ジジョさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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声/姿なき犯罪者(2021年製作の映画)

3.0

振り込め詐欺注意喚起映画☆
騙される過程や騙す組織の実態など教科書的だけど、登場するキャラクターも物語の展開も安定の韓国クオリティで、ちゃんとエンタメしていた。

詐欺の手口は日本と変わらないけど、韓
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

2.3

誰かをケアすることで、自分が救われているのでは無いか?と思うことがある。もしくは、自分より過酷な状況にある人をケアする自分に「私はそんなにひどくない」と安堵しているのかもしれない。

漫画の場面そのま
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渇きと偽り(2020年製作の映画)

3.7

カラッカラに乾いてた。森も街も人間関係も殺伐としていて水が飲みたくなる。

過去の青々とした木々と潤う水の風景が少しの幸せだったように思うけれど、結末を知るとその風景さえも彼女には砂漠のように見えてい
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ドライビング・バニー(2021年製作の映画)

4.5

「ルールを守れ」と言われるんですヨ。守っていたら状況が悪くなる一方で、自力で頑張るのも限界で、改善を訴えると煙たがられて、また振り出しに戻る。。
身に覚えのある展開に開始5分で泣き、ずっと泣いていた。
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.5

私が生まれた時に母は「親」という役割を引き受けたのだなと思ったことがある。いつかそれを手放しても大丈夫だと思える時が来るかわからないけれど、「親」ではない母と接した時に、理解できることもある気がする。>>続きを読む

13人の命(2022年製作の映画)

4.5

発生当時にニュースで追いかけていた事件。救出までの過程や結果を知っているにも関わらず、ずっと面白かった☆
誰かがヒーローでも悪役でもなく、誰かを引き立たせるための脇役でもなく、全員がしっかりと画面の中
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雨を告げる漂流団地(2022年製作の映画)

2.0

思い出を未来への糧としてゆくのは子供の方が容易いのかもしれない。過ごした年月が長いほど、思い出にするには時間がかかる。
「懐かしい」と思える感覚は、過ぎ去ったものを思い出として昇華できている証しに思え
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

4.5

起こった出来事にもっともらしい意味を付けてしまうけど、本当は意味なんて無いのかもしれない。
自分の今の状況を説明する言葉が欲しくて、何か名付けてしまうけど、それによって縛られることは無意味に思えて、と
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ソングバード(2020年製作の映画)

2.6

ロックダウン中と思われるLAの風景は確かに何か異様な空気感を醸してしていて圧倒的。

物語は、どうやったら良くなったんだろうか?と考えたくなったけれど、当時撮影に踏み切ったスタッフたちの想いをイメージ
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スーパー30 アーナンド先生の教室(2019年製作の映画)

4.3

「知」は誰にも奪うことが出来ない自分だけの武器。自力で工夫し、乗り越え、勝ち取ったものは、社会の中で立つ自信となる。勉強をする意義とは本来そういうことなのだろうと改めて思った。

人生の岐路に出会う大
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

4.4

古代種の羊たちの神々しさよ!さらに猫も犬も馬も素晴らしかった☆
失ったものを埋めるために奪い、さらに大切なものを奪われる。。アイスランドの自然の凄みとともに描かれる世界は、教訓として語り継がれる昔話の
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彼女たちの革命前夜(2019年製作の映画)

4.0

「女性」と一言に言っても、結婚や子供の有無、年齢や人種に至るまで色々な人がいて、それぞれが立っている場所から見える景色が違っているのは当然で、自分にも見えていない世界があるということを意識しているかど>>続きを読む

幾多の北(2021年製作の映画)

4.5

圧巻☆
不思議な世界観で描かれるすべてが魅力的。絵画のような絵本のような世界が動くことで無限に空間が広がっていくようだった。じっくりと時間をかけてこの作品世界を共有できるのは長編だからこそだと思う。
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みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.3

ゆったりとした非日常感はまさにヴァカンス☆その間に起こる出来事は夢のようでもあり、現実を濃縮したもののようでもある。
いつの間にか芽生えた友情や、移りゆく心を一緒に見つめて同じ時間を過ごしたような気持
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人質 韓国トップスター誘拐事件(2021年製作の映画)

4.3

ずっと「ファン・ジョンミン頑張れーー!」と心の中で応援してた。

暴力描写の痛さを出演者たちのキュートさで中和している感じ。犯人も含めて良い顔の人たちが揃ってて、隅々まで手を抜いていない厚みがあった。
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バッドマン 史上最低のスーパーヒーロー(2021年製作の映画)

4.5

アメコミヒーロー弱者の私でも笑って楽しめるって最高か☆
全編に散りばめられた本家オマージュをほとんど拾えてないけれど、それでも最初から最後まで楽しかった。

全力で真面目にふざけてて感動的ですらある。
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オカルトの森へようこそ THE MOVIE(2022年製作の映画)

-

早々に画面酔い。。
「NOPE」「ミッドサマー」的なおかしみがあって、多分全部ちゃんと観れたら最高だった、、と思う。
最後まで頑張ったけど、直視し続けることができず残念。ここまで酔ったのは初めて。
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ギャング・カルテット 世紀の怪盗アンサンブル(2019年製作の映画)

3.0

北欧!なユルさが可愛らしい。
アナログな窃盗団の牧歌的な雰囲気も味わい深く、街並み、小物、祭りなど北欧!が満載だった。

時間の流れの速さもゆっくり感じられて、「怪盗○○」的な児童書感。オチもほっこり
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.5

