仮想空間さんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

ラブレター(1981年製作の映画)

3.8

『もう頬づえはつかない』の延長線上にある作品
関根恵子の演技が人間の闇を抉った塊のようだった
ロマンポルノ特有の怠い語り口と東陽一監督の作風がマッチしていたと思うけど東監督のロマンポルノはこれが唯一な
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ムーンライト・シャドウ(2021年製作の映画)

3.2

(猫)今日子
小松菜奈の着こなしを観察する映画だと思う、大学のシーンでの青色まつ毛にうっとり
冒頭の小松菜奈と彼女の周囲の人間たちとの丁寧な生活、うらやましい

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

3.7

古典のど定番
あまりにもプロパガンダ臭が強いので革命の犠牲になったロマノフ家の娘たちの顔が浮かばれない

2023.9.14 シネマヴェーラ渋谷にて再見

関東無宿(1963年製作の映画)

3.4

カット、ストーリー、動線、美術セットすべてがちぐはぐ。ただめちゃくちゃではない。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.9

1カット1カットが真摯。濱口竜介は人間の顔の持つドラマを強く信じている。なんの嫌味もない。言葉に信念と責任を差し出している。見えない何かが、確実に動いた。

わたしは元気(2020年製作の映画)

4.4

上映後の相田さんのトーク付き。
これはカテゴライズ不能な面白さ
超絶内輪の映画なのに面白い
小学生という時代はこんなにも無敵であるとは

記憶の香り(2006年製作の映画)

3.6

フィルムは黒が綺麗に映る
狙ったかはわからないが黒沢清『地獄の警備員』っぽくなってて終盤マジのJホラー

遊撃(2006年製作の映画)

3.8

何食わぬ顔よりも狂ったように面白かった
長回し作家としてもう土台はできていた

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.9

どうせ早稲田松竹で二本立てやるだろ……と思いあえて封切り時にスルーしてようやく鑑賞
実名の小説、漫画、アニメ、ゲーム、楽曲……が万里の長城のように積み重なってリアリティを帯びていく様子がかなりしんどい
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森蘭丸(1955年製作の映画)

3.8

最近はアマプラに日活1950年代映画が多数アップされているらしく、これもそのうちの一本
どうやらアマプラに上げられる前まではCSでの放送を除くと封印状態だった模様でこうしていつでも誰でも観られるように
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昭和侠客伝(1963年製作の映画)

3.4

任侠映画の代表作であるにも関わらずこんなにもレビューが少ないとは
石井輝男が任侠映画を撮ると特に聴覚に訴えてくるのでやたらとうるさい
引きの画でトリッキーさを狙ったショットがいくつかありそこは楽しめた

五月みどりのかまきり夫人の告白(1975年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

まだ偏見と差別が根強かった昭和の時代だからこそ生まれた映画
まぁこんなもんだよねみたいな内容です
最後は夢オチだったらしいですが全く夢オチにすらなってないですよ

暴動島根刑務所(1975年製作の映画)

4.3

松方弘樹逞し過ぎる
話の流れが『脱獄広島殺人囚』とまったく変わらないが、こっちの方が面白い
懲役たちの暴動シーンでマックスボルテージ

決闘高田の馬場(1952年製作の映画)

4.2

しょっぱなから面白い
全編この調子で進むので気持ちいい
やっぱり阪東妻三郎あってのチャンバラ活劇だとも思う
どこがマキノパートか稲垣パートかは分からず

サーキットの狼(1977年製作の映画)

1.9

びっくりするほど駄作
公道でレースなんかするなよ

新兄弟仁義(1970年製作の映画)

3.6

意外にサラッと終わった印象
佐伯清は山下耕作よりも薄味か
サブちゃん演技上手すぎでは
当然ですがカット割が美しい、ベコベコでボロボロの35ミリ上映は奇跡だな

シャルロット すさび(2017年製作の映画)

3.8

国境も時空もぐちゃぐちゃとなった世界で、一本の糸に引かれたかのように進んでいく登場人物たちの物語
ポスト311映画かつ「旅」をテーマとしている点は黒沢清『岸辺の旅』を思い出させるが、こてこてのATGテ
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ショック・ドゥ・フューチャー(2019年製作の映画)

3.6

始終ノリまくった
ここからエンジンがかかってくるのかと思えば終わってしまった

あの日のように抱きしめて(2014年製作の映画)

4.0

ペッツォルト監督作品の中でなぜかずば抜けて感動した、他の作品よりも素直でわかりやすいからなのだろう
主人公のアイデンティティの揺らぎというか…

水を抱く女(2020年製作の映画)

3.6

正確な例えかはわかりませんがドイツ版『人形伝説』
あとは『天使のはらわた 赤い教室』の雰囲気
監督は歴史オタクなのか
ストーリーは面白いわけではないが、水中とドイツの建築との比較に着眼してみたら面白い
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日本殉情伝 おかしなふたり ものくるおしきひとびとの群(1988年製作の映画)

3.5

この映画のせいで僕は大林宣彦と寺山修司のベクトルの違いがわからなくなってしまった

ふたり(1991年製作の映画)

3.6

ずっと観たかった大林映画
大林イズム、前半ノリノリだったけど終盤になるとやる気がなくなったのか長回しを延々とやってみせたり眠たくなった
何本か彼の映画を観ていると大林監督ってこういう女の子の系統が好き
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サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

3.9

ちゃんと感動できた、少なくとも『竜とそばかすの姫』よりかは
シティポップ系の色彩とエモに全振りの映画、いい意味で今まで観たことのない映画だった
ただラストシーンがなぁ〜 なんでああなっちゃったんだろう
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.7

1時間40分の尺にパンパンに要素を詰め込みまくったためか散漫だった反面飽きなかったなぁ
青春キラキラ映画を打倒する映画を作る姿勢そのものが青春キラキラ映画にされてしまう壮大な矛盾を孕みながら疾走してゆ
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海底悲歌 背徳の旋律(2020年製作の映画)

4.0

結構引っかかるところもあったけど、ピンク映画としては優秀な部類に入る(これ、マジ? みたいなクオリティのものもあるから)
昭和のにっかつロマンポルノっぽかったかも

未来を乗り換えた男(2018年製作の映画)

3.2

主人公の演技が良かった
でもやっぱし伝わりづらかったと言うか

うみべの女の子(2021年製作の映画)

4.2

原作未読。
中学生は単純で純粋。だからぶつかり合うしときには正直になる。
観てよかったと思える映画だった
石川瑠華がガチのJCにしか見えなくてトラウマになった
唯一の難点はここぞとばかりにスタビの揺れ
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マジック・ランタン・サイクル(1980年製作の映画)

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2021.8.25
早稲田松竹にて(A・Bパートに分けて鑑賞)
というか153分ぶっ通しはキツいのでは

スコピオ・ライジング(1964年製作の映画)

3.3

ケネス・アンガー作品で1番好き
アンガー総集編のような趣き
MVとも劇映画とも言えないいどころの悪さがアナーキーさを掻き立てる

プース・モーメント(1949年製作の映画)

3.0

ケネス・アンガーは女性を綺麗に撮りたいという願望が無いのでこんな映画が撮れたのだろうと思う

ラビッツ・ムーン(1950年製作の映画)

3.0

やりたいことはなんとなくわかったが、えてして前衛映画ってここまで観客を置き去りにするものなのか