これ程、男兄弟の心の襞(ひだ)を的確に描いた作品を知らない。機微、ジェラシー、いい意味でも悪い意味でも以心伝心で伝わってしまうモノ。
香川照之の「お前の心など手にとるように判ってるさ」という恐ろしいラ>>続きを読む
いや、呼んでるのは一人だけで、他、誰も呼んでないんですけど。(笑)
しょうもないカッパライの中年チンピラがひょんな事からスーパーパワーを身に付け、イカれた女のお陰で鋼鉄ジーグの主役シバ ヒロシに成長>>続きを読む
このフリーダという老女、財産の有無を別にすれば亡くなった伯母にそっくり、自分の小さな世界でのみ生きていて、他人の介在を頑なに拒否する、親兄弟の縁もいっさい切る。亡くなる3日前に病院へ行った時も「何で来>>続きを読む
ネタバレ厳禁の一級品ミステリー。
※一流指揮者が聞いて呆れる下手な棒振り。(笑)
中国の学校イジメをテーマにした作品ではあるが、内容は優等生の女子とチンピラ男の純情物語、中国版「泥だらけの純情」、「愛と誠 純情編」と言えなくもない、但し、本作はブルジョアの娘でなく詐欺商売の母親を持>>続きを読む
18世紀にフランスのラクロが「危険な関係」という書簡体小説を発表してるが、それにちなめば本作は「(往復)書簡体映画」と言ってさしつかえないと思う。
20数年の時間が顧客と店主という関係を、小さな小さ>>続きを読む
子を守る母親が錯乱してしまうのが許せない!と正義ぶるが、父親より最前線で介護し間断のない発作(映画という虚構でさえ目を背ける人多数)と苦しみに晒され、我が子の死と自分の感染の二重の恐怖に苛まれ眠る時間>>続きを読む
「早撃ち名人で長生きした奴はいない」、この映画はそれでも名を馳せたいならず者と、そうなるのが嫌で名を捨てている男ジョージの物語。
開拓時代に「銃を持たない男」がどういう視線に晒されるか、それによる苛々>>続きを読む
背徳、退廃、暴力をナチズムのもう一つの側面と見るなら、「地獄に堕ちた勇者ども」、「愛の嵐」の系譜に連なる作品。
キャバレー「キットカット・クラブ」で繰り広げられるショーの世界は、背徳と退廃の毒花が咲き>>続きを読む
大昔、一度だけ日曜洋画劇場で見た作品で、是非、もう一度見てみたいモノの一つ。
第二次大戦中、敵の攻撃により航行不能になった軍艦や商船を味方の港まで引っ張ってくる曳航船、ロクな防弾設備もない小型船ゆえ>>続きを読む
淀長さんの日曜洋画劇場で見た「シベールの日曜日」、思春期真っ只中、人間不信に浸っていた頃、アンリ・ドカエの美しい画面と薄幸のシベール、とてもとてもナイーブ過ぎた自分に突き刺さった忘れ難い作品。
そのパ>>続きを読む
説明多すぎ
決めつけ酷すぎ
都合良すぎで上手くいきすぎいい人ばかり
縮めて言えば「コミュ障の夢想物語」
が、編集の妙でテンポが良くて軽く面白い、F・トリュフォー「映画に愛をこめて アメリカの夜」のよ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
滑らかなリズム感が心地よい作品、前科者マンダの自首の過程を描かず空のベットで表現するとか、瀕死のレイモンが親分ルカの裏切りを仲間に伝えるシーンを飛ばして仲間達のルカへの視線だけで表現するとか、余計な説>>続きを読む
確か芸術祭参加作品で、映像部門の会場だった虎の門ホールで観たんだと思う(試写会みたいなもの)。
棟方志功という素朴の暴力みたいな強烈なキャラクターも勿論、面白いんだけど、それよりも印象的なのが、その狂>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
時間の壁をスムーズに軽やかに超えていく演出がとても良い、それによってファンタジックさも増している、只、主人公が余りに一直線なので少し人間として深味に欠ける気がしました。
作品の主人公でありヒロインで>>続きを読む
「パリジェンヌ」(1961年、仏)のイタリア版といったところ、9話からなるオムニバス形式の艶笑喜劇。
第一話 「案ずれば損をする」←物語の何かの伏線かと思ったら、そんな事まるで無く唖然、呆然。早ト>>続きを読む
21世紀の「パリジェンヌ」(1961年・仏)とも言えるような作品、但し、艶笑喜劇ではないし視点は転々としてもオムニバスでもない、皆、生粋のパリジェンヌ、パリジャンとも違う、台湾系、アフリカ系、南仏から>>続きを読む
あまり知られてないが、ちょっとした人気を持つカルト作品。
・邦画コメディでは本当に珍しいテンポ良い作品、あの三谷幸喜さえ映画となると何故かテンポが微妙にズレて笑えない事が多い。
