ジジョさんの映画レビュー・感想・評価 - 12ページ目

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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.0

プロレスかヤンキーバトルのようなコングとゴジラの戦い。その戦いを純粋に堪能しました。

どうしてもゴジラ贔屓になってしまうけど、やっぱりキャラクターとしてゴジラは秀逸☆

コングは『人間の言葉』を理解
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.4

身近で起こった性犯罪。重大な事と正面から受け止めた人たちは深く傷つき、軽んじた人たちが人生を謳歌するという世の中の矛盾。

キャシーの「復讐」は彼女自身をさらに傷つける行為ではあるけれど、時間が止まっ
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プリズン・サークル(2019年製作の映画)

4.2

毎日TVで流れる数秒の犯罪ニュースの裏には、たくさんの「悲しみ」がある。加害者目線からの「悲しみ」を映画を通して見ることが出来た。

刑務所の存在意義が「更生」であってほしい。今までの人生の中で与えら
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.8

灯台の強烈な光と影、海鳥の泣き声や唸るような霧笛、荒ぶる波の音と難解なセリフ。音と映像のエッジが鋭く際立っていて、モノクロの映像を流すVJとノイズバンドのライブを見ているようだった。

なぜか二人劇の
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アベンジャーズ/エンドゲーム(2019年製作の映画)

4.0

MCU弱者です。アイアンマン程度しか観てない状態でのエンドゲーム。
知らないキャラオンパレードで「あなた誰?」状態の連続の3時間にも関わらず、一度も飽きることがなかった。奇跡のような映画☆

しっかり
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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

4.1

とにかくアボット家の皆さんの表情が好きです☆みんな本当にイイ顔をしている。特にリーガン役のミリセントはずっと観ていても飽きないくらい大好き☆

それぞれの場所で、それぞれの役目をまっとうして進む展開は
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漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

2.8

心を動かされる場面が無いまま鑑賞を終えた。
唯一エンドロールで流れてきた沢山のアニメーター達の名前を見ながら、彼らの仕事ぶりには称賛を送りたいと思った。

主人公は、自分の存在をジェンダーも含めて受け
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Arc アーク(2021年製作の映画)

2.9

「不老化処置」を受ける人、受けない人。それぞれの価値観が浮き彫りになる様子は現代社会に通じるものがある気がする。ボディーワークスを依頼する人々と、島の施設に入居する人々のエピソードのリアリティが何より>>続きを読む

アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン(2018年製作の映画)

3.9

「アレサは教会を離れたことは無い」と牧師が言っていたように、有名になりテレビや大きなホールで歌うようになったとしても、彼女のホームは教会だったのだとしみじみ思う。
アレサが歌に込めた思いや、その歌が人
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クルエラ(2021年製作の映画)

4.0

ロンドンの街並みにインテリアと洋服と音楽。映画全体がファッションショーみたいだった☆

ディオール的な美しいバロネスのドレス達に反発するようなクルエラの衣装はまさにヴィヴィアン的☆
クルエラのマインド
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.6

圧倒的なパワーに包まれたライブ映画。
カラカラに渇いてた自分の心がみるみる満たされていくのがわかって泣いた。今までずっとエンターテインメントを栄養に生きてきたのに、ひさしくライブも観てないしダンスも踊
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.9

映画は予想通りの展開ながら、あの『泣ける』彼がテーマの根本的な問題を体現していて、実は一番ヤバい人なのではないかと思う。

彼らの要求がエスカレートするにつれ、最初の要求が『またこれか』程度に慣れてく
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彼女(2021年製作の映画)

3.0

学生時代の初恋を昇華させずに大人になった二人が、恋心をこじらせながら初恋のやり直しをしているように思えた。幼稚な思考や行動も、懐かしいヒット曲を口ずさむことも10代を追体験していて、逃亡する日々は二人>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.6

「ホームレス」ではなく「ハウスレス」。
「ハウス」という物に囚われることなく、自分の中に「ホーム」があれば、どこにいても、誰かといても、一人でも、生きていけるのかもしれないと思う。

登場人物のハード
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裏アカ(2020年製作の映画)

2.9

SNSのフォロワー数はわかりやすい「数字」で見える自分への評価。でも、フォロワーが見ている「私」は「誰」なんだろう? 彼らが見ているのは、もはや「人間」ですらないのかもとも思う。

真知子の行動は、
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生きろ 島田叡 戦中最後の沖縄県知事(2021年製作の映画)

3.8

「ありったけの地獄を集めた」と形容される沖縄戦の惨状は見ていて本当に苦しい。でもそれを体験した生存者たちの貴重な証言は、しっかりと史実として心に刻みたい。

自決玉砕が美徳とされ、教育が徹底されたいた
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.3

『普通』という括りで何かを判断するのは好きじゃないけど、『普通』に呑み込まれないで生きていくのも難しい。

『これが普通だから』は『諦め』じゃないのか?の言葉にハッとする。私は本当はどうしたい?

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ステージ・マザー(2020年製作の映画)

3.7

レディ・ガガの「Born This Way」をバラード調で聞いているような気持ち。状況はヘヴィだけれど、やさしく暖かい愛に溢れた映画でした。

本来の自分を偽らずにいることで世間的には生きずらいドラッ
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ファーストラヴ(2021年製作の映画)

3.0

この映画で描かれる出来事について、心当たりが一つもない人がいるだろうか?

