スガシュウヘイさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

あなただけ今晩は(1963年製作の映画)

4.0

二人しかいないのに、三角関係になっちゃった笑!?
ドタバタの極み。
ビリー・ワイルダー脚本、最高!
大好きな監督の一人です。

————

それにしても、愛は過酷だなぁ。
ヘトヘトになってボロボロにな
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.0

あの店の雰囲気は、まさにカウリスマキ監督の真骨頂か?無表情で接客する店員と客。
微妙に流行ってない感じ。
すごく好きだ。

あと、カウリスマキ寿司好きだな笑。
あの店は笑っちゃうよ。ほぼコントだよ。ド
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.0

脚本、すごい。
小舞台のような映画。

とにかくこの脚本書いた人、頭いいなぁ〜って思いながら、難しいことは考えずに、でも適度な「脳トレ」にはなりました!

2分後までは付いていけたけど、4分後以降はこ
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ローマの休日(1953年製作の映画)

4.0

🇮🇹📰👑🛏️💤💐🍦🛵👮🚓🥂🇮🇹

映画はモノクロームだけど、
すべての思い出はカラフルでハッピー。
カラフルでハッピーな映画なのだ。

“私はこの街の思い出を
いつまでも懐かしむでしょう”

オードリ
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マッチ工場の少女(1990年製作の映画)

3.5

Q 何を作っているところでしょうか?
答 「マッチ」

———-

工場見学クイズみたいなオープニングだなぁ。マッチができるまでのなんと味気ないことよ。そんな工場で働く女性の復讐劇。


カウリスマキ
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シャイニング(1980年製作の映画)

4.5

“何もない 237号室には何もない
あんな部屋に用はない”

—————

節炸裂のキューブリック・ホラー!
完璧に配置されたホテルのインテリアを見てるだけでうっとりしてしまう。
これがキューブリック
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.0

なんて事ないストーリーを、時間や空間をバラして再構成することで一級の作品に昇華させる、というのは今も昔もたまに見る手法だけど、本作の場合はその「昇華率」が凄い。


とんでもなく下らない話と話が、バラ
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鍵泥棒のメソッド(2012年製作の映画)

3.5

まさか半沢直樹と大和田常務は、過去に入れ替わったことがあったとは!

内田けんじ脚本、おもしろい!
けど最近映画撮ってないのは寂しい。どうしたんだ?


てかやっぱ成功者は何をやっても成功するんだなぁ
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ミスティック・リバー(2003年製作の映画)

4.0

究極のバタフライ・エフェクト。
あの時、誰が“車に乗ったか”で、その後の事件は、大きく変わったことだろう。
そういう人生の怖さを感じさせられる。

クリント・イーストウッドによる重厚サスペンス。イース
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悪い奴ほどよく眠る(1960年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

壮大なる復讐劇と、その先の悲劇。

調べると原作は、『モンテ・クリスト伯』だの『ハムレット』だの書かれており、とにかく展開がやばい。


父親の復讐のため、仇の企業に入り込み、仇の娘と結婚する。
そこ
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.0

怒涛の肉弾戦。
肉体的な量感が感じられる作風が好き。
バシ!バシ!
ドブシュ!っていう音がいい。


昭和ヒーローのなんとなくチープな感じも残しつつ、現代的な要素も駆使している。

昭和と令和の邂逅。
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天国と地獄(1963年製作の映画)

4.0

素晴らしい。
「現代の映画監督があえて白黒で撮りました」と言っても通用するくらい、まったく古さがない。
エンタメ性抜群の古典だ。


誘拐犯がまちがえて子どもを誘拐する。
→犯人側がいきなりミスるとい
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

なんじゃこの世界観!?

訳わからん、という部分もあるが、そういう時は「古事記」を思い出してみる。
「古事記」も、今の価値観じゃ訳わからん展開が多々ある。でも、それがファンタジーとしては面白くもある。
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.5

ーもし過去に戻れるならいつがいいですか?

“1940年だ。1940年に戻りたい。何度でも。何度でも”
ウィンストン・チャーチル
(NHK映像の世紀「チャーチルvsヒトラー」より)

————-

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お茶漬の味(1952年製作の映画)

3.5

二人でキッチンへ行って、お茶漬けを作るシーン長!
すごい丁寧に撮るのね、ここ。
確かに重要なシーンだけど。

二人で料理する何の変哲もないシーンを、
固定カメラでずっと撮り続けるのは、重要とはいえ、実
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東京物語(1953年製作の映画)

5.0

波乱の展開があるわけでもないのに、
こんなにも惹きこまれ、
心に沁みるのは、なぜだろう。

時代を超え、
国境を越え、
愛され続けるのは、なぜだろう。

とても一言では語れない、
素晴らしい作品。
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COLA WARS / コカ・コーラ vs.ペプシ(2019年製作の映画)

3.0

“まるで第三次世界大戦だ”

“アメリカの伝統は失われた”

“国中で批判が渦巻いている”

みんなが何の話をしているかというと、コーラです。


とりあえず「アメリカ人はコーラが好き」ということは、
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

【嗅覚に訴える映画】

堅めの社会派作品に見せかけて、実は本作はコメディ映画なんだと思う。もっと言えばファンタジー映画かも。

「お城の地下から封印されしドラゴンが現れた」って話と同じくらいファンタジ
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

4.0

藤井道人監督作品ハズレなし説・ただいま記録更新中!

