毒婦お伝と首斬り浅/毒婦お伝と首切り浅(1977年製作の映画)

4.0

牧口雄二が撮ったプログラム・ピクチュアは一貫して反権力と弱者を描いているのだが、これも漏れずにそう
映像美で描き切るといった風に振り切ってはいないが、いろいろとちょうど良い。中島貞夫『日本の首領』の添
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

3.9

この映画を観て真っ先に思い出したのはベルイマンだった
貶す要素なしの名作。
だが、
が、
2人の関係性のターニングポイントが分かりづらかったかな〜
それにソフィが関係性に介入してくるタイミングもよく分
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昼下りの情事 すすり泣き(1977年製作の映画)

2.7

取り立てて面白いところはないが最後まで見てしまった…
主人公の母親の愛人のシャツが必要以上にスケスケで笑った

制服くずし(1987年製作の映画)

-

完全にアダルトビデオの下位互換。
しかし堀内靖博という監督は藤田敏八、曽根中生という名監督に師事してやっと監督昇進したかと思えば会社の要請でこんな映画を撮らされて(極め付けが8マン実写化だろう)貧乏く
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女獄門帖 引き裂かれた尼僧(1977年製作の映画)

4.9

サディズム・マゾヒズム・エロティシズムの極致。

2022.1.10 新文芸坐にて再見
2024.6.8 シネマヴェーラ渋谷にて再見

最も危険な遊戯(1978年製作の映画)

3.5

のっけからドラマ探偵物語
アクションシーン・長回しの効果的な使い方に脱帽
アクション9割よねこの映画
荒木一郎との死闘の後撃たれたのにケロッとして走り出す松田優作でした

空に住む(2020年製作の映画)

3.5

撮影と照明に力入ってたねぇ
自転車出てこないのはなんとなく残念
自分が映画の中でやりたいことって大体青山真治がやってる印象

非行少女ヨーコ(1966年製作の映画)

3.1

『鉄道員』『居酒屋兆治』を手掛けた降旗康男監督のデビュー作がまさかのヌーヴェルヴァーグオマージュだと知る人はなかなか少ないだろう
あらゆる要素が中途半端にしか作用していないため不完全燃焼の感が強い
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玉割り人ゆき 西の廓夕月楼(1976年製作の映画)

4.5

便宜上、一作目と二作目「西の遊郭廓夕月楼」を併せてレビューする。
素晴らしいの一言。
ポルノらしくないポルノ。よくこんなものを500万円で撮ったなぁと(それもにっかつロマンポルノより250万低い)
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横浜暗黒街 マシンガンの竜(1976年製作の映画)

3.5

言うほど悪くない印象。というかやはり娯楽映画を繰り出す東映らしいら作品ではなかろうか
カットのつなぎで遊ぶところも良し
ここ端折る?みたいなところは多々あれど普通に楽しめた。
泣きじゃくる菅原文太って
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凱里ブルース(2015年製作の映画)

3.8

祝・早稲田松竹復活!!
ということでヴィー・ガン2本立てを観に。
何も起きていなけど、確実に何か起きている。これぞスペクタクルというべきか。

チンピラ(1996年製作の映画)

3.9

相変わらずキモいショットで攻めまくる青山真治を味わえた
Helplessよりも洗練された感じがするんだけど気のせいかもしれない

愛うつつ(2018年製作の映画)

3.4

監督の演出が青い
多分監督はにっかつロマンポルノを念頭にこの映画を作ってない(性的消費の主体となる男性が性交渉を拒否しているという構成によって自分の価値観の古さと作品の新しさに気付かされた)
1番びっ
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夜汽車の女(1972年製作の映画)

3.3

田中登はよく覗くなぁ
シュールなドラマにしたいのかアートフィルムにしたいのかどっちつかずだったな

野獣を消せ(1969年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

前半えげつないほどバチボコに渡哲也やヒロインを締めていた悪人グループがラスト10分間で完膚なきまで叩き潰されるラストが全て

地獄門(1953年製作の映画)

3.3

あんまり話は楽しめなかった。
美術の完成度。さすがは50年代大映映画。長谷川一夫の声を握りつぶしたような演技、素晴らしい。
ラスト数分間のダイアローグに物語がある。
本当の地獄の門とは、旅立った人間の
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魔女見習いをさがして(2020年製作の映画)

4.0

驚嘆するカットでの魚眼レンズからのCAMの急速トラッキング、あれはアニメにしかできない。憎たらしい。

三月のライオン デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.2

初めての、そして最後のアップリンク渋谷の劇場体験として選んだのが、以前から気になっていた矢崎仁司監督『三月のライオン』だった。
なんという映像世界だろう。
セリフを極力廃し映像や音声で語るスタイルはく
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風の電話(2020年製作の映画)

3.4

実話のはずがなぜかオカルトっぽい……
モトーラ世理奈のオーラがえぐい

殺しの烙印(1967年製作の映画)

3.3

かっちょいい殺し屋・宍戸錠がヨレヨレボロボロになるまでを描いた、日活アクションの極致(成れの果て?)
もはや鈴木清順は何をしたい/したかったのかわからん
めちゃくちゃルパン三世のテイストだったけど、な
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東京流れ者(1966年製作の映画)

3.2

銃で撃たれた直後に口笛吹くとかどういうメンタリティなのか
照明技師・熊谷秀夫、美術マン・木村威夫ってなんでもこなせる名カツドウ屋だったんですね

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

4.0

ゲロが出るほど90年代だった
全編、笑うしか無い
編集の人新婚だったのね

こういう映画作れるのって本当に幸せだよね、奇跡というか

色情妻 肉の誘惑(1976年製作の映画)

3.3

ロマンポルノってセックスとヌードさえあればガチで何やっても良かったんだな……ひえ……。
ヤらないと死ぬよ、というセリフの全能感

蔵の中(1981年製作の映画)

3.2

ラピュタ阿佐ヶ谷「桂千穂特集 血と薔薇は暗闇の映画」にて。
思えば初ラピュタではないか。
バビル2世かよと思うほどの超人ぶりを発揮する主人公と倒錯の方向がバラバラな姉の近親相姦もの。
高林監督は耽美を
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

3.7

後半とんでもなかった
古典崇拝のあからさまさはこのレベルまで来るとものすごく清々しい

西鶴一代女(1952年製作の映画)

3.8

今更ながら溝口健二の代表作をば。
カメラワークが綺麗にまとまっていたのはもちろんのこと、田中絹代の変身が観れたのでよかった
ただ事件(ターニングポイント)の起こりがどれも物凄く理不尽ではないか