自分が受けたコト、誰かが受けたのを見なかったふりをしたコト。思い当たることがありすぎて終始観ていて苦しい。観る時を選びたいけ
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マイリトルゴート(2018年製作の映画)

4.5

かわいいキャラクターにハードな物語。ホラーテイストな不穏な空気感にぐいぐい引き込まれる。重いテーマを扱いながら重苦しくなりすぎず、ちゃんとエンターテインメントしている絶妙なバランス☆

ストップモーシ
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声優夫婦の甘くない生活(2019年製作の映画)

3.7

タイトル通りの「甘くない」夫婦の物語。でも塩っぱいから甘みを感じるかも☆と思える熟年夫婦の人間味あふれる言動が微笑ましくもありました。
90年代イスラエルのニュースや本では語られない「普通の人の生活」
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戦火のランナー(2020年製作の映画)

3.9

リオ五輪で観た難民選手団。彼らが競技に参加する毎に、その背景が語られ広く周知されていくことにオリンピックというイベントの意義を感じる経験でした。この映画では、その選手団の一人である南スーダン出身のグオ>>続きを読む

アイ・キャン・オンリー・イマジン 明日へつなぐ歌(2018年製作の映画)

3.0

クリスチャンソングというジャンルに馴染みはないけれど「Amazing Grace」は知っているし、歌詞の意味はわからなくても心に響く曲はジャンルを超えた名曲である証拠ではないかと思う。「I Can O>>続きを読む

新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

4.5

数あるゾンビ映画の中でも本シリーズのゾンビは見た目も動きも好み。「ゾンビvs人間」がメインだった前作に比べると本作は「人間vs人間」の要素が強く、「一番怖いのは生きてる人間」という基本を前作とは違うア>>続きを読む

トゥルーノース(2020年製作の映画)

4.0

どこか人形劇のようなアニメーションは入り込みやすく、かつ想像の余白を残していて効果的☆人間の良い面も悪い面も映し出す物語も秀逸でした。

描かれる状況はホロコーストのようで、その構造や悲惨さはとても良
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ジオラマボーイ・パノラマガール(2020年製作の映画)

2.8

原作が発表された頃のバブル景気から崩壊していく時代と、現代のオリンピックに向かう盛り上がりの中のコロナ禍がリンクしているような気がした。登場人物たちのシラけた空気感は今も昔も変わらない社会を冷静に受け>>続きを読む

ブラ! ブラ! ブラ! 胸いっぱいの愛を/ブラ物語(2018年製作の映画)

3.0

風の音や鳥の鳴き声、電車の汽笛をバックグランドに繰り広げられる言葉の無い世界。表情や動作で状況を読み解くのが新鮮。お国柄?なのか、大らかで牧歌的な人々と独特な風景も楽しめました。

重要なアイテムであ
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わたしは金正男を殺してない(2020年製作の映画)

3.1

漫画のような暗殺劇は、ある意味エンタメ的なニュースとして見ていた気がします。でも実行犯として逮捕された若い二人の女性にとっては現実。人はどのようにして事件の当事者となっていくのか、その後の展開も含めて>>続きを読む

はりぼて(2020年製作の映画)

3.5

議員を追う記者の硬派な映像。それにかぶるコミカルな音楽は「はりぼてのテーマ~愛すべき人間の性~」というオリジナル曲。劇中この音に何度も救われた。

議員たちの不正は酷すぎて呆れるけれど、それと同時にカ
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.5

映像、俳優、脚本、衣装など、映画の全てに思いが詰まった、クリエイティブの塊みたいな作品。これを映画の鑑賞料だけで体験できるなんて嬉しすぎる。監督の思いを真正面から受け止めるべく、できれば毎回IMAXで>>続きを読む

ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ(2020年製作の映画)

3.3

81歳のムヒカは様々な種を蒔いたと言った。幾つかの種は枯れるかもしれないけど、それでも次の世代が残った種を育ててくれるかもしれない。そうして人間は過去の思いを未来の希望へと繋げていく。

「私は私の人
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はちどり(2018年製作の映画)

4.0

とある家族が暮らす団地の小さな扉から始まる、小さな小さな物語。その小さな物語の集合体が「社会」であり、それぞれがクロスしながら「自分」の世界は広がっていくのかも。

画面に映る全てがメッセージにあふれ
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.3

新しい時代のアメリカン青春映画!既存の価値観がアップデートされた世界と普遍的なものが混在した世界は新しくもあり、懐かしくもあり、こうやって世界は変わっていくのかと感慨深い。

登場人物たちが皆愛おしく
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喜劇 愛妻物語(2020年製作の映画)

3.0

ど正論な暴言を吐きまくるチカと、どうしようもないダメ男の豪太のやりとりに嫌な気持ちになりながら、ふと笑ったりしていくうちに、だんだんと二人の心と関係性が見えて来る。

夫婦でも恋人でも友達でも親子でも
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ぼけますから、よろしくお願いします。(2018年製作の映画)

4.0

誰にでも訪れる老いと介護。辛いことも悲しいこともあるけれど笑いあう日々もあり、老いた夫婦を通しての日常がなんとも言えず深く、自分の家族と照らし合わせながら、様々な想いが湧き上がる。

娘が撮っているか
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.2

一人の政治家の姿を通して17年間の日本の政治をダイジェストで観ることができた。ニュースで見た出来事も、小川氏という一人の人間に起こった出来事として観ることで、その見え方や感じ方は格段に変わってくる。全>>続きを読む