koshigoemonさんの映画レビュー・感想・評価

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映画、演劇、落語等のレビューや書評を書いています。第27回東京国際映画祭WOWOW賞選考委員

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ネルーダ 大いなる愛の逃亡者(2016年製作の映画)

3.5

マイケル・ラドフォード監督の佳品「イル・ポスティーノ」で個人的には大いに盛り上がってチリのノーベル賞詩人パブロ・ネルーダその人の映画となれば観ないわけにはいかない。物語はさながらレミゼのバルジャンとジ>>続きを読む

人生はシネマティック!(2016年製作の映画)

3.5

「ダンケルク」のアナザーストーリーの感あるも、丁寧な仕上がりで静かに堪能できる佳作。やや冗長な印象があり惜しまれる。ジェレミー・アイアンズの登場がいい薬味で楽しめる。

あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)

4.0

U-NEXTで完全版、視聴。菅田将暉、現時点での代表作。ヤン・イクチュンと堂々と渡り合っての渾身の演技は観る者を唸らせ、陶然とさせる。寺山修司の原作を、近未来の視座で翻案、演出した岸善幸監督の思いが高>>続きを読む

あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)

4.0

U-NEXTで完全版、視聴。菅田将暉、現時点での代表作。ヤン・イクチュンと堂々と渡り合っての渾身の演技は観る者を唸らせ、陶然とさせる。寺山修司の原作を、近未来の視座で翻案、演出した岸善幸監督の思いが高>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

3.5

初日夜の鑑賞、観ないわけにはいかない。それにしても2時間43分は長尺に過ぎ、前半冗長の印象が惜しまれる。ハリソン・フォード登場後は一気呵成の展開。いまや伝説化しつつある前作を継承しつつ、かつフィリップ>>続きを読む

地獄門(1953年製作の映画)

3.5

パルムドール、オスカーダブル受賞の衣笠貞之助監督、長谷川一夫、京マチ子主演の日本映画遺産。4Kデジタル修復版の鮮烈さに驚嘆。カンヌで審査委員長だったジャン・コクトーが色彩の極みと評した衣装や太刀鞘など>>続きを読む

50年後のボクたちは(2016年製作の映画)

3.5

古典的テーマのドイツ映画。14歳の無軌道なひと夏の体験を軽快、痛快に一気に語り通して、結末もお決まりで楽しく観終われます。原題、邦題ともに納得の一本。

#50年後のボクたちは

わたしを離さないで(2010年製作の映画)

3.5

ノーベル文学賞記念で自身のコレクションDVDを再鑑賞。
今をときめく3人の共演で時間の経過を感じない。2010年の東京国際映画祭コンペに並ぶも無冠。カズオ・イシグロの原作世界を逸脱することのない端正、
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日の名残り(1993年製作の映画)

3.5

カズオ・イシグロ、ノーベル文学賞受賞を祝して手持ちDVDコレクションから引っ張り出して約20年ぶりに鑑賞。
監督のジェームズ・アイヴォリー、主演の二人、アンソニー・ホプキンス、エマ・トンプソン、揃って
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22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

3.0

評判作ながら、設定の無理くりに映画館鑑賞をパスしたのでDVDで。緊迫感はあるものの、ツッコミどころ満載で、観終わっての堪能感が希薄。ユリゴコロ、も同様ながら整形はミステリーとして禁じ手というか興醒めで>>続きを読む

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016年製作の映画)

3.5

映画館で観損なったのでレンタルで。ナタリー・ポートマンの独り舞台。表情と、歩く姿だけで絶頂期と地獄とを演じ分ける女優力に感服。暗くて、重苦しい作品ながら圧倒されて、観終わるまでがあっという間という一本>>続きを読む

ジュリーと恋と靴工場(2016年製作の映画)