・日本では余り無い良質>>続きを読む
「燃ゆる女の肖像」を創ったシアマ監督のデビュー作、まだまだ深さも芸術性も産まれる前という感じだけど、静かに「見る側」と「見られる側」の葛藤という雛形は既に表れていると思いました。
私小説的作品の匂いが>>続きを読む
愚直ながらウイットに富む爺様が主人公、話も優しい嘘の正体もオチも良く作品として申し分ないと思う。
が、妻の迷惑顧みず己が正義を振り回す唯我独尊、正義厨ぶりは自分にとって好みの人物ではない、見てる分には>>続きを読む
はるか昔、20歳の頃これを観て漸く滝廉太郎「荒城の月」の二番
植うる剣に 照りそいし
むかしの光 いまいずこ
の「植うる剣」の意味が解った。
プレイボーイの歯科医、その愛人?、堅物の歯科医助手。
嘘が嘘を呼び嘘に振り回されるコメディ。
相撲で言うと、立ち会いから(ほぼ)新人のG・ホーンが若さと溢れ出るキュートさで一方的に世紀の大女優バーグマ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
どうしても超有名な某作品の二番煎じの感は否めない、もし、あの作品より前に作られていれば評価は5.0だった。
英仏海峡にあるイギリス支配下の離島を舞台にしたゴシック・ホラー風味の作品だが、ホラーよりサス>>続きを読む
出産する職員の代理として工場勤務するヒロインのマーリア。
アスペルガー、コミュニケーション障害、接触恐怖症、心の病で子供の時からカウンセリングを受けていて、病ゆえの誹謗、中傷、嘲笑から心を守るため鉄壁>>続きを読む
ストックホルム症候群と単純化できない、ズタズタ、ボロボロの後の被害者と加害者の生活、その男女の心理、女の愛憎、危ういバランスが良く描けていると思う。只、ラストカットは秀逸だけど、そこに至る最後の10分>>続きを読む
この題材の映画化では、原作を変にいじらず一番地味ながらも、出来はこれが筆頭ではないか。
日本人の情、縁、義理、これらを描きながら近松らしく、それ故の悲劇を見事に活写してる。(後の映画は恋愛感情という安>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
大林監督の作品と間違えて借りそうになり、結局、気になり借りてしまった作品。(笑)
filmarksの評価は低いけど、とても好きな作品。(原題「素晴らしき存在」)
ゲイ気質で俳優志望の男が安い家賃に惹>>続きを読む
根城としてたカイエ派から商業主義に魂を売ったと批判されたが、トリュフォーでは本作が一番好きだ。
バックステージもので映画への愛情を素直に披露したのは、この作品が初めてだった気がする、兎に角、トリュフオ>>続きを読む
この映画で一番良いのは、ジェレミーの、どうしようもない程の初恋のぎこちなさ、必死さを実に自然に描けている所。
初恋ドキュメンタリーと言ってもいいくらい。
普通の方なら、きっと胸に覚えのある事をジェレミ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
群馬県民で演奏を聞いた事がない者はいないとも言われる群馬交響楽団の苦難の黎明期を描いた作品。(群響は発足からの活動として県内の小学校を巡回演奏してるので県民なら皆、聴いているとか)
戦後間もない頃、>>続きを読む
勝手に村へ押し掛けて来て、遅れてる地方の青年に牛売らせてでも自分たちの高尚な演劇を上演させろという、とんでもない啓蒙思想に酔ってる作品。
真面目に働いてる青年に「失敗したら牛売って、弁償する」とまで言>>続きを読む
有名な怪談「ねじの回転」の二次創作による前日譚。
ステファニー・ビーチャムの腐りかけのメロンのような、だらしない裸体がひたすらエロく、そこが最大の見もの、それと、不気味な子供たちと孤絶した屋敷の雰囲>>続きを読む
4人しか居ない演劇部員の為に顧問の先生が書いた脚本が大絶賛、全国高校演劇大会最優秀賞から商業演劇化、更に映画となる。
元々の出発点がそこだから、野球場のスタンド応援席という状況にも拘らず、青空の下の密>>続きを読む
ちょっと映画研究会の学生が作ったような技巧に走りすぎの所もあるけど、中々の秀作。
主要三人に役割だけ与え、まるで記号のように抽象化して物語を単純化して見せる、そこに細やかな感情や葛藤はなく感情、葛藤と>>続きを読む
基本的には「三人の名付け親」のバリエーションだと思う。
3人のならず者が父を殺された娘を守るために戦う物語〜wik
用語解説 Land Rush(ランドラッシュ) ダコダ準州のスー族の広大な土地を>>続きを読む