IMAX GT鑑賞。
画面いっぱいに広がるアレもコレもアイツもコイツも圧巻だった。デカい!ってアガるけど、デカいことは恐怖でもある。

よくわからないまま引き込まれる前半からの、事情がわかり始めて大盛
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アキラとあきら(2022年製作の映画)

2.9

不要な「プライド」は長く持ち続けると捨て難くなるのだな。

原作が同じ半沢直樹的な昭和感は想定内。必ず登場する「土下座」にもいろんな型があるなぁ。と思いながら観るくらいの余裕はあったものの、現代の働き
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さかなのこ(2022年製作の映画)

-

鳥好きの友達が「鳥って可愛いくて、おいしくて最高!」と言っていたのを思い出した。

「これが大好き!」というものに出会えた人の人生は安泰だと思っていた。でも、その「好き」を「幸せ」なものにするのは自分
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この子は邪悪(2022年製作の映画)

2.3

昭和ホラー少女漫画の雰囲気。
設定も展開も多少強引でも押し切る感じは、生真面目に観るよりも「は?」を楽しむ方向が正解な気がする。

とはいえ、ちゃんとしている部分があるからこそトンデモが生きてくるので
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ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

4.0

久々に賑やかな映画を観た☆

これでもか!とギッチギチに詰め込まれた126分。こちらが望むか否かは関係なく次々とおもてなしをされたような、過剰な接待的な居心地の悪さもあったけど、あんなに頑張ってくれた
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地下室のヘンな穴(2022年製作の映画)

3.2

長い時間をかけて変化してきた外見や内面をどちらかを短時間で変えてしまうことは、自分のバランスが崩れるのではないかと思う。急に高い山に登って高山病にならないように、少しずつ自分と環境とのバランスをとって>>続きを読む

セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.4

俯瞰で観ていたら、ある瞬間突然ボディブローのように膝から崩れ落ちるような映画だった。

世の中的に眉を顰められるような事でも、自分で決めた正しい事なら、胸を張っていようと思う。
だけど、どんなに涼しい
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ノー・シャーク(2022年製作の映画)

4.5

主人公チェイスの独白が面白すぎてずっと聞いていたい。彼女のTwitterがあったら絶対フォローする☆

それぞれのビーチで出会う人々とのふれあい?も楽しく、すっかり旅気分で観ていただけに、彼女の目的を
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ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

3.0

撮影現場の熱気がそのまま詰まっていた。次々と起こるアクシデントは社会の縮図のようで興味深かったけれど、最後には「90分ワンカット。すごいね!」という感想だけが残った。

個人的にはめくるめく美味しそう
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夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

2.8

家族を失い、幸せな日を取り戻す手段として少年は「過去の妹」を、父は「新しい妻」を得ることを望んだ。そのことについて深く考えたくなった。

少女は自分に力を得ることで未来を変えようとするけれど、少年は幸
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キングメーカー 大統領を作った男(2021年製作の映画)

4.4

目指す理想を達成しなければ変えられないことがあるけれど、達成に至る手段の正しさは長い目で見れば大事なことのように思う。手段を選択するベースには、大切にするべきものが何であるかという思想がある。

エキ
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バーブ&スター ヴィスタ・デル・マールへ行く(2021年製作の映画)

4.5

映画の全てを表現したようなポスタービジュアルに一目惚れ。LisaFrankのアートワークが素晴らしすぎる☆

将来「かわいい老人」になりたいと思うけど、その過程にある「かわいい中年」のモデルはいなくて
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独立愚連隊西へ(1960年製作の映画)

3.8

『独立愚連隊』との物語の繋がりはないけれど、前作同様コメディで戦争の愚かさと人間のたくましさを描いていた。

前作で作品のノリに慣れていたこともあり、テーマもわかりやすかったように思う。相変わらず「人
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独立愚連隊(1959年製作の映画)

4.0

昭和のツライ戦争映画だと思っていたけれど、ツライ現実を軽やかに生き抜く人間の物語だった。

どんなに過酷で規制だらけの時代だとしても、自分で選んだ道を進む力強さ。その結果が悲しいものだったとしても「自
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日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)

4.5

終戦を願う人たちが守りたいものは「未来」で、徹底抗戦を願う人たちが守りたいものは「過去」だったように思う。

過去は未来の為にあると思えない人たちが、過去に固執していくのかもしれない。その過去に是非は
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神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.0

絶対にわたしにお金を払わせてくれない年上の男友達を思い出した。対等でいたいので払いたいわたしとは違い、対等でないことが彼には居心地が良いのだろうと思う。でも、それは静かにわたしの何かを削られているよう>>続きを読む

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.0

子供の頃「何」になりたいか?と聞かれるのが苦手だった。そんなことはワカラナイし、答えられるみんなは凄いなと思ってた。
だからユリアも凄いなと思う。彼女が最悪なら、私は極悪なんじゃないか?と思うくらい、
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モガディシュ 脱出までの14日間(2021年製作の映画)

4.4

「内戦」は同じ国に暮らす人々が対立し殺しあうもので、その傷の深さや解決の難しさは他国との戦争よりもあるのではないかと思う。
ソマリアから逃げようとする北朝鮮と韓国の人たちの対立の歴史を思うと、彼らはソ
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