2.0

久々のフレンチミュージカルと期待していた分、大きなガッカリ。ダンス、楽曲ともに軽快感も圧倒感もなし。ワクワクさせないように作ったのかな。袖にした彼氏を追いかけることが自由を手に入れることなのか。納得で>>続きを読む

オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

3.5

エミール・クストリッツァ監督、9年ぶりの新作。脚本・監督ばかりか自ら主演して中身の破天荒ぶりはさすが。この監督にリアルを望む観客は皆無のはず。愛の逃避行を、とにかく終始ヴィヴィッドな画面でこちらに投げ>>続きを読む

JOY(2015年製作の映画)

3.0

ジェニファー・ローレンスらしい一本。アメリカの実在の主婦発明家をめぐる伝記映画だが、エピソードそのもののスピード感希薄で観終わったあとの痛快さに欠けて惜しまれる。オスカーノミネートながら日本では劇場未>>続きを読む

亜人(2017年製作の映画)

3.0

原作未読。第3部まで予定されているとのこと。どう終結するのか、ずっと、ただこのエンドレス状態に付き合わなければならないのか、老齢者には辛い。SFXのガッカリ感はない。お好きな方はどうぞ。

#亜人

マーロン・ブランドの肉声(2015年製作の映画)

3.0

長年のファンとしては捨ておけないドキュメンタリー。スターチャンネルで視聴。物心ついた時には伝説のスターで低迷期、映画少年として映画館通いが始まってすぐ、ゴットファーザー、地獄の黙示録で、ずっと大きな存>>続きを読む

ボリショイ・バビロン 華麗なるバレエの舞台裏(2015年製作の映画)

2.5

世界最高峰ボリショイバレエ団のお家騒動を当事者目線感覚で追ったドキュメンタリー。バレエそのものが有する独特な内面世界への言及はなく外側の政治色があぶり出された異色作。門外漢には、制作の必然性がもう一つ>>続きを読む

ピーター・ブルックの世界一受けたいお稽古(2012年製作の映画)

3.5

個人的事情あってNetflixで再鑑賞。あらためてピーター・ブルックの一言ひとことの深さと重みに敬服。最近では「沈黙」の演技が印象的だった笈田勝弘(ヨシ)さんが80を過ぎてなお追求しつづけておられる姿>>続きを読む

茅ヶ崎物語 〜MY LITTLE HOMETOWN〜(2017年製作の映画)

3.0

サザン・オールスターズの名付け親とされるプロモーター宮治淳一氏が桑田佳祐誕生秘話をかたり、人類学の中沢新一氏がブラタモリよろしく茅ヶ崎の地質学的、民俗学的来歴を語る地元愛溢れるドキュメンタリー。神木隆>>続きを読む

ソフィア・コッポラの椿姫(2016年製作の映画)

4.0

九段イタリア文化会館で試写会。映画「マリー・アントワネット」のメガフォンが気に入られてローマ歌劇場から演出をオファーされたソフィア・コッポラのオペラライブ映像。個人的にはカラスの椿姫を超えるものなし観>>続きを読む

ロダン カミーユと永遠のアトリエ(2017年製作の映画)

3.0

重厚、硬質な一本。いくつものエピソードの積み上げによってジャック・ドワイヨン監督のロダン像が描き出されている。ありがちな内面描写は抑えられ、ドキュメンタリータッチの120分。個人的には深く共鳴できなか>>続きを読む

シンクロナイズドモンスター(2016年製作の映画)

3.0

自我を具現化して他国に出現させるという新手のSF、コメディなのかな、というべき一本。アン・ハサウェイを観るための映画。アルコールとかトラウマとかの説明なしで押し切ってくれれば、もっと面白くなったのに、>>続きを読む

トリガール!(2017年製作の映画)

3.5

土屋太鳳は、しばらくこの路線にこだわってみたらどうだろう。弾け感が群を抜いている印象だし、なにより楽しい。若いうちはコメディエンヌで磨いて、あれもこれもの出演は、そろそろ打止めにしてもいいのでは。なん>>続きを読む