—————

閉塞的な村✖️能✖️ゴミ処理施設誘致
さらに、
✖️隠蔽と腐敗
✖️犯罪者の息子が受ける理不尽ないじめ
✖️恋愛&サスペンス

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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

3.0

三島由紀夫 vs 東大全共闘1,000人。
右翼と左翼の知的バトルだ。

どんな討論になるのか、と思ったが、
三島の語り口がとても知的でユーモアに溢れ、会場を沸かせており、そんなにバチバチの討論会では
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ラヂオの時間(1997年製作の映画)

5.0

大好きな作品で10回くらい見てるけど、10回見ても⭐️5評価は変わらない。

ほとんど「脚本の力」と「役者の演技力」だけで成立している極上喜劇。

“日本人あるある”満載。

ラジオ生放送の緊張感、長
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.0

マンマミーア!
マンマミーアだよまったく、素晴らしいね。

マリオへの愛を感じる。
配管工設定からの横スクロールアクション、マリオカートチェイス、ドンキーコングバトル、ドカンワープ、効果音、BGMとマ
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月に囚われた男(2009年製作の映画)

3.5

ちょうどいい映画だったかなぁ。


ストーリーは難解すぎず、簡単すぎず、ちょうどいい。
あーそういうことか!のアハ体験がちょうどいい。
97分という尺がちょうどいい。
ハッピーエンド過ぎず、バッドエン
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ハニーレモンソーダ(2021年製作の映画)

-

娘(小学生3年生)がプライムビデオで見ていた映画。
私も一緒に鑑賞。

「なんかイメージと違うー」などと言いながら楽しそうに見ていたので、いい映画だったんだと思う。


私の心には何も迫るものはなかっ
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ある男(2022年製作の映画)

4.0

重くて面白い。
略して“おもおも”な作品。

自分のバックグラウンドを書き換えたい男たちの悲しい物語。

マグリットの絵画が、抜群に効いている。
この絵をもってきた人、天才。
この絵は「複製禁止」とい
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最後まで行く(2023年製作の映画)

4.0

韓国版の原作より見やすく、楽しかった。

少し脇が甘くてコミカルな岡田准一は、久しぶり。携帯の着信音鳴っちゃうとことか笑ってしまった。

冷静と狂気の綾野剛もよかった。


あんたら、冠婚葬祭とかどう
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「A」(1998年製作の映画)

4.0

オウム真理教・広報副部長 荒木浩。

本作は、彼の「笑顔」が印象的なドキュメンタリーだった。


誤解を恐れずに言えば、彼は「善良」な人間だと思う。

いやむしろ、このドキュメンタリーを見る限りにおい
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オールド(2021年製作の映画)

3.0

なんだー?

あんまり真剣に考えるのはやめたほうがいいのかな。
腑に落ちないところは所々あるが、表面的な部分では惹きこまれた。

この惹きこみ力は、さすがのシャマラン監督か。

怪物(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

やばば、、。
一番の怪物は音楽担当の坂本龍一だという説があったりなかったり笑。
特にラストの曲よかったなぁ。
沁みるなぁ。

「怪物、だーれだ?」という文句が謳われているが、本作は特に怪物を探しだす映
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異邦人 デジタル復元版(1967年製作の映画)

3.5

母の死の翌日海水浴に行き、女と関係を結び、映画をみて笑いころげ、友人の女出入りに関係して人を殺害し、動機について「太陽のせい」と答える。判決は死刑であったが、自分は幸福であると確信し、処刑の日に大勢の>>続きを読む

英雄の証明(2021年製作の映画)

4.0

緊張感のある人間関係の修羅場を作り出すのが、上手なファルハディ監督。
今回のテーマは「メディアとSNS」ということで本作も傑作だ。

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そもそも彼は英雄ではない、という意見もあるが、マンガ
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最後まで行く(2014年製作の映画)

3.5

問題山積でイラついてる中、誤って人を轢き、死亡させてしまった警察官。
やべー、どうしよう。

母親の棺桶に死体詰め込んで(ひどい💦)隠蔽、ひと安心。
かと思いきや、「すべて知ってるぞ」と謎の電話に苛ま
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サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

篠田正浩監督の『少年時代』を思い出した。

電車のお別れのシーンは目頭が熱くなる。
なけなしの貯金はたいて買った「サバ缶」の贈り物。
「友達ばい おいたち 友達ばい」


まさか、みかんのおじさんも来
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.0

ついに見た!
凄まじい臨場感!
息遣いと鼓動!
まるで本当にあの会場にいるかのよう!

漫画読んでるから結末知ってるのに、
「この試合どーなんの、どーなんの!?」という心境になった。

「死守、死守ー
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さよなら渓谷(2013年製作の映画)

3.0

人は自らすすんで不幸を求める場合がある。

加害者と被害者が同棲するなんてあり得ない、という意見もあるが、私は割としっくりきた。


人は居場所を求める生き物。他に居場所があるのなら、もちろん加害者と
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.5

多くの不幸な出来事に襲われるが、
それを淡々とこなしていく無表情の男。

大袈裟に怒ったり悲しんだりしないのが、カウリスマキの流儀。


そして、最後にささやかな愛と希望をこめる。


ひるがえって我
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