Kenyさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

ジプシーのとき(1989年製作の映画)

4.2

民族に文化あり、文化に差別あり。終始ガチャガチャしてる感じ、これがジプシーの生き様なのかな。
凝り固まった西洋文化がいかに他文化を蔑ろにしているか。ジプシーは悪でもなければ善でもない、ただ被差別民とし
>>続きを読む

レミーのおいしいレストラン(2007年製作の映画)

3.8

卑小なネズミくんから自分らしくいることの大切さを教わる、とかそんなめんどくさいこと考えることはない、楽しい映画。
料理系映画は内容問わず魅入ってしまう。
邦題は小学生が考えたのか?

スター・ウォーズ/フォースの覚醒(2015年製作の映画)

3.4

キャスティングにいやらしいくらい時代を感じる。主役の女の子すごい可愛いねありがとう。BB8は違う。

それはさておき、これ作る意味あったか。フォース覚醒しすぎだろ。

ヒミズ(2011年製作の映画)

4.4

他人のことはわかるのに自分のことはわからない。奇妙なほどに普通を求められるこの国で、普通であることを許されなかった2人に正常な人間をみた。それは絶望に直面した人間からしか発せられない生きるエネルギー。>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐(2005年製作の映画)

4.1

何度も観たなこれは。善と悪は表裏一体なんだってことをスカイウォーカーくんが教えてくれたのだよ。やっぱルークよりアナキンのが断然好き、深みある。ラストエピソードはやはりⅥじゃなくⅢだと感じさせる。

スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃(2002年製作の映画)

3.8

ハラハラドキドキアクション満載、イチャイチャ要素バッチリ、ってイメージのⅡ。でもね、やっぱ見直してみるもんだね。前後作へのつながりが意識されてるし、共和国とか政治云々の話もなかなかやってくれてる。パル>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス(1999年製作の映画)

3.9

おそらく記憶的に1番曖昧な回。ただこの年で観るとなかなかエモーショナルじゃないか。クワイガン、オビワン、アナキン、こいつら結局似た者同士じゃんってなる。パドメは大丈夫かってくらい可愛い。ライトセーバー>>続きを読む

トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)

4.4

三作目、「博愛」
三部作のどれよりも人間の真に迫っていて、縦軸を使った繊細な描写も冴える。そして、散りばめられた赤色やヘッドライトなどとにかく絵が美しい。
信じること、それがすべての出発点。それぞれが
>>続きを読む

炎のランナー(1981年製作の映画)

3.9

地味さとディテールに拘った、いかにもイギリスらしい映画。ハリウッドならとことんドラマチックに描くだろうね。
イギリスの上流階級とかエスタブリッシュメントを皮肉混じりに楽しめる中、主人公はユダヤとピュー
>>続きを読む

マンハッタン(1979年製作の映画)

4.2

中途半端な知識でインテリぶる都会人たち。恋愛でも無駄なプライドだの理屈だの掲げてるけど、そこはもっと素朴な感情でいいんじゃないのっていうね。まだ純粋に人生と向き合う17歳がマンハッタンでは異端に見える>>続きを読む

大いなる幻影(1937年製作の映画)

4.2

人間の交流の複雑さに対して戦争はどんなに単純か。階級も、言語も、民族も、人間の真のコミュニケーションにとっては大した要素じゃない。見ている方向が同じかどうか、そういうことだろう。
戦争は終わるなんて幻
>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還(1983年製作の映画)

3.6

最終章なのに重みは感じられないんだよね。ベイダーのラストがどうも安易というか、総じて短絡的。なぜデススター破壊作戦を再びやったのかもわからない。
イウォークの愛嬌な。

アナザー・カントリー(1983年製作の映画)

3.7

暗くてジメジメした青春映画。でも、甘酸っぱくて快活なそれより魅力的に感じる。
集団と出世のために個性を捨てるか否か。パブリックスクールの闇ってやつ。コリンファース若い。

この自由な世界で(2007年製作の映画)

3.7

自由の意味を履き違えた資本主義社会への糾弾。responsibilityなくしてfree worldはなしえない。もっと俯瞰して物事を考えなくては。

スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(1980年製作の映画)

4.1

さすがのⅤ、ダークでよい。
終始光の指す気配さえもない中、ルークの中の暗黒面とか、ベイダーのアナキン感とか、ルークの中のパパのDNAとか、2人のやりとりとか、すごい細かいところが丁寧に作られてる。んで
>>続きを読む

トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)

4.2

二作目、「平等」
果たしてカロルの行為は異常的復讐だろうか。究極に人間的な愛情表現だったんじゃないだろうか。人間が真に生のままであるとき、人からは屈折して見えるもの。極みに立たなければ見つからない答え
>>続きを読む

スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年製作の映画)

3.6

もっとチープなイメージだったんだけど、意外とすごいじゃんってなった。まあ、レーザー銃の精度はひどいし、殺陣の迫力皆無だし、レイアは相変わらずだし、やっぱ懐かしい。にしてもルークこんなクソガキだったっけ>>続きを読む

バリー・リンドン(1975年製作の映画)

4.1

映像への自然光の入れ方、美しすぎ。劇中の豪華絢爛な衣装や絵画、ヨーロッパ風景よりもそれに魅入ってしまった。観てるだけであの時代の空気を吸ってるような、そんな気になる。そして、音楽がまた素晴らしい。
>>続きを読む

サード・パーソン(2013年製作の映画)

3.7

好きな俳優4人と好きな都市3つ、それだけの理由で観たら、なかなかクセあるなおい。普通に頭使った。
話が進めど進めど中途半端で何を言わんとしてるのか一向にわかんない。けど、だんだんとその違和感に気づき、
>>続きを読む

トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

3.8

一作目、「自由」
勝手に自由恋愛とか想像してたけど真逆。
すべてを失っても愛だけは残る。断ち切りたくてもシコリのように心に居座る感情。愛からの自由、その難題を成した時、自由な愛を探せるのかもしれない。
>>続きを読む

バンデットQ(1981年製作の映画)

3.7

丁寧に作られた雑さ、と表現したい。なんだこの手作り感満載なファンタジーは。監督の創り出す強すぎる世界観についていけなかったし、ブラジルのが全然完成度高いとは思うけど、なんかよかったよ。神と悪魔の描き方>>続きを読む

少年と自転車(2011年製作の映画)

4.0

12歳、絶妙に多感な時期。必要なのはただ自分を受け入れてくれる人間じゃない。反発する自分を受け入れてくれること。
自転車というツールが少年の心の裏側を示してくる感じ、いい。サマンサとチャリ漕ぐシーン好
>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.4

寡黙で繊細、美しい。
スペイン映画とは思えないほど殺風景な情景、その中で六角格子から降り注ぐ蜂蜜色の光が唯一の暖の絵。そして意識的に映されるドア。内から見る、見えない外はどんなものか。
一つのストーリ
>>続きを読む

フォー・ウェディング(1994年製作の映画)

4.0

ラブコメと思って観ると裏切られるのかもしれないけど、真っさらな気持ちで観れば、こりゃ面白い。
アメリカ人がビッチすぎとかヒューグラント情けないとか、そういうことじゃないんだよなー。イギリス人が自嘲しな
>>続きを読む

第三の男(1949年製作の映画)

4.3

映画の教科書とでも言おうか。綺麗にできすぎてて逆に寂しさを感じるくらい。
とにかく目を引くのは空間美と光。映画において光と影はセリフ以上の存在感がある。センス溢れるユーモアと粋なセリフもたまらない。そ
>>続きを読む

スリーパー(1973年製作の映画)

3.7

初期作品いいね、微笑どころ満載。全体主義とか退廃した社会とかそういうメッセージ性というより、抜群のブラックユーモアを堪能するのが正しい作品。鼻のくだりは最高。
結局残るのはエロスとタナトスだよなー。

フル・モンティ(1997年製作の映画)

4.1

深刻なのにふざけてる。しかも真剣にふざけてる。最高。
フルモンティ(すっぽんぽん)ってタイトルなのに汚さとかいやらしさがない、むしろ爽やか。
カーライルのワーキングクラスイングリッシュがいい味出してる
>>続きを読む

さよなら子供たち(1987年製作の映画)

4.8

なんと言えばいいのか。どんな言葉もこの感動を表すには陳腐に感じられる。
人種を超えた交流と越えられない差別意識。ドイツ人も、フランス人も、ユダヤ人も、プチブルも、貧乏人も、皆善良なる罪人。何気ない子供
>>続きを読む

ジゴロ・イン・ニューヨーク(2013年製作の映画)

3.5

ジャジー。東海岸の空気漂う洒落た映画。
俳優ウディアレンって普通に名役者だと思うんだよね、めちゃ爆笑した。ジゴロなって急にいかした男になるジョンタトゥーロもいい。ユダヤのくだりはこの映画だと蛇足かな。

こわれゆく女(1974年製作の映画)

3.9

異常性の普遍性、個人的に好きなテーマ。
異常=悪、そこまで極端ではないかもしれないけどそんな風潮。答えなんて出せないし出す必要もない、でも幸せの裏に正常さがあるなんてのは間違い。
とびとびの展開や説明
>>続きを読む

レイジング・ブル(1980年製作の映画)

3.9

お久しぶりスコセッシ。相変わらずのfuck祭りで安心した。
ボクシング映画ってよりはわりと内面劇。あと、デニーロ&ジョーペシ出てる時点で予感してたけど、やっぱそっち系、好きだねスコセッシ。カメラワーク
>>続きを読む

キッド(1921年製作の映画)

4.0

特別なストーリーじゃないんだけど、なんだろう、きた。
こうゆうストレートに暖かい話に言葉は邪魔なのかも。一挙手一投足で巧みに喜怒哀楽を表現するチャップリンと子役ありきではあるけど。夢の世界のシーンよか
>>続きを読む

プライドと偏見(2005年製作の映画)

4.2

やっぱいいねーJ.オースティン。人間らしさとイギリスらしさを存分に味わえる。
ディスコミュニケーションとか身分から生まれるプライドと偏見が人間の愛おしさというかね。なんか言葉で表せないけど、好きだなー
>>続きを読む

イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

3.8

あーやっぱズーイーデシャネル大好きですわ。アリソンみたいな彼女いいなー、憧れ。アドリブ旅行やりたい。
てか、これ観たことあったわ忘れてた。ブラッドリークーパー出てたんだね。こういう映画久しぶりに観た、
>>続きを読む

真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)

4.0

アメリカンドリームの影に埋れた数多の若者たち。そんな彼らにアメリカはあまりにも冷たい。当時の大国の疲弊とだぶる。そう、この映画に描かれるアメリカは暗い汚い、なんなら臭い。
服捨てるシーンとラストのバス
>>続きを読む

暗殺の森(1970年製作の映画)

4.3

ラスト20分、そして観賞後、全体像が見えた。美しくリアリスティックな映画だった。
正常とは。人と同じでありたいという類似性願望か、上の都合で生まれた人工的モラルか。あまりにも曖昧、だけどそれを求めてし
>>続きを読む