ドリーム(2016年製作の映画)

3.5

差別や困難を越えていくドラマは、常に等しく痛快。まして舞台はNASA。しかも実話。面白くないはずがない。あっと言う間の120分。ヒューマンエンターテイメントとして見応え十分。邦題、分からなくはないけど>>続きを読む

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

3.0

リドリー・スコットは、何に取り憑かれてしまったのだろう。アンドロイドが自身を神と錯誤して、ドラマはどんどんそれる。序盤、停滞。エイリアン登場場面は怖かった、それだけ。ブレードランナーは、大丈夫かなぁ、>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

4.0

「ダンケルク」好印象の余勢で、ノーラン兄弟のSF佳品を、あらためて熟読。何度観ても感服する出来栄え。IMAXで再上映してくれないかな。キューブリックの2001年より、ヒューマンドラマ部分の比重が重く、>>続きを読む

ピッチ・パーフェクト2(2015年製作の映画)

3.0

1に続けて、2も一気観。大会規模が大きくなって楽曲の幅も拡がり、ますます楽しい。オバマ大統領?も出演で能天気度満点

ピッチ・パーフェクト(2012年製作の映画)

3.0

気楽に観られるミュージカルコメディ。gleeの大学版。全編アカペラが基本。聞き応え、十分。

会社物語 MEMORIES OF YOU(1988年製作の映画)

3.0

NHKで放映中の植木等、小松政夫のドラマに呼応させる形でラインナップに載ったかと思われる市川準の佳作をWOWOWで、29年ぶりに再視聴。話の中身より往時の風景、風俗、チョイ役出演の現在の有名どころが胸>>続きを読む

ザ・サークル(2017年製作の映画)

3.0

設定は興味深いものの、作劇としての面白味が欠けているのが残念。エマ・ワトソンの健闘を観るだけの映画になってしまった。原作未読だが、きっとそちらは深く広く展開しているのだろうなと推察される。読もうかな。>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

4.0

ジム・ジャームッシュのメッセージを、あれこれ考えず、ただ真っ直ぐ受け止める作品。一編の詩としての完成形で、そのうえ明快で心地よい。終盤キーパーソンとして登場する永瀬正敏が発する「私は詩を呼吸してます」>>続きを読む

何者(2016年製作の映画)

3.5

朝井リョウ直木賞作の映画化作品を遅まきながら録画アーカイブから選んで鑑賞。市川南、川村元気コンビ製作ということで敬遠していたものの、仕上がりの良さにビックリ。原作の持ち味を損なわず、今をときめく若手の>>続きを読む

三度目の殺人(2017年製作の映画)

3.0

是枝色の横溢した佳品。演者いずれも熱演。裁判制度への批判意識も盛り込み、オリジナル脚本、タイトル秀逸。それだけに企図した緊迫感に生じた弛緩が残念。監督自身の編集だからこそ、尺をつめるなり、カット割りを>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

4.5

クリストファー・ノーラン監督代表作となること保証付の会心作で、名コンビ、ハンス・ジマーの音楽も文句なし。106分の上映時間、途切れることのない緊張感に、映画らしい感動が溢れている。極力CGにたよらず、>>続きを読む

ユリゴコロ(2017年製作の映画)

3.0

2時間強、緩みなく展開するもののミステリーとしては禁じ手の結末で残念。原作未読、どんな読後感なのだろう。終盤の吉高がひどく凡庸なのも惜しまれる。佐津川愛美の健闘が光った。

#ユリゴコロ

草原に黄色い花を見つける(2015年製作の映画)

3.0

統一後のベトナム農村部を美しく切り取り、貧しくも健気に生きる兄弟と周辺の人々を、静かに凝視した佳品。物語の結構に注文をつけたくなるが、既成の枠組みで評するのは野暮。全編に流れる風を感じつつ、苦難大き現>>続きを